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2025.09.27
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カテゴリ: 健康・元気
清涼飲料水が「大腸がんの転移」を加速させる可能性...新たな代謝経路が関与か?【最新研究】



がんの転移とは、がん細胞が原発部位から他の臓器へと広がる現象を指す。転移は、がんが進行した段階で起こり、大腸がん患者の死亡原因の多くを占めている。

「清涼飲料水のリスクを正しく理解するには、がんの発症だけでなく、何ががんを悪化させるのか、そして転移を加速させる可能性があるかを検証する必要がありました。(...)早期と後期のがんは同じではありません。遺伝子変異、代謝、生物学的特性も異なります」

大腸がんは結腸がんと直腸がんを指し、アメリカがん協会の推計によると、2025年には結腸がんが約10万7320件、直腸がんが約4万6950件の新規症例が報告される見込みだ。

大腸がんは、男女を合わせたがん死亡原因の第2位であり、アメリカでは2025年だけでおよそ5万2900人が亡くなると予測されている。

体重過多や食生活など、大腸がんの半数以上は変更可能なリスク因子に起因しているとされている。

今回の研究では、進行した大腸がんに対する清涼飲料水の影響を調べるため、マウスモデル、ヒト細胞株、ヒト由来サンプルを用いた前臨床実験を実施。ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)の混合物、そしてそれぞれ単体の影響との比較が行われた。

果糖単体での先行研究では、実際の清涼飲料水(加糖飲料/Sugar Sweetened Beverages:SSB)の構成を正確に反映できていないと研究チームは指摘する。

清涼飲料水には通常、ブドウ糖と果糖の両方が含まれており、ヒトの体内では果糖が単独で存在することはないという。



対象となる飲料には炭酸飲料に加え、エナジードリンク、甘いコーヒー飲料、栄養補助飲料、果汁飲料なども含まれるとユン准教授は述べる。

アメリカでは、成人の半数以上、若年層では3分の2近くが清涼飲料水を毎日摂取 していることになる。この傾向が 若年層での大腸がんの増加と死亡率上昇と並行 している点を研究チームは強調する。

本研究では、ブドウ糖と果糖の混合物のみが「ソルビトール脱水素酵素(SORD)」と呼ばれる酵素を活性化することが確認された。この酵素はグルコース代謝を促進し、コレステロール経路を活性化することで、「最終的に転移を促進する」という。

肝臓は大腸がんの転移先として最も一般的な部位であるが、この経路ががん細胞を移動しやすくさせ、転移を促進していると考えられている(なお、この経路はコレステロールを下げるスタチン系薬剤が標的とする経路と同じである)。

しかし、ソルビトール脱水素酵素(SORD)を阻害した場合、たとえ糖分の混合物が存在していてもがんの転移速度は遅くなった。この結果から、ソルビトール脱水素酵素(SORD)を標的とすることで、がんの転移を抑制できる可能性があると研究チームは指摘する。

「腫瘍がすでに形成された段階でも、清涼飲料水を断つことで大腸がんの転移を抑えることができました。つまり、病気の進行後でも食生活の見直しに効果があるということです」とユン准教授は語る。ただし、臨床応用にはヒトを対象とした治験が必要だという。

ユン准教授のこれまでの研究では、清涼飲料水の適度な摂取量でも、肥満の有無にかかわらず早期の大腸がん細胞の増殖を促進することが示されている。

そして今回の最新研究では、進行がんにおいても清涼飲料水の制限や、ソルビトール脱水素酵素(SORD)を標的とする治療法が有効である可能性を示す結果となった。つまり、清涼飲料水の摂取量を減らすなど、食事指導の見直しにもつながるとして、ユン准教授は次のように述べる。

「次のステップは、これらの結果がヒトにも該当するかを検証することです」





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最終更新日  2025.09.27 18:02:05


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