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2014年05月10日
DVD 水夏希 主演『ソルフェリーノの夜明け』/2010年 雪組公演
テーマ:
宝塚好きな人いませんか?(1750)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
この前、久々にテレビをつけてスカイステージを観たら丁度「ソルフェリーノの夜明け」を
放送してて最後まで観て感動しまくりでした。
ただ、観始めたのが汝鳥伶さん演じるオーストリア軍の将軍が処刑された後からだったので
どうしても初めから観たくなってDVDで2回連続通して観てしまった^^;
どれだけ泣ける箇所があるのかと数え切れないほど感動する場面が多い作品です。
宝塚歌劇でマジ泣きするほど感動したのは数えるほどしかないけど、
ここ10年なら宙組「炎にくちづけを」、宙組「黎明の風」、雪組「マリポーサの花」、
雪組「ソルフェリーノの夜明け」雪組「カラマーゾフの兄弟」、雪組「ロジェ」くらいか・・・
最近なら花組「サン=テグジュペリ」も泣ける場面はあった。
泣けなくても、感動したり楽しめたりした作品は山ほどあるけど、特別な感動を受ける作品は
やはり数えるほど。
水夏希さんが特別好きだったのもあるけど、水夏希さんは良い作品に恵まれてると思う。
ショー作品にしても「ミロワール」「ソロモンの指輪」「RIO DE BRAVO!!」「Carnevale 睡夢」
そして退団公演「ロック・オン!」
どれも何度観ても楽しめる作品ばかり。
水夏希さんが類い稀なるショースターだった事もあるけど、観せる力は特別だと思う。
ショーだけじゃなく芝居は深く、どんな役でも的確な演技でいつも惚れ惚れして観させてもらってた。宝塚男役トップで観劇中に本物の男が演じてるんじゃないかと錯覚する瞬間があったのも
麻実れいさんと水夏希さんくらいかも。
それに加えて水夏希さんの人柄の素晴らしさにも惚れてしまったから、珍しくトップスターの
ファンになってしまった。
宝塚歌劇の作品を片っ端から観たくなってしまってる。
この時の雪組の団結力や集中力はDVDでも伝わって来る。
配役も完璧!植田紳爾さんの底力を見せつけられた作品でもありました。
イタリア統一戦争の最中を描いてるので、始終、血なまぐさい場面になる事を考慮しての
華やかなプロローグも効果的で素晴らしかった!
何度も本編で登場するけど、場面ごとに楽曲の表情は変わりアレンジ、演奏、歌唱とも
その場面の感情を的確に表現できてる。
プロローグでは「♪緑は輝き、空高く陽はきらめく 生きる歓び それとも力の全て」
華やかなプロローグのあとの北イタリア、戦場と化してるソルフェリーノの地図の前での
イタリア軍師団長の未来優希さんと参謀長の音月桂さんがこの時代の状況を簡潔に説明。
この辺りの脚本、構成もさすがです。
そして、これまではアイドル的な役をこなしてきてた音月桂さんが、この作品で一番の
敵役ともいえる冷酷で残忍な悪役を演じてるのも見所。
(悪役というのは少し違うのですが・・・)
戦場の地図が上がるとそこは生々しい戦場!
床の質感させ気にならなければ、完璧な舞台になってました。
転がる人の死体や馬の死骸、まだくすぶってる焼け落ちた木々、スモークと照明の効果も
素晴らしく、一瞬で観る者の心が荒み芝居の世界に引きずり込まれる。
この惨憺たる状況をみてアンリー・デュナンは嘆くように主題歌を歌う。
「♪戦に傷つき横たわる兵士達よ 溢れるものは悲しみ それとも怒り」
傷ついた兵士を連れて野戦病院になっているサンニコラ教会に辿り着くデュナン。
そこで目にした物は敵兵は処置せず後回しにしてイタリア兵のみを優先に処置して行く現場。
今にも死にそうなオーストリア兵はぞんざいな扱い。
その不条理な状況を見て再び苦悩の中、主題歌を歌う
「♪戦に傷つき横たわる兵士達よ 溢れるものは悲しみ それとも怒り」
野戦病院の医師エクトールが現れ、デュナンは何でも手伝いたいと志願する。
ここでの二人の会話も素晴らしく、そして「人はなぜ戦うのか?」と
激しい感情の掛け合いの歌になる。
そしてこの歌が再び主題歌に変わって行く
「♪長過ぎる夜に苦しむ人よ 信じて待て 夜明けは来る ソルフェリーノ
ソルフェリーノ ソルフェリーノの夜明けが十字を赤く染める」
野戦病院のとある夜に教会裏で少年兵ポポリーノ(真那春人さん)がハーモニカを吹いている
その音色に誘われるように捕虜になっているオーストリア軍の将軍(汝鳥伶さん)が登場。
ここからの15分あまりは震えるほどの感動の場面です。
脱走をしたオーストリア兵士たちが捕らえられて、その教会裏に引き立てられてくる。
血の気の多い芝居が抜群な面々。大湖せしるさん、緒月遠麻さん、早霧せいなさん、
大凪真生さんたち。ここでの兵士達の芝居の凄さは絶品です。
脱走しようとした兵士を全員今すぐ見せしめのため処刑すると参謀長ボルリノは言う。
そこへ将軍(汝鳥さん)が登場して
「軍の統率は統率者の責任です。自分を処刑してください」と願い出る。
脱走しようとした兵士達や野戦病院で働くナースたちの哀しみの中、処刑場へ連れて行かれる。
ポポリーノが将軍に泣き付き、将軍は優しく微笑み立ち上がる。
この場面でのもう一つの号泣ポイントはこの公演で退団した大月さゆさんの号泣しながら
満面の笑みで敬礼する芝居。これは震える。
そして将軍を処刑する銃声が響く。
ここでオーストリア兵士たちの嘆きの歌。ここでの主題歌も凄く効果的に使われている。
アレンジも素晴らしい。
「♪戦に傷つき 横たわる兵士達よ 溢れる物は悲しみ それとも怒り
長過ぎる夜に苦しむ人よ 信じて待て 夜明けは来る ソルフェリーノ
ソルフェリーノ ソルフェリーノの夜明けが十字を赤く染める」
もう一人、絶対に忘れてはいけないのがイタリア人医師ハーベルマン役の未沙のえるさん
両親をオーストリア兵士に虐殺され、憎しみの塊のようになっているナースのアンリエット役の
愛原実花さんに自分も一人娘をオーストリア兵に自分の目の前で虐殺されたと語る。
アンリエットに人の命を区別する事なく介抱する事が医者や看護婦の使命だと語る。
ハーベルマンの話を聞いた直後に疲れ果てながらも懸命に働くデュナンが現れる。
アンリエットは手伝おうとするが、デュナンは
「自分が今、持っている物はあなたが一番憎んでるオーストリア兵士の
血まみれのガーゼだ」という。
それを聞いてたじろいでしまうアンリエット。
デュナンは主題歌を歌い始める。
「♪戦に傷つき 横たわる兵士たちよ・・・」
サビからアンリエットも歌い出すとオーストリア兵の血まみれのガーゼの入ってるバケツを持つ。
ここも泣ける場面。二人の芝居が素晴らしい!
教会の裏手でポポリーノがハーモニカを吹いていると
「そんな寂しげな曲は吹くな」とイタリア兵がハーモニカを取り上げる。
それを見てオーストリア兵が突っかかっていく
乱闘になりかけた時にデュナンが登場してケンカを止める。
そしてポポリーノにハーモニカを吹くように言う。
アヴェアリアを吹くポポリーノ。
そして最高の歌声の透水さらささんがアヴェマリアを歌い始める
ここも泣ける場面です。劇場で胸が苦しくなるほど毎回感動してた。
アンリエットもアヴェマリアを歌い始める。
画像容量がいっぱいなので続きはまた明日^^;
マリポーサの花も観たくなってきた。
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最終更新日 2014年05月11日 03時37分48秒
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