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いやあ早くも今年の半分が終わってしまいました。デビルコロナのせいでいろいろと気忙しく、何だかあっという間でしたね。。。 今月も先月に続いて、ポートフォリオ最上位陣の多くを占める ウィズ・コロナ銘柄 に株価が好調な所が多く、そのおかげで精神的にゆとりがありました。落ち着いて集中力を高め様々なことを多面的に考えながら、じっくりゆったりまったりとポートフォリオ戦略を練れる充実した一か月となりました。 次に具体的な成績ですが、対2019年末比でー4.7%となりました。 未だ年初来マイナス圏ではありますが、先月末はー8.0%かつ今年の一時期は瞬間最大風速でー34.2%とズコズコに掘っており、自らが長年をかけて作り込んできた「優待バリュー株王国」が今にも崩壊しそうな、「おケツがボーボー火だるまの大ピンチ」に直面して訳なので、そこから比べればほんとにかなり回復しました。 来月は、これからの 2020~2021シーズンを共に闘う超主力株 を選抜し切ってカチカチに固める1か月にしたいと思っています。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Jun 30, 2020
パンローリング社のパンフレットである、トレイダーズショッププレス2020年下半期号が、ネット上にアップされました。 このパンフレットは見ているだけも楽しいですし、また非常に勉強にもなるので、私は毎回楽しみにしています。PDF版へのリンクを貼っておきますので、皆様も是非ご覧になってみてください。 ↓ ↓ ↓ こちら そして、その表紙に、拙著 みきまるの「続」書籍版オールタイムベスト が大きく取り上げられました。 またページをめくると、 みきまる 続おすすめ書籍セレクト7 として、パンローリング社を代表する超名著が7冊可愛く紹介されています。 またそれ以外のページでもちびっこく登場しているところがあります。 それでは皆様、引き続き当ブログ及び、書籍版株式投資本オールタイムベストシリーズをよろしくお願い致します。
Jun 29, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第14弾です。 今日も最終章の第10章 マスターになる から。 柔軟性を身につける マスタートレーダーは、常に自己分析を行い、マーケットに合わせて行動を変えていく。また、この戦いにおいて必要なこと、マーケットの違い、そして新しい環境下で戦いを制するために踏むべきステップなどということを意識的に考えている。 つまり、 柔軟性と言うのは、マスタートレーダーが持つ非常に重要な特質 と言える。 マスタリーとは、チャンスを探すことであり、それが現れたときに生かすことができることでもある。 マーケットでは、自分の信念とは別に、注目している株に何が起こっているのかを尊重し、自分のアイデアに対する執着に左右されずに行動しなければならない。また、自分よりたくさんの知識を持ったトレーダーや投資家がいるという前提に立って、もし怪しげな動きがあったときはいつでも手仕舞えるよう準備しておく必要もある。 うまくいっていないのに、目いっぱいプレーするのだけはやめてほしい。 。。ホームランを狙っていくべきときもあれば、守りに徹するべきときもあるということを知っておかなければならない。 柔軟でいるためには、どの時点においてもトレーディングの状況を見極め、マーケットやテープに適応していかなければならない。これには注意力と思慮深さ、そして衝動的な行動はしないようにする必要がある。 「株式投資の世界では柔軟性が大切」というのは耳にタコができるくらいによく聞かされる話ですが、そのマーケットで求められる柔軟性の具体的な内容について、このキエフの説明以上に分かりやすいものはそうありません。とても印象的でしたね。 ちなみに私は以前からですが、名著、 マーケットの魔術師(株式編) で、スチュアート・ウォールトンが述べていた概念である くらげのような投資家 をずっと目指してます。 つまり、自分はくらげで、傘の中の本体には今まで時をかけて作り上げてきた「優待バリュー株投資」という基本の型が入っている。そして、型は入っているんだけれども、その状態でマーケットの海をフワフワ、プカプカと漂い、状況に応じて順張りも逆張りもする。 優待バリュー株がメインだけれども、優待グロース株もチャンスと思えば買う。いいと思った銘柄には大量の資金を一気に投入して全力で勝負するけれども、自分が間違っていたと判断した場合には速やかにそれを認め迅速に撤退する。そういう自在で自由な投資家を目指しているという事ですね。 ちなみに、「ウィズ・コロナ時代」の2020年6月現在は、私はやや順張り重視のスタンスでいます。そちらの方が期待値が高いと考えているんですね。(続く)
Jun 29, 2020
さて今日は 2019~20主力株概況シリーズ です。 40位 5902 ホッカンホールディングス (東1、3月優待) ◎◎ PF時価総額40位の上位銘柄は、食缶業界3位のホッカンホールディングスです。前回2019年は47位で登場していましたが、その指標的な割安感と、自分の大好物の「缶詰優待」銘柄であること、後述しますが優待改善を含めた株主還元拡大志向が鮮明になっていること、などを総合的に評価して更に買い増ししたため、ホッカン史上初のポートフォリオTOP40入賞を果たしてきました。 尚、缶詰優待というものがどれほど素晴らしいものであるかについては、過去の大人気記事である、 缶詰優待株、私的ランキング ベスト4!!!! 2019年版 を是非今すぐにご覧下さい。 さてそんな素敵なホッカンHDの現在の株価は1826円、時価総額245億円、PBR0.43、自己資本比率36.0%、今期予想PER5.30、配当利回り2.7%(50~90円)、総合利回り4.4%(50+30=80円)で、優待は100株保有で3000円相当、1000株保有で6000円相当、2000株保有で8000円相当の缶詰詰め合わせです。 ホッカンHDの優待制度は2020年3月の優待権利通過後となる5月26日に「後出し」で下記の通りに改善されました。後出しで優待改悪をする銘柄と言うのはザラにありますが、逆に改善をして来る所と言うのは珍しいので、鮮烈な印象を持ちました。 それでは具体的に優待品を見ておきましょう。2019年の2000円相当の100株優待品(下記左)と5000円相当の2000株優待品(下記右)です。 今日は優待品の実際の使用例を1つだけ御覧戴きましょう。 ホッカン優待の帆立グラタン。 ホッカンHDはとにかく指標的に見て安いのが魅力です。何しろ、グレアムのミックス係数 はたったの2.28ですからね。ただし、過去の業績推移にはやや波があり、また財務状態も鉄板と言うほどではありません。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) ま、いずれにせよ、これからも現行の優待制度が続く限りは、楽しくホールドして応援していく予定です。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Jun 28, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第13弾です。 今日は最終章の第10章 マスターになる から。 マスタリーに近づくためには、継続して自己診断を行い、戦いのレベルを上げるために自分の行動を調整してマーケットに合わせていかなければならない。 全力でゴールに向かうとき、緊張感がその原動力になって特大の結果を生む。 ポートフォリオは定期的に見直し、別の人にも見てもらうと良い。秘密主義はやめ、「良く見せたい」という欲求に負けないようにしてほしい。 私は年中、主力株概況やポートフォリオ概況を飽きもせずシリーズで書き続けていますが、これは、 自分のポートフォリオの客観性を担保するため でもあります。特に主力株概況シリーズは「自分との勝負」であり、文字通り全身全霊を賭けて書いています。 シリーズの向こうには日本中の多くの投資家の方々がいますし、中途半端な銘柄&おかしな理論構成ではとても通用しません。シリーズが持ちません。 ある意味では、私のポートフォリオは「日本全国の腕利き投資家の方々に厳しく採点され続けている」 状態だからですね。 そしてここだけの話ですが、私は主力株概況シリーズの下書きを書いている時や、書き終わって自分で読み返している時に、「うーん、ちょっとこの銘柄はもうポートフォリオ上位で戦える力がないな。一部売って現時点での最新の戦闘力に見合う所までポジションを減らそう。」と判断することも良くあります。 そしてそういう記事は「幻の原稿」としてブログの下書きの「不良在庫」という所に廃棄処分されています。ちなみに今年2020年は新型コロナウイルスが猛威を振るい始める前に書き溜めていた原稿から大量にボツが出ました。(滝汗) こういうやり方で、私は自分のポートフォリオを定期的に見直しているんですね。(続く)
Jun 27, 2020
さて、うまく使うと「定価の何万倍もの利益」が出ることもあることから、 日本一割安な雑誌 とも称される会社四季報ですが、コロナショックで遅れたものの本日発売となりました。 私はもう何年も前から四季報オンラインのプレミアム会員になっているので、よく考えると紙の四季報を買う必要は無いような気もするのですが、昭和生まれの悲しい宿命で、 紙ベースの情報じゃないとうまく脳に焼き付かない という病気にかかっているので、毎回迷わず紙の四季報も買っています。販売元である東洋経済新報社にはかなり貢いでいますね。(汗) さて我々投資家にとって四季報はバイブル=聖書の様なものですから、私は家に「神棚」を作ってこれまでに買ってきた歴代の四季報をお供えしています。こんな感じです。↓ さてこの中からどんないい銘柄が見つかるかな? 楽しみです。
Jun 26, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の好評第12弾です。 今日は、第9章 リスクをとる覚悟を決める から。 マスタリーに達するためにもっとも重要なのは、コミットメントだ。コミットすることで視点を選ぶ意欲が生まれ、その延長線上にある行動をとることができるようになる。 われわれはみんな、自分が考えている以上の能力を持っている。しかし、それを実現させるためには、まず「不可能性の思考」を解除しなければならない。 このような生き方をしていると、体のなかに眠っている莫大な量のエネルギーが解き放たれ、とてつもなく大きな可能性が生まれる。 マスタートレーダーは自分が目指すところを分かったうえで将来に向けてコミットしながら、実際には目の前の課題を処理していく。 コミットしているときは、常に新しいところに着地し、それまでなかったものを目にすることができるため、トレーディングの世界がそれまでとは違って見えてくる。 昨日のことにこだわったり、ずっと先の、手が届かないようなことばかり見つめて力不足の思いだけを残したりするのはよくない。すべきことはただひとつ、今、目の前にあることだけしかない。 キエフのこの視点は非常に参考になります。自分も長期的な高い目標(資産○○億円)を持ちつつ、現実的にはまず毎年確実にベンチマークとなる指標(具体的にはTOPIX)を上回るパフォーマンスを上げることを目指しています。 そしてもっというと、TOPIXを下回って成績が推移している場合には、更に控えめに「負けを認め、敗戦処理であるBプランの非常事態局面にあることを自覚して、頭を切り替えてもう勝つことは目指さずに謙虚に少しでも差を詰める。」ことに集中するようにしています。 要は、「視点は遠くを見据えながらも、その一方で常に目の前の現実的な課題に取り組み続ける」ことが大切ということですね。 コミットするために覚えておきたいこと●自分でできるように見せようとするのはやめる●何事も、コントロールしようとしない●不快感を受け入れる●やるべきことに集中する●努力を続けることで、結果はあとからついてくる●結果や成果や批判は気にしない●課題に向かって努力を続ける●常に新しい課題を見つけていく●今の課題を終わらせてから、次に取り組む●腹を立てたり頼ったりする姿勢は避ける●不安でも活動は続ける。やめることに意味はない●「とにかくやる」、やり続ける くぉー、このリストは凄いですね。全部その通りと思います。そして中でも、 やめることに意味はない というのは名言中の名言と思いました。私はこれからも命続く限り株式投資に取り組んでいきたいと思いますし、このブログも極力長く続けていきたいと考えています。 またリストの中では、自分は特に「できるように見せようとするのはやめる」ことに気を付けています。能力が足りない、もう立派な中年なのに未だに夢見がちである、お調子者で脇が甘い、そういう自分の悪い部分も率直にさらけ出して、 いつも素っ裸のフル○ンで戦う 様にしています。この世界では、自分を偽ったり大きく見せようとする姿勢は、結果として精神的に非常に高くつきます。本当です。それよりも恐怖やプレッシャーで縮み上がったキャンタマをそのまま見せて戦う方が楽ですし、そして何よりも自分自身が自由で楽しいです。(続く)
Jun 25, 2020
さて今日は2019~20主力株概況シリーズです。 39位 2193 クックパッド (東1、12月優待) ◎◎~◎◎◎ PF時価総額39位の上位銘柄は、料理レシピ専門サイト最大手のクックパッドです。尚下記で使用している画像データは、基本的に会社ホームページからの引用となります。 現在の株価は361円、時価総額387億円、PBR1.66、自己資本比率は85.9%と鉄壁、今期予想PER72.20、配当利回り0%(0円)、総合利回り2.8%(0+10=10円、優待はヤフオク平均落札価格の1000円で換算)で、優待は自社サイトプレミアムサービス利用料6カ月間無料クーポン1枚(1年以上継続保有の場合1年間無料クーポン1枚)などです。 クックパッドは経営陣による内紛や近年の業績低迷・無配転落がありそれらが嫌気されて株価は2015年の高値である2808円からは一時なんと10分の1、いわゆる 「逆10バガー」 を達成しました。また底なしの株価下落が続く中、クックパッドが持つ潜在ポテンシャルの高さに魅入られた多くの凄腕投資家の方々が参戦し、儚く散っても行かれました。(上記データはSBI証券より引用)(上記データは四季報2019年2集 P190 東洋経済新報社より引用) しかしながらクックパッドは財務状態が非常に良く、下記の通りバランスシートは「ほぼ現金の塊」です。現金及び現金同等物231億円から負債合計24億円を引いて差引207億円もあります。一方で本日6月24日現在の時価総額は387億円なので、ごく単純に考えると、 クックパッドの企業価値は180億円 ということになります。(上記データはクックパッド第23期有価証券報告書P43~44より引用) ただ クックパッドは料理レシピサイトでは国内最大のガリバーであり、その地位と知名度は盤石 です。それはお家騒動に揺れ、サイト改善が滞り停滞していたこの数年間で見ても 有料会員数がほとんど減っていない 点に端的に表れています。 また2018年には、クックパッドTVが三菱商事と資本提携を行い40億円の資金を調達しているのですが、 企業価値が180億円しかない企業に天下の三菱商事がポンと40億円を出すというのは普通に考えて難しい と思います。 さらに最近では、生鮮食品ECの クックパッドマート が急拡大してきており、ブレイクの兆候もあります。商品受け取り場所である「マートステーション」がどんどんと増えており、6月18日にはローソンでの店舗受け取りも開始されました。 私も実際にアプリをダウンロードして色々見てみましたが、使い勝手も良くかつ新鮮でクオリティの高い食材の宝庫であり、極めて魅力的と思いました。 クックパッドマート事業は大化けする可能性がある と個人的には感じています。 つまり簡単にいうと、私は、 クックパッドの実質的な企業価値がたったの180億円というのは、常識的にそして多面的に考えておかしい。 と思って多めに保有しているという事です。 ただクックパッドには指摘せざるを得ない、非常に気になる重大な懸念材料もあります。それは、 会社側が「全く株主の方を向いていない。」 という点です。それは具体的には 超キャッシュリッチであるのにも関わらず「今後10年間は配当は行わない。」という2018年の唐突な方針変更 や、 「ポエム感超新星爆発」のふざけた、怒髪天を衝く直近の決算説明会資料や 株主総会の質疑応答での、ある意味で「少数株主の事などどうでもいいし、適当でいいや。」とも感じられる「木で鼻をくくったような」経営陣の態度 に現れています。 クックパッドは創業者の佐野陽光氏が4658万株(43.3%)の株式を保有しています。数年前のお家騒動で株式市場に上場していることに嫌気がさしていて、「もういいや、 ビックバス&キッチンシンク手法 を駆使して、費用を先行させるだけ先行させて利益を圧縮し、株価を下げるだけ下げて、どこかでシレっとMBOで市場から退出して、後は自由に好きなようにやろう。」と大学生の学園祭ノリで考えている可能性も0ではないように個人的には感じています。 そしてこれがクックパッドのワーストシナリオ&最大の懸念材料であると考えています。今後も意図的な悪材料連発で仮に株価が200円まで下がったとして、そこに良くある「形式通り+40%のプレミアムを載せてのお手軽&お気軽MBO」という結果になると、我々投資家にとっては「命がけで高いリスクを取って戦ったが、最終的には手に入るものは何もなかった。」という悲惨極まりない、涙ウルウルの壮絶な結末もあり得るからです。 それを疑わせる状況証拠もあります。現在クックパッドの社外取締役は3人いるのですが、(上記データはクックパッド第23期有価証券報告書P37より引用) その内の北川徹氏は、2014年にスターバックスがTOBで非上場化した時の財務担当者なのです。これはただの偶然でしょうか? ただいずれにせよ、「クックパッド自身が今後株主価値の破壊に積極的に取り組むことさえなければ」という前提付きで、今の株価位置からはもう下がっても最大で40%程度だろうと思います。なぜかと言うと、そこまで下がるとレシピサイトの巨人であり知名度抜群でもあるクックパッドの実質的な企業価値が0円になってしまうからです。 そしてその一方で、今後数年で海外事業や前述のクックパッドマートが成長しうまくマネタイズできた場合には、過去ピークの10倍は難しいにせよ、株価2~5倍程度は十分に期待出来ると考えています。そのため、クックパッドは、 負ければ-40%、ただし勝ったら+100~400% のリスク・リワード比に優れた、期待値の高い銘柄であると結論付けています。そして、 今の位置から株価が大きく下落すれば、上で考察した通りMBOの可能性がどんどんどんどんと高まる と思うので、その点も実に魅力的であると感じています。 2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Jun 24, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第11弾です。 今日も、第7章 感情に対処する から。 陶酔感にひたる 陶酔感は、われわれが経験する最高かつもっともプラスの感情だと思うかもしれないが、それは正しくない。トレーディングで成功すれば、だれもが陶酔感にひたるが、それが災難につながることも多い。 。。実際、陶酔感は欲望や自信過剰につながっていくことがよくある。。。 陶酔感にひたっているトレーダーは、成功と能力を混同して自分の才能を過剰に評価してしまう ことが多い。 マニーはこれを非常に危険なことだと言っている。。。彼がマーケットについて述べた文を紹介しよう。 成功するためには、成熟期間がいる。 悪い日については笑い飛ばすことを覚え、良い日を楽しみ、明日もまた戦いを続けなければならない。プロとして優秀な成績を収めたり仕事で成功するためには、自分の戦い方を状況に順応させていかなければならない。もしそれができなければ成功ではなく、自滅することになるだろう。感情をうまく乗りこなすことができる者だけが、十年、十五年先まで生き残っていける。 自分は幼少の頃から、お調子者で調子に乗りやすく、つまりは陶酔感に浸りやすい人間なので、このキエフの指摘にはドキッとしました。 そして言われて見ると、私はある銘柄で大勝した後に、気分が大きくなって「よーし、このままの勢いで次もドーンと行くよー。」と、過剰な自信&脇の甘い不十分な分析と準備のままで突撃し、せっかくの儲けを吐き出してしまうということがこれまでに頻繁にありました。 「陶酔感には気を付けろ。」ということですね。(続く)
Jun 23, 2020
さて今日はもう一本記事を出します。二本目は通常の2020PF概況シリーズです。398位 9273 コーア商事ホールディングス (東2、6月優待) △ PF398位の中堅銘柄は、ジェネリック医薬品の原薬販売が収益柱のコーア商事ホールディングスです。 現在の株価は2059円、時価総額203億円、PBR1.48、自己資本比率は65.0%、今期予想PER15.11、配当利回り1.5%(30円)、総合利回り1.9%(30+10=40円)で、優待は100株保有で1000円相当のクオカード(※1年以上継続保有の場合2000円相当)です。 コーア商事ホールディングスは6月30日に東証1部昇格となります。指標的には妥当な株価位置ですが、ポートフォリオ中位銘柄としては特に問題のない銘柄であると考えています。
Jun 22, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第10弾です。 今日も、第7章 感情に対処する から。 不安や不快感や強迫観念など、すべての過程について時間を計ることは、非常に価値がある。 時間を知ることで、自分の経験を枠にはめることができるようになる。悲惨な感情にも時間制限があることが分かると、次に悲惨な思いをしたときにリラックスする助けにもなる。 それに、記録を付け始めると悲惨な気持ちの継続時間がだんだんと短くなっていくことにも気づくだろう。この再構成テクニックは、多くの不快な瞬間を平静心で乗り切るのに驚くほどの力を発揮する。 キエフのこの 悲惨な感情にも時間制限がある という言葉には衝撃を受けました。言われて見るとその通りですし、私はこの言葉を知ってから、自らの感情に以前よりもうまく対処できるようになりました。本当に感謝しています。 それにしても、これは途轍もなく凄い本です。最初にも書きましたが、「投資で壁にぶち当たっている中・上級者」にはマストの一冊と思いますね。(続く)
Jun 22, 2020
さて今日は当ブログ一番人気の 2019~20主力株概況シリーズ です。38位 2153 E・Jホールディングス(東1、11月優待) ◎◎ PF時価総額38位の上位銘柄は、エイトコンサルと日本技術開発が07年に経営統合し発足し、官公庁工事が柱の総合建設コンサルのE・Jホールディングスです。 現在の株価は1535円、時価総額111億円、PBR0.61、自己資本比率は61.5%と良好、今期予想PER8.03、配当利回り2.6%(40円)、総合利回り3.3%(40+10=50円)で、優待は年1回、100株保有で1000円相当、1000株保有で3000円相当、5000株保有で5000円相当のクオカードです。 さてE・Jホールディングスには以下の2つの魅力があります。1. 指標的に極めて割安で、財務状態が良く、また業績も好調を維持している。(上記データはかぶたんプレミアムより引用)2. 地震国家である日本にとっては国策とも言える「無電柱化事業」関連の本命ど真ん中銘柄である。 具体的には、ここの完全子会社に「近代設計」という会社があるのですが、ここが「電線共同溝、無電柱化検討業務で全国1位の圧倒的なシェア」を誇っています。 この無電柱化事業は、東京五輪開催に向けての都心の道路やそれ以外でも全国の幹線道路で強力に推進されているものです。 そしてこの無電柱化事業というのは、「地震国日本」では非常に大切なものです。何故かというと、地震の時に電柱が崩壊すると、道が塞がれたり緊急車両が通れなくなるということがあるからです。 国土交通省では全国56箇所で電線共同溝・無電柱化事業を行っているのですが、平成27年度のデータでは、そのうち11箇所をE・Jホールディングスグループが受注しています。つまり占有率は約20%です。また残りの45箇所は23社が行っています。したがってE・Jホールディングスグループがずば抜けて高い占有率を持っていることが分かります。 つまり何が言いたいのかと言うと、地震国家である日本にとっては国策事業とも言える「無電柱化事業」が株式市場で人気テーマとなった時には、ここE・Jホールディングスがその「本命ど真ん中」の銘柄になる、そういうカタリスト(株価上昇のきっかけとなる起爆剤)がある、ということです。 このように多くの魅力に溢れたE・JホールディングスをこれからもPF上位の一角として、楽しくホールドして応援していく予定です。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Jun 21, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第9弾です。 今日は、第7章 感情に対処する から。 感情は、心地良くても悪くても、必ず一過性のものであり、不安は時間と共に消えていく。 キエフのこの言葉は凄い名言かつ真実と思いました。株式投資の世界で戦っていれば「最悪の感情」に襲われることは頻繁にありますが、確かにどんなに最低の気分であっても1週間、1か月が経過したら、いつの間にか薄らいでいますね。 繰り返しになるが、トレーディングに関する判断は感情の状態と関係なく下すことを学ぶことがマスタリーへのカギとなる。感情のまま戦いから退いたり、不当に心をかき乱されて規定のコースを外れたりするようなことがあってはいけない。 マスタリーとは、勝ちトレードに乗り続けるときの居心地の悪さを経験し、耐えること でもある。 キエフは、本書中で何度も何度も繰り返し、 勝ちトレードに乗り続けることの大切さ を説いています。私も「株式投資で成績を伸ばせるかは、数少ない勝ちトレードでどこまで利を膨らませられるか」が最大かつ唯一のポイントであると認識しています。これは本当に「株式投資の肝」と言える大切な所なんですね。 彼の極上の言葉の続きを見ていきましょう。 キエフ 君は、居心地の悪い状態に慣れることを学ぶ必要がある。 。。間違いを犯す理由は、楽なほうに行こうとするからで、頭が悪いからではない。 問題は、腹を決めて耐え、不快感を乗り切ることができるかどうか だ。 ダン 分かっている。負けトレードは損切りして、勝ちトレードには乗り続けなければならない。 キエフ これは苦しいけれど、練習によって習得できることでもある。途中で居心地が悪くなっても耐えることをとにかく学ばなければならない。ただ、 どうしても我慢できなくなったときは、一部を利食って残りの三分の二を保有し続ければよい。自分の感情に対処してトレードを続けることができるようになるまでは、段階的に進めていけばよい。 どうです。キエフのこのアドバイス、凄くないですか? 実践的で分かりやすく、とても具体的で柔らかいです。これが「世界ナンバーワンのトレーディングコーチ」の至高の言葉なんですね。私はこれまでに何十回も読み返しました。 そして、キエフの雇い主で、世界ナンバーワンのトレーダーである スティーブ・コーエン の 迷ったら半分 というコンセプトや、1930年代から40年以上を生き抜いた大投資家、ジェラルド・M・ローブ の ステップシステム という考え方を、とても理解しやすい言葉で解説してくれているとも思いました。 (続く)
Jun 20, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第8弾です。 今日は、第6章 すべての恐怖の源 から。 ときには痛みを伴うこともあるが、 100%の力を注いだ結果の失敗は、成功した時には得られない真剣な努力の結果の満足感という新たな世界を開いてくれる。 努力をしなかったり負けると分かってあきらめていたりすれば、一時的に敗北の痛みを軽減することはできる。 しかし、 最大限の努力をしなければ、自分を出し切った満足感を得ることはできないし、自分の能力についての感覚をつかむチャンスも無駄にしてしまう。 安全なトレードしかしないトレーダーは、本気で参加することで得られる大きな自信やマスタリーの感覚をつかむことはけっしてない。 現状を受け入れず、100%の努力を捧げれば、大きな見返りを得られる可能性がある。 このキエフの言葉は心に深く沁みました。 私は株式投資の世界に入って今年で20年になりますが、常に、 マーケットタイミングは計らない。どんな状況下でも持っている資産の99%を市場にぶっこんで、極限までのフルインベストメントを貫く。 という非常にシンプルな方針を取ってきました。 これは、「 あらゆる投資対象の中で、株式投資が一番長期リターンが大きいことが歴史的に証明されている のだから、シンプルにそこに全財産を投じて戦うことが一番理に適っている。」と考えているためですが、その当然の副作用として、「下げ相場の暴落は必ず全身で受け止める。」ことにもなります。 当然この20年間で、ありとあらゆる「○○ショック」のダメージを喰らい続けてきました。 そして、一つ気づいたことがあります。それは、 ダメージの痛みは全く減らないどころか、逆に年々大きくなっている という厳然たる事実です。 例えば私は2008年のリーマンショックでも手痛いダメージを負いましたが、当時の金融資産は今の十数分の一のレベルだったので、「痛いのは痛いけど、頑張って仕事をすればある程度穴埋めできる。」という実感がありました。ただ今年2020年のコロナショックでは受けたダメージの大きさ、金融資産の減少額はMAXで当時の100倍以上に及び、「コツコツ働いてどうにかなるようなレベルでは全くない」巨大な裂傷を負いました。 その「額の大きさ」に思いが及ぶと、失った資金の膨大さに震え、強烈な喪失感と自分がこれまでに築き上げてきた「優待バリュー株帝国」が音を立てて崩壊していく痛みで心が張り裂けそうでした。 そんな苦しい時に最初に思い出したのが、上記のキエフ博士の 100%の力を注いだ結果の失敗は、成功した時には得られない真剣な努力の結果の満足感という新たな世界を開いてくれる。 という言葉でした。「現状はボロボロだけど、でも自分が持てる力のすべてを注いで戦ってこれなんだから仕方ないよな。ポートフォリオは完全に真っ赤っかだけど、逆に損切りを兼ねて大幅な銘柄入れ替えもできる。ある意味ではこれまでにポートフォリオに溜まった宿便を大掃除するチャンスでもある。キエフ博士の言う通りだ。今の自分には戦後の焼け野原に立っているようなある種の奇妙な爽快感と満足感が確かにある。それに、どんなに痛みが強くても、心がバラバラに壊れそうでも、それでも100%の努力を継続しなくてはならない。そうじゃなきゃ、自分がずっと目指しているSクラスの投資家になんか絶対になれっこない。」と気付いて我に返り、腹を括ってプレ・コロナ銘柄からウィズ・コロナ銘柄に資金を大きく移動させて、何とか最悪の修羅場を乗り切ったのでした。 「首の皮一枚で、投資家人生最大級のピンチをとりあえずは凌げた。」という確かな感覚を持ちましたし、「うん、自分はこれからもこの世界最弱の日本株市場でちゃんと戦っていける。」という深い自信も得ました。 アリ・キエフの言葉には、「真の戦場での極限のサバイバルゲーム」を長年見つめ続けてきたものにしか発せない、「鋼鉄の力」があります。どれだけ感謝しても感謝しきれないですね。(続く)
Jun 19, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第7弾です。 今日は第4章 気を働かせる から。 ベリル 企業を訪問すると混乱する。知り合うのは得意だが、これには良い点と悪い点が同じくらいある。 企業に電話すると、自分ではその会社について良く分かっているつもりになる。 それで、株価の動きに入れ込みすぎてポジションを手仕舞わなくてはならないのにそれができなくなってしまう。 キエフ 感情が邪魔をするときもある。 この章でキエフは、企業IRに電話をすることの危険性を指摘してくれています。 企業IRへの電話は ピーター・リンチ も勧めるやり方で、多くの新鮮で極上の、時に グレーエッジ を含んだ情報が手に入る上に、電話のための前準備で猛勉強せざるを得ないのでそこでもその企業への理解が深まるという「良いこと尽くし」の投資行動なのですが、実は盲点となる意外な欠点もあります。それは、 自分で努力して掴み取ったが故に、その情報に重きを置き過ぎてしまい、自信を持ちすぎて客観性を失って自滅することがある ということです。 恥ずかしながら、私はこれで過去に大きな損失を何度も出してきました。そして今では、主力として戦っている企業のIRに疑問点を質問するのは、「投資家として当たり前の、ルーティンの最低限の努力に過ぎない」し、「自力で努力して手に入れた情報を決して過大評価しない」ことが大切であると肝に銘じています。(続く)
Jun 18, 2020
さて今日は当ブログダントツ一番人気の 2019~20主力株概況シリーズ です。37位 7705 ジーエルサイエンス (東2、3月優待) ◎◎ PF時価総額37位の上位銘柄は、分析装置、消耗品メーカのジーエルサイエンスです。 (上記データは会社ホームページより引用) 現在の株価は1889円、時価総額211億円、PBR0.91、自己資本比率は64.6%と良好、今期予想PER9.94、配当利回り1.6%(30~40円)、総合利回り2.1%(30+10=40円)で、優待は100株保有で1000円相当のVisaギフトカードなどです。(上記データは会社説明会資料より引用) ジーエルサイエンスは、指標的に割安ですし、成長力がありますし、利益率も高いですし、おまけに財務状態もいいですし、非常に良い銘柄と思います。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) またジーエルサイエンスは、私のポートフォリオ上位には他にあまりいない精密機器セクターの銘柄であることもとても気に入っています。多種多様な銘柄でPFを組み上げることは安全性と健全性の観点からも大切ですし、またその方が勉強になって楽しいですからね。今後の業績推移を見ながらですが、これからも中長期でホールドして応援していけたらいいなあ、と思っています。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Jun 17, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第6弾です。 今日は、第3章 戦略を立てる から。 ケーススタディ - 認知的不協和を探す 認知的不協和を経験し、認識し、理解して受け入れると、新しい視点に対してそれまでよりオープンになることができる。 キエフ 良いアイデアの特徴をいくつか教えて欲しい。 ジョン それは日々変わっている。アイデアはダイナミックなもので、それが行動に移せるかどうかはマーケット自体やマーケットと世界の動きによって毎日変わっている。だから、トレーダーは自分のアイデアを変化に合わせて取り入れたり見直したりし続けなくてはならない。。コンセンサスを得られない型破りのアイデアを探さなけらばならない。 キエフ 良いアイデアの例を挙げて欲しい。 ゲイブ マーケットが気づいていないユニークなものや、ほかとは違う何かを見つけることだ。株価に影響を与える行動可能な要素で、マーケットがまだ認識していないことを探すとよい。 キエフ ほかとは異なる視点という事だね。 マーティー マスタリーの能力のひとつは、行動していてもいなくても常に良いアイデアの在庫を持っていることだと思う。 私たちが戦う投資の世界では、「良いアイデア」は生命線と言えるくらいに大切なもの です。何故なら、「理に適っていてかつ独創的」なアイデアは、それ1つで、数千万円、数億円の利益に繋がることもあるからです。 自分はとにかく、「たくさんのアイデアを試す」ことが一番良いと思っています。いろいろな視点から銘柄を選択し、実際に買ってみる。うまくいったアイデアには資金投入を増やし、うまくいかなかったものは止めて資金を引き出す。この試行錯誤の中から、「使えるアイデア」が抽出されてくると考えています。 そしてこの繰り返しのために、飽きもせずに毎日このブログで「永遠の金太郎飴のポートフォリオ概況シリーズ」を書きながらアイデアを試し続けているんですね。(続く)
Jun 16, 2020
さて先ほどアップした396位が専門外の非優待株でちょっと不完全燃焼なので、今日は通常の2020PF概況シリーズをもう1本出します。 397位 8127 ヤマトインターナショナル (東1、8月優待) ○ PF時価総額397位は、「クロコダイル」が主力ブランドの中堅アパレル、ヤマトインターナショナルです。かつては主力の一角だったこともある銘柄ですが、この数年利益水準が極端に低くなっており、残念ながら今は母なる「優待株いけす」に戻りました。 現在の株価は364円、時価総額77億円、PBR0.43、自己資本比率は70.5%と良好、今期予想PER不明(業績予想は新型コロナウイルスのせいで取り下げ後)、配当利回り2.8%(10~12円)、総合利回り3.4%(10+2.4=12.4円、優待品は利回り最良となる500株保有時&ヤフオク平均落札価格の額面の40%で換算)で優待は300株保有で1000円相当、500株保有で3000円相当の自社製品です。 ヤマトインターナショナルは利益水準が低く大きな値上がりを狙えるというタイプの銘柄ではありませんが、財務状態が良く低PBRで(資産バリュー)、かつ優待に力があり総合利回りも高い(優待バリュー)という一定の魅力があり、実力派の優待バリュー株であると評価しています。少なくとも優待MAXの500株はこれからも楽しくホールドしていく予定です。
Jun 15, 2020
さて今日は2020PF概況シリーズです。396位 3420 ケー・エフ・シー(東2、非優待株) ◎ PF396位は、アンカーボルト2位、トンネル用ボルト首位のケー・エフ・シーです。 現在の株価は1995円、時価総額147億円、PBR0.93、自己資本比率は59.7%、今期予想PER6.53、配当利回り3.5%(70円)で優待はありません。 ケー・エフ・シーは業績好調で指標的にも非常に安いので悪い銘柄ではありませんが、専門外の非優待株なので、正直に言って何で自分のポートフォリオの片隅に鎮座しているのかちょっと良く分かりません。 いや、確かに自分で買ったのは事実だし、買ったのは2018年5月1日でもう2年も前のことなのですが、記憶が全然ないのです。業績好調な東証2部銘柄なので、もしかすると優待新設狙いで無意識の内に当時1枚だけ拾ったのかもしれないです。 ポートフォリオに700銘柄近くあると、たまにこういうことがあります。(滝汗)いけませんねえ。
Jun 15, 2020
さて今日は当ブログ1番人気の 2019~20主力株概況シリーズ です。 36位 7533 グリーンクロス (福証、10月優待) ◎◎ PF時価総額36位の上位銘柄は、工事安全機材の販売、レンタルが主力で福岡が地盤のグリーンクロスです。前回2018年は24位でしたが、株価下落により少し順位を落としての登場となりました。 現在の株価は842円、時価総額75億円、PBR1.02、自己資本比率は58.7%、今期予想PER9.18、配当利回り%(27円)、総合利回り3.2%(27+0=27円)で、優待は100株保有で10月株主に自社オリジナルカレンダーです。 グリーンクロスにはいわゆる 「優待都市伝説」 として、「株主やってたら、突然前触れもなく家に巨大な建設工事用のコーンが届いてたまげた。控えめに言って大迷惑だった。」というものがありました。以前会社IRに直接質問したところ、「コーン優待は10数年前頃に3、4年継続したことがある。ただもう今ではしていないし、今後もする予定は無い。」とのことでした。 グリーンクロスは地味な福証銘柄ですが、建設業関係(安全機材)と工事現場などの看板関係(サイン)の2本柱で確実に着実に利益を積み重ねてきています。その「堅さ」は、創業以来一度も赤字が無い と言う点に端的に現れていますし、 前期までで11期連続の最高益更新中 (上記データはかぶたんプレミアムより引用) で成長力も十分にあります。更に言うと、 今期2021年4月期も増収増益予想 であり、今の株価位置には他の銘柄と比べた場合の相対的な安心感がたっぷりあります。 グリーンクロスはこれで隠れ優待でコーンが毎年貰えるのならば十分に主力上位で勝負できるポテンシャルのある素晴らしい銘柄です。ただIRによると、「今後は隠れ優待ではなく、ガチンコの配当で株主還元していく方針。」ということで、それだけが実に残念です。 ま、それはさておき、グリーンクロスは 指標的な割安さと成長力を兼ね備えた魅力的なニッチ銘柄 です。この業界は仙台市の仙台銘板、東京都のセフテックと福岡のグリーンクロスの3社による事実上の寡占状態ですが、その中でもグリーンクロスは関東・東北中心に新規に営業所を開設して精力的に果敢に攻め上がり、着実な成長を続けているからです。 以上をまとめると、グリーンクロスは「伝説のコーン優待」を戴けなくなったのは非常に残念ですが、それを補って余りある魅力を持った最上級の銘柄です。ちなみに工事用コーン以外にもかなり優待向きの可愛いアイテムがあるようなので、 是非、伝説の「とんでもない優待再開」ももう一度改めて検討して頂きたいです。(笑) ま、いずれにせよ、これからも業績推移をしっかりと見ながらPF上位の一角として楽しくホールドして応援していく予定です。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉はとても残念な事に持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます
Jun 14, 2020
名著 システムトレード 基本と原則 の中で、著者のブレント・ペンフォールドは、 トレーディングで成功するための本当の秘密はただひとつ。損失を管理すること。。。勝ちトレードはほとんど無視してよい。それらは普通、問題にならない。利は伸びてめったに損にならない。成功するためには、損失の管理にすべてのエネルギーと決断力を集中する必要がある。 と語りました。そして私も本当にその通りであるといつも思っており、 毎日の ポートフォリオ運営でも迅速な損切りを徹底 しています。具体的には、ポートフォリオ内に自分の投資家としての器量を超えるような損失を出しそうな子がいないかをチェックし、 大きな癌細胞に成長しそうなものは「早めに予防的に切除」 するようにしています。毎日PFを含み損順に並べ、穴の開くほどに凝視して精査し続けています。そして、「これはきついな。投資家としてクールヘッドを保ち続けるうえでの妨げになるな。」と判断した場合には即切ります。何故なら、 含み損が増えるとIQが下がる。頭が曇って馬鹿になる。 ことが、自らの体験から明らかだからです。そして自分が持つ能力を100%発揮できなければ、 「世界最大のグレートゲーム」 と言われる株式市場で生き残り続けることなど到底できません。つまり、 投資家としての自分の身を守るためには、適切な損切りが必須 なのです。 すいません、前置きがえらく長くなりました。 さてそれでは今月も、私の「過ちの一覧表」ともいえる2020年6月13日現在の最新のポートフォリオ含み損ランキングを見ておきましょう。 次にランキング内で目についたところを自分用のメモ書きとして思い付くままにざっくばらんにコメントしていきます。尚、以下の内容はすべて「今後自分がより良い投資家になるための、個人的な反省と内省」のためのものであり、一切誰にも投げていません。 本来であれば人様にはお見せしない、裏の「非公開日記」で書くべき明け透けでフランクな内容 なのですが、 今回は試しに一度、実験的に表ブログでアップしてみる ものです。ご了承ください。 8897タカラレーベン の下落が目立つ。自分はマンションディベロッパー銘柄との相性が悪く、これまでもほとんどまともな利益を出せていないし、それどころか大きな損失を出していることの方が多いので、今後は極力「セクターとして」大きな投資を避けるようにしよう。 全然うまくいっていないし、そもそもマンデベは各四半期ごとに綺麗に利益が出てこない、トリッキーな業績推移のところが多いので、「永遠の3歳児」の自分には分析がとても難しい。 「自分が苦手で、死ぬと分かっている場所」にノコノコと出かけるのは実に馬鹿げている。 チャーリー・マンガー の 「知りたいのは自分がどこで死ぬのかということだけだ。それが分かれば、そこへは決して行かないから」というジョーク通り だ。「死ぬるところには行かない。」ようにしよう。その辺の道端の幼稚園児に聞いても、「それ、正解。」と言われるだろう。 7552ハピネット は、不人気だが今の株価位置は改めてみても魅力的と思う。ただ「業績が底と思われる今大きく買って、業績が良くなるまで数年間の時間軸でのんびり待つ」というのは、考え方として悪くはないけれど、でもちょっとありきたりでずば抜けて良くもない。 投資アイデアのレベルで言うと、弱・中・強の3段階だと真ん中の「中」くらいと思う。なので、ポートフォリオ内ではやっぱり今のJ2の下の方(準主力下位)が精いっぱいの所かなあと考える。 逆に言うと、今後「強」レベルの投資アイデアを見つけた場合には、その輝きに応じて2ハピネット、3ハピネット、5ハピネットと大きく張ることをためらわないこと。飛び切りのチャンスを見つけたら、必ず金属バットをフルスイングすること。大体年に2回か3回は「強」レベルの案件に出くわす訳なので、常に「神なるマーケットが与えてくれる極上の可能性に対して目を見開いている」こと。 3548バロックジャパンリミテッド や 9990サックスバーHD は、今後の業績回復があれば面白い銘柄群と思う。特にサックスバーはワンチャンスあるかも。ただ、数年前に較べるとお店に全体に元気がない感じはする。出店のし過ぎで、同じショッピングセンター内で「自社競合」を起こしてタコが自分の足をガシガシ自傷的に食べているような印象がある。そこが気がかり。 2914JT は下げ止まり感が強い。もっと下がるなら優待MAXまでは買い増ししたいとずっと思っているが、今の株価位置だと何度鉛筆を舐めて再計算しても個人的にはちと厳しい。これは縁がないか? 、、、ま、総合的に見ると、現時点ではポートフォリオの損失管理はまずまずうまく出来ていると自己分析しています。以上、「ポートフォリオ含み損ランキング 2020年6月編」でした。
Jun 13, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の絶好調第5弾です。 今日も、第1章 マスタリーの定義 から。 ケーススタディ - マスタートレーダーになるためには この本では、 世界のトップトレーダーとキエフとの、「魂と魂の削り合い」の様な鬼気迫るインタビュー がたくさん登場します。これがまた途轍もなく勉強になるんですね。早速具体的に見ていきましょう。 アーウィン 間違いを見つけたら雑音を恐れずそれを食い止めなければならないし、これと思ったトレードは、迷っているうちに逃すのではなく、すぐに実行しなければならない。。。自分の知識を基にしてトレードすべきだ。大事なのは必要な場所にいることで、必ずしも底で買わなくてもよい。 キエフ 判断を下し、それが間違っていても恐れてはいけない。 行動あるのみ。君の脳の中にはコンピューターが入っていて、理性以上の計算をしてくれる。 。。もし間違っていれば、次の行動に移ればよい。次々と行動を起こしていくんだ。 。。大きなチャンスを目前にして、分かっているのに反応しない。この感覚を覚えておくとよい。これが不確実性だ。さほど大きなことでなくても、とにかく判断を下してみよう。マスタリーは不透明な状態を自信に置き換えることでもある。→ いやあ、どうです、キエフの言葉。滅茶苦茶深くないですか? そして読んでいると、風の様にスーッと自然に無理なく自分の心の中に入ってくる感じもします。これがキエフが「世界一のトレーディングコーチ」と絶賛された理由です。 私は特に、「君の脳の中にはコンピューターが入っていて、理性以上の計算をしてくれる」というフレーズが気に入りました。それが ゾーンで戦う ということなんですね。続きを見ていきましょう。 アーウィン マスタートレーダーは何かが起こると買い始め、買うべきだという確信が続く限り買い続ける。 キエフ たいていは考える時間などない。 つまり準備が出来ているかどうか、作戦を立て、マーケットの動きに反応できる能力があるかという事なのだ。→ このキエフの「たいていは考える時間などない」という表現は非常にしっくりときました。自分の経験でも、 ある投資アイデアを思い付いて即断即決で行動に移したからこそ大きな利益になった ということはよくあります。 最近だと2020年の3~4月にポートフォリオの資金の多くを、地方スーパー、ディスカウントストア、ホームセンター、物流関連などの 「ウィズ・コロナ銘柄」 に移し替えて奏功したのがその一例ですね。(続く)
Jun 12, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第4弾です。 今日は、第1章 マスタリーの定義 から。 マスタリーとはどういう意味だろう。 これは特定の活動で最高水準まで熟練することと言ってもよいだろう。 今回のキエフ本ではこの「マスタリー」という言葉が頻繁に出てきます。これがまた実にこの本を読みにくくしているのですが、多分彼の好きな言葉なんでしょうね。(笑) トレーディングマスタリーは、、、自分を信じて不確実性という深淵に踏み出していくことだと思う。 もし次のことができていれば、マスタリーに近づいていると考えてよいだろう。●高い緊張感を持続できる●不安をモニターし、コントロールできる●攻撃性、冒険好き、勇敢、自信がある、制約にとらわれないなどといった性格を気軽に表現できる●自分の能力を現実的に見ることができる●ゴールを達成することに対する恐怖、自己不信、自己喪失などといった障害を克服できる●邪魔が入ってもそれを退け、ひとつのことに集中できる●ゴールを設定してそれを順守し、優先順位を設定したうえでトレードを具体的に思い浮かべて展開に応じた作戦を組み立てることができる●バランス感覚に加えて、素早い認知力と落ち着いた自発性も持ち合わせている●合理化、穏藪、阻止、責任逃れなどといった防御的姿勢はできるかぎり避ける さてこの上のリストこそが、アリ・キエフの考えるトップトレーダーの条件という事です。彼が長年観察してきた世界最高峰のトレーダー達にはこういった特質が備わっているという事です。私は胸を震わせながら、これまでに何度も読み返しました。何故なら自分も絶対にそこに辿り着きたいからです。 そして現時点では、2番目の「不安をモニターし、コントロールできる」というところがまだ決定的に足りないと個人的には感じています。 日本人は遺伝子的に「世界一不安を感じやすい民族」 とよく言われますが、自分にもその傾向が強くあります。 あともう一つは、「優先順位を設定したうえでトレードを具体的に思い浮かべて展開に応じた作戦を組み立てることができる」も、もっと改善しなくてはならないと思います。自分はバリュー投資家と言う出自から、どうしても銘柄の指標的な割安さを「鉄の規律」で最重要視してしまい、機動性や柔軟性に乏しいという欠点があるんですね。 それにしてもアリ・キエフの「トップトレーダーの条件」は凄くハードルが高いです。私はまだまだ勉強しなくてはならないですね。(滝汗)(続く)
Jun 11, 2020
さて今日は2020PF概況シリーズです。395位 9768 いであ (東1、12月優待) ◎ PF395位は、国土環境と日本建設コンサルタントが合併し総合化した環境調査・分析の大手のいであです。 現在の株価は1991円、時価総額149億円、PBR0.82、自己資本比率は66.1%、今期予想PER9.67、配当利回り1.5%(30円)、総合利回り2.0%(30+10=40円)で、優待は100株保有で1000円相当のクオカードなどです。 いであは指標的な割高感もありませんし、自然災害の多い日本ではとても必要とされている企業でもありますし、PF中位としては特に問題のない銘柄であると考えています。
Jun 10, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の好評第3弾です。 今日は、これまたいきなり印象深い 序論 から。 普通のトレーダーに比べて一流のトレーダーは、より勇敢で、より落ち着いている。そのうえ、意思が強くて自己主張もするし、自信にあふれ、冒険好きで、束縛もされない。 また、トップトレーダーは何かが起こる前にそれを思い描き、変化する市況に対応する準備を整えておく能力に優れている。最後に、彼らは 中心の見つけ方、つまり自分のなかで外部情報と内部情報をバランスよく処理するポイントをつかむ能力 にも恵まれている。 最初に書いたとおり、アリ・キエフは、スティーブ・コーエンが率いる、世界最大級のヘッジファンドだったSACキャピタル・アドバイザーズに2009年に亡くなるまで「永久雇用」されていた「世界ナンバーワンの金融トレーディングコーチ」の称号を欲しいままにした精神科医です。つまり、世界トップクラスの凄腕トレーダーたちを誰よりも身近でかつ長年観察し続けてきた男 です。 そういうキエフが端的にまとめた「トップトレーダー像」はとても印象深いですし、自分も必ずそこに辿り着きたいです。 本書は達人トレーダーたちが身につけている原則を学ぶことでゴールを達成し、自分のなかに眠っている才能を見つけだすことに使ってほしい。本書で学ぶことができる内容をまとめると、次のようになる。●感情的になりすぎることも、ならなすぎることもなく、バランスを維持する●エネルギーと注意を集中して、特定の目標に向かって行動する●燃え尽きたり動機をなくしたりしないように、刺激と努力の適切な加減を見つける●集中力を高める●コントロールされるのではなく、自分の直感によって自然に機能するのに任せる 人生でもトレーディングでも、成功するためには勝敗にかかわってくるプレッシャーを取り除く必要がある。実際、そのプレッシャーを乗り越えられるかどうかは、成功するトレーダーと普通のトレーダーを分ける主な要因のひとつになっている。「心を空にする」ことが最高のパフォーマンスを生むことから、本書では勝ち負けに関するすべての考えを捨てる方法を伝授し、不安を減らす手助けをしたいと思っている。 つまり、マスタートレーダーになるためには、マーク・ダグラスの言う ゾーン で戦う必要があるということですね。 それでは次回からは、いよいよ本文へと分け入っていきましょう。(続く)
Jun 9, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト104位 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) の第2弾です。 今日はいきなり鮮烈な言葉が躍る、 はじめに から。 腕が良くてもけっして偉大なトレーダーにはなれない人がいるのはなぜだろう。 筆者はこのことについて十二年間研究を重ねた末に、腕が良いトレーダーでもそのほとんどが 明確なゴールを設定していないから だという考えに至った。 さらに言えば、彼らのほとんどが心理的な障害を克服するためには特定のスキルが必要だし、不透明で予想のつかないマーケットにおいて勝ち続けるためには戦略がいるという考えを持っていないように見える。 キエフはサラッと書いていますが、この彼の疑問は強烈かつ重要です。私は読んだ瞬間に、「これは間違いなく真実だ。」と感じました。 自分はこれまで20年間を日本株市場で戦ってきました。常に首が折れるくらいに無理目の高い資産目標を掲げ、かつブログやツイッターで膨大な情報発信をしながら、同時に多くの他の投資家の戦いを見つめ続けても来ました。そして、「株式投資に関する知識もそして経験も豊富にあるのに、長期成績が意外なほどに振るわず、未だにちっぽけな資産額に留まっている方」がたくさんいることに気づいていました。 そしてそういう方々に共通するのは、「別に勝てなくてもいい」と頻繁に自分に対する言い訳を発言していたり、他の投資家をディスったり皮肉を言ったりすることばかりに集中していて、本人の投資家としての夢や目標が全く見えない人がとても多いということでした。要は、「貴重な精神エネルギーを浪費していて、自らの旗を掲げていない」のです。 ナポレオン・ヒルではないですが、長期的に見ると「思考は現実化する」ものですし、「自らの投資家としてのゴール」を設定し、逆算して今の自分を客観的に見つめたうえで、そこに辿り着くためにはどのような銘柄にどのくらいの資金集中をして戦わなくてはならないのか?という戦略を練り続けることは極めて大切と思いますし、私は以前からずっとそうしています。(続く)
Jun 8, 2020
さて今日は 2019~20主力株概況シリーズ です。 35位 7552 ハピネット (東1、3月優待) ◎~◎◎ PF時価総額35位の上位銘柄は、玩具卸で圧倒的首位のハピネットです。昨年2019年は46位でしたが、最近の「コロナ狂い上げバブル」でどの銘柄もピンポン玉の様に跳ね上がっている中で、相対的に出遅れているのが魅力的だったことと、かつ後述するように「リスク・リワード比が優れていて非常に安い」と判断してちょっと買い増ししたために、今年は順位を上げてここで登場してきました。 現在の株価は1115円、時価総額268億円、PBR0.65、自己資本比率は53.1%で有利子負債は極僅か、今期予想PER16.28、配当利回り4.5%(50円)で、優待は自社オリジナル玩具・ゲーム・DVD・ブルーレイなどから100株で1つ、500株で2つ、1000株で3つ選択+500株で2000円相当、1000株で5000円相当のこども商品券です。 仮に優待品を1つ2000円とすると、総合利回りは6.3%(50+20=70円)となります。 今日は私が過去に戴いた優待品をいくつか見ておきましょう。 どれも素晴らしい内容でした。というか、最近のおもちゃって私が子供の頃のと較べるとどれも飛躍的にクオリティが上がっていて、大人が遊んでも滅茶苦茶面白いですね。 さて私が今回 ハピネットを買い増しした理由とその思考の流れ は以下の通りです。 ハピネットはヒット商品が出るか出ないかで毎年の業績が大きくぶれる 傾向がある。そしてここにハピネットへの投資の妙味のエッセンスが詰まっている。直近となる前期2020年3月期はヒット作が全くない「最悪の外れ年」となり1株益は過去10年間で最低となる55.9円と低調だった。 ただ積極的な企業買収を通じての売上高の着実な伸長とこれまでの業績推移を見ると、今のハピネットには中ヒットが出れば1株益100円、大ヒットが出れば1株益200円弱を稼ぐ力がある。 具体的に過去の事例を見てみると、 2015年3月期 には玩具事業でバンダイの「妖怪ウォッチ」のキャラクター商材の大ヒットがあり、1株益178.9円を稼ぎ出した。 また 2018年3月期 には映像音楽事業で映画「君の名は。」の大ヒット、またビデオゲーム事業で任天堂スイッチのハードと、そのソフトである「スプラトゥーン2」、「スーパーマリオオデッセイ」などのメガヒットがあり、1株益185.3円を稼ぎ出した。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) つまり、ここから3~5年の中長期の視点で考えれば、1株益100円の「普通の出来の年」が出る確率は高いし、うまくいけば1株益200円の「当たり年」を掴める可能性もある。そして1株益200円なら、欲をかかずに低めに見積もってPER10倍としても株価2000円が目指せる。 また仮に利益低迷が続いた場合でも、下記の通りハピネットは「安定的な配当額として1株当たり年間50円を維持する」と公表しており、また「ほとんど無借金」で財務状態が良いことからも、その継続性には問題はないものと考えられる。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) 更に最初に見たように、ハピネットには極めて強力かつ独自性が光る愉快で素敵で小粋な優待制度がある。配当50円+優待20円で合計70円になるので、 業績がどれだけ悪くても「総合利回り7.0%となる株価1000円ライン」はリアルガチで強固な防衛線として機能する と考える。 すると ハピネットは、「勝てば株価2000円、負ければ株価1000円」のゲーム という事になる。分かりやすく言い換えると、今の株価をざっくりと1100円で見ると、 「勝ったら+900円、でも負けても-100円」 ということになる。これは「低リスク・高リターンでリスク・リワード比に優れた、非常に分の良い魅力的な賭け」である。 以上を簡単にまとめると、今回の投資アイデアは、配当と優待を貰いながら、ハピネットに次のヒット作が出て株価が上昇する日を地中に隠れて惰眠を貪りながら気長にゆっくりと待とうという、 ハピネット お昼寝待ち伏せ投資法 です。 私はハピネットに、名著 ダンドー で著者のモニッシュ・パブライの言う コインの表なら勝ち、裏でも負けは小さい 有利な状況を見出した、ということです。、、、、、、という思考の流れで、私は今回ハピネットを少し買い増ししたのでした。これが正解であったか、それとも間違いであったかについては、今後3~5年のゆったりとした時間軸で判断したいと考えています。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Jun 7, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第104位は、 トレーダーの心理学 (アリ・キエフ著、パンローリング、2006年) です。 著者の アリ・キエフ(1934~2009) は、 世界一のトレーダー として知られる スティーブ・コーエン(1956~ ) が率いていた、世界最大級のヘッジファンドだったSACキャピタル・アドバイザーズ(現在は閉鎖されている)に2009年に亡くなるまで「永久雇用」されていた 「世界ナンバーワンの金融トレーディングコーチ」として名高い精神科医 です。 キエフの著作では、以前に、殿堂入りの超傑作 リスクの心理学 を紹介していますが、この本もそれに肉薄するレベルの傑作です。ただカジュアルで誰にでも読みやすくて分かりやすいリスクの心理学に較べると、内容がやや難解かつ複雑で読むのに骨が折れることから今回ようやくの紹介となりました。 さてこの本の総評を最初にしておくと、初心者の方には「ちょっと何言ってるのか良く分からない。」一冊かと思います。ただ、株式市場で一定以上の経験を積み、様々な困難に直面し、投資家としての自分の壁・欠点・能力の限界などを痛感している中・上級者の方には、「投資家としての限界を広げてくれる、胸にグサグサ刺さる名言と実例に満ちた神本」 である、ということになると思います。 何故かというと、原題の Hedge Fund Masters が示す通りで、この本はキエフがコーチングを行ってきた超一流のヘッジファンドマネジャーたちとの「濃密な会話集」だからです。世界で最も成功している凄腕たちとの臨場感あふれる対話・実際のケーススタディの宝庫であり、とても定価2800円(税別)で本屋さんで表立って売って良いとは思えないほどの貴重な情報の正倉院だからです。 それでは次回からは、アリ・キエフが繰り広げるディープ過ぎる世界を堪能していきましょう。キエフに与えられた「世界ナンバーワンの投資精神科医」の称号は伊達ではありません。私は読んでいて、心が高揚し、打ち震え、興奮で頬っぺたがリンゴみたいに真っ赤になる場面がたくさんたくさんありました。 胸が震える、最高の、ほんとは誰にも紹介したくなかった私の宝物 です。 過去最大となる全15部の超大作となりました。是非お楽しみください。(続く)
Jun 6, 2020
さて今日も通常の2020PF概況シリーズです。394位 4998 フマキラー (東2、3月優待) △ PF394位は、殺虫剤3位のフマキラーです。ちなみにネットで調べたところ、社名はfly(蠅)のフライの“フ”とmosquito(蚊)のマスキートの“マ”にkillerを付けたもの とのことでした。なるほど。 現在の株価は1850円、時価総額305億円、PBR1.89、自己資本比率は44.6%、今期予想PER27.74、配当利回り1.1%(20~26円)、総合利回り1.6%(20+10=30円)で、優待は100株保有で1000円相当、500株保有で3000円相当の自社商品詰合せ(殺虫剤・除菌剤等)です。 この中から、実際につけピカを使ってみました。 すると、下の写真の様に本当に靴がピカピカになりました。フマキラーの技術力は凄いですね。 フマキラーは指標的にはやや割高ですが、ま、PF中位としては特に大きな問題はないものと考えています。
Jun 5, 2020
さて今日は通常の 2020PF概況シリーズ です。 393位 3153 八洲電気 (東1、9月優待) ○ PF時価総額393位は、日立系商社で工場や企業向けに電気機器の納入、電力、空調システムの工事を展開している八洲電気(やしまでんき)です。社名が読みにくいですね。 現在の株価は896円、時価総額195億円、PBR0.94、自己資本比率は39.4%、今期予想PER11.06、配当利回り2.2%(20円)、総合利回り3.3%(20+10=30円、利回りは200株保有の場合で計算)で、優待は100株保有で500円相当、200株保有で2000円相当、1000株保有で5000円相当の東日本大震災復興支援ジェフグルメカードです。また長期株主には「追いジェフグルメカード」もあります。100株より200株保有の場合の方が利回りが高いのでその点はご注意下さい。 八洲(やしま)電気は指標的にもまずまず安いですし、総合利回りもまずまずですし、とても良い銘柄と思います。優待族なら200株保有には何の問題もなくニコニコ (*'▽') 大満足ですね。
Jun 4, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の最終回第9弾です。 今日も、 第8章 大いなる屈辱をもたらす者と原始時代の脳 から。 もし自分が株式市場から撤収した場合、復帰するタイミングについて分かっているか自問してほしい。おそらく分からないだろう。分かっていたとしても完璧ではないはずだ。 現金に換えてしまうのは、大きなベンチマークリスクを負うことであると肝に銘じてほしい。 小幅下落の可能性を回避する代償として、相場が大幅上昇する可能性を見捨てているのだ。 マーケット・タイミングを計る戦略を取ってはいけない それをやると市場に神の祝福が降り注ぎ、爆発的に上昇する「稲妻の輝く日」を逃してしまう、ということですね。 これは、インデックス投資家のバイブルとして有名な「敗者のゲーム」の中で、 チャールズ・エリス が言っていることと全く同じことですが、アクティブ投資家のケン・フィッシャーが言うと、より緊迫感と切迫感がありますね。(笑) そして私も決してマーケット・タイミングを計ることはしません。いつでもシンプルに「持っている資産の全部を市場にぶっこんでフルインベストメント」という姿勢を貫いています。これが一番簡単ですし、何よりもベンチマークに大きく劣後する可能性がなくなるのがいいんですね。 いったん撤収すると、相場に復帰しないことを正当化する理屈は無限にある。投資家としての私たちは過去の出来事とそれに対する自分の反応についての記憶を誤り(後知恵バイアス)、実際の結果よりも上手に処理できたと美化してしまう。 表8・3の歴史的出来事のリストを見て、正直に当時どう感じたかを思い出して欲しい。 この壮大な出来事リストを見てもらって、人間不信にしようというのではない。むしろ株式市場にここまでの回復力があったことを見てほしい。恐怖でヒステリーを起こさないように。 ケン・フィッシャーは、「マーケットから撤収することの危険性」を強調しています。マーケットは荒れ狂う海の様な所なので、一旦そこから逃げ出してしまうと今度は「怖いからもう入りたくないので、戻らない理由を自分でいくらでも作り出してしまう」ということです。 投資家でもこの「相場恐怖症」に罹ってしまっている方がたまにいらっしゃいますが、リスクを全くとらず、「評論家」として外野から高説を垂れ流すだけでは意味がありません。「畳の上で水泳」をしていても何も手に入りません。 また表8・3を見ると、市場が持つ「回復力」の強さに驚嘆します。そしてだからこそ、私達投資家はマーケットで戦い続けなくてはならないんですね。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。鬼才ケン・フィッシャーの魅力が存分に発揮された快作です。そして投資に関する深い考察と眩いばかりのキラキラと光るヒントに溢れた最高の一冊です。腕の覚えのある方は是非。(終わり)
Jun 3, 2020
さて今日は2020PF概況シリーズです。392位 9099 C&Fロジホールディングス (東1、3月優待) ○ PF392位は、 名糖運輸 と ヒューテックノオリン が統合した誕生した食品物流大手で、冷蔵・冷凍食品に強みを持つC&Fロジホールディングスです。 現在の株価は1556円、時価総額399億円、PBR0.99、自己資本比率は48.1%、今期予想PER12.01、配当利回り1.4%(22円)、総合利回り1.7%(22+5=27円、優待品はみきまる調べにより500円で換算)で、優待は100株保有で豆菓子、500株保有で新潟県魚沼産コシヒカリ新米3キロ、1000株保有で同5キロです。 100株優待品には名糖運輸の旧制度が、そして500株と1000株優待品にはヒューテックノオリンの旧制度が反映されているのが面白いですね。 さて平成の昔から、「名糖運輸と言えば?」という質問を優待族にすると、秒の速さで「あとひき豆!」と返事が返ってくるのが習わしでした。そのくらい有名でしたし、実際に美味しいんですね。 なので当然、令和に入っても当然私はあとひき豆を頂き続けています。早速見てみましょう。 C&Fロジホールディングスは指標的な割高感もありませんし、優待族的には年に1回はあとひき豆を頂かないとなんだか心と体がどうにも落ち着かないですし、私としては現行の優待制度が続く限りは、「永久保有」の予定でいます。(笑)
Jun 2, 2020
いやあ、不気味に良好な市場環境の下で6月を迎えましたね。 さて今月のプロフィール画像は、 お寿司みきまる 🍣 です。 日本中の皆がおしゃべりを楽しみながら、安心して外食できる日が早く来たらいいなあと言う思いをイラストにしています。 それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Jun 1, 2020
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