inti-solのブログ

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2019.04.20
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テーマ: ニュース(95880)
カテゴリ: その他
87歳車暴走で母子死亡 池袋8人けが「アクセル戻らず」

ドライブレコーダーに残された音声から、運転者は事故直前、同乗していた妻から「危ないよ。どうしたの」と声をかけられ、「どうしたんだろう」と答えていた。事故後、息子に「アクセルが戻らなくなって、人をいっぱいひいてしまった」と電話していた。
車は池袋駅方面から南東に走行中、道路左側のガードパイプに接触。スピードを緩めずに約百五十メートルにわたって暴走した。その間、横断歩道で自転車の70代の男性をはね、2カ所目の横断歩道で、自転車に乗っていた親子をはねた。さらに、左側から来たごみ収集車と衝突し、別の横断歩道に突入。歩行者4人をはねた。対向車線で信号待ちをしていたトラックにぶつかって止まった。
現場は片側二車線の直線。いずれの横断歩道も暴走車側が赤信号だったと、交通捜査課はみている。目立ったブレーキ痕はなかった。(以下略)

---

ぞっとするような事故です。池袋は、最近でこそ滅多に行きませんが、かつては、実家から行動圏内だったので頻繁に行っていました。事故現場も空撮写真と地図を照合して、イメージとしてすぐに分かりました。サンシャイン60の近くですね。

突然に命を奪われた母娘の悲劇には、言葉もありません。残された家族、とくに夫の悲嘆は察するにありまあります。もしわたしがその立場だったら、とても立ち直れないだろうと思います。
「アクセルが戻らない」と言っていたそうですが、最近は杖歩行だったという話からは、足の自由が利かなくなってアクセル操作が思うようにできなかった可能性が示唆されているように思います。
別報道によれば、「運転はやめる」と言っていたこともあるようです。ということは、本人は(おそらく周囲も)危険性の認識はありながらも運転を続けた(周囲も止めなかった)ということになります。もうちょっと対処の仕方があったのではないかと考えざるを得ません。この件で本人が刑事責任を問われるか、問われたとして逮捕までされるか、逮捕されたとしても実刑を受けて収監されるかと考えると、87歳という年齢、本人自身も骨折していること(おそらく、この事故を契機として認知症の進行や自立歩行ができなくなる可能性は結構高いと思います)を考えると、残念ながらその可能性はかなり低いように感じます。
ただ、刑事責任が問われるか否かに関わらず、「加害者」であることは歴然としており、その非は相当重いと考えざるを得ません。

元記事には、暴走車の運転手の実名も出ています。別報道によれば、元通産省の官僚(おそれく技術系)だったようです。まさか人生の最後に、こんな大事故を引き起こすとは、本人も不本意ではあるでしょう。もっとも、賠償という意味では、それなりの額を賠償に充てられる程度の資産は、ひょっとしたらもっているかもしれません。遺族からしたら、高額の賠償金をもらっても嬉しくも何ともないかも知れませんけど、

それにしても、この種の事故は過去にも何回も起きており、その度に認知機能の衰えた高齢ドライバーの問題が取り上げられます。私も、個人的に職場の関係で、高齢ドライバーの危険な運転にヒヤッとさせられた(わたしが直接轢かれそうになったわけではありませんが、そのままの状態が続いていたら、遠からずそういう危険性も生じたかもしれません)経験はあります。
自動車は、コントロールできなければ凶器と同じであり、高齢者の運動能力、認知機能が衰えれば、そのような事態になる可能性は低くはありません。免許の更新(高齢者は3年毎)時に認知機能の検査はありますが、80代後半ともなれば、認知機能も運動機能も、衰えるときはごく短期間のうちに急激に衰えることが少なくありません。だから、免許更新時の認知機能検査なんて、参考程度以上のものにはなりようがありません。



なんにしても悲しい事故です。





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最終更新日  2019.04.20 23:18:44
コメント(8) | コメントを書く


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Re:怖いねえ(04/20)  
maki5417  さん
別報道によれば、元通産省の官僚(おそれく技術系)だったようです。

NHKが元工業技術院長と報じていました。
アクセルの踏み間違い事故はたびたび発生し、そのたびに改善方法が指摘されていますがほったらかしです。
最近はアイサイトなどの衝突防止装置付きの車もあります。
老人にはそういう車の限定免許がよいでしょう。
というより、足が不自由ならタクシーを使えばいいのです。
うちの母は、通院も買い物もタクシーです。
(2019.04.21 08:48:35)

Re:怖いねえ(04/20)  
Bill McCreary さん
>もっとも、賠償という意味では、それなりの額を賠償に充てられる程度の資産は、ひょっとしたらもっているかもしれません。遺族からしたら、高額の賠償金をもらっても嬉しくも何ともないかも知れませんけど、

これはむしろ保険の問題でしょう。じゅうぶんな任意保険に入っていることを願うばかりです。

>実は、ラテンアメリカ諸国では自動車の信号無視が多い上、「車が突っ込めば歩行者が逃げてくれる」と考えている節がありそうな車の運転が珍しくないため、町を歩くときは常にそうしています。

ベトナムもかなり怖いですね。私も最初のころは、道路横断時には地元の人と同じように歩きました。

>残念ながらその可能性はかなり低いように感じます。

inti-solさん、気持ちはわかりますが、このようなことで「残念ながら」というのは書かないほうがいいのでは…。

前にも拙ブログに書きましたけど、完全な認知症の人が免許を持っていて車に乗っていたのにかなりの恐怖感を感じたことがあります。

//blog.goo.ne.jp/mccreary/e/05edd4890861adfc060c48fa5e047fe9

今回の人は上の拙記事で紹介したような認知症の人ではないのかもですが、人間免許証がなくったって、車の運転はできる(ただ法律違反になる)のだから、まったくもって始末に負えません。 (2019.04.21 13:15:48)

Re:怖いねえ(04/20)  
nordhausen さん
そういえば以前、栃木県鹿沼市で、てんかんの発作による暴走運転により小学生6人が死亡した事件が起きましたよね。他にも、大阪市生野区でも同様の事件が起きており、女児1人が犠牲になっています。

この類の事件では、恐らく被害者家族は加害者に対して厳罰を訴えることは確実でしょうが(上記の事件でもそうでした)、それだけで解決するような問題ではないと思います。 (2019.04.21 20:41:11)

Re[1]:怖いねえ(04/20)  
inti-sol  さん
maki5417さん

分かってはいるのですが、私の好みの問題として、歴史上の人物や著名人、政治家以外は、当ブログであまり個人名を出さないことにしているので、あえて前職の詳細は書きませんでした。

足が不自由という自覚があって、車を運転するのは、さすがにちょっとね。下半身に障害のある障害者だって、運転補助装置を使うわけですし。

>これはむしろ保険の問題でしょう。じゅうぶんな任意保険に入っていることを願うばかりです。

おっしゃるとおりです。

>このようなことで「残念ながら」というのは書かないほうがいいのでは…。

そう言われるであろうことは分かるのですが、前後関係を総合すると、この人が、今の時点では善悪の判断もつかないような深刻な認知症状態であったとは考えにくいのです。通常であれば逮捕されて刑事訴追されるだろうと。そうならないのは年齢と本人も怪我をして入院しているためかな、と。

nordhausen さん

>栃木県鹿沼市で、てんかんの発作による暴走運転により小学生6人が死亡した事件が起きました

ありましたね。調べたところ、その件では加害者は有罪になり、民事裁判でも賠償請求が認められています。ただ、おそらくその件では、加害者に支払い能力はなさそうです。

わたしも、加害者を厳罰に処しても、高額の慰謝料をもらっても、失われたものは帰ってこない、としか言いようがないように思います。ただ、だからと言って加害者が無罪放免でよいかというと、そうではないように思います。私も子をもつ父親なので、もし自分の子がそんな目にあったら、と思うとね。 (2019.04.21 22:16:25)

Re:怖いねえ(04/20)  
Bill McCreary さん
個人的な意見を書きますと、23区や横浜市、大阪市などに居住している人は、何らかの特別な事情がない限り(というのがどういうものなのかは別途考えるとして)、自家用車は所持しないほうがいいですね。特に高齢者はです。事故も多いし維持費も高額すぎる。地方だって車なんて持っていないほうがよっぽど経済的にわりはいいのですが、「便利」「家族がいる」「公共交通未発達」といった理由で正当化されちゃいます。現実には、タクシーなど代替手段を使ったほうがいい。

が、車というのは好きな人は好きだし、今はそういう人も減ったのでしょうが、偏執的にこだわる人もいますから困ったものです。老人の交通事故でも、周囲が必死に止めようとしてそれでやっちゃった例がある。

ところでこちらの2つの記事は興味深いですね。英国の王室と日本の皇室では、セキュリティや構成員の自由度が違うのでしょうが、やはり日本の現天皇のほうが、免許に対する対応としては妥当かなと思います。フィリップはパイロットでもあったわけで、操縦とかには特別の自信があったのでしょうが。

//www.asahi.com/articles/ASM2B61S0M2BUHBI00V.html

//www.jiji.com/jc/article?k=2018122107118&g=soc

なおこちらの記事も考えさせられますね。

//medical.jiji.com/topics/1106

>てんかん患者100万人
高齢者で発症増加

運転中に急に発作が起きて事故が起きることもあります。恒例になって発症するとなると、上でも指摘された栃木の事件より怖いかもですね。 (2019.04.22 08:11:21)

Re:怖いねえ(04/20)  
七詩  さん
ネットの一部で言われているように加害者の社会的地位故に逮捕や呼び捨て報道、そして加害者宅への過熱取材がないというのは本当なのでしょうか。高齢者が加害者となる他の人身事故では逮捕もあったのかと思うのですけど。
どういう扱いがよいのかという議論とは別に警察やマスコミは公平であってほしいものです。 (2019.04.22 16:34:25)

Re[1]:怖いねえ(04/20)  
inti-sol  さん
七詩さん

社会的地位のせいではないと思いますよ。おそらく、年齢と自身も怪我をして入院しているためでしょう。類似の例でどうだったかは記憶がありませんが、高齢要介護状態みたいな人が何か犯罪を犯しても、なかなか身柄拘束まではされないように思います。

ただ、そのことと、その人が犯した過失が本来逮捕、刑事罰に相当するものかどうかは、別ではないかと思います。この人が、もし事故後どこも怪我をしておらず、(肉体的に)ピンピンしていたら、そして、年齢が80代前半だったら、果たして逮捕されずに済んだでしょうか。多分逮捕されただろうと思います。現役時代の社会的地位に関わらず。 (2019.04.22 19:32:55)

Re[1]:怖いねえ(04/20)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

天皇は、実際には現在は公道では運転していないようですけど、社会的影響力を考慮したのでしょうね。賢明な判断だと思います。
イギリスのフィリップは、97歳で事故を起こすまで運転していたのは、いくらなんでもちょっと、と思います。

てんかんによる死亡事故もありましたね。これもまた怖いです。 (2019.04.23 06:51:54)

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