イスラエルはともかく(しかしそのイスラエルだって、ここ最近そんなにすごいテロは起きていないはず)、1年に2度もこのような大規模なテロが1つの国の1つの都市で起きるなんてことは、英国でIRAなどの活動が収まってからは、たぶん先進国、あるいはそれに準ずる国では、少なくとも冷戦後はそんなに起きていないんじゃないんですかね。いわゆる同時多発テロにしても、それ以外に米国なりニューヨークなどで違う大規模テロが起きているわけではない。

日本なんかでも、オウム真理教のテロとかは、オウムに徹底的な取り締まりがあってからは起きていませんが、フランスのテロがイスラム過激派とすれば、オウムなどと違って徹底取り締まりなんかできない相談だから、今後も起きる可能性は高そうですね。犯人たちも死を覚悟しているから、怖いものもない。そう考えると、オウムなどはみんな助かろうと思って逃げたわけですから、やはり命を捨てるテロはどうしようもないと思います。

>そうなれば自衛隊が中東で戦闘に参加することになります。そのとき、イスラム過激派は確実に、日本もテロの標的に加えるでしょう。

フランスなどよりは、日本の方がテロ活動はしにくいでしょうが、しかし容赦なく・・・ということになりそうですね。それで安倍(のような政治家)や産経は、テロがどうしたこうしたと叫ぶと。マッチポンプみたいなものです。 (2015.11.14 22:06:00)

inti-solのブログ

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2015.11.14
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カテゴリ: 戦争と平和
仏パリで連続襲撃事件、少なくとも120人死亡

パリではこの日、市内3か所で相次いで襲撃が発生した。人質事件が起きたのは市東部にあるコンサートホール「バタクラン」で、午後11時35分ごろ、何者かが人々に向けて発砲した後、人質をとって立てこもった。目撃者の証言によると、発砲した銃撃犯の1人は、「アラーアクバル(神は偉大なり)」と叫んでいたという。
同ホールは、1月に襲撃があったシャルリー・エブド本社から200メートルほどの距離にある。
一方、サッカーのフランス対ドイツの試合が行われていた市北部にあるスタジアム「スタッド・ド・フランス」近くでも爆発があり、少なくとも3人が死亡した。当時スタジアムにはオランド大統領が試合を観戦していた。
スタジアムにいたAFPの記者によれば、爆発音は2回聞こえたという。また、爆発の1つは自爆だったとの複数の情報がある。
さらに、バタクラン・コンサートホールからほど近い場所にあるカンボジア料理店でも襲撃事件があったことが伝えられている。
オランド大統領は、「かつてない規模のテロ攻撃がパリ周辺で起きている」と述べ、フランス全土に非常事態を宣言した。
テロ対策専門チームが予備捜査を開始しており、イダルゴ・パリ市長は、市民らに外出を控えるよう呼び掛けている。

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実に痛ましい事件が起こってしまいました。
各マスコミ一斉に報道していますが、やはりフランスの通信社であるAFPがいちばん詳しいようです。コンサートホール、サッカー場、カンボジア料理店、3箇所で同時多発テロ、ということになります。犯人が何物であるかは不明ですが、記事中に「アラー・アクバル」と叫んでいたとの証言や、現在の国際情勢から考えれば、犯人がイスラム過激派である可能性はきわめて濃厚と思われます。
イスラム過激派を装う偽装工作の可能性も皆無ではありません(イスラム過激派が何故カンボジア料理店を?というのも気にならないことはない)。とはいえ、3箇所同時にこれほどの規模のテロを行う動機、能力を持った集団が他にいるかというと、なかなか考え難いのも事実です。

サッカー場にはオランド大統領がいた、とのことで、大統領を狙ったテロだったのかも知れません。コンサートポールで、どのようなライブが行われていたのかも気になるところです。それも、犯行の背景を知る手がかりの一つにはなるかもしれません。

別報道によれば、オランド大統領は国境を封鎖したとのことですが、flightradar24によると、少なくともシャルル・ドゴール空港からは国際線が通常通り発着しているようです。(今、現地時間は深夜2時過ぎなので、便数は少ないけれど)ということは、陸路の国境だけ封鎖した、ということでしょうか。

何はともあれ、犯人が何者でどのような背景によるのか、真相の究明が待たれます。もちろん、どんな背景があっても、許されるものではありませんが。

それはともかく、もし犯人が予想どおりイスラム過激派だったとすると、日本にとっても、今後他人事ではなくなります。
これまでのところ、イスラム過激派による日本を標的とした大規模なテロは起こっていません。日本人が巻き込まれたテロ(アルジェリア人質事件とか、ISによる後藤さん殺害事件とか)はあったけれど。日本は、中国韓国との間には、侵略によって被害を与えた歴史が歴然として存在するけれど、イスラム諸国との間には、そのような歴史がありません。だから、イスラム世界から日本が恨みを買うことはなく、従ってテロの標的になることもありませんでした。


今はともかく、このまま行けば、10年後には我々日本国内に住む人間も、こういったテロに脅えながら生きていくことになりかねません。





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最終更新日  2015.11.14 11:14:25
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Re:フランスで大規模テロ(11/14)  
Bill McCreary さん

Re[1]:フランスで大規模テロ(11/14)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>1年に2度もこのような大規模なテロが1つの国の1つの都市で起きるなんてことは

はい、私もそう思います。なぜ、パリがそこまで狙われるのか、前回はシャルリ・エブドの件が原因だったわけですが、今回は何が動機なのか、そのあたりも知りたいですね。

>犯人たちも死を覚悟しているから、怖いものもない。そう考えると、オウムなどはみんな助かろうと思って逃げたわけですから、やはり命を捨てるテロはどうしようもないと思います。

そう思います。日本でも、テロではないですが、ストーカー殺人などで、相手を殺した直後に自殺する、という例があります。
「犯罪など犯したら刑罰な社会的制裁て自分自身が酷い目にあうぞ」というのが犯罪に対する抑止力の基本だとすれば、最初から命を捨てるつもりの犯罪者に対しては、それがまったく通用しない。これはなかなか対策が難しいでしょう。 (2015.11.15 07:03:11)

Re:フランスで大規模テロ(11/14)  
maki5417  さん
大規模なテロでしたね。
ISは犯行声明を出していますが、たぶんそうなのでしょうね。
フランス在住の第2世代によるホームグロウンテロとの見方もあります。
サイクス・ピコ条約を例に引くまでもなく、長年にわたって中東やアフリカを支配し、今なお武器輸出で大儲けしている報いでしょうか。
これを機に海外に武器を売る政策を放棄してもらいたいものです。
パリの見本市もやめるべきですね。

日本は、これを他山の石とすべきでしょう。 (2015.11.15 20:47:46)

Re[1]:フランスで大規模テロ(11/14)  
inti-sol  さん
maki5417さん

>ISは犯行声明を出していますが、たぶんそうなのでしょうね。

ISのシンパである可能性は濃厚ですが、IS自身が直接関与したのかは何とも言えません。
フランス在住のアラブ出身者の多く住む地区については、以前毎日新聞に記事が出ていたことがあって、さそれについて私もブログを書いたことがあります。

plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/201501200000/

今回の件は、犯人の少なくとも一部は国外から入ってきたようですが、全員が外国からというわけではないでしょう。犯行声明は外国人のフランス語ではなく、ネイティブのフランス語だ、という話です。

>これを機に海外に武器を売る政策を放棄してもらいたいものです。

そう思うのですが、おそらくやめないでしょうね。
それにしても、血で血を洗うようなこの状況に比べれば、日中関係とか日韓関係なんて、まだかわいいものだと思ってしまいます。 (2015.11.15 22:30:25)

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