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2013年01月29日
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1975年10月5日発売の堀内孝雄さんの1stソロアルバム「言葉にならない贈り物」
の3曲目に収録されてる名曲です。
アリスが好きな人なら知らない人はいないと思うほど有名な曲。
ソロアルバムの曲なのに?シングルカットもされてないのに?
もちろん名曲という事で有名なのもあるんだけど、
やっぱり極めつけは1978年の『アリス武道館ライブ 栄光への脱出』の
アンコールの1曲目にこの曲を歌った事です。

歌う前に堀内さんは、この曲の作者に向かって話してます。
「とっても好きな曲なんですけど、これは昔、バンドをやってまして辞めていった

こんな大きなとこでお前の歌が聴いてもらえるぞ。カリフォルニアにあこがれて」

この感動的なMCと共にストーリー仕立てのこの長めの曲を歌い上げました。
この武道館ライブのおかげでこの曲はそれ以前よりもさらに有名な名曲になった。

この曲の作詞作曲は徳永章さんという方です。
それ以降も徳永さんは堀内さんに何曲も歌詞を書いています。

基本的に堀内孝雄さんのソロアルバムでの作曲は堀内さん本人がほとんどです。

「カリフォルニアにあこがれて」

作詞作曲者の徳永章さんとは・・・
アリスと同じく3人組のフォークバンド「ザ・ムッシュ」のメンバーでした。
山本雄二さん、土橋広市さん、そして徳永章さんの3人。

「ザ・ムッシュ」は1975年6月5日に大阪厚生年金会館大ホールで解散しました。

発売したのが1975年10月5日。
4ヶ月前のザ・ムッシュの解散コンサートのパンフレットにこの曲の事が
既に書かれていました。
パンフレットに掲載した時点で堀内さん(べーやん)が
歌う事になっていたかどうかは定かではありませんが、

これからの決意のような物も感じられる曲です。

パンフレットにはこの曲の細かいストーリーが書かれています。

「これはひとりの若いカウボーイの物語です。名前はロッキーといい
アメリカのテネシー州というところで正直者でよく働く父と
よく気の付くやさしい母と三人で小さな牧場で暮らしていました。」

こんな書き出しで始まる物語です。
映画の「ロッキー」は1976年11月全米公開。
日本公開は1977年、映画よりこっちの方が先です^^;




「ある日のこと、父の友達であるサムおじさんが家を訪れました。
彼は父と同じ年なのですが、結婚はしておらず家族もなく一人で放浪の旅を
続けていて、ある日こうしてふらっと思いついたように家に来るのです。
夕食ではサムおじさんを囲んで旅の話題に花が咲き、
ロッキーはもうもう楽しくて仕方がありません。
サムおじさんは1年間ずっとカリフォルニアに行っていて
ロッキーがまだ見た事のない海の青さ、そしてどんなにそこの暮らしが素敵か
ジェスチャーを交えて話をするのです。
若いロッキーにとって、それは夢のような話でした。

父はパイプに日をつけながらいいました。
「なあ、サム。カリフォルニアもいいと思うけど、このテネシー、良い所だよ。
広い大地にどこまでも澄んだ青い空があるじゃないか。」・・・・

次の朝、サムおじさんは「生きていたらまた寄るよ」といつもの冗談をとばし
笑いながら馬にまたがり旅に出て行きました。

その夜、ロッキーはカリフォルニアの事が頭に浮かび眠れずに朝までずっと
起きていました。考えた末、彼はカリフォルニアへ旅に出る決心をしました。
そう思うとじっとしておられず、すぐに荷物をまとめはじめました。
その時ふと、父と母になんて云おうかという想いが頭をかすめ悩みました。

夕食が終わってから父はいつものようにパイプを片手にテーブルで本を読み、
母はロッキングチェアーに揺られながら編み物をしていました。
ロッキーは「話があるんだけど」と父の前に座り、そしてカリフォルニアへ
行こうと心に決めた事を話し始めました。
父は何も言わずパイプの煙を見つめているだけでした。
母は驚いて編み物をやめロッキーに言いました。
「今の話は本当なの?ロッキー本当なの?」
そして父の方をみて泣き崩れました。父はロッキーの目を見て
「よく考えたのか、考えたのならお前はお前の人生をその手でつかめ」
とだけ言いました。
ロッキーはゆっくりうなずき母の肩に手をやり自分の部屋へ入っていきました。

次の朝早くロッキーは長い旅へと出発していきました。
別れ際に母は「体を大切に」言葉にならない声で云いました。
ロッキーはそんな母の顔を見ると思わず
「必ず帰ってくるよ。心配しないで」と云ってしまいました。
父は窓辺で小さくなって行くロッキーの後ろ姿をじっと見つめ、
その目にはいつしか涙が光っていました。

「若いカウボーイの物語 青い海と夢をもとめ テネシーを後にした/
 カリフォルニア カリフォルニアにあこがれて 旅は続く」

あとがき
いま人生のはじまりの歌が聞こえています。 AKIRA




解散コンサートのパンフレットに各メンバーが1ページ、
メッセージを書いてるのですが、徳永さんだけはこの物語を書いていました。
このパンフレットの時点では若い男が旅立つまでの物語が書かれています。
べーやんの歌う「カリフォルニアにあこがれて」は旅立ってから、
いろんな人と出会い関わって、最後は病いに倒れてしまう物語です。
若い男が旅立つまでのいきさつだけを解散コンサートのパンフレットに
載せました。その後のストーリーはべーやんのソロアルバム製作が
決まった時点で書き上げたのどうかは謎です。

ベーやんのソロ曲の中で徳永章さんはかなりの数、作詞しています。
その中で自分は特に好きなのは
「懐かしい友のうたう歌」2ndアルバム5曲目収録
「Day Break」6thアルバム10曲目収録
「俳優」5thアルバム6曲目収録
「季節の風」5thアルバム」8曲目収録
「海を見ていた少年」6thアルバム1曲目収録
「Change Your Mind」6thアルバム8曲目収録

中でも特に「懐かしい友のうたう歌」はベーやんの全曲の中でベスト3に入るほど
好きな曲です。
地味な曲なんだけどメロディも歌詞もベーやんの歌唱も最高です。

ザ・ムッシュの事をもっと書こうと思ったら「カリフォルニアにあこがれて」の
事で凄い文字数になってそうなので・・また今度。

堀内孝雄1st.jpg
「カリフォルニアにあこがれて」はこのアルバムに収録されてます。
武道館ライブ栄光への脱出にも収録。

サ?・ムッシュ ハ?ンフ.jpg
解散公演のパンフ

サ?・ムッシュ ハ?ンフ2.jpg
サ?・ムッシュ ハ?ンフ3.jpg
徳永章さんの子供の頃。

サ?・ムッシュ 1.jpg
サ?・ムッシュ 3.jpg
シングル曲のアレンジは、ほとんどの曲が、あの瀬尾一三さんです!





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最終更新日  2019年06月13日 17時32分16秒
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