inti-solのブログ

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2016.02.22
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カテゴリ: 政治
ロンドン市長、EU離脱を支持…国民投票巡り


ジョンソン氏は自宅前で、記者団に対し、「(国民投票は)EUとの新たな関係を築く本当のチャンスだ。離脱を支持する」と述べた。次期首相の有力候補の一人とされるジョンソン氏はこれまで立場を明らかにしておらず、キャメロン氏は残留支持を取り付けようと、説得に腐心していた。
一方、ロンドン外国為替市場では22日、EU離脱への懸念から英ポンドが売られ、米ドル、ユーロ、円などに対して大幅に値を下げた。

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元々、キャメロン首相はEU離脱に否定的なものの、保守党内には、閣僚も含めてEU離脱を望む政治家が多いようです。EU残留の是非を問う国民投票も、保守党がそれを公約にして総選挙に勝利したことで、実施が決まっています。世論はEU離脱への賛否が真っ二つに割れており、どちらが勝つかは判然としない状況だとされます。
一方で、同じイギリスでもスコットランドは圧倒的多数が親EUです。先年、スコットランドでイギリスからの独立の是非を問う住民投票が行われたことは記憶に新しいところです。住民投票では独立派は敗れたものの、その後総選挙では独立派のスコットランド国民党がスコットランドでは圧倒的な勝利を収めています。

イギリス(イングランド)でEU離脱への賛否が拮抗しているとなると、EU残留が圧倒的多数のスコットランドの票が大勢を決する鍵になるかもしれません。が、逆にそれでもEU離脱が多数となった場合、スコットランド人は納得しないでしょうね。独立の住民投票は55%対45%の票差で独立が否決されました。当時、この差は「意外に大差」という報じられ方をしましたが、たった10ポイントの差です。かなりの僅差だったと思います。
で、独立反対に票を投じた人の中には、本音は独立賛成だが、経済的見通しの不安とか、独立スコットランドがEUに加盟を認められるかどうかへの危惧などから独立反対に票を投じた人も少なからずいたはずです。当のイギリスがEUから離脱するなら独立に賛成だ、という人は相当数存在するでしょう。時系列的に見れば、独立の住民投票の際はEUに残留するようにスコットランドの有権者に思わせて独立を否決させておいて、後から「釣った魚に餌はやらない」とばかりにEU離脱を決めやがった、とも見えます。(実際の政治的過程はともかく、時系列としてはそういう背信行為と言われても仕方がない)

イギリス政府は、スコットランド独立の住民投票を再び実施することは認めないという態度のようですが、イギリスがEU離脱を決めた場合、独立への賛否を判断する前提条件が変わったんだから住民投票をやり直せという声が強まることは必至です。
結局、イギリスがEU離脱を決めた場合、スコットランドの独立を阻むことは難しくなるだろうと思います。
結局、あちらを立てればこちらが立たず、二律背反ということでしょう。政治の世界には、いくらでもあることでしょうが。





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最終更新日  2016.02.23 00:06:59
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