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2025.08.23
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カテゴリ: 政治
共産主義及び文化的マルクス主義の浸透と国家制度への影響に関する質問主意書|神谷宗幣
より深刻なのは、現代の共産主義が露骨な暴力革命を主張するのではなく、その思想的共鳴者を通じて、官僚機構・司法・教育・地方行政などの中枢に浸透し、価値観や政策判断に相当な影響力を及ぼしている現実である。~
さらに、フランクフルト学派やアントニオ・グラムシの理論に基づく、いわゆる文化的マルクス主義とも呼ばれる思想潮流は、暴力革命ではなく、価値観・言語・教育・文化などを通じて既存の社会構造の変革を目指しているとされ、特に米国では1960年代以降、大学、マスコミ、法曹界、政府機関などにこうした思想が浸透し、リベラルの名の下に家族制度・宗教・国家意識といった伝統的価値観を相対化、矮小化してきた。文化的マルクス主義は、従来の共産主義のように「党」や「革命」といった明示的な形を取らずとも、制度の内側から価値基盤や社会秩序に影響を与える「構造的変革」を目指している。
我が国においても、ジェンダー平等、ダイバーシティ推進、多文化共生、外国人参政権といった一見穏当な政策用語が用いられつつも、その裏側で、家族、国籍、国語、教育内容、歴史観といった国家の独立性や公共秩序の基盤を成してきた制度や概念が見えない形で崩されてきていると思料する。~

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参政党が、上記のような質問主意書を出したそうです。
ひとことで言って、「陰謀論の塊」「妄想炸裂」で片づけるしかありません。ただ、それだけでは済まないのは、神谷が言う「文化的マルクス主義」とほぼ同一ものもを、 国際勝共連合(=統一教会)が主張している という事実です。
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行き過ぎた個人主義が日本を滅ぼそうとしています。若い人たちの間で、結婚や家庭に関心を持たない人が急激に増えているのです。この状況を変えられなければ、日本は少子高齢化によって滅ぶ世界で初めての国になるだろうと指摘されています。~
実はこの思想は、共産主義から派生して生まれました。私たちはこれを文化共産主義と呼んでいます。具体的にはフェミニズムやジェンダーフリー、過激な性教育などとして現れます。この思想の源流が、怨みと復讐の思想である共産主義にあったのです。

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勝共連合の言う「文化的共産主義」と神谷の言う「文化的マルクス主義」がほとんど同じ定義であることが分かります。参政党と勝共連合(統一教会)のつながりを疑わざるを得ません。
結局のところ、自分たちの気に入らない主義主張、政策に「共産主義」「マルクス主義」とレッテルを貼って攻撃しているだけなのです。
なるほど、世の中を左右の物差しだけで見るなら、「ジェンダー平等」「ダイバーシティ推進」「多文化共生」「外国人参政権」などは、参政党など極右派の立ち位置に比べれば多かれ少なかれ「左」ではあるでしょう。でも、それは右側に振り切った立ち位置から見れば左だ、というだけの意味であり、世間一般の平均的物差しで左(マルクス主義)、という意味ではありません。「ナチス左派」「海軍左派」などと同様です。

何しろ、石破政権が「左翼」、(選択的夫婦別姓制の導入を推進する)経団連が「左翼」だなんてレッテル貼りをする連中ですから。

そして、もう一つ、これに関連して とんでもないことを神谷は言っています。 参院選中のことですが
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(戦前に)日本も共産主義がはびこらないように治安維持法を作ったでしょ。悪法だ、悪法だっていうけど、それは共産主義者にとっては悪法でしょうね。共産主義を取り締まるためのものですから。だって彼らは皇室を打倒し、日本の国体を変えようとしていたからです
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治安維持法は、当初の制定目的こそ「國体ヲ變革シ又ハ私有財產制度ヲ否認スルコトヲ目的」とする団体の取り締まりだったものの、一度制定されると暴走して、およそ国体変革も私有財産否定も関係ない戦争反対論、厭戦思想まで取り締まりの対象となっています。挙句の果てに、ファシストではあるものの当時の東条英機首相を激しく批判していた中野正剛まで逮捕し、さすがに起訴まではできなかったものの自殺に追い込んでいます。
もっとも、それを神谷に言っても、おそらく聞く耳は持たないでしょう。多分、彼は口では「治安維持法は共産主義を取り締まるためのもの」と言っていますが、実際にはおそらく「治安維持法で取り締まられたものは共産主義」と思っているのではないかと思います。
つまり、取り締まられたものが本当に共産主義だったのか、なんてことを冷静に分析する気などないのだろう、ということです。
何しろ、「ジェンダー平等」「ダイバーシティ推進」「多文化共生」「外国人参政権」を「文化的マルクス主義」なんて言っちゃうわけですから。

そして、この両者の発言をつなげれば、こうなります。
・ジェンダー平等、ダイバーシティ推進、多文化共生、外国人参政権は「文化的マルクス主義(偽装した共産主義)」だ。

それをつなぎ合わせれば「ジェンダー平等、ダイバーシティ推進、多文化共生、外国人参政権」などは共産主義とレッテルを貼って取り締まられるべきだ、となります。
怖ろしい言い分と考えざるを得ません。
幸い、いくら何でもこの連中が選挙で過半数を取る、ということはないでしょうが、政治において大きな影響力を発揮し、その主張が政治に反映されるようになった場合、日本の行く末は真っ暗と思わざるを得ません。





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最終更新日  2025.08.23 09:03:23
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Re:気に入らない主張は強権的に取り締まれということか(08/23)  
maki5417  さん
参政党と勝共連合(統一教会)のつながりを疑わざるを得ません。

私もブログで紹介しましたが、神谷は統一教会系の雑誌の常連ライターでしたね。 (2025.08.23 21:33:46)

Re[1]:気に入らない主張は強権的に取り締まれということか(08/23)  
inti-sol さん
maki5417さん

なるほど、結局同根ということですね。
(2025.08.25 21:36:08)

Re:気に入らない主張は強権的に取り締まれということか(08/23)  
nordhausen さん
参政だけでなく国民民主の議席増も今や脅威そのものでしょう。こうして見ると、非右派勢力(立憲、共産、社民、れいわ)があまり伸びなかったばかりか、立憲が議席増とならず共産が4議席減となってしまったのは大きな痛手ですし、れいわが1議席増、社民がラサール石井候補当選になっているぐらいですからね。次回の衆院選、参院選では何としても参政と国民民主の議席減と非右派勢力の議席挽回を願うばかりですね。 (2025.09.06 21:50:25)

Re[1]:気に入らない主張は強権的に取り締まれということか(08/23)  
inti-sol  さん
nordhausenさん

そのとおりですが、なかなか思うような選挙結果にはなってくれません。 (2025.09.07 22:49:10)

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