inti-solのブログ

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2015.11.09
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カテゴリ: 政治
公明VS共産、「平和の党」めぐりバトル再燃 志位氏のツイッター攻撃に山口氏が応戦 「9条反対したのはどの政党だ?


「50年も60年も自衛隊は違憲とか、日米安保廃棄と言っていたのを脇に置いて選挙で一緒にやりましょうというのはおかしい」
共産党の小池晃政策委員長に対する突然の“宣戦布告”だった。~
小池氏は「今は意見の違いは脇に置いて安倍晋三政権を倒すために野党は力を合わせるときだ」と述べ、同席した民主党の細野豪志政調会長らに向けて選挙協力を呼びかけた。
これに対し、石田氏は「脇に置いて、というものじゃないでしょ」と食ってかかり、小池氏が「憲法を守らない政権を倒すためには緊急課題で団結するのが政党の責任だ」と反論している間も「おかしい、おかしい」とまくしたてた。~
安保関連法が国会で審議されるようになり、共産党は選挙の主要争点に据え、与党を攻撃。今年8月の仙台市議選では、山下氏が「公明党支持者の中に戦争法案に強い危機感を感じる方が多いことも明らかになっており、その気持ちをくんだ運動を発展させたい」と仕掛けると、公明党の山口那津男代表は「各政党の支持団体などについて、他の政党がとやかく運動に取り込む姿勢はいかがなものか」と不快感をあらわにし、そして、こうやり返した。
「共産党は今の平和憲法の制定時、肯定される戦争があるということで憲法9条に唯一反対した政党だ。自らの主張をよく顧みていただきたい」
ただ、共産党は仙台市議選で3選挙区トップ当選を果たした上、10月の宮城県議選でも議席を8に倍増させて県議会第2党に躍り出るなど支持を広げている。石田氏の共産党批判は、公明党内で強まる警戒感の裏返しともいえる。~
「共産党の目的は体制の転覆だ。かつて民主党に政権を委ねたときのような気持ちで、共産党に期待をかけてはいけない」

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現状、共産党の攻撃対象はもっぱら安倍政権そのものであり、公明党は自民党の補完物でしかないから、今は主な標的とはしていないように見えます。今回の件は、明らかに公明党の側から共産党に攻撃を仕掛けています。
しかし、歴史的経緯から考えれば、産経新聞の指摘するように、共産党と公明党は激しく対立してきたことは歴然たる事実です。攻撃されれば、共産党も黙ってはいない、猛反撃に出るのは、当然の成り行きでしょう。

私は、どちらの党の地方議員とも付き合いがありまして、主義主張は一切度外視して、人柄や「街中の困った出来事」への対応という点では、公明党の議員はいい人たちばかりです。もちろん、共産党もそうですが、共産党には、若干癖のある人もいるなと、票の半分は共産党に投じているにもかかわらず、そんなことを思ったりもします。
でも、だからと言って公明党の主義主張を是とすることは、私にはできませんけど。

共産党が、かつて日本国憲法の制定時に憲法第9条に反対していたことは歴然たる事実です。9条の政府解釈の変遷について、私が中学生の頃、憲法制定時点での吉田茂の国会答弁が社会科の教科書に載っていました。

「コノ憲法草案ニ戦争一般放棄ト云フ形デナシニ、我々ハ之ヲ侵略戦争ノ放棄、斯ウスルノガモツト的確デハナイカ」(共産党野坂参三議員質問)

「近年ノ戦争ハ多ク国家防衛権ノ名ニ於テ行ハレタルコトハ顕著ナル事実デアリマス、故ニ正当防衛権ヲ認ムルコトガ偶々戦争ヲ誘発スル所以デアルト思フノデアリマス」(吉田茂首相答弁)

つまり、当時は共産党が「侵略戦争は放棄すべきだが防衛戦争は放棄すべきではない」と主張し、それに対して吉田茂は、「戦争はみんな『防衛』という名目で始まるんだから、防衛戦争だって禁じなければダメだ」と答えていたわけです。

が、それを言うなら吉田茂の主張も180度変わっている。だって、1950年警察予備隊、1954年自衛隊を創設したのは、同じ吉田内閣なんだから。日本国憲法制定時点では、共産党以外のすべての議員が、これに賛成票を投じたのです。当時の保守政党である日本自由党、日本進歩党も含めてです。それが、1955年にこれらの保守政党が統一して自民党になったときには「自主憲法の制定」が党是になる。主張を変えたわけです。それでも、所属する議員はともかく、政党としての自民党は、結党のときから一貫して憲法改正を主張していますが、公明党はどうなのか。

「50年も60年も自衛隊は違憲とか、日米安保廃棄と言っていたのを脇に置いて選挙で一緒にやりましょうというのはおかしい」

だそうですけど、公明党自身、かつては自衛隊は違憲の疑いが強いと言い、日米安保も破棄と言っていました。それが1981年に、日米安保も自衛隊も原発も全部認める政策変更を行った。50年も60年も自衛隊は違憲とか、日米安保廃棄と言っていたのを脇に置くのはいけないけど、10年20年ならいいのか?そういうものでもないでしょう。
その公明党は、憲法に関して「加憲」という考え方を取っているそうです。「加憲」の具体的内容は知りませんが、自民党の、あの凄まじい 憲法改正草案 と同じなのでしょうか?
そう聞けば、公明党の「加憲」は、あのような内容ではない、という返事が返ってくるはずです。だとすると、国家のあり方を規定するもっとも根源的な規定である憲法に対する考え方が全然違っても、その違いを「脇に置いて」自民党と公明党は連立政権を組み、選挙も共闘しているわけです。それがよくて、共産党と民主党(あるいは社民党や生活の党)の共闘がいけない、という理屈は成り立たないでしょう。

「共産党の目的は体制の転覆だ。」とは、まるで産経新聞みたいな言い草です。私は確信を持って言いますが、山村工作隊の時代じゃあるまいし、いまの共産党が体制の転覆なんて考えているわけなかろう。浮いたり沈んだりしつつも、まあまあ維持されてきた党勢を、そんな危険かつ成功の確率の低い(というか、ほぼゼロの)バクチで一挙に失うようなリスクを、秀才ぞろいの党官僚たちが冒すわけがない。
憎さのあまり、目が眩んでいるとしか思えません。まあ、本音でそう思っているというより、プロパガンダの一種でしょうけど。





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最終更新日  2015.11.09 06:58:26
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