inti-solのブログ

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2016.02.20
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カテゴリ: 政治
<参院選>共産、1人区擁立せず 他野党との競合区


5党は23日に幹事長・書記局長会談を開き、具体的な一本化の協議を開始する。
党関係者によると、29選挙区のうち、民主と競合する14選挙区では、候補者が共産との協力を拒否する場合などを除き、取り下げる。民主推薦の無所属候補と競合する7選挙区については、これまでは当選後の民主党入りに反対していたが、方針を転換して容認。両党の地方組織での協議も踏まえ、取り下げる方針だ。共産のみが擁立している8選挙区については、他の4党が擁立しない場合は取り下げない。(以下略)

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共産党が、結果的に他党に大幅譲歩した前例としては、2009年の総選挙があります。全国300の小選挙区のうち、半分強の選挙区しか候補を擁立せず、結果的に民主党の大勝を助けることになりました。が、そのときは両党で何らかの合意があったわけではなく、おそらく共産党の党勢が衰退傾向にあったことからのやむを得ぬ決断だったのだろうと思います。そして、誕生した民主党政権が実に情けない結果となると、以降共産党は再び全選挙区への候補擁立に回帰しています。
共産党は、民主党どころか、旧社会党との間でさえ、地方選はともかく国政選挙での選挙協力は、沖縄以外では行ったことはないだろうと思われます。おそらく、このように共産党が他党との合意を経ての選挙協力を行うのは、(沖縄以外では)史上初ではないでしょうか。

共産党の党勢は、民主党が大敗して下野した2012年12月の総選挙をどん底として、それ以降は急激に回復傾向にあります。多分、共産党単独での損得で考えれば、今までどおり全選挙区に候補擁立して比例区の票を掘り起こしたほうが得票・当選者とも増える可能性が大きいと思われます。
それでも、今回は他の野党と選挙協力を選んだ。共産党がぶち上げた国民連合政府構想は暗礁に乗り上げて、実現の可能性は薄そうですが、それでも選挙協力だけは行う、と。この決断が共産党にとってプラスかマイナスかは分かりませんが、野党全体にとっては、少なくともマイナスにはならないでしょう。プラスになるかどうかは定かではないけれど、悪くてもプラスマイナス0でしょう。

それにしても、ずっとわが道を行っていた共産党が大幅な路線変更をしたのは何故でしょうか。一つには、昨年の安保法制反対運動で、野党間の結束が高まったこと、もうひとつは、やはり沖縄の状況が大きかったのではないでしょうか。一昨年の総選挙で、社民・共産・生活・自民党を離党したグループが一致団結したことにより(まあ、そこに民主党の名はなかったわけですが)沖縄では野党が全勝、共産党も久しぶりに小選挙区で当選者を出しました。この流れを全国に、ということでしょう。それだけ、安倍政権に対する危機意識が高い、ということでしょう。

この決断の結果がどうなるかは分かりませんが、とりあえず私としては支持したいと思います。参院選で投票するかどうかは分かりませんが。ま、選挙区と比例区2票あるうちの1票は、多分投じるでしょう。





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最終更新日  2016.02.20 10:16:29
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Re:歴史的転換(02/20)  
Bill McCreary さん
私も賛成します。私も共産党びいきですが、小選挙区や1人区で勝つのは難しいですから、やはり

>安倍政権に対する危機意識

という観点からも、ここはぜひそうしてほしいと思います。

そう考えてみると、当選には至りませんでしたが、都知事選などでも宇津宮候補に乗ったりと、ある程度共産党も以前から考えてはいたのでしょうね。

>ま、選挙区と比例区2票あるうちの1票は、多分投じるでしょう。

私もそうしたいと考えています。ところで、例の宮崎謙介という人が出馬した京都3区という選挙区ですが、ここは96年の選挙では共産党の人が小選挙区で勝ったところです。このときは、自民党と当時の新進党の候補で保守票が割れて、それで共産党が勝ったということですが、12年の選挙も14年の選挙も宮崎は僅差の勝利で、しかも野党側は民主党と共産党と維新が出馬してどこもそれなりの数の票を取っているので、自民党は不戦敗かもしれませんが、一応野党有利ではありそうですね。北海道の方は知りません。 (2016.02.20 12:50:46)

Re[1]:歴史的転換(02/20)  
Bill McCrearyさん

>私も賛成します。私も共産党びいきですが、小選挙区や1人区で勝つのは難しいですから

そうですね。いかに支持が回復しつつあるといっても、全盛期だって小選挙区で勝ったのは京都と高知の2例だけだったと記憶していますし、高知の例は自民党の空白区じゃなかったかと思います。

>>安倍政権に対する危機意識

>という観点からも、ここはぜひそうしてほしいと思います。

そうですね。ただ、民主党にもいろいろな人がいますから、はっきりいって長島昭久とか松原仁、笠浩史といった人たち(衆議院ですけど)に対しては、対立候補を立ててほしいなと思いますけどね。参議院の民主党で彼らみたいな右翼系の議員がいるかどうかは知らないのですが。
もっとも、「候補者が共産との協力を拒否する場合などを除き」とあるので、こういった系統の候補者は共産党との協力を拒否するでしょうから、対立候補を立てることになるのだろうなと推測していますけど。

>都知事選などでも宇津宮候補に乗ったりと、ある程度共産党も以前から考えてはいたのでしょうね。

地方選では、共産党も以前から他党と共闘することはありました。かつての社共共闘など。
宇都宮候補について言えば、反原発を唱える候補が細川元首相と二人出てしまったのは残念でしたけど、おそらく両者の支持層はそれほど重ならない可能性が高く、仮に統一候補だったとしても現実の宇都宮候補と細川候補の得票合計より少ない得票に終わった可能性が高いように思います。

実は、今回の民主党との候補調整でも、同じようなことが起こりうる可能性はあるな、と思うのです。共産党が候補を立てなければ、共産党支持層が全員民主党に投票するという単純なものではないからです。まして、維新の党などは、むしろ民主党より自民党に流れる票のほうが多いかもしれません。そのあたりが、今回の候補調整がプラスになるかどうかが分からないと思う点です。ただ、少なくともマイナスにはならないだろうとは思いますけど。 (2016.02.21 09:24:23)

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