inti-solのブログ

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2015.08.04
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カテゴリ: 政治
※追記:記事の総数が丁度2000件になっていることに、投稿後に気が付きました。2000件か、よく書き続けたなあ。

米、仁義なき情報戦 NSA日本盗聴疑惑
内部告発サイト・ウィキリークスが7月31日に公表した米政府の機密文書は、米国家安全保障局(NSA)が日本の経済産業相や日銀総裁、大手商社などの電話を盗聴していたことを明かしており、「安全保障」を盾になりふり構わぬ産業スパイ活動をしていた米国の実態があらためて露呈した。一部の盗聴内容は「ファイブ・アイズ」と呼ばれる米英豪など英語圏5カ国で共有された可能性も指摘され、米国の同盟国の間でも情報をめぐる関係の緊密さの違いが大きいようだ。
ウィキリークスが公表した米機密文書の内容が事実とすれば、国益追求のために同盟国政府も容赦なく盗聴の対象とする冷徹ぶりを示す一方で、米企業へのサイバー攻撃をめぐり対中非難を強める米国の二重基準が浮き彫りになる。
日本を標的にした米国の盗聴疑惑は過去にも指摘されてきた。米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランドの英語圏5カ国による通信傍受網「エシュロン」による産業スパイ疑惑が2000年前後に浮上し、被害を受けたという欧州諸国が問題視。この傍受網は、1995年の日米自動車協議でも暗躍したと批判された。
ウィキリークスの一連の暴露をきっかけに、NSAはフランスやドイツでも盗聴をしていたことが明らかになっている。メルケル独首相は自分の携帯電話の盗聴疑惑に激怒し、オバマ米大統領に直接抗議。オバマ氏は「通信を監視していないし、今後もしない」と釈明したが、過去について否定したわけではない。
ところが最近、当のドイツがNSAの欧州諸国などに対する監視活動に協力していた疑いが発覚した。今回、ウィキリークスが「ルールなど存在しない」と日本に警告した通り、国益をかけた熾烈な情報戦が無秩序に展開されている。
ただ、米国はサイバー攻撃で企業秘密を盗んでいると中国を非難しており、自国の活動との整合性について説明責任が生じるが、7月31日の記者会見でトナー国務省副報道官は「公表された文書に信ぴょう性を与えたくないので(事実関係は)確認しない」と繰り返すだけだった。(以下略)

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準技術的な話ですが、米国が日本で、どうやって盗聴をするのでしょうか。携帯に関しては、一説には大使館内に電波の傍受設備がある、とも言われます。以前有名になったエシュロンも、そのための施設でしょう。
でも、固定電話はどうやって盗聴するのでしょう。
メールなどの電子データに関しては、PRISMという監視プログラムによって盗み見をしているといわれます。米国系のウェブサービスの提供企業がひそかにこれに協力しているといいます。FacebookもyouTubeも対象のようです。Gmailもグーグルが運営しているのですからね同様なのでしょう。これらについては、日本国内では何もしなくても、日本国外のサーバーに接続して情報をとることができるのでしょう。
しかし、音声通話はそうは行かないはずです。IP電話もありますが、NTTの加入電話は、なんらかの形で物理的に電話回線に接続しなければ、盗聴はできないでしょうから。
どこで、どうやってやるのでしょうね。NTTの交換機に侵入、というのも、そう簡単な話ではないでしょう。官邸の交換機に侵入、もっと大変そうです。しかし、それをやっていたとすると、やっぱり恐ろしい。

いずれにしても、米国政府が日本に対して盗聴というのはあからさまな主権侵害であるわけですが、それに対して被害者のはずの日本政府は、最初はまったく無反応。だいぶ時間が経って、世論の批判が高まってから、やっと、思い出したように菅官房長官が不快感を表明しているものの、その一方で自民党の谷垣幹事長はこんなことを言っています。

谷垣氏「盗聴想定して発言工夫するのが世界政治の現状」
米国の国家安全保障局が日本政府や日銀、日本企業の電話を盗聴していたと、内部告発サイト「ウィキリークス」が公表した問題で、自民党の谷垣禎一幹事長は3日の記者会見で「責任ある政治家は盗聴されていることを想定して、発言の仕方を工夫しなければならないのが世界政治の現状だ」と語った。
谷垣氏は「(盗聴が)よいと言っているわけではないが、(盗聴を)きちっと頭のなかに置いて対応しないと、盗聴するほうが悪いとうそぶいていれば済むものではない」とも述べた

ーーー



結局、こういった反応からは、二つの可能性が推測されます。
第一の可能性は、日本政府は米国のあまりに忠実な下僕なので、盗聴されても文句も言えない
第二の可能性は、日本政府自身も似たような盗聴をやっているので、他国のことを悪し様には言えない
さて、どっちでしょうね。あるいは両方当てはまるという可能性だってありますが。





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最終更新日  2015.08.04 22:29:55
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Re:盗聴(08/04)  
maki5417  さん
私は第一の可能性のほうだと思います。
いくら安保条約だからと言って、首都圏に外国の軍隊を駐留させている国はないでしょう。
治外法権、軍事秘密に守られて、何をしているのでしょう。 (2015.08.04 21:32:53)

Re[1]:盗聴(08/04)  
inti-sol  さん
maki5417さん
>私は第一の可能性のほうだと思います。

私は、実は両方だと思っているのです。ドイツもメルケル首相の携帯まで盗聴されていたことが表沙汰になりました。ところが、その同じドイツが、NSAの盗聴に協力していたことも明らかになっています。結果的に、自ら協力した諜報活動の刃が、自分自身にも向けられていた、という話です。
日本も、多分ドイツと同様じゃないかと思います。自分自身を監視する盗聴システムに、せっせと協力していたんじゃないかと。 (2015.08.04 22:13:44)

Re:盗聴(08/04)  
Bill McCreary さん
>記事の総数が丁度2000件

おめでとうございます。継続は力なりです。私も、社会問題から美女のヌードにいたるまで日々記事を発表しますので、お互い頑張りましょう。100万PVももうすぐです。

>ところが、その同じドイツが、NSAの盗聴に協力していたことも明らかになっています。

英国なんかも協力していそうですが、フランスはどうでしょうか。シラクあたりはともかく、サルコジ以降は協力しているかもです。

しかしそうすると、スウェーデンのような国はどうかとか、いろいろ考えます。谷垣の発言じゃないですが、仁義なき戦いです。 (2015.08.04 23:56:29)

Re[1]:盗聴(08/04)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん
>>記事の総数が丁度2000件

>おめでとうございます。継続は力なりです。

ありがとうございます。ここ最近はコンスタントに1日1000アクセス以上あるので、あと100日あまり、まあ年内には100万アクセスに到達するでしょう。もっとも、Bill McCrearyさんのところに比べれば、全然少ないですけど。

>英国なんかも協力していそうですが、フランスはどうでしょうか。シラクあたりはともかく、サルコジ以降は協力しているかもです。

多分、部分的に協力、というところでしょう。スウェーデンも、ウィキリークスのアサンジに対する逮捕状騒動で、中立の姿勢にややミソをつけたかな、という気はします。
仁義なき戦いであることは事実ですが、だから加害者に何も言わなくてよい、というものでもなかろうと思います。 (2015.08.05 00:31:18)

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