inti-solのブログ

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2016.03.24
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カテゴリ: 政治
国連差別撤廃委 皇位継承の改正勧告…日本政府抗議で削除


外務省によると、同委は日本側に最終見解案を示し、皇室典範が女性天皇を認めていないことに「懸念」を表明。これに対し、政府はジュネーブ国連代表部を通じて記述の削除を求めた。
菅氏は一方で、将来の女性天皇の是非については「男系継承の歴史的重みを受け止めながら、国民の議論を踏まえつつ将来的に検討していく必要がある」との考えを示した。

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いささか旧聞に属する話題ですが、この話題、またもウヨク側から「内政干渉であり、日本の国柄、伝統に対する無理解」(山谷えり子)だの、「わが国の皇室制度も諸外国の王室制度もそれぞれの国の歴史や伝統が背景にあり、国民の支持を得て今日に至っている」(安倍首相)だのと、ヒステリックな反応が返ってきているようです。

私の個人的な見解としては、そもそも、世襲制の王室、皇室というのは、法の下の平等という人権の基本原則に外れた存在だと思っています。もっとも、憲法第14条は「すべて国民は、法の下に平等であつて」と規定しており、一方皇室は「国民ではない」という見解もあります。その見解に従えば憲法14条に反する、とまでは言えないかも知れませんが。
いずれにしても、その存在自体が法の下の平等原則の例外なのに、その中で更に「女性差別」を取り上げる意味があるのかな?という気はします。それに、側室の存在が公認されていた時代はともかく、一夫一妻制の現在においては「男系男子」なんて、そういつまでも維持し続けることは物理的に不可能になることは明らかです。
そんなこともあって、私は「男系男子」に固執する人たちを、どちらかと言うと「ふーん、それでいいと思っているんだ」と思いながらニヤニヤ見守っているような状態で、「女性天皇を認めないのは女性差別だ!」と大声で主張する気は、あまりありません。が、指摘されれば、そりゃ確かに女性差別に違いない、とは思います。

それに対して、安倍政権は過剰に反発して見せたわけですが、この指摘を「内政干渉」だというなら、そもそも国連が各国の国内に存在する差別について言及することは一切が内政干渉だ、ということになります。
それにしても
「皇室制度はそれぞれの国の歴史や伝統が背景にあり、国民の支持を得て今日に至っている。 女性に対する差別を目的にしていない ことは明らかだ」

人種・民族差別、性差別、門地や出身による差別・・・・・・、およそあらゆる差別で、「差別を目的とする差別」なんてものが存在するのか?それぞれに、何となくの不安感であったり、あるいは合理性とか歴史的経緯とか、非は相手側にあるとか、もっともらしい理由が付いているものです。だからこそ簡単に解決できない問題であるわけですが。
今に始まったことではありませんが、この政権は、国内の保守層受けすることしか考えていない、差別問題に紳士に向き合おうなんて考えはないことが、改めてよくわかる出来事でした。





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最終更新日  2016.03.25 08:39:04
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