inti-solのブログ

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2017.01.19
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ジャンパーに生活保護「なめんな」、市職員訪問


市によると、ジャンパーを着ていたのは、生活保護受給世帯を訪問して相談に応じるなどする市生活支援課のケースワーカー。在籍する25人の大半が同じジャンパーを持っていた。
ジャンパーの背面には「我々は正義だ」「不当な利益を得るために我々をだまそうとするならば、あえて言おう。クズである」などの文章が英語で書かれている。

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どうやら、このジャンパー、だいぶ以前から使われていたらしいのですが、日本語だったらただちに大問題になったでしょうが、ローマ字だから気づく人が少なくて、発覚までこんなに時間がかかった、ということでしょうか。それにしても、ケースワーカーの大半が持っている、ということは明らかに組織的です。誰もこの間に「これはまずいんじゃないか」と言わなかったのでしょうか。表沙汰になったとき、どういうことになるか、想像力が働かなかったのかな、と思います。
知り合いの福祉事務所関係者によれば、受給者の中には、訪問時に「福祉事務所の××です」と言うだけで嫌がる人も少なくないのです。自分が生活保護を受けていることを人に知られたくないからです。だから、訪問時には自分の名前しか言わない。それで相手がわからないときは、「××市役所の××です」という、そのくらい訪問時には気を使うものだそうです。そこからすると、これはあまりに無神経と言わざるを得ないように思います。
確かに、不正受給はけしからんものです。しかし、不正を行っているわけでもない受給者に対してまで「保護なめんな」は、妥当な表現とはいえません。だいたい、そんなジャンパーを着ると不正受給を行っているものが態度を変える、などということがあるはずもなく、ただ意味もなく一般の受給者を威圧するだけの結果になっているのではないでしょうか。そのように受け止められることは、ケースワーカーという仕事を行ううえで、ただただマイナスの効果しかないのではないでしょうか。

生活保護を受けると、ケースワーカーが定期的に自宅を訪問し、収入申告、資産申告を提出しなければならないのだそうです。逆に言うと、それはケースワーカーが必ずやらなければならない仕事のひとつ、ということです。
法律上は、これらは受給者の義務です。でも、いくら法律上の義務と言っても、人間には感情というものがあります。威圧的、喧嘩腰に言われれば、つむじを曲げる人も出てくる。その結果、相手が協力を拒めば、仕事はただただ厄介で面倒なものになるのでしょう。もちろん、強いことを言わなければならない時、強権を振りかざすしかない時もあるでしょうが、それは伝家の宝刀であり、最後の手段なのです。

わざわざ訪問調査にまでああいうジャンパーを着ていくというのは、相手を不快な思いにさせる、人権上問題があるということももちろんですが、それによってわざわざ自分の仕事をやりにくくしている、としか思えないのです。





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最終更新日  2018.06.09 08:13:22
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