inti-solのブログ

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2018.11.22
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カテゴリ: 災害
<原発事故>福島の野生ニホンザルに放射性物質の影響か


また、羽山伸一・日本獣医生命科学大教授(野生動物学)らの研究チームは、福島市が個体数調整のため2008~16年に捕殺したニホンザルのうち、妊娠していたメスの胎児を調べた。原発事故前後の計62頭のデータを比較したところ、事故後の胎児は事故前に比べ、頭の大きさが小さく体全体の成長にも遅れがみられた。母ザルの栄養状態には変化がなく、チームは事故による母ザルの放射線被ばくが影響した可能性があると結論づけた。

◇人とサル、異なる被ばく量
羽山教授は「サルは森で放射性物質に汚染された食べ物を採取していた上、線量が高い地面に近いところで生活していたため、人に比べて被ばく量が桁違いに多いはずだ」としている。
環境省が実施する野生動植物への放射線影響の調査対象にニホンザルは含まれておらず、日本霊長類学会など5学会は、ニホンザルを対象に含めることなどを求める要望書を同省に提出した。同学会の中道正之会長は「ニホンザルは寿命が20~30年と長く、定住性もある。世界的に見ても、ニホンザルへの長期的な影響を調べることは極めて重要だ」と話した。

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福島第一原発では、近隣住民はいち早く避難したため、それほど深刻な被曝による健康被害は報じられていません。そのことをもって、原発は安全だ、放射線は危険がない、などと叫ぶ連中もいますが、深刻な健康被害が生じなかったのは、深刻な汚染地域には人がすんでいないからであって、チェルノブイリのように避難が遅れていた場合はどうだったかはわかりません。
引用記事にあるように、同じ土地に住んでいてもサルと人では被曝量が異なるのは確かです。人は多くの時間を屋内で過ごし、食べ物も被曝地の中のものだけを食べるわけではないからです。とは言え、その土地に降り注いだ放射能の、「素」の危険性は、やはり相当に高いと言わざるを得ません。
また、屋内は屋外よりは放射線量は少ないものの、密閉性の高い鉄筋コンクリート、あるいは鉄骨の建物はともかく、木造の場合は果たしてどうでしょう。
福島県川俣町で行われている日本最大のフォルクローレのイベント「コスキン・エン・ハポン」に2011年10月に参加したとき、放射能測定器を持って行ったことがあります。

福島県川俣町に行ってきました

このとき、放射能測定器の数値はJR福島駅付近で毎時0.1-0.2マイクロシーベルトでしたが、川俣と福島を結ぶJRバス車内に入ったとたんに、その数値は0.4に跳ね上がりました。川俣中央公民館の前庭では、0.6-0.7マイクロシーベルトまで上昇しました。
頻繁にドアを開閉するバス車内では、そのくらい放射線量が高かったのです。
そこから考えても、木造建築の場合、屋外より放射線量が少ないといっても、大幅に低いというわけにはいかないのではないか、という気がします。それに、大人は立っていれば地面から離れていても、幼児は背が低い分地面に近いので、被曝量もそれに応じて増えます。

※引用記事に、猿は地面に近いところで生活とありますが、それは一概には言えないように思います。確かに、地上にいるときは、猿は人より地面に近い位置にいます。しかし、ニホンザルは樹上にいる時間も長いのです。私が山でニホンザルに遭遇するとき、地上にいるものと樹上にいるものの割合は、五分五分か、樹上の方が多いように感じます。


これが、あと何年続くでしょう。震災から7年半経過して、さすがにある程度は放射線量は減ったと思いますが、もう人が住んで問題なし、というわけにはいかないでしょう。確かチェルノブイリでは、原発事故から25年経過してもまだ、汚染による立ち入り禁止地域が残存していました。
原発事故はの被害は、本当に取り返しのつかないものだなと、改めて思います。





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最終更新日  2018.11.25 19:06:36
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