2023年01月24日
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イギリスのロックバンド「The Moody Blues」の10枚目のアルバム。
「The Moody Blues」の事は何度も書いたように思ってたけど数枚のレコードの事しか
書いてなかった。
このバンドの歴史は古く、1965年にデビュー。
最初の3年間のR&B期を経て1967年からはプログレッシブ・ロックの先駆者として
ロックを開拓して行ったバンドです。
1967年発売の2ndアルバム「Days Of Future Passed」を聴くと驚くと思う。
そしてその中に収録されている「サテンの夜(Nights In White Satin)」は
プログレファンならバイブルのような存在になっていると言っても過言じゃない作品です。



プログレ期を経てPOPな志向も取り入れ始めた1980年代。
その新たな音を作り始めた重要な作品が
この10枚目の「Long Distance Voyager(ボイジャー~天海冥)」です。

このアルバム好きすぎてアナログ盤でUKオリジナル盤と日本盤、アメリカ盤の3種類買った。
内容は同じなのですが、ジャケットの紙質と色の出方が違っていました。
ジャケットデザインも凄く気に入ってて部屋に飾ってるほどです。

今日は帰ってきてからこの9枚目「Long Distance Voyager」と10枚目「The Present」の
2枚をアナログ盤で爆音で聴いていました。
この2枚ともとんでもなく好きなアルバムなのですが、今日は9枚目の事を。
ずっと前に書いてるものだと思ってたアルバム。
12枚目のアルバム「The Other Side Of Life」の事とかはかなり前に書いてるのに・・・。





(日本盤LP 裏ジャケ)


(UK盤LP 裏ジャケは右上に曲目が掲載されています)




A面
1曲目「The Voice」(邦題「出帆の時は来た」)  CD邦題「魂の叫び」
2曲目「Talking Out Of Turn 」(邦題「巡り来る愛の世界」)  CD邦題「的はずれの一言で」

4曲目「In My World」(邦題「イン・マイ・ワールド」)  CD邦題「僕の世界」

B面
1曲目「Meanwhile」(邦題「永却の狭間に」)  CD邦題「移りゆく愛」
2曲目「22,000 Days」(邦題「2万2千日」)   CD邦題「人生は2万2千日のショウ」
3曲目「Nervous」(邦題「ナーバス」)   CD邦題「不安な日々」
4曲目「Painted Smile」(邦題「描かれた微笑み」) CD邦題「偽りの微笑み」
5曲目「Reflective Smile」(「邦題「微笑み返し」) CD邦題「道化師に100万回のキスを」
6曲目「Veteran Cosmic Rocker」(邦題LPもCDとも「ヴェテラン・コズミック・ロッカー」

邦題をなぜ2008年紙ジャケCD発売時に新たに変えたのか謎。
アルバムタイトルも「魂の叫び」になっています。
紙ジャケCDの帯はオリジナルを再現してるために「ボイジャー~天海冥」と書かれていますが、
歌詞カードや帯の背には「魂の叫び」になっています。ややこしくなる・・・。

この時のバンド構成
Justin Hayward – Vocals, Guitars
John Lodge – Vocals, Bass
Ray Thomas – Vocals, Flute, Harmonica
Graeme Edge – Drums, Percussion
Patrick Moraz – Keyboards, Synthesizers, Arrangements

このバンドのオリジナルメンバーのマイク・ピンダー(Key)が脱退してしまい、
代わりにYESのパトリック・モラーツが参加した。
ここからの3枚のアルバムは自分の中でThe Moody Bluesの変革期で重要なアルバムだと思ってる。めちゃくちゃ好きな3枚です。

このアルバムは2作目のThe Moody Bluesの全米1位を獲得したアルバム。

1曲目の「The Voice」が流れ出した途端にアルバムの世界に入っていける。
この曲はシングルカットもされています。
アルバム1曲目のこの曲から3曲目までシングルカットされそれぞれに大ヒットしました。
楽曲単体で聴いても最高だし、コンセプトアルバムの流れで各曲を聴いても最高です。
軽快で疾走感のある勇敢に進むような楽曲。
(コンセプトアルバムとしては1曲目〜B面3曲目まで。ラスト3曲のまた違うテーマです)

2曲目「Talking Out Of Turn 」
壮大でスケールの大きい楽曲です。
豪華なニュー・ワールドフィルハーモニーのストリングスの演奏も鳥肌モノです。
ストリングスアレンジしたアルバムプロデューサーのPip Williamsの凄さを実感できる曲。
この美しい曲は時代の流れに消えないでほしいと思う。

3曲目「Gemini Dream」はロックナンバー。
キャッチーなアレンジと演奏。シングルヒットするのも納得できるカッコいい曲です。

4曲目「In My World」の凄さに気づき始めたのはアルバムを初めて聴いてからかなり経ってから。何となく好きで飛ばす事はなくボーッとアルバムA面を聴いてたように思う。

B面
1曲目「Meanwhile」はアコギの心地良いストロークがずっと響いているフォーキーな部分もある
プログレナンバー。何気なく始まる感じのB面1曲目って感じで凄く好きな曲。

2曲目「22,000 Days」の重苦しい雰囲気と、アレンジ、演奏のカッコ良さを楽しめるロックナンバー。アルバム全体が凄くメリハリがあるので本当に飽きない。

3曲目「Nervous」
ボイジャーをテーマにしてたコンセプトを締める楽曲。
訳詞を読みながら聴いてみてほしい。
LP、CDとも訳詞は違うけど両方凄く良いように訳されています。
美しく優しく壮大な楽曲です。気がつくといつも泣きそうになってる曲。
The Moody Bluesって日本では知名度も低いし古臭いロックのように思われてしまってるようで
何か憤りを感じる。終わる事なく普遍的に浸透していくようなバンドだと思う。

4曲目「Painted Smile」
5曲目「Reflective Smile」
6曲目「Veteran Cosmic Rocker」
この3曲はサーカスの道化師をテーマにしている。
短いオムニバス芝居を観たような気分になれるドラマチックな3曲。
「いつも、いつも道化師でいるのは大変な事なんです。
 嘆き悲しんでる時でも道化師でいなければならない。ただ心の中は傷だらけ」
この3曲は繋がっていてコミカルなフレーズやサーカスを彷彿させるフレーズが盛り込まれてます。哀しいコンセプトですが、引き込まれて頭の中ではいろんなモノと重ね合わせてしまう。

ムーディ・ブルース・・・いつも多くのバンドの一歩先を歩いてたように思うバンド。
もっと評価されるべき、特に日本では過小評価すぎる。


(上は日本盤紙ジャケCD  下は2006年リマスターアメリカ盤CD)









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最終更新日  2023年01月24日 04時36分30秒
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