inti-solのブログ

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2014.08.09
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テーマ: 戦争反対(1197)
カテゴリ: 戦争と平和
米軍、イラク過激派空爆…移動式火砲に誘導弾

米軍が2011年末にイラクから全面撤収して以降では初の空爆となる。イラク北部情勢の混迷を受け、イラク政策を転換し、軍事介入に踏み切った。
国防総省などによると、空爆は、イラク時間の8日午後1時45分に行われ、空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」の艦載機のFA18戦闘攻撃機2機が「イスラム国」の移動式火砲に対し、複数のレーザー誘導爆弾を投下した。移動式火砲は、米国の総領事館があるアルビルを防衛するクルド部隊を砲撃していた。
オバマ米大統領は7日夜、ホワイトハウスで緊急声明を発表し、「米国民を守るため、必要なら限定的な空爆を行う」と述べ、限定的な空爆実施を承認したと表明していた。空爆の開始は、この方針表明から12時間以内に始まったことになる。

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オバマは、イラク空爆には消極的な姿勢だったといわれていましたが、結局はISIS(イスラム国)に対する空爆に踏み切ってしまった、ということです。さすがの米国内でも、このことに対する賛否は割れているそうです。
そりゃそうだろうと思います。ISISという過激組織に大いに問題があることは確かでしょう。しかし、ではなぜISISなどという組織がのさばるようになったのか。現在のイラク政府がシーア派主導で、米国がそれに肩入れしているからです。そして、なぜ米国がシーアは政権に肩入れいるかといえば、米国が打倒したサダム・フセインがスンニ派だったからでしょう。
そのフセインの時代、イラクはひどい独裁政権の時代ではあったけれど、現在のように無政府内戦状態ではなかった。フセインを倒して、イラクが自由と民主主義の国に生まれ変わる、ことをブッシュ前大統領は期待していたのでしょうが、結果としてみれば、独裁者フセインを倒したら、イラクはもっとひどい状態になってしまったわけです。

結局のところ、米国がイラク戦争を起こしたことが(そのことはオバマ政権ではなくブッシュ政権の問題ですが)巡り巡ってISISの伸張を招いた、とも言えます。
で、今度はそのISISに対して空爆を行ったそうです。それで、ISISが壊滅たり、勢力が衰えるのでしょうか。あるいは、少数民族に対する攻撃を、彼らがやめるのでしょうか。

どう考えても、不可能でしょう。ISISの軍事力(装備面)がどの程度なのかは知りませんが、空爆では、目立つ重火器の一部が破壊できる程度で、それだけでISISを壊滅することなどできるはずがない。何しろ、表向き親米国のサウジアラビアをはじめとする湾岸諸国が裏では1SISを支援していると言われていますから、装備の一部が破壊されても、たちどころに代わりの武器が供給されるのでしょう。
また、仮に壊滅できたとしても、です。イラク戦争で大量の地上軍を動員してフセインを打倒しても、スンニ派の中からはISISという新たな、そして更に悪質な武装集団が現れた。そのISISを打倒しても、また新たな、そして更に悪質な武装集団が登場するだけ、という結果は容易に想像できます。

つまり、どう考えても、ISISの武力に対して武力で制圧して、事態が解決するとは思えないのです。むしろ悪化する。悪化したら、さらに巨大な軍事介入を行うのでしょうか。そうすると、また別の新しい武装集団が・・・・・・、きりがない。まさしく負の連鎖です。そんな連鎖は、どこかで断ち切らないと、何も解決しないように私は思います。





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最終更新日  2014.08.09 22:48:13
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