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田端義夫さんの波乱万丈の一生の一片を知る事のできる貴重な映画です。この作品の数年前に「こまどり姉妹」の映画も制作され、この流れで昭和の偉大なアーティストの伝記的映画が次々作られるとうれしいと思ってましたが、今の所この2作品に留まっています。「三橋美智也さん」「畠山みどりさん」「三波春夫さん」「春日八郎さん」「ディックミネさん」「フランク永井さん」「東海林太郎さん」・・・この辺りの大スターから創っていってほしい^^田端義夫さんはこの映画の撮影が遺作になってしまいました。映像を観る限りでは元気そうで声も高音が伸び現役バリバリな舞台を観せてくれていたので残念です。デビューから75年!第一線で94歳まで歌い続け多くのファンに愛され続けた偉大な歌手。田端義夫さんは1919年(大正8年)に三重の松坂で生まれました。父親を3歳の時に亡くし、それからは苦労の連続でした。男女10人兄弟の9番目に生まれた。長男が大阪の鶴橋で仕事を見つけ、そこに家族で引っ越した。小学生の時から大阪で暮らし、大阪の生活に馴染んでいきました。しかし、栄養失調も原因してトラコーマを患って片目の視力を無くしてしまいました。戦前の昭和14年に「島の舟歌」でデビュー。数年後に第二次世界大戦が勃発。田端さんは幼い頃に片目の視力を無くしていたため兵役を免れた。すでにヒット曲を多く持ってた田端さんは国内だけではなく中国へも慰問活動を続けていました。戦争が終わり、昭和21年に引き揚げ船を歌った「かえり船」が180万枚を超える大ヒット。この曲は、これからも永遠に残っていく曲だと思う。(この「梅と兵隊」も胸に響く超名曲です)・・・・そんな話を司会の浜村淳さんの話術でおもしろおかしく、そして感動的に語られるのがこの映画「オース!バタヤン」です。貴重な古い映像も挟み込まれグイグイ引き込まれる作品になっています。(今、何かちょっと問題になってる浜村淳さん)ヒット曲を数え切れないほど持っているので、バタヤンファンじゃなくても楽しめます。かなり豪華なキャストも揃っています。ほとんどがインタビューの形で登場します。何と言っても、一番凄いのは白木みのるさんが田端義夫さんを語っている映像です。白木さんは田端義夫さんの歌を当時よくステージでも歌っていたそうです。(白木さんは「大利根月夜」を一節歌ってくれます。やっぱり凄く歌が上手い!! この前、亡くなっていたと知って驚いた。芝居の巧さ、歌の上手さは天才的でした)そして菅原都々子さんがインタビューに登場します!!他には立川談志さん、千昌夫さん、寺内タケシさん、小室等さん、内田勘太郎さんらも次々と田端義夫さんの偉大さを語っていきます。内田勘太郎さんはこの映画の音楽も担当しています。菅原都々子さんとも親交があったそうです。「月がとっても青いから」だけじゃない!菅原都々子さんの名曲は多い!95歳でご健在です。この映画と2009年公開の「こまどり姉妹」の映画「こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」は是非、観て欲しいおすすめの映画です。戦前にエレキギター持ちながら歌った日本人歌手は田端義夫さんとディックミネさんだけだと思う。ディックミネさんはJAZZがベースだったので不思議ではないですが。田端義夫さんもJAZZ好きで、この映画の中ではナット・キング・コールの「モナ・リザ」を歌っています。田端義夫さんも戦後どん底の日本を支えた偉大なシンガーの一人です。
2022年11月21日
1959年2月発売の島倉千代子さんのシングル盤。A面「さよなら地蔵さん」作詞 後藤孝吉さん 捕作詞 西沢爽さん 作曲 米田信一さん 編曲 牧野昭一さんこのシングルはA面、B面は同じテーマのコンセプト盤です。お嫁に行く前日の日暮れ時、幼くして母を亡くした少女がお兄さんのように思ってたお地蔵さんに別れを告げる歌。メロディ、歌詞、アレンジともに夕暮れの田舎道の風景が鮮明に頭に浮かぶ。人それぞれ、浮かんでくる道は違うだろうけど、自分は神戸市北区にある無動寺というお寺に続く道の夕暮れ間近かの少しひんやりした風を感じながら、幼い自分が心細くとぼとぼ歩いてるのが浮かぶ。昼間でも少し暗く感じる大きい竹やぶが続く道。自分の原風景のひとつの景色。島倉さんの1950〜60年代の歌を聴いてると自分の原風景が頭に浮かんでくる事が多い。自分がまだ生まれる前の曲に特にそれがある。島倉さんの声質や歌い回しが幼い頃の自分と共鳴するような感じがする。この曲はいつも一人だった少女が遠いところへ嫁に行く不安や心細さが伝わってくる。健気な少女に鼻がツンとしてくる。B面「花嫁人形」作詞 西沢爽さん 作曲 米田信一さん 編曲 牧野昭一さんB面は嫁入りの前日の夜の様子を歌っています。幼くして母を亡くし一人ぼっちで誰かの家に預けられてたのか、遠いところへ嫁入りすると母親のお墓に誰も花をあげる人もいなくなると悲しむ。あまりにも悲しい設定なので続けて聴くと少し心が重くなる。嫁に行くのもうれしくなさそうな歌詞で、預けられてる家の人にお金が絡んでいて無理やりお嫁に行かされる(売られて行く)…そんな想像までしてしまう^^;昔の時代劇を観てると、よくある設定に思える。この曲の次のシングルは「夕焼けさん」でこの曲は明るい少女の歌なのでホッとする^^;内容は東京へ行ってしまった人を待っている歌で明るいわけではないのですが、この主人公の少女は性格があっけらかんとしてて救われる^^小学校高学年、中学生になるとROCKやJAZZやのフォークだのと、昭和流行歌をバカにするような時期がしばらくあった。今でもRockやJazzやフォークは聴いてるけど、自分が生まれる前に一番全てにおいて困難だった時期の日本人を励まして元気をくれたような昭和流行歌に深い感動をおぼえるのは血がそうさせるんだろうな・・・。中学生の頃に絶対に聴く事はないだろうと思ってた昭和演歌や流行歌が今は自然に心の中に入ってきてる。凄い不思議です。10代の頃は毛嫌いしてたのに。デスメタルやブラックメタルも聴くけど、自分の血が求める音楽はまた別物としてきっと死ぬまで聴き続けると思う。お茶目な島倉さん。18歳の島倉千代子さん23歳の島倉さん。すでに高そうな自家用車を持っています。珍しい水着姿。これも23歳の島倉千代子さん。生まれて初めての水着だったそうです。横の男性は青木光一さんです。凄いポーズ・・・青木さんは今もご健在で96歳だそうです。青木光一さんは1967年9月発売の「柿の木坂の家」の超大ヒットで有名です。「小島通いの郵便船」「サーカスの唄」「緑の地平線」などの大ヒットも数多くあります。青木光一さんのCDは一枚ベスト盤しか持っていませんが、良い曲が多いのでたまに通して聴いています。「柿の木坂の家」は1970年に島倉千代子さんもカバーしてシングルとして発売しています。
2022年11月15日
アグネス・チャンの1982年6月21日発売の27枚目のシングル。1979年〜1985年頃のアグネス・チャンは試行錯誤している印象が強い期間です。いろんなジャンルに挑戦していた時期で、ヒットしていない曲でも良い曲も多い時期です。自分はこの時期では「ぼくの海 / Children of the Sea」「春不遠」「原野牧歌」「愛のハーモニー」の4曲は今でも飽きる事なく聴ける曲です。その4曲以上に遥かに名曲だと思う曲は1983年3月発売の28枚目のシングル「小さな質問」です。この「小さな質問」はアグネスの新しい世界を広げた優しく温かい曲です。歌詞もメロディもアグネスに本当に合っています。作ったのは歌詞、曲とも山崎ハコさんです!山崎ハコさん本人のセルフカバーバージョンもまた全然違った景色が見られる仕上がりになっています。A面「24時間のララバイ」作詞 尾関昌也さん 作曲 尾関裕司さん 編曲 上田薫さん尾関昌也さんと尾関裕司さんは兄弟デュオとしてデビューしていました。狩人みたいな感じかな。その二人がアグネスに作った曲は、この数年後にブームになるテレサ・テンが歌いそうな楽曲。アレンジもそんな感じです。先取りだったのかも。このままテレサが歌っても凄く合いそうです。さらにその数年先に話題になるニューアダルトミュージックにも属しそうな曲。大人の歌謡曲に挑戦したアグネスの歌唱はいい感じです。B面「I Believe In Love」作詞 アグネス・チャン 作曲 惣領泰則さん 編曲 小笠原寛さん全て英詞で書かれた歌詞です。美しいバラードにアレンジされていて聞き応えじゅうぶんです。アグネス・チャンも70年代アイドルの中では名曲を多く持ってるシンガーだと思う。デビュー曲からシングル曲を順番に聴いていっても飽きないし名曲だと感動できる曲も多く出てくる。「ひなげしの花」「妖精の詩」「草原の輝き」「小さな恋の物語」「星に願いを」「ポケットいっぱいの秘密」「美しい朝がきます」「愛の迷い子」までは鉄板。その後も名曲に恵まれています。自分は「心に翼を下さい」がアグネスの全てのオリジナル曲の中でダントツに一番好きです。そして何といってもユーミンが書いた「白いくつ下は似合わない」と山崎ハコさんが書いた「小さな質問」が絶品です。「白いくつ下は似合わない」のB面「愛を告げて」もユーミンが書いた曲です。この曲もこのまま「コバルトアワー」に入ってても違和感のない、モロ荒井由実の楽曲です!編曲はキャラメルママやティンパンアレーとも関わりのある矢野誠さん。ユーミンの楽曲を活かすことが出来るアレンジャーです。このままのオケでユーミンが歌ってシングルとして出してても売れたと思う。
2022年11月13日
島倉千代子さんの1959年12月発売のシングル。この曲は島倉さんのウィキペディアにも掲載されていないシングルです。このレコードはもちろん中古屋で見つけたシングルですが、50年代のEPとは思えない盤質の良さに驚いた。前に持っていた人の扱いがかなり良かったのだと思う。不思議な事に島倉千代子さんの50年代、60年代のシングル盤は状態の良いものが比較的多い。ファンがアーティストに似るのだろうか…島倉さんのファンは上品な人が多かったのじゃないかと勝手に想像して中古盤の盤質の良さに感動してる。この「山鳩の笛」もほぼスクラッチノイズもなく新品じゃないのか?と思えるほどの状態です。ジャケットは紙なので黄ばみなあどあるものの、それでもかなり状態は良い。誰とは言わないけど、島倉さんと同時期の男性歌手の中古EPは品質の良いものを探すのが大変。A面「山鳩の笛」作詞 西沢爽さん 作曲 水時冨士夫さんのどかで柔らかいアレンジと演奏。作曲家の水時冨士夫さんって名前はあまり見ない名前です。変拍子みたいになってる箇所もあって島倉さんも拍子取るの大変そうです。まだ21歳の幼さも残ってる歌唱がこの曲にぴったりハマってます。そんなにヒットはしなかったのかも知れないけど島倉さんの歌唱は絶品です。(20歳の頃の島倉千代子さん。十姉妹かな?)B面「赤い苺のみのる頃」作詞 西沢爽さん 作曲 水時冨士夫さん島倉さんの当時の歌は好きな人や兄が東京へ一人で行ってしまい、残された寂しさを歌う曲が多い。この曲もやや不思議な譜割のメロディですが、それが歌詞に凄く合ってます。イチゴの白い花が散って赤い実のなる頃に迎えに戻ってきてと歌う島倉さんの儚げな歌唱に引き込まれてしまう。歌詞の中に「おらんだ苺」と出てくるので調べてみたら、イチゴは江戸時代にオランダから日本に入ってきた物らしい。その時の品種が「おらんだ苺」と名付けられたようです。「山鳩の笛」よりも、このB面曲の方が風景や風や匂いを感じられる。63年前に発売されたシングル盤ですが、盤質もジャケットも素晴らしい状態です。
2022年11月12日
2022年11月2日発売の二見颯一さんのニューシングル。1曲目「君恋列車」作詞 かず翼さん 作曲 水森英夫さん 編曲 竹内弘一さん今年の4月27日発売の5thシングル「0時の終列車」の続編として作られたと思える作品。「0時の終列車」で雪の降る駅で別れた恋人を諦めきれずに恋人の故郷の青森へ逢いにいく決心をして列車に乗る「君恋列車」。昭和流行歌の懐かしい匂いに溢れた前作以上に古き良き昭和の流行歌を感じる今回の作品。今、また日本独特のオリジリティの歌謡曲を歌う若い世代の歌手が増えてきたのは本当に良い事だと思う。昭和に創り上げられてきた日本オリジナルの消えかけてた歌謡曲の灯が再び盛り返してきたのはうれしい。売れなければ作られなくなりますが、今、演歌、歌謡曲はかなり勢いを取り戻しつつある。安定した歌唱の若手演歌歌手も本当に増えてきたと思う。その中の代表の一人が二見颯一さんです。幼い頃から聴いて育った音楽の良さもきっとあると思える安定した歌唱と歌心。二見さんの嫌味のない歌の巧さが最大の武器だと思う。2曲目「ふるさと暮色」作詞 かず翼さん 作曲 水森英夫さん 編曲 竹内弘一さん歌詞の世界は三橋美智也さんの世界です。疾走感のある「君恋列車」とは対照的にのんびりと日本の美しい田舎の風景が頭に広がって来るような歌詞とメロディーです。今回の新曲2曲を聴いていると三橋美智也さんの曲がいろいろと頭に浮かんで来る。「リンゴ花咲く故郷へ」「夕焼けとんび」「おさげと花と地蔵さんと」「哀愁列車」・・・二見颯一さんのこれまでの曲も三橋美智也さんの曲の世界を思い出す事が多かった。ジャケット写真の列車は寝台特急カシオペアです。恋人の故郷の青森までカシオペアで行ったのなら、ちょっと豪華で贅沢な旅です^^;「0時の終列車」はカシオペアでは0時発の駅はなかったと思うので違う。イメージ的には「急行 津軽」が歌に合いそう。0時過ぎに宇都宮から乗ったのか……青森には昼の12時半に着くけど^^;でもこれはしんどすぎる。「特急あけぼの」なら郡山辺りから乗れば0時発に近い。どれも現在ではなく1970年代〜1980年代の事にあるけど。
2022年11月09日
田端義夫さんの1987年1月発売のシングル盤。このシングル盤をなぜ買ったかあまり覚えてないけど、好きな歌手の一人だったのでシングル盤を買う事もよくありました。田端義夫さんは熱狂的なファンが付いてる事でも有名でした。2013年5月まで生涯現役で94歳で亡くなりましたが、亡くなる前から撮影していたドキュメント映画も亡くなってからの公開となってしまい追悼映画のようになりました。追悼のために作られた映画だと思ってる人も多いと思う。中学生の頃に田端義夫さんの「かえり船」が復員兵を乗せた帰還船の事と認識して聴いてから、それまでのイメージと大きく変わった。独特なビブラートも高音での歌唱も個性の塊のようなボーカリストで好きでした。94歳までギターを弾いて歌っていました。そう思うとアリスの3人もまだあと20年は活動できると思ってしまう^^A面「天・地・人」作詞 飯田新吾さん 作曲 聖川湧さん 編曲 馬場良さん激しい雨と雷鳴のSEで始まる男の応援歌。ド演歌の王道をいくアレンジです。使用楽器もバランスもど演歌の王道です。このシングルを出した時で田端義夫さんは68歳です。声に艶も力強さもまだまだ健在。B面「小笠原情話」作詞 石井章さん 補作詞 糸賀靖雄さん 作曲 村井健二さん 編曲 馬場良さん小笠原のご当地演歌もかなり珍しいと思う。小笠原について全く知識もないので初めて聞くような土地の名前なども興味深く聴いてた。やっぱりこの曲も田端義夫さんの声質や歌い回しで何倍も良い曲に聞こえさせる。94歳まで引退なんかせずに歌い続けた田端義夫さんは真のボーカリストだと思う。自分にとって唯一、小笠原と聞いたら頭に浮かぶのは小笠原怪獣ランドです^^;1968年公開映画「怪獣総進撃」の冒頭にこの小笠原怪獣ランドの説明が入ります。小笠原諸島を利用して海の中は海底牧場、地上は怪獣ランド。ここにゴジラ、ラドン、モスラ、アンギラス、マンダ、ゴロザウルス、バラゴン、バラン、ミニラらを集めて人間が管理しているという夢のようなわくわくする設定^^;子供の頃は小笠原ってどんな所なんだろうとよく想像してた。海底牧場でクジラやシャチの養殖は本当にしてるのかとか…考えてた。さすがに怪獣が管理されてるとは思った事はないけど。「怪獣総進撃」も観たくなってきたし、田端義夫さんの映画「オース!バタヤン」も観たくなってきた。
2022年11月07日
北島三郎さんの1970年10月15日発売シングル。歌手生活10周年記念曲として発表。前に1971年11月20日発売の「北海太鼓」も歌手生活10周年記念盤でした。1970年10月15日から1971年11月20日までに5枚のシングル盤を発売していますが、その全て10周年記念曲だったのだろうか…。北島三郎さんと言えば自分がずっと好きで聴いてる畠山みどりさんとまったく同じ日のデビューです。1962年6月5日に「恋は神代の昔から」のデビューした畠山みどりさん。(畠山さんはデビュー曲でいきなり150万枚を売る大ヒットに)同じく1962年6月5日に「ブンガチャ節」でデビューした北島三郎さん。(「ブンガチャ節」は歌詞に問題があり発売から1週間で廃盤)デビュー曲のリベンジで2作目「なみだ船」は100万枚の大ヒット!年齢は北島さんが86歳、畠山みどりさんが83歳で3歳年下です。こまどり姉妹はさらに先輩で1959年「浅草姉妹」でデビュー。年齢は84歳でこまどりの方が1歳年上です。島倉千代子さんがこまどりと同じ1938年生まれです。美空ひばりさんは1987生まれで1歳年上です。この頃に日本のスーパースターが多く生まれた。A面「誠」作詞 星野哲郎さん 作曲 中村千里さん 編曲 清水路雄さん激しい津軽三味線の演奏から始まり尺八と男性コーラス隊が入るゴージャスなイントロ。ストリングスもホーンセクションも豪華でお金がかかってるレコーディングなのがわかる。10周年記念らしい楽曲。「北海太鼓」よりも曲も演奏も絶対こっちの方が良い。圧倒的な歌唱力はこの頃には既に完成していたように感じる。 B面「やってこな」作詞 星野哲郎さん 作曲 中村千里さん 編曲 清水路雄さん歌謡ロック調の明るいナンバー。16刻んでるクリーントーンのエレキギターが気持ち良い。歌詞もコミカルで楽しく元気が出るような世界です。大ヒットCMソング「マンダム~男の世界」を意識したようなホーンアレンジもこの頃の時代を感じさせる。見開き豪華ジャケットの内側にミニポスターがついています。この写真、子供の頃に見て横にある流木なのか何かの骨なのかよくわからない物が飛来した宇宙生物にしか見えなかった。
2022年11月05日
1962年3月発売の島倉千代子さんのヒットシングル。丘灯至夫さんと万城目正さんの少し珍しい取り合わせの作品。作詞の丘灯至夫さんは超大ヒット曲の作詞をいくつも手がけています。「高校三年生」「高原列車は行くよ」「東京のバスガール」「長崎の雨」など。そして「ハクション大魔王」や「みなしごハッチ」「ガッチャマン」などのテレビ漫画の主題歌の作詞も多く手掛けています。作曲の万城目正さんも超大ヒット曲を数え切れないほど作っている天才作曲家です。「リンゴの唄」「この世の花」「悲しき口笛」「東京キッド」「情熱のルンバ」「想い出のボレロ」「越後獅子の唄」「あの丘超えて」「旅の夜風」など知らない人がいないと思える曲が多い。(この頃のレコーディング風景)A面「お顔みたいな逢いたいな」作詞 丘灯至夫さん 作曲 万城目正さん 編曲 山路進一さん戦争の悲しい傷跡を思わせる心細く寂しい唄です。そんな曲は島倉千代子さん以上に心に響く歌唱は誰もできないと思う。島倉さん独特の細かいビブラートが心を震わせます。歌詞とメロディーの素晴らしさで、田舎の風景と草の匂いや風の感触まで浮かんできます。誰のことを「お顔みたいな逢いたいな」と言っているのか具体的には書かれていないのが良い。恋人、父親、兄、いろいろと人によって浮かんでくる顔は違ってくると思う。この曲も島倉さんのオリジナル曲の中では人気曲です。B面「哀愁岬」作詞 丘灯至夫さん 作曲 万城目正さん 編曲 山路進一さんB面も悲しく淋しい歌です。この曲でA面で出してても同じほどのヒットになったと思う。A面は連なる山々が広がる田舎の風景、こちらは海辺の小さい村の淋しい岬が頭に浮かぶ。島倉さんの歌唱もA面との悲しみとはまた違う強い悲しさの中に怒りも感じさせる歌唱。250枚以上のシングル盤のうち50枚ほどは書いたと思う。持っていないシングル盤もあるし、まだまだ書いていないシングル盤がかなりある。シングル盤全てをコンプリートするのは無理だと思うけど、中古レコード屋に行けばとりあえず探してみています。手に入りにくいのは、ややマイナーな曲ばかりなので出回ってる可能性もかなり低い・・・。
2022年11月02日
1967年5月発売の春日八郎さんのシングル。春日八郎さんの事はこれまであまり書いていないように思う。「お富さん」「別れの一本杉」そしてデビュー曲「赤いランプの終列車」は超有名で聴けばほとんどの人が知ってると思う。どれも50万枚以上を売った曲。この曲も一応有名な曲でその年の紅白歌合戦でも歌唱されました。A面「花かげの恋」作詞 山北由希夫さん 作曲・編曲 安部芳明さんこの曲はイントロが完全なムード歌謡アレンジですが、歌が入るとすぐに和物の世界に入っていきます。曲中もムード歌謡と和物演歌の融合的な楽曲でインパクトはかなりある。春日八郎さんの伸びて抜ける声に凄く合ったメロディです。かなり印象に残る琴の演奏は米川敏子さんが担当しています。琴奏者として何枚もレコードをリリースしてるベテラン中のベテラン。この曲の中の琴の音色はやっぱり特別な感じがします。B面「ふるさとギター」作詞 たなかゆきをさん 作曲・編曲 西脇稔和さんB面はオーソドックスな演歌歌謡です。こっちはイントロ、間奏で琴は琴でも口琴の「ビヨ〜ンビヨ〜ン」って音がかなり耳につきます。口琴といえば真っ先にやはり「怪奇大作戦」でしょう!小さい頃にあの曲は怖かった。今聴くと必ず笑ってしまうのですが・・・・。「♪闇を引き裂く 怪しい悲鳴 誰だ!? だれ〜だ! だれ〜だ 悪魔が 今夜も 騒ぐのか〜 お〜⤵︎ 」この歌が始まる前に「♪ビヨ〜ンビヨ〜ンビヨ〜ンビヨ〜ン」って口琴が鳴っています。「さわ〜ぐのか〜 お〜」の「おー⤵︎」が気が抜けたみたいに下がってておもしろい。この後は急に転調してマイナー調からメジャー調へ。まったく関係のない「怪奇大作戦」のテーマ曲の話になってしまいましたが、口琴は「ど根性ガエル」主題歌の一番最初も口琴です。あれは有名すぎるけど口琴だとは知らない人もいるのかも。あの曲は石川進さんの天才歌唱で楽曲の何倍も凄いことになっています。春日八郎さんの楽曲でも好きな曲は多くあるので、これから少しずつ書きたい。
2022年10月27日
1956年発売の「リンゴ村から」と「母恋吹雪」の大ヒットシングル2枚をカップリングして再発したEP盤です。このシングル盤のジャケットを見て最初に「???」って思うことがあります。三橋さんのファンならすぐに気づく事ですが、タイトルの「りんご村」がカタカナでない事。これは完全なジャケット製作者のミスです。平仮名だと、ここまで違和感があるのは「リンゴ村から」というカタカナ文字でみんな頭にインプットされてるからだと思う。「りんご村から」と平仮名で書かれてて違和感を感じない人はそれほど三橋美智也さんの楽曲を聴いていない人なのかも知れない。どうして平仮名のままでOKになったのか不思議です。ちなみに歌詞カードには「リンゴ村から」と正しい表記で書かれています。(レコードのレーベルも正しく表記されています)A面「リンゴ村から」 三味線 豊文さん作詞 矢野亮さん 作曲 林伊佐緒さん 編曲 川上英一さん子供の頃はこの曲聴いても何も感じなかったのに年を重ねる度に胸が熱くなる楽曲です。自分には故郷の村なんてないけど、頭の中に状況を浮かべるだけで感動できる。三橋美智也さんの哀愁を帯びた歌唱がそうさせると思います。このEP盤が5月に発売され270万枚の大ヒットを受けて、大映映画から同タイトルの映画が10月に上映された。映画のヒットとの相乗効果でシングル盤も再び売り上げを伸ばし、累計は300万枚超えてるのではないだろうか。映画には三橋美智也さん本人も出演して、三橋美智也さん自信の人気も不動のものにしました。B面「母恋吹雪」作詞 矢野亮さん 作曲 林伊佐緒さん 編曲 川上英一さんこの曲も1956年発売の大ヒットシングル。B面「江差恋しや」の人気もあり、200万枚以上を売り上げた。母親を早く亡くした子供が母親を想って歌う曲。「♪酔ってくだまく 父さの声を 逃げて飛び出しゃ 吹雪の夜道」で始まるドラマチックで哀しい歌詞に胸を打たれます。続きの歌詞は、「♪つらい気持ちは わかっちゃいるが おいらばかりに ああ なぜ当たる」昭和のドラマなどでもよく見るようなシチュエーションなので頭の中に具体的に浮かんで来る。三橋美智也さんの歌声を聴くのは精神衛生上、良いような気がする。
2022年10月26日
1962年8月1日発売の島倉千代子さんのシングル盤。この曲は浪花千栄子さんとの共演楽曲です。A面「大阪のお母さん」作詞 星野哲郎さん 作曲 船村徹さんどんな経緯で浪花千栄子さんと共演する楽曲を作る事になったのか不明です。ドラマか映画での共演でもあったのか、それとも個人的に仲が良かったのか。まったく音楽が流れていない無音にいきなり浪花千栄子さんのセリフから始まります。「千いちゃん 千いちゃん! こっちでっせ、ここ、ここ! あ〜お帰りやす さあ、その荷物、わてに渡して まあまあ、そう言わんと 持たしてえな」さすが、浪花千栄子さん。このセリフだけで一気に昭和の大阪の家庭の様子が頭に浮かびます。歌詞の中に出てくる籠の小鳥とスピッツを飼ってる家なので、やや裕福な大きい家なのかと想像できる。2番前のセリフは二人の掛け合いです。島倉「私はいいな お母さんと呼べる人が二人もいるんだもん」浪速「ほんまにそう思ってくれはりまっか。 ああ、それ聞いただけで なんだか こころが熱うなってきましたわ」歌詞カードには「なんだか」って書いていますが、浪花千栄子さんはレコーディング時に違和感を感じたのか、ちゃんと「なんや、こう心が熱うなってきましたわ」に変えています。歌詞カードはきっと星野さんが書いたままで印刷されたんだと思う。「なんだか」ってそこだけ標準語になって冷たく感じるから変えて正解。この主人公の千いちゃん(ちいちゃん)はリアル島倉千代子さんの事なのだろうか。仕事は芸能人で舞台に立つのが仕事。浪花千栄子さんと島倉千代子さんはリアルでもこの曲の様な関係だったのか、と思えてしまう。B面「加茂川」作詞 七浦渚さん 作曲 船村徹さんB面は京都を舞台にした楽曲で歌謡舞踊用に作られたような曲です。この歌にもセリフが入っています。京言葉での島倉さんのセリフは品があって艶っぽく惹かれる。歌舞練場での「鴨川をどり」や「京おどり」で、この曲で踊っても違和感のない世界です。
2022年10月24日
1960年12月発売の島倉千代子さんと村田英雄さんのデュエットシングル。この「お染半九郎」は浄瑠璃や歌舞伎で上演される題材で、何度も映画化もされてる題材です。江戸時代に実際にあった心中事件を心中もので有名な近松門左衛門が作品化したもの。A面「お染半九郎」作詞 石川潭月さん 作曲・編曲 古賀政男さん 歌舞伎作家の元で修行した石川潭月さんの作詞に古賀政男さんが哀しいメロディーをつけた作品。1番の歌を島倉千代子さんが歌い1番後の歌舞伎のセリフを島倉さんと村田英雄さん2番の歌を村田英雄さんが歌い2番後の歌舞伎のセリフを再び二人で3番の歌を二人で歌う。歌舞伎のセリフはクライマックスの有名なセリフを少し短く変えたもの。半九郎「濁りに沈んで濁りに染まぬ 清い乙女と恋をして…」お染 「死ぬる際まで離れずに……」半九郎「如何なる人も遂にゆく鳥辺の山を死場所と… お染、来やれ」お染 「あい」村田英雄さんは浪曲師としても凄い人なので、セリフはさすが!素晴らしい!!そして島倉さんも汚れない乙女の純粋さ溢れるセリフ回し、最高です。セリフのバックは完全に歌舞伎の和楽器演奏のままです。この曲は二人が歌っている所以上にセリフの掛け合いの方に集中してしまう。このまま「お染半九郎」を演じてほしいと思ってしまう。半九郎「ひく三味線は祇園町」お染 「茶屋のやま衆がいろ酒に」半九郎「乱れて遊ぶ騒ぎ合い」お染 「今更愚痴でござんす。 さあちっとも早う」半九郎「お染…」お染 「半さま!」島倉さんと村田さんの声質が凄く合っています。低く太い男臭い村田さんの声と、か細く気品に溢れた島倉さんの声。この二人のデュエットはもっとたくさんあっても良かったと思う。18歳の時の島倉千代子さんのブロマイド写真B面「恋の梅川」作詞 石川潭月さん 作曲・編曲 古賀政男さんこちらは「お染半九郎」とは違う話。人形浄瑠璃「恋飛脚大和往来」の「雪の新口村」の場面。「恋の梅川」とは梅川忠兵衛の事。この曲も人形浄瑠璃、歌舞伎に沿って作られてる曲です。島倉さんの歌い回しも素晴らしく力強さと哀愁が同居するような歌唱です。そして2曲ともに言える事ですが、やはり古賀政男さんは凄いという事。まったく何も感じなかった曲が何度か耳にすると知らないうちに頭の中に残って、きっちり聴きたいといつの間にか思ってしまう。
2022年10月20日
2006年10月18日発売の島倉千代子さんの企画アルバム。ベスト盤とはまた一味違う構成で作られたアルバムです。名盤です!山崎ハコさん作詞・作曲の「それいけGoGo」を中心に選曲されたアルバム。1曲目「それいけGo Go」 2006年3月1日発売シングル作詞・作曲 山崎ハコさん 編曲 安田裕美さん2曲目「君」 2002年2月21日発売シングル作詞 星野哲郎さん 作曲 永井龍雲さん 編曲 矢野立美さん3曲目「夢飾り」 1984年10月1日発売シングル作詞 里村龍一さん 作曲 浜圭介さん 編曲 櫻庭信幸さん4曲目「風のみち」 2004年3月3日発売シングル作詞 杉紀彦さん 作曲 浜圭介さん 編曲 川村栄二さん5曲目「そろりそろり」 2006年3月1日発売「それいけGoGo」シングルB面作詞・作曲 山崎ハコさん 編曲 安田裕美さん6曲目「鳳仙花」 1981年4月1日発売シングル作詞 吉岡治さん 作曲 市川昭介さん 編曲 斎藤恒夫さん7曲目「ほんきかしら」 1966年4月10日発売シングル作詞 岩谷時子さん 作曲 上田啓四郎さん 編曲 上田啓四郎さん8曲目「星空に両手を」 with 守屋浩 1963年9月1日発売シングル作詞 西澤爽さん 作曲 神津善行さん 編曲 神津善行さん 9曲目「愛のさざなみ」 1968年7月1日発売シングル作詞 なかにし礼さん 作曲 浜口康之助さん 編曲 ボビー・サマーズさん10曲目「恋しているんだもん」 1961年11月1日発売シングル作詞 西沢爽さん 作曲・編曲 市川昭介さん 11曲目「この世の花」 1955年発売シングル デビュー曲作詞 西條八十さん 作曲 万城目正さん 編曲 松尾健司さん12曲目「からたち日記」 1958年10月発売シングル作詞 西沢爽さん 作曲 遠藤実さん 編曲 牧野昭一さん13曲目「夕焼けの歌」 1976年10月発売「霧の音」B面作詞 保富康午さん 作曲・編曲 船村徹さん14曲目「東京だョおっ母さん」 1957年6月15日発売シングル作詞 野村敏夫さん 作曲・編曲 船村徹さん15曲目「ちよこまち (シングル・ヴァージョン)」 2005年3月23日発売シングル作詞 山崎ハコさん、島倉千代子さん 作曲 山崎ハコさん 編曲 安田裕美さん16曲目「人生いろいろ」 1987年4月21日発売シングル作詞 中山大三郎さん 作曲 浜口康之助さん 編曲 竜崎孝路さん1曲目「それいけGo Go」は発売当初の印象よりも聴き込む度にどんどん好きになってきた曲。島倉千代子さんと山崎ハコさんの相性が意外と凄く良くて、2003年シングル「海かがみ」から始まった、島倉さんへ山崎ハコさんが提供する楽曲はどれも名曲ばかりです。2曲目「君」は永井龍雲さん作曲のニューアダルト・ミュージックです。この曲もキャッチーで頭に残りやすい曲です。もっとヒットしてもおかしくなかった曲。3曲目「夢飾り」がここの入ってくるのも興味深い。ニューアダルト・ミュージックの先駆けのような楽曲です。1984年にはまだそんなジャンルをレコード会社が作っていなかった。4曲目「風のみち」は発売当初はあまり好きではなかったのですが、自分が歳を重ねてから再び聴くと曲の良さを感じるようになった。この曲のB面は山崎ハコさんの作詞・作曲です。5曲目「そろりそろり」は「それいけGo Go」のカップリング曲です。この曲は山崎ハコさん本人にもライブで歌ってほしいと思ってる曲。13曲目「夕焼けの歌」が収録されてるのも特筆すべき点。この曲は名曲です。1976年のシングルB面曲なのですが、どんな理由で選曲されたのだろうか。次の曲の「東京だョおっ母さん」への流れで選曲されたのかも知れない。心の奥を震わせる名曲です。15曲目「ちよこまち (シングル・ヴァージョン)」島倉さんと山崎さんの二人で歌詞を作った曲です。静かで儚げなヴァース部分から一転、力強いビートの応援歌になっていきます。こんなビートの曲も島倉さんは歌ってた事を知ってほしい。「♪楽しいから笑うのじゃない 笑っていれば楽しい 前を見て生きたいよ 前だけを見て」なんて、山崎ハコさんが昔から言ってた事です。この企画アルバムはいろんな意味で感動できる選曲になっています。ほどよく大ヒット曲も散りばめられていてバランス的にも名盤だと思っています。
2022年10月17日
島倉千代子さんの1962年7月1日発売のシングル。このシングルのA面B面ともに「コスモス」がモチーフになってるようで、テレビドラマか映画のテーマ曲だったのだろうか。7月1日発売と真夏の発売なのにコスモス推しなので不思議な感じ。A面「明日もきっといいことが」作詞 西沢爽さん 作曲 船村徹さん曲調とアレンジは重めなのですが、歌詞は幸せを掴んだ明るい内容。「コスモスの丘」「コスモスの径」「コスモスの花」とコスモスの中での出来事を歌っています。イントロだけ聴くと、ここから悲しい曲が始まりそうなのに内容とのギャップに妙に惹かれる曲。島倉さんの歌唱もその時期の明るい内容の曲を歌う感じとはかなり違う。「日本晴れだよ」「お早よう青空さん」「恋しているんだもん」などの可愛いイメージの歌唱とは少し違います。メロディーに凄い哀愁があるのでそう聞こえるだけかも知れないけど。B面「コスモスの駅」作詞 石本美由起さん 作曲 竹岡信幸さん 編曲 小林郁夫さんこっちはのんびりとした田舎の風景が頭に浮かぶような楽曲。「コスモスは初恋の贈り物」「コスモスは涙ふく指の色」「コスモスはさよならの花言葉」さよならの花言葉らしいけど、今は違うと思う。花言葉も時代で変わっていくのだろうか。このB面の島倉さんの歌唱が凄くイイ! アレンジは今の音楽と比べるとかなりチープに感じると思うけど、この時代の音楽の良さはこのアレンジあってこそ。この頃によく使われてるキーボードの音、オルガンなのか、何なのだろ。ピアニカでもなく電子楽器の音のようだけど。
2022年10月14日
1959年7月発売の三橋美智也さんのメガヒットシングル。この曲は300万枚以上を軽く売り上げ累計枚数ならプラス50万枚以上だとか。1959年年末の第10回紅白歌合戦でこの曲を歌い、レコード売り上げがさらに伸びたそうです。三橋美智也さんの曲の中で、この曲が一番好きだとあげる人も多い曲です。自分もこの曲はやはり別格かなと思っています。A面「古城」作詞 高橋掬太郎さん 作曲・編曲 細川潤一さん作詞の高橋掬太郎さんは1931年9月に昭和を代表する超名曲「酒は涙か溜息か」を作詞した事でも有名な作詞家です。(作曲は言わずもがな古賀政男さん)この「古城」がどこの城を歌っているのかと、いろいろ言われています。この歌詞に出てくる城に当てはまるような城はいくつもあるらしい。石川県の「七尾城」説が一番信憑性がありそうです。作詞家本人の高橋掬太郎さんは「七尾城」を否定しているとの話もあります。 この曲は重く悲しいイントロから素晴らしく朽ちた城の姿が頭に浮かんでくる。「荒城の月」の歌詞と重なる物を感じる。春は華やかに花の宴が開かれ賑わっていたのが秋には刀が地面に刺さり霜の降る古戦場になっていた。「古城」も2番の歌詞に敗れた城の哀れさを強く感じる。崩れた石垣に病葉が哀れに散っている。矢弾のあとがここかしこに残っている。日本人が物の哀れを感じる言葉で綴られています。三橋美智也さんの民謡を歌う時のスコーンと抜ける歌唱を抑え引いて歌ってるのも悲しさが倍増して感動させられる。自分が生まれるずっと前の曲ですが、名曲はいつまでも残っていくのがよくわかる例の一つ。B面「祭り太鼓」作詞 横井弘さん 作曲・編曲 吉田矢健治さんゆったりとした昔の祭りを感じさせる明るい曲ですが、この曲には季節を感じる言葉がないのは意図しての事なのかも知れない。夏祭りか秋祭りなんだろうと思うけど。このレコードが7月発売なので夏祭りに合わせてB面に選ばれたとは思う。ロングセラーを見越して秋祭りでも通用するように季節感を入れなかったのかも知れない。かすりも季節を問わない着物だし…。この曲も三橋美智也さんの歌唱力に惚れぼれします。
2022年10月13日
島倉千代子さんの1989年3月21日発売のシングル。アナログ盤からCDに移行していく一番真っ只中の時期に発売されたシングルです。A面「ゆずり葉の宿」作詞 星野哲郎さん 作曲 弦哲也さん 編曲 京建輔さん正統派演歌とニュー・アダルト・ミュージックのちょうど間のような印象だった曲。この曲は歌詞も良いし、メロディーは島倉さんの歌声の特に良い所を強調してるような美しいメロディーです。「♪ゆ〜ずり〜葉の音に 身をぬらすのよ」・・この最後のフレーズの島倉さんの歌唱が儚げで素晴らしい。美しいファルセットが心に響きます。この曲をテレビで歌ったのを録画したのがあるんだけど、ライブで歌ってるバージョンの方がさらに美しい歌唱でした。B面「恋瀬橋」作詞 星野哲郎さん 作曲 弦哲也さん 編曲 京建輔さんこのタイトルを見て演歌好きなら、あの曲を思い出すはず。1984年発売の八代亜紀さんのヒットシングル「恋瀬川」です。作家陣もまったく違うし、まったく関係ない曲です。「恋瀬川」も「恋瀬橋」も実在する場所で、恋瀬川に架かってる橋が恋瀬橋です。茨城県を流れる川です。関東の人しかあまり知らない川なんじゃないかと思う。1984年の「恋瀬川」も実在する川だと思わずに聴いてたし。かなり後で実在する川だと知って曲の印象が変わった事を思い出す。A面の「ゆずり葉の宿」も大好きな曲なのですが、この「恋瀬橋」は凄くキャッチーだけど、哀しさが滲み出る島倉さんの歌唱に惹きつけられる。「恋瀬川」・・・めちゃくちゃ良い曲です!昨日の昼過ぎに家の近くから見える景色。雨が降った後に天気が回復してきて乾燥した風と太陽の熱によって湿り切ってた山から一気に水蒸気が湧き上がってくる現象。子供の頃からこの山から霧、もやが沸き立つ姿が凄く好きだった。今でもついつい写真撮ってしまう。
2022年10月08日
1950年代のSP盤時代の大ヒット曲や1960年代前半の大ヒット曲を集めたコンパクト盤。A面1曲目「おさらば東京」 作詞 横井弘さん 作曲 中野忠晴さん 編曲 上野正雄さん2曲目「夕焼けとんび」 作詞 矢野亮さん 作曲・編曲 吉田矢健治さん B面1曲目「達者でナ」 作詞 横井弘さん 作曲 中野忠晴さん 編曲 上野正雄さん2曲目「星屑の街」 作詞 東条寿三郎さん 作曲・編曲 安倍芳明さん「おさらば東京」このコンパクト盤が発売された1967年頃は「東京ってそんなにいいとこか」「東京の鳩」「東京百年音頭」とタイトルに「東京」がつく曲を多くリリースしています。「おさらば東京」は1957年の大ヒット曲。100万枚以上を売り上げました。1958年の紅白歌合戦でトリとして「おさらば東京」を歌いました。「夕焼けとんび」1958年3月に発売されたシングル。この曲は220万枚を売り上げ超大ヒット。東京へ出て行ったお兄ちゃんを想う弟の歌です。情景がリアルに浮かんで来る名曲です。少しコミカルにアレンジされているのも、逆に寂しさと悲しさを強く感じさせる。「達者でナ」 1960年発売の超大ヒット曲!この曲も「夕焼けとんび」と同じ220万枚超えの大ヒットです!民謡超のアレンジとメロディ。歌謡曲としてだけじゃなく民謡として認識してる人がいるかも知れない。子馬から育てた馬に買い手がついて街に売られていく寂しさを歌っている曲です。誰もが一度は耳にした事がある名曲。「星屑の街」 1962年発売の超大ヒット曲!少しムード歌謡に近いアレンジこの曲は270万枚を売り上げました!シンプルな歌詞なのですが、悲しさと心細さが胸に迫って来る。三橋美智也さんの楽曲を聴いてると、やはりまずその強烈な歌唱力に引き込まれて、そして楽曲の良さが後からついてきて感動する。三波春夫さんと三橋美智也さんは日本の男性歌手の中で少しレベルが異次元な気がする。あの時代にシングル、アルバム合わせて1億6千万枚という凄い売り上げなのも納得できる。(きっちりとカウントしていたら1億6千万枚どころじゃないと言われています)たとえば全世界でQUEENはアルバム総売上が3億2千万枚、三橋さんはほとんどがシングルの売り上げですが日本だけでその半分の1億6千万枚を売り上げてるのは凄い事です。(QUEENはシングルを合わせると4億5千万枚)これを見ると三橋美智也さんがどれほど売れてたかわかります。自分は売れてるものが全て良い音楽だとはまったく思っていませんが・・・。
2022年10月06日
1970年11月発売の由紀さおりさんのコンパクト盤EP収録されてる4曲は自分が好きな曲ばかりです。1曲はカバー曲ですが、このカバーが秀逸です。A面1曲目「手紙」 作詞 なかにし礼さん 作曲・編曲 川口真さん2曲目「好きよ」 作詞 岩谷時子さん 作曲 いずみたくさん 編曲 渋谷毅さんB面1曲目「希望」 作詞 藤田敏雄さん 作曲 いずみたくさん 編曲 渋谷毅さん2曲目「クレオパトラの涙」 作詞 中山千夏さん 作曲・編曲 冨田勲さん1970年7月21日発売の5枚目のシングル「手紙」はオリコン週間チャートで6週間連続1位の大ヒット曲。デビュー曲「夜明けのスキャット」は1969年年間チャートも1位を獲得しています。ライブ盤「由紀さおり・リサイタル VOL.2」でのバージョンはアレンジをまったく変えた演奏です。これがまた凄くイイ!! あのライブ盤はCD化されたのだろうか?1970年2月5日発売の4枚目のシングル「好きよ」は1969年に発売されたセルジュゲンスブール&ジェーンバーキンの「ジュテーム」を彷彿させるような印象。「♪好きよ 好きよ 好きよ好きよ好きよ 好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きよ好きよ はぁ〜好きよ」と始まってほとんどの歌詞が「好きよ」です。吐息まじりの大人の歌謡曲。かなり斬新な異色作です。ヒットしなかったのですが、かなりインパクトを残した曲。多分、当時のNHKなら歌えなかったし、ラジオでも流せなかったのではないだろうか。セルジュゲンスブール&ジェーンバーキンの「ジュテーム」も国によっては放送禁止になっていました。ライブ盤「由紀さおり・リサイタル VOL.2」の中でも歌っています。ライブバージョンは途中で越路吹雪さんのモノマネで歌ったりして少しコミカルにしています^^;唯一のカバー曲「希望」は1970年4月発売の岸洋子さんの曲。オリジナルは川口真さんが編曲です。由紀さおりさんバージョンはアルバム「手紙 / 生きがい - 由紀さおりの華麗なる世界」からのカットです。オリジナルよりもキーを上げてる分、重さが薄れて心細さが感じられて、また違った感動があります。1970年8月1日発売の6枚目のシングル「クレオパトラの涙」もやや問題作でした。歌詞は凄く短い。1番は「ナイルよ」「とうとう、とうとう流れる」「クレオパトラの涙」の3つのフレーズとスキャットのみです。2番も「砂漠よ」「さわさわ さわさわ風吹く」「クレオパトラのためいき」の3つのフレーズのみ。この曲はアダルト向けのアニメ映画「クレオパトラ」の主題歌です。映画は1970年9月15日公開。SFアニメ映画にして手塚治虫さんが製作しました。サザエさんやニャロメ、ねずみ男、バカボンのパパなども登場してしまうアニメ映画。由紀さおりさんは意外と異色作が多かった。初期だけではなく1980年代に入っても通常の歌謡曲とは思えないような楽曲も多かった。1982年9月発売の自分が大好きな「ストレート」は重いフォーク調の曲だったし、美樹克彦さん作曲の「男ともだち」も異色作だった。「トーキョー・バビロン」や「う・ふ・ふ」なども凄い個性の楽曲でした。由紀さおりさんはライブ盤も超おすすめです!CD化されていないのかも知れないけど、アナログ盤ならマメに探せば見つかると思う。
2022年10月02日
1969年12月発売の三橋美智也さんのシングル。1950年代に多くの名曲と大ヒット曲を残したイメージですが、1960〜70年代にも良い曲はかなりあります。この曲は1960年代最後にリリースされた楽曲です。A面「鳴門海峡」作詞 木下竜太郎さん 作曲 猪俣公章さん 編曲 高田弘さんこの曲は民謡系演歌じゃなく、流行歌の演歌です。ヒットした曲なのですが、「達者でナ」「リンゴ村から」「哀愁列車」「古城」「星屑の町」などと比べるとマイナーなイメージです。鳴門海峡の荒波をイメージさせる波の音がかなり激しくイントロとアウトロに入っています。曲が終わっても激しい波の音だけかなり長く残っている演出も凄く良いと思う。三橋美智也さんのド演歌系の曲も凄く良い!三橋さんの歌声で民謡を聴く事が多いのですが流行歌もやっぱり最高です。節回しは民謡のカッコ良さをそのままに聞かせてくれます。流行歌系の曲なら「冬の花火」なんかもオススメです。B面「大阿蘇慕情」作詞 藤間哲郎さん 作曲・編曲 白石十四男さんイントロはボーチェ・アンジェリカの美しいコーラスから始まります。少しムード歌謡なアレンジに伸びやかな三橋さんの歌声が気持ちよく合っています。自分は「鳴門海峡」よりもこのB面の方がさらに好きです。ジャケットでも両A面に近いような扱いなので、発売ギリギリまでA面で悩んだのかも。三橋美智也さんの事はこれまであまり書いてなかったので、少しずつ書きたい。好きな曲も多いし飽きない曲も多いので・・・。
2022年09月29日
1996年1月1日発売の島倉千代子さんのオリジナルアルバム。このアルバムは演歌系の楽曲をプロデュースさせると右に出る人がいないと言っても過言じゃない馬渕玄三さんの全面プロデュースアルバムです。馬渕玄三さんは、最初に島倉千代子さんの「からたち日記」をプロデュースして大成功。水前寺清子さん、北島三郎さんを成功に導いたのも馬渕玄三さんでした。かぐや姫の「神田川」も馬渕玄三さんのプロデュースによって大ヒットしました。1曲目「火の酒」 作詞・作曲 遠藤実さん 編曲 斎藤恒夫さん2曲目「京おんな・みなこ」 作詞・作曲 美樹克彦さん 編曲 前田俊明さん3曲目「片瀬月」 作詞 美空ひばりさん 作曲 船村徹さん 編曲 蔦将包さん4曲目「かわいい女になろうと決めた」作詞 喜多条忠 さん 作曲 杉本真人さん 編曲 南郷達也さん5曲目「悲恋宿」 作詞・作曲 五十川天夢さん 編曲 南郷達也さん6曲目「逢いたいよ~酒は涙か溜息か入り」作詞 山本豊さん 作曲 遠藤実さん 編曲 佐伯亮さん7曲目「想い出のからたち日記」 作詞 西沢爽さん 作曲 遠藤実さん 編曲 池多孝春さん8曲目「心燃えさせて」 作詞 石本美由起さん 作曲 遠藤実さん 編曲 池多孝春さん9曲目「銀の舟」 作詞 岡田冨美子さん 作曲 都志見隆さん 編曲 伊戸のりおさん10曲目「ためらいの秋」 作詞 来生えつこさん 作曲 来生たかおさん 編曲 伊戸のりおさん1曲目「火の酒」は30万枚売り上げた大ヒット曲。(1995年12月29日発売シングル曲)この時期は特にカラオケで歌いにくい演歌は売れにくいと言われてましたが、こんなに歌いにくく難しい曲がヒットしたのは島倉さんの歌唱の深さと楽曲に声質がばっちりハマったからなんじゃないかな。島倉さんの歌唱最高です!2曲目「京おんな・みなこ」 この曲はあの美樹克彦さんの作詞作曲作品です。前田俊明さんのアレンジも冴える名曲になっています。アルバム用に楽曲ですが、歌詞は全て京言葉で綴られて上品な島倉さんの声と歌い回しが凄く似合う曲。3曲目「片瀬月」は美空ひばりさんが遺した小唄を元に作られた曲。補作詞の星野哲郎さんがまとめあげて素晴らしい曲に歌詞になっています。曲調は古賀メロディーを意識したアレンジが素晴らしい。シングルとしても1995年7月21日に発売になって話題になりました。歌中に小唄が入っています。島倉さんの小唄も艶っぽく聴き入ってしまいます。4曲目「かわいい女になろうと決めた」は作家陣を見てわかるように昭和フォーク調の曲です。メロディーは80年代半ばの山崎ハコさんのような印象5曲目「悲恋宿」はド演歌ナンバー6曲目「逢いたいよ~酒は涙か溜息か入り」はシングル「火の酒」のカップリング曲。古賀メロディーの代表作のひとつ「酒は涙か溜息か入り」が挿入されてる組曲的なナンバーです。(「酒は涙か溜息か入り」は作詞、高橋掬太郎さん、作曲、古賀政男さん)7曲目「想い出のからたち日記」は島倉さんファン必聴の曲です。シングル化されなかったのでアルバムでしか聴けません。1958年の大ヒット曲「からたち日記」と同じ作家で作られた作品。歌詞は「からたち日記」そのままでメロディーとアレンジをガラリと変えたリメイク作品。この時すでに作詞を引退した西沢爽さんの了承を得て作られた名曲。8曲目「心燃えさせて」も昭和歌謡色強めの楽曲。ド演歌ではなくポップスとの間のようなナンバー。9曲目「銀の舟」はニューアダルトミュージックとしてシングルカットしても良かったと思えるキャッチーな曲です。10曲目「ためらいの秋」アルバムラスト曲は来生えつこさんと来生たかおさんが作った作品。この曲もニューアダルトミュージック調でシングルに切っても良かったと思える名曲です。島倉千代子さんはオリジナルアルバムが意外にかなり少ないのですが、名作が多い。
2022年09月22日
1962年6月発売の島倉千代子さんのシングル。そうそう!この大好きな曲の事がかなり後回しになってた。島倉さんのオリジナルの中ではあまり有名ではない曲だと思うけど、島倉千代子さんの歌唱の良い所が全て詰まってるような楽曲です。歌詞もメロディも島倉さんの歌い回しも素晴らしい。A面「祭の夜は」作詞 関沢新一さん 作曲 遠藤実さん 編曲 山路進一さん島倉千代子さんの楽曲にしては少し毛色が違う珍しいタイプの曲です。民謡出身の歌手に作ったような印象の曲です。三橋美智也さんが歌っても合いそうな楽曲です。胸の奥が少しキュッとなるような哀愁と情景が浮かび上がってくる。母親、姉その弟の3人が暗くなりかけた山道を祭りの夜に帰っていく姿を想像すると胸が熱くなる。島倉千代子さんのオリジナル曲の中でもかなり上位に入る好きな曲です。B面「裏町の唄」作詞 関沢新一さん 作曲 遠藤実さん 編曲 山路進一さん「祭の夜は」の世界とは真反対のような悲しい夜の女の歌。「♪ソレ見てごらんよ」で1番、2番、3番とも始まる歌詞は悲しい女を憐れんでいるように悲しく冷たく歌う。24歳の島倉千代子さんは見事に大人の夜の女を歌っています。この曲もA面に負けないほどのクオリティの名曲です。
2022年09月15日
二見颯一さんの最新アルバム。「颯~はやて1~」「「颯~はやて2~」は完全ミニアルバム扱いでしたが、今回は9曲収録なのでアルバム扱いになると思う。二見颯一さんのCDはシングルもアルバムも全て買って聴いています。中露半端な歌唱力感を感じてた昭和後期〜平成中期デビューの演歌歌手に比べ、(中にはズバ抜けて上手い人もいましたが…)今の若手演歌歌手は本当に歌が上手い人が多く、個性も豊かになってると思う。歌謡曲、演歌は昔からずっと聴いてるけど、2010年頃からおもしろくなってきた。中でも特に二見颯一さんの歌はお金出して買ってもいいかなと思える歌唱力。民謡出身の人の声はやはり魅力がある。それから二見颯一さんはyourubeで生配信してて、その中でアカペラで昭和歌謡、民謡などを歌っています。普通アカペラだと本当に上手くないと聞くに耐えないのですが二見颯一さんのアカペラは本当に素晴らしい。それに本当に20代の人なのか?と思うような選曲で驚かされる。昨日の配信でも(自分は生では観てなくていつもアーカイブで観てる)三波春夫さんを2曲、三橋美智也さんを2曲、そして民謡を2曲、最後にオリジナル曲を2曲と歌をたっぷり聴けた。これまでのミニアルバムにも自分が大好きな三波春夫さんの「雪の渡り鳥」や三橋美智也さんの「古城」「達者でナ」他にも春日八郎さんの楽曲や昭和の名曲をカバーしています。1970年代以降の演歌のカバーは結構誰でもしてるけど、40年代〜60年代の曲はそれほど歌われてないように思う。本当に歌が上手くないとカバー出来ない歌手が多かったのもあって、ちょっと歌が上手いぐらいの歌手には歌いこなせない曲だらけです。男性演歌歌手では三波春夫さん、三橋美智也さん、春日八郎さん、藤山一郎さん、東海林太郎さんフランク永井さん、岡晴夫さん・・・挙げきれないほどハンパない歌うまが多くいます。その次の世代では森進一さんがダントツに凄いと思う。個性の面でも歌唱力、声域の面でも。50年代〜70年代歌謡は、女性歌手の事の方が多く書いてますが・・・。畠山みどりさん、島倉千代子さん、水前寺清子さん、こまどり姉妹、坂本スミ子さんが特に好きなのでかなり偏って書いています^^;今回のアルバムのカバー曲もかなりしぶいところを突いてきました^^;1曲目「夢情の酒」 作詩:森坂とも/作曲:水森英夫/編曲:石倉重信2曲目「ごめんよ」 作詩:森坂とも/作曲:水森英夫/編曲:石倉重信3曲目「修善寺の夜」 作詩:たきのえいじ/作曲:水森英夫/編曲:伊戸のりお4曲目「若竹」 作詩:保岡直樹/作曲:水森英夫/編曲:伊戸のりお5曲目「伊豆の佐太郎」 作詞 西條八十さん 作曲 上原げんとさん6曲目「星屑の町」 作詞 東條寿三郎さん 作曲 安部芳明さん 編曲 斉藤功さん7曲目「放浪のはて」 作詞 かず翼さん 作曲 水森英夫さん 編曲 斉藤功さん8曲目「長崎の夜」 作詞 日野浦かなでさん 作曲 水森英夫さん 編曲 竹内弘一さん 【ボーナス・トラック】9曲目「ただ、会いたい~母へ~」 作詞 にしかずみさん 作曲 西つよしさんカバー曲1曲目は5曲目「伊豆の佐太郎」です。凄いヒット曲なので知ってる人が多いのは当然ですが、歌い継がれていないので忘れ去られそうになってる曲でもあるような気がする曲。高田浩吉さんの大ヒット曲です!股旅物らしい軽快なナンバーで間違いなく名曲なのですが、この曲をカバーした人ってこれまでにいたのか?って思う。かなり渋いチョイスに思える。高田浩吉さんと言えば、よくカバーされるのはやっぱり「白鷺三味線」でしょう・・。この曲は知らない人は少ないと思うほど今でも歌い継がれて残って行く曲。二見颯一さんの「伊豆の佐太郎」、かなり良いですよ。昭和歌謡ファンなら必ず納得させられる歌唱だと思う。カバー曲2曲目は6曲目「星屑の町」です。これもやや変化球での選曲。三橋美智也さんの大ヒット曲ですが、1950年代の一連の作品とは少し異質なジャジーな演奏とムード歌謡っぽい雰囲気もある曲。自分はこの曲は三橋美智也さんの代表曲のひとつだと思ってるのですが意外にもあまり語られていない曲のような感じがします。他に大ヒット曲や三橋さんが歌った事で有名になった民謡など代表曲が多すぎるから仕方ないんだけど。この前「おさげと花と地蔵さんと」や「母恋吹雪」を聴いてたけど、三橋美智也さんのスコーンと抜ける声が、よけいに悲しい曲が辛く感じられ泣ける。やまびこボイスの二見颯一さんに「おさげと花と地蔵さんと」は合うと思う。歌中で「♪さようなら〜 呼べば遠くで さようならと」とやまびこエコーを掛ける演出がある曲です。そう言えば昨日の二見颯一さんの配信で三橋美智也さんの「ご機嫌さんよ達者かね」を二見さんがアカペラで歌ってました。三橋さんの「ご機嫌さんよ達者かね」自体がボーカルがかなり前に出てるレコーディングなのでアカペラが凄く自然に聞こえた。このアルバムのための新曲2曲の事を。7曲目「放浪のはて」は静かで悲しげな昭和古賀メロディのような深みのあるナンバー。アレンジが完全に1950年代後半って感じの渋い演奏。二見颯一さんの歌唱も最高です!ホントに歌が上手い!8曲目「長崎の夜」は1969〜73年の頃の森進一さんの曲のような印象の良い曲です。昭和歌謡のイイ部分をきっちり残したような正統派流行歌って感じです。このアルバム用の新曲2曲続けて聴いてると、歌謡曲全盛のキラキラしてた時代にタイムスリップしたような感覚になれる。ボーナストラックの「ただ、会いたい~母へ~」は西つよしさんの2010年発売の名曲。何かの曲を書いた時にこの曲の事も書いたように思うけど、親になる資格を持たない人が自分の子供をペット同様にしか扱うことが出来ずに自分勝手に不幸な子供を増やしてしまう。そんな事を考えさせられる曲。辛辣な描写はないのですが、かなりきつい曲です。このアルバムに入ってるシングル曲4曲の中では、自分はやはり「若竹」が一番好きです。「修善寺の夜」のカップリング曲だったのですが、1960年代の畠山みどりさんが袴姿で歌っても合いそうな力強い応援歌です。「夢情の酒」のアレンジ、メロディーも凄く気に入ってよく聴いています。二見颯一さんの歌唱がこの曲でも素晴らしい。このアルバムに入ってませんが、最新シングル「0時の終列車」とカップリング曲「木曽の峠」も聴けば聞くほど深みが出てきて、スルメ曲として今頃、よく聴いてます。二見颯一さんの楽曲はスルメ曲が多いように思う。時間差で好きになってくる事が多い。
2022年09月11日
1963年1月発売の島倉千代子さんのシングル。この曲は松竹映画「あの橋の畔で」の主題歌として作られた作品。菊田一夫さん原作小説を映画化しました。この映画化の前にテレビドラマ版「あの橋の畔で」がありました。テレビ版は1962年1月2日〜1963年3月26日までというロングランのテレビドラマでした。全65回放映。(島倉千代子さん本人も出演で、前にも書いた「夕月」を主題歌にした大ヒットドラマ)そのテレビドラマがロングランで放映されてる中、この映画版も制作された。1962年7月1日公開でした。この映画版にも島倉千代子さんは出演。A面「あの橋の畔で」作詞 菊田一夫さん 作曲・編曲 古関裕而さん菊田一夫さんと古関裕而さんという強力なタッグで書き上げられた名曲です。ドラマ版主題歌の「夕月」も作詞 菊田一夫さん、作曲 古関裕而さんの作品でした。「夕月」は100万枚超える売り上げでした。この「あの橋の畔で」も映画の大ヒットと共に大ヒットしました。原作者が書いた歌詞はやはり説得力があって、古関裕而さんの独特のメロディーとともに楽曲の世界に引き込まれます。この曲の中にも「ああ、夕月の恋〜」と「夕月」が出てきます。軽いラテンのナンバーです。ギロの響きが心地よく良い味を出しています。B面「海を遥かな」作詞 菊田一夫さん 作曲・編曲 古関裕而さんこの曲も映画版「あの橋の畔で」のもうひとつの主題歌として書かれた曲。オリエンタルなフレーズが使われてる演歌調の曲です。どんな内容のストーリーなのか知らないけど、曲の中に「♪海を遥かなカンボジャに」「♪いにしえの恋の名残か アンコールワット」「♪悲しみの 恋に雨降るカンボジャの街」と、舞台は日本とカンボジアの間の遠距離恋愛のような内容なのだろうか。この頃は「カンボジャ」と呼ばれてたようです。カンボジア王国時代です。ややインファント島の風景が頭に浮かんでくるのも古関裕而さんの凄さ^^;
2022年09月06日
山口百恵さんの11枚目のシングル。1975年12月21日発売。1976年頃まではシングルが発売されると買って聴いていました。小学生高学年になってくると歌謡曲を聴くことが減ってきて、日本のフォークや洋楽を中心に聴くようになったので、この頃までの山口百恵さんの曲は思い出深い。A面「白い約束」作詞 千家和也さん 作曲 三木たかしさん 編曲 萩田光雄さんこの曲、まずアレンジが好きです。イントロからドラマチックで歌バックのアコギのスリーフィンガーも疾走感があって凄く気に入ってる。この曲の山口百恵さんの歌唱も表情があって凄く好きな歌唱。いろんな歌手に提供した三木たかしさんのシングル曲にはハズレはほぼないと思う。山口百恵さんのシングル曲と言えば千家和也さんの歌詞が一番インパクトあって頭に残ってる曲が多い。B面「山鳩」作詞 千家和也さん 作曲 三木たかしさん 編曲 あかのたちおさんこの曲は本人主演の映画「絶唱」のテーマ曲でした。でも「山鳩」と言えばアグネス・チャンのイメージが大きすぎる。1973年10月25日発売のアグネス・チャンのシングル「草原の輝き」のB面曲「山鳩」はファンの間でも人気曲でライブでもセットリストに何度も入ってた曲です。アグネス・チャンの「山鳩」は本人がギター弾き語りで歌ったりしてインパクトも大きい。なので2年後に山口百恵さんのシングルジャケットの「山鳩」という文字を見た瞬間にアグネスのカバーだと思って期待して聴いたらまったく違う曲だった。同じ女性アイドル歌手のシングルB面曲という事で余計に同じように感じてしまう。自分はアグネス・チャンの「山鳩」の方が楽曲として好きです。山口百恵さんの「山鳩」もアグネス・チャンの曲同様にフォーク調の曲です。映画のストーリーに沿って書かれた曲なので曲の内容はかなり暗く重い。このシングル2曲が収録されてるアルバム「17才のテーマ」は名曲揃いのアルバム。「昨夜からの雨」「葡萄色の雨」「そして出逢い」の3曲が特に好きで当時はよく聴いた。
2022年09月02日
1970年9月1日発売の島倉千代子さんのシングル。7月1日発売の一つ前のシングルが「柿の木坂の家」でした。この曲は1957年9月15日発売の青木光一さんが歌った大ヒット曲。そのカバーを島倉千代子さんが歌った事で話題になりヒットしました。青木光一さんと島倉千代子さんは1950年代のシングルでA面B面を片側ずつに収録したEP盤が10枚近くあったと思う。A面「美しきは女の旅路」作詞 橋本淳さん 作曲 三木たかしさん島倉千代子さんのシングル曲には珍しいタイプの曲かも知れない。三木たかしさんの作るスケールの大きい曲調を歌い上げるように歌う島倉さん。美しく力を感じるファルセットが聴けます。美しいメロディーが流れる中、セリフも入る曲です。橋本淳さんの歌詞も力強く、楽曲をさらにスケールの大きいものにしています。 島倉千代子さんのオリジナル曲の中で隠れた名曲。B面「おんなの子守唄」作詞 橋本淳さん 作曲 三木たかしさんこれもA面と同じ作家陣で作られた曲です。この二人が組んで島倉さんに提供したのはこのシングルの2曲だけです。演歌調の曲ですが、この曲も三木たかしさんの世界を楽しめる曲です。橋本淳さんの歌詞は哀しい女の一人旅が頭に浮かび上がるような抒情詩です。島倉さんの透明感のある歌唱が哀しさを倍増させる。美しい歌声です!
2022年08月31日
1961年9月発売のシングル。1961年についてはWikipediaも情報が少なく、シングル発売についてもかなり抜け落ちている。この曲の事も掲載されていません。A面「はるかなる道」作詞 星野哲郎さん 作曲・編曲 古賀政男さんこの曲は、古賀政男さんのギターとマンドリンも聴きどころのひとつです!所々、ストリングスとピアノ、アコーディオンが鳴っていますが、90%、古賀政男さんのギターとマンドリンでオケが作られています。23歳の島倉千代子さんの心のこもった歌唱に鳥肌です。この年は美空ひばりさんを抑え紅白歌合戦のトリを取った。歌った曲はこの曲ではなく「襟裳岬」でした。森進一さんの歌った「襟裳岬」も良い曲ですが、島倉千代子さんの「襟裳岬」に方が曲自体は島倉さんの方が好きです。売れた枚数も島倉さんの方が上だったと思う。森進一さんのオリジナル曲に中では別に特に好きじゃないし。森進一さんのオリジナル曲はもっとクオリティの高い曲が山ほどあります。B面「ふるい指輪」作詞 星野哲郎さん 作曲・編曲 古賀政男さんこの曲を聴くとゴジラ映画のどこかの南国の島の場面を思い出すのはなぜだろう^^;「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」かモスラ系のインファント島の場面とか、「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦! 南海の大怪獣」も合いそうな曲。歌詞も最初の「湖はふかい霧 ふかいふかい 霧の中へ〜」で始まるります。さらに3番の出だしは「湖はくらい水 くらいくらい 水の底へ〜」です。それは置いといて、この曲かなり渋いアレンジです。古賀政男さんが書いたメロディーも怪しげで寂しげで凄く好きな曲です。
2022年08月27日
山口百恵さんの10枚目のシングル。デビュー曲「としごろ」から都倉俊一さんがずっと作曲担当してきてましたが、この曲が最後でした。自分の担当の最後に本格的なバラード曲を提供したのじゃないかな。山本リンダさんの時もイメチェン曲「どうにもとまらない」から10作目の「闇夜にドッキリ」までで作曲を担当しなくなりました。(山口百恵さんは6枚目シングルだけ馬飼野康二さんの作曲)A面「ささやかな欲望」作詞 千家和也さん 作曲 都倉俊一さん 編曲 馬飼野康二さんこの曲をリリースする前にも静かなバラード調の曲は「冬の色」「湖の決心」と2曲ありましたが、本格的な大人のバラードのシングル曲と言えるのはこの曲が最初です。この曲から歌唱力がよりアップしたように感じる。アルバム曲には大人っぽいバラードはいくつもありましたが。「名前のない時間」「少年の海 -出逢い-」「朝陽の庭」の3曲がすぐに頭に浮かんだ。メロディーの美しさとインパクトある歌詞、繊細な表現力の山口百恵さんの歌唱で名曲に仕上がっています。もう少し長く聴いていたいと思ってしまう曲です。B面「ありがとうあなた」作詞 千家和也さん 作曲 都倉俊一さん 編曲 馬飼野康二さんTBS系ドラマ「赤い疑惑」主題歌として使用された曲。山口百恵さんの長男の3rdアルバム「Blooming Hearts」の中でカバーしています。タイトルの「ありがとうあなた」という言葉は曲間でセリフとしてさらりと語られます。アルバム「ささやかな欲望」のA面5曲目に「ありがとうあなた」は収録されています。その次のA面6曲目「感傷旅行」の中でインパクトあるメロディーで「♪ありがとう〜あなた〜」と歌い上げるのでこの2曲に繋がりがあるように子供の頃から思ってた。
2022年08月15日
1962年5月発売の島倉千代子さんのシングル。この曲は1962年4月15日公開の日活映画「愛と死のかたみ」の主題歌。原作小説の山口久代さん「愛と死のかたみ」を映画化したものです。この映画の事はまったく知らなかったのですが、あらすじや解説などをいくつか読んでみるとかなり重いテーマがいくつか重なっている哀しい内容です。浅丘ルリ子さん、長門裕之さん主演で一度観てみたいと思ってる映画です。この曲の作詞は原作者である山口久代さんが書いています。A面「愛と死のかたみ」作詞 山口久代さん 作曲 船村徹さんかなり前にこの曲の事を調べてた時に、ひとつの謎とぶつかった。まったく同じタイトル「愛と死のかたみ」で及川三千代さんもレコードを出しています。日活映画のオフィシャルには主題歌は島倉千代子さんだったと書いてあるので、かなり謎。歌詞も原作者の山口さんのものではないのでドラマ版の主題歌なんだろうと思っていたら及川三千代さんの方のジャケット写真を見つけて見てみると日活映画「愛と死のかたみ」主題歌と書いてあります。楽曲がまったく違うので共作って事でもなく…でも島倉さんのバージョンが日活オフィシャルにも掲載されてるし、作詞は原作者だし、間違い無いのだろうと思う。ただ、島倉さんのジャケットには映画主題歌とはどこにも掲載されていません。原作者の作詞なので映画のテーマのまま歌詞もかなり重く、島倉さんの歌唱も悲しげです。まだ22歳の島倉さんには重すぎるテーマのように思いますが、この曲以上に重く辛辣なテーマの楽曲もそれ以前に多く歌っています。「死」をテーマにした曲が多いのはやはり戦後の時代背景が大きいのかな。B面「なみだの福音」作詞 星野哲郎さん 作曲 船村徹さんこの曲も歌詞の内容を読むと小説「愛と死のかなみ」をテーマにしてるのがわかる楽曲。「福音」って喜びを伝えるような意味があったと思うけど、哀しい曲です。この曲の島倉さんは歌唱は22歳の表現とは思えない深さを感じさせる素晴らしい歌唱です。A面よりもこの曲、すごいと思う。
2022年08月15日
1962年6月発売の島倉千代子さんのEP盤A面「お早う青空さん」作詞 星野哲郎さん 作曲・編曲 古賀政男さん島倉千代子さん22歳の時に発売された楽曲。年相応の可愛らしい失恋の曲です。この曲のような年相応な楽曲も多くありましたが、どちらかと言うと大人の重い悲しみの曲もかなり多い印象です。このシングルの前の曲は「愛と死のかたみ」です。悲しすぎる重いテーマの曲。星野哲郎さんらしい歌詞に爽やかなメロディーを古賀政男さんが付けた優しい曲です。B面「雨の坂道」作詞 石本美由起さん 作曲 古賀政男さん 編曲 佐伯亮さん大人っぽいムード歌謡アレンジの哀しい曲。トレモロギターはきっと古賀政男さん本人が弾いているだろうな…と思いながら聴いてます。演奏したミュージシャンの名前はこの頃は掲載される事はほとんどなかった。三味線だけは大きくフィーチャーした場合のみジャケットに掲載されていました。島倉千代子さんの声を聴くと不思議と心が落ち着くような気がして夜遅い時間に聴く事が多い。良い曲が山ほどあるので、いつの時代の曲を聴いても心が安らぐ。
2022年08月08日
山口百恵さんの9枚目のシングル。初期の山口百恵さんの曲は衝撃的な歌詞の連続で話題になりました。その中でもかなりインパクトがあった曲です。A面「夏ひらく青春」作詞 千家和也さん 作曲 都倉俊一さん 編曲 穂口雄右さんアップテンポのノリのいい曲なのですが、この曲の時に歌に合わせたアクションはほとんどなかった。2枚目のシングル「青い果実」から「ちっぽけな感傷」までアップテンポの曲には必ずと言っていいほどインパクトあるアクションが付いていました。この「夏ひらく青春」に関しては軽くリズムを取るようなステップのみだったように思う。サビなんてアクションをつければ映えそうな部分だけど、歌詞が凄すぎて何もしない方がいいと思ったのかも知れない。「青い果実」とか当時は14歳の少女に歌わせる歌詞じゃないとか言われたりしたけど山口百恵さんが歌うから説得力がありすぎて、そんな声も薄らいでいったように思う。「禁じられた遊び」でもインパクト強烈な歌詞とアクションで話題になった。千家和也さんの戦略は凄かった。その歌詞によりインパクトを与える都倉俊一さんのメロディーの相乗効果でどの曲も話題になった。「春風のいたずら」の歌詞も15歳の少女には危険な香りがする歌詞でした。「ひと夏の経験」も衝撃的な歌詞で話題になった。サビのサクションもインパクトあった。続く「ちっぽけな感傷」は山口百恵さんのシングルの中で一番激しいと思う曲。「冬の色」「湖の決心」と静かでスローテンポの曲が続く。2曲とも歌詞のインパクトは強かった。静かな2曲を経てこのアップテンポの「夏ひらく青春」でした。最近、初期の山口百恵さんのアルバムをよく聴くようになった。8枚目までのアルバムはリアルタイムでもよく聴いてたので思い入れもある。それ以降、あまり山口百恵さんを聴かなくなったけど谷村新司さんの楽曲を歌うようになってからは少し聴くようになった。B面「愛がひとつあれば」作詞 千家和也さん 作曲 都倉俊一さん 編曲 馬飼野康二さんアルバム「ささやかな欲望」のA面4曲目に収録されてる曲。歌の出だしが「♪ひーとり ふーたり 恋の相手は星の数」って毎回頭に浮かんでしまう曲^^;両方とも同じ都倉俊一さんの作曲です。この曲が収録されてる7枚目のアルバムは名曲揃いです。やっぱり山口百恵さんには千家和也さんと都倉俊一さんが一番よく合うと思えてしまう。60年代歌謡曲のような「燃える海」は久しぶりに聴いていい曲だと改めて好きになった曲。「野薔薇」は歌詞、メロディー、アレンジ全て完璧だと思える曲。「あなたが死んだら」はこの時の山口百恵さんの実力が全て出し切れた歌唱だと思う。「少女の誇り」はシングル曲向きとして作られた曲のように思う。「夏ひらく青春」に負けないほどのヒットになったんじゃないかな。
2022年08月04日
1973年11月21日発売の山口百恵さんの3枚目のシングル。今年の谷村新司さんのコンサートはセットリストに「This Is My Trial(私の試練)」が入っています。久しぶりに山口百恵さんのラストコンサートのDVDを全編観ていました。いつも観る曲はほぼ決まってて、そこばかり観るのですが今日は最後まで飛ばさずに観た。いつも観るのはオープニング曲「This Is My Trial(私の試練)」と初期のメドレー「ひと夏の経験」〜「としごろ」、「いい日旅立ち」「一恵」の所を観る事が多い。ラスト曲の「This Is My Trial(私の試練)」のインストが流れる中、白いマイクを置く所も久しぶりに観た。「This Is My Trial(私の試練)」で始まり「This Is My Trial(私の試練)」で終わるラストコンサートです。初期の1976年あたりまではテレビをよく観てた時期でした。中学生の高学年頃からテレビに飽きてつまらなく感じ始め、ほとんど観なくなったのもあって「プレイバック Part2」やその以降はテレビで歌ってるのを観た印象が薄い。初期の曲に関しては歌詞を見なくても歌えてしまうほど覚えてしまってる曲が多い。A面「禁じられた遊び」作詞 千家和也さん 作曲 都倉俊一さん 編曲 馬飼野康二さん自分にとって山口百恵さんといえば千家和也さんの歌詞で都倉俊一さんの曲。デビューシングル「としごろ」から10枚目のシングル「ささやかな欲望」までが二人の作品です。(6枚目のシングル「ちっぽけな感傷」のみ作曲・編曲が馬飼野康二さん)10代の女の子が歌うにはかなり背伸びした歌詞に当時はどの曲も話題になった。この頃の山口百恵さんの歌声もまだまだ子供っぽくて、それが余計に生々しく感じられた。アレンジもカッコ良くてAメロ、Bメロ、サビへの展開も凄くいいと改めて思う。この曲を聴くと小学校の教室の光景などを鮮明に思い出してしまう。B面「パパは恋人」 with 宇津井健さん作詞 千家和也さん 作曲 都倉俊一さん 編曲 高田弘さんこの曲のイントロを聴くと桜田淳子さんの「私の青い鳥」を思い出す。同じ高田弘さんが同時期に編曲した曲なのでフレーズや構成が似たのかも知れない。テレビドラマ「顔で笑って」の主題歌。このドラマ観た事ないけどきっと宇津井健さんと親子の役だったのかと思う。可愛い歌詞のようで、凄い年上の男性と付き合ってるのかとも思えてしまう。「♪わたしの恋人はパパに似てる 笑い声歩き方 話す仕草も」中学3年の同級生では絶対にない。40歳前後の父親に似てる恋人って中学生、高校生ではあり得ないように思う^^;その頃にはなかった言葉で現在ならパパ活って事になりそうだけど。千家和也さん、都倉俊一さんコンビの後の千家和也さん、三木たかしさんのコンビで作った作品も名曲!「愛に走って」「白い約束」の2曲をラストコンサートで歌わなかったのは残念すぎた。超名曲「ささやかな欲望」もラストコンサートのセットリストに入らなかったのは謎だった。
2022年07月26日
映画のシリーズは第10部まで続き完結しています。完結したのは1956年10月。1作目が1955年3月なので1年7ヶ月で10作品も作ったのも凄い。でもこの頃はこれぐらいのペースで映画が作られてたので驚くこともないのですが。A面「この世の花」作詞 西條八十さん 作曲 万城目正さん 編曲 松尾健司さんこの曲のイントロが流れ出すと妙に悲しい気分になる。映画も観た事ないし、小説も読んでいない。この曲が発売された時はまったく自分は生まれてもいない。それでも子供の頃に聴いた時から哀しさが楽曲全体から伝わってくる。まだ17歳の島倉千代子さんは可愛い声ですが、ドキッとするような大人の歌声や歌い回しをする瞬間があります。西條八十さんの歌詞なので読めば読むほどに哀しさの深さが感じられる。映画のストーリーだけ読んだ事がありますが、かなり人間模様が入り組んで男と女のどろどろの世界が展開されています。俗に言うメロドラマです。オリジナル映画の主役を淡路恵子さんが演じました。その後、テレビドラマ化も何度もされ、1965年の初ドラマ化の主演は島倉千代子さんが演じました!半年で200万枚も売れたレコードなのに1955年の紅白歌合戦では出場していません。シリーズ現在進行中の映画主題歌だったからだろうか。島倉さんが紅白歌合戦に初出場したのは1957年です。「逢いたいなァ あの人に」で出場。この曲も120万枚以上売り上げた大ヒット曲。B面「おもいでの花」作詞 西條八十さん 作曲 万城目正さん 編曲 田代与志さん「続、この世の花」の主題歌。この曲の出だしが凄い高音から始まります。それも「に」なので何か違う音がなったのかと思うほど。「♪に〜がく苦しい 恋の実を」の「♪に〜」です。2番は「♪あ〜おい夜露の〜」の「♪あ〜」なので驚かない。3番がまた「♪に〜がく苦しい」なので爆音で聴くとかなりビリビリくる。この曲はライブ音源を聴いた事がない。1955年11月にA面としてSP盤で発売されたのが最初です。なのでこのシングル盤は両A面のようなものです。「おもいでの花」も販売枚数は発表されていませんが、50万枚〜100万枚売れてる事は確実。
2022年07月26日
1961年8月発売の島倉千代子さんのシングル。A面『小さな秘密』作詞 西沢爽さん 作曲・編曲 古賀政男さん8月発売のシングルなので南国をイメージさせるラテンアレンジ。サビのインパクトは大きく当時話題になったのじゃないかと思う。「♪恋する心がわかるのかしら イヤぁん イヤぁん それは私の小さな秘密」古賀政男さんの指導できっと「イヤ イヤ」を「イヤぁん イヤぁん」と歌わせたんじゃないかと想像。夏に合う島倉さんの楽曲は多くありますが、この曲もそのうちの1曲。B面「愛した人はいない街」作詞 西沢爽さん 作曲・編曲 古賀政男さんこの曲のイントロはなかなか凝っています。寂しげな主旋律のメロディに絡みつくような不安を誘う怪しげなバイオリン。この時代にこんなプログレのように凝ったアレンジは珍しいように思う。リズム隊はかなりジャジーです。A面の可愛い島倉さんと打って変わって少し重苦しい楽曲で神妙な歌唱です。
2022年07月17日
島倉千代子さんの2007年5月30日発売のシングル。この2007年にも信用していた事務所のスタッフに裏切られて騙され借金を作ってしまった。純粋で汚れていない者の近くに汚く醜い者たちが集まって来やすいと言われてる。プライベートであまり人に恵まれず裏切られる事が多かった代わりに、仕事ではデビューから60年間充実しきった人生。根強いマニアックなファンが多い事も歌手生活を充実させて60年間第一線の歌手としてやってこれた要因だと思う。1曲目「おかえりなさい」作詞 友利歩未さん 作曲・編曲 杉村俊博さん70年代歌謡曲と70〜80年代フォークを合わせたような印象の曲。島倉さんの優しい歌声が楽曲をより穏やかで柔らかくしてくれます。イントロからばんばひろふみさんの「速達」を彷彿させる軽快なアレンジ。歌は天地真理さんの名曲「恋の散歩道」を思い出させる懐かしいメロディー。小学生低学年の頃に「恋の散歩道」の少し寂しげなマイナー調のメロディーとアレンジが大好きだった。子供の頃から「ふたりの日曜日」よりも「恋の散歩道」「こころの日記」「思い出の足音」などの少し寂しげな曲の方が好きだった。途中からメジャーに転調したりするのも好きだった。ちょうど昨日、天地真理さんの4thアルバム「明日へのメロディー」をアナログ盤で聴いてた。2曲目「あの頃へ」 with 杉村俊博さん作詞 友利歩未さん 作曲・編曲 杉村俊博さんこの曲は作曲、編曲の杉村俊博さんとデュエットです。荒井由実時代のユーミンっぽい雰囲気もあるメロディーに引き込まれる。2人の声の相性も良くて心地よく聴けるデュエットソングです。曲調やアレンジは心地よいのですが、歌詞はかなり重く、自分たちの残された時間を尊ぶような歌詞。女性の残された時間が少ない事を歌っています。聴きようによっては心中のようにも取れる曲。「それいけ Go Go」の次のシングルがこの曲でした。ポジティブで前を向いて光を見ている楽曲でした。山崎ハコさんが島倉千代子さんへの思いを書いたかのような元気の出る曲でした。
2022年07月01日
島倉千代子さんの2010年1月1日発売のシングル。最後のシングル曲の2曲前のシングルです。このシングルに収録されてる2曲は心に残ってる大好きな曲です。1曲目「私の小さな幸せの花」作詞 友利歩未さん 作曲・編曲 杉村敏博さん 優しい歌詞と柔らかいメロディーが島倉さんの生き様そのもので、胸が熱くなる。島倉さんの優しい声でこの歌詞を噛み締めて聴くと誰もがいつか感じる事を歌っている事に気付く。もう気づいている人には胸を熱くさせる。島倉さんの声質と歌唱は人の心を安らかにしてくれる不思議な力があります。この曲を聴いていると72歳の島倉千代子さんは10代の少女のような可愛らしさを持ち続けて、心の中はずっと汚さに染まらずに透明だったのだろうと思える。2曲目「哀秋」作詞 友利歩未さん 作曲・編曲 杉村敏博さん バンドネオンとガットギターの音色、そして悲しいピアノが響くとパリの街角のようなイメージが広がる。島倉さんには珍しい本格的なシャンソンナンバー。愛する人を亡くした哀しみを歌っている美しく悲しい曲です。間奏で歌うように語る島倉さんのセリフが心を締め付けます。島倉さんのウィスパーボイスは本当に魅力的です。後期の楽曲にもこんな良い曲がある事が時代の波に消えていくのが悲しい。この2曲は島倉千代子さんの代表曲のひとつとして語り継がれてほしいと願ってしまう。
2022年06月24日
1978年6月5日発売の桜田淳子さん23枚目のシングル。22枚目シングル「追いかけてヨコハマ」と24枚目シングル「20才になれば」の中島みゆきさん提供曲に挟まれてリリースした楽曲。A面「リップスティック」作詞 松本隆さん 作曲・編曲 筒美京平さんこの曲の好きな所は冒頭、ヴァース部分のアレンジ。哀愁のあるどこかで聴いたようなマンドリンから始まるアレンジは最初に聴いた時から印象に残った。歌メロが特に好きな曲です。桜田淳子さんの声質に凄く合ってる楽曲。タイトルを初めて知った時はMichel Polnareffの「Lipstick」をすぐに思い出した。Michel Polnareffがディスコサウンドに凝り始めてた1976年のインスト作品でアルバムタイトル曲だった。子供の頃からMichel Polnareffは凄いって思ってたけど、大人になってから改めて聴いてみると本当に天才としか思えない凄さを感じた。B面「トロピカル・ランデブー」作詞 松本隆さん 作曲 筒美京平さん 編曲 萩田光男さんこの曲の方が自分は凄く好きだった。自分はB面の方が好きって事は当たり前ののようにあるので珍しい事ではないけど。少し気怠い感じのイントロから渋くて引き込まれた。Aメロのウィスパーボイス風な歌唱も魅力的です。歌メロも気だるさの中の心地良さが好きだった。こっちがジャケ写に選ばれたのかも知れない。
2022年06月22日
1997年9月20日発売の島倉千代子さんのシングル。1曲目「私って」作詞 麻こよみさん 作曲 大谷明裕さん 編曲 伊豆のりおさんニューミュージック寄りで演歌色は少ない楽曲です。この曲は歌詞も可愛い島倉さんを引き出してる。作詞の麻こよみさんが自分が好きな畠山みどりさんの曲「ゆっくり人生」を作詞した先生です。畠山さんの人生から滲み出る強さを感じられる楽曲でよく聴いた曲でした。「浪花節だよ人生は」的な歌謡ロック「恋は女の胸三寸」の作詞も麻こよみさんです。2曲目「幸せの道しるべ」作詞 建石一さん 作曲 大谷明裕さん 編曲 伊豆のりおさんこの曲も演歌色のまったくないポップス曲。かわいいアレンジが島倉さんにぴったりです。カップリング曲にしておくには勿体無い曲。この曲を作った3人が次のシングル「花なら花らしく」を担当して名曲を誕生させました。作曲の大谷明裕さんは森進一さんの「たずねて小樽」を作曲。この曲も凄く好きな曲。八代亜紀の50周年記念のシングル「居酒屋「昭和」」の作曲も担当。
2022年06月21日
1995年12月29日発売の島倉千代子さんのシングル。強力な2曲のカップリングで大ヒットしました。 1曲目「火の酒」作詞・作曲 遠藤実さん 編曲 斎藤恒夫さん遠藤実さんが作詞、作曲両方を担当して作り上げた名曲。30万枚の大ヒットに至ったのは重厚感のある編曲でより楽曲に存在感を与えた斎藤恒夫さんの力も大きい。何よりカラオケで歌いにくい演歌は売れにくいと言われてた時期に、こんなに歌いにくく難しい曲が大ヒットしたのは島倉さんの歌唱の素晴らしさに感動した人が多いからだと思う。島倉千代子さんがド演歌を歌うのは意外と珍しい。1950年代からどちらかと言うとポップス寄りの歌謡曲をシングルで出すことが多かった。軽い演歌調の歌謡曲も多くリリースしています。2曲目「逢いたいよ」〜酒は涙か溜息か 入り〜作詞 山本豊さん・高橋掬太郎さん 作曲 遠藤実さん・古賀政男さん 編曲 佐伯亮さんこの曲は1931年に藤山一郎さんが歌って超大ヒットした「酒は涙か溜息か」が楽曲の中に織り込まれています。この事が話題になったのも、このシングルが大ヒットした要因のひとつだと思う。1950年代の島倉千代子さんを売り出す事に大成功したプロデューサーの一人「馬渕玄三さん」が何十年ぶりかに島倉さんと組んでアルバム「心かさね着」を作った。その中からのシングルカットがこの2曲です。「馬渕玄三さん」が仕掛けて大ヒットした曲は数え切れないほどです。『ひばりの佐渡情話』 『三百六十五歩のマーチ』『みちのくひとり旅』 『夜明けの停車場』 などアルバム「心かさね着」は名盤なので、今度書こうと思う。
2022年06月17日
1978年2月25火発売の桜田淳子さんのシングル盤。「しあわせ芝居」に続く中島みゆきさんが提供した楽曲です。A面「追いかけてヨコハマ」作詞・作曲 中島みゆきさん 編曲 船山基紀さんしっとりとしたアレンジの「しあわせ芝居」とは対照的にロックアレンジのやや激しい楽曲。2つ前のシングル「もう戻れない」ほど激しくはないのですが、この曲もハードな楽曲です。スタジオ盤で特に気に気に入ってるのはコンガの音をかなり前に出して派手にフィーチャーしてる点。ここまで前に出すって事は斉藤ノブさんかペッカーさんが叩いてるのだろうか?間奏に使用されてるケーナの音とそのフレーズが、それまでの世界とガラッと変えてしまうアレンジがレコードを初めて聴いた時から気に入っています。中島みゆきさんもセルフカバーでアルバムに収録しています。アルバム「おかえりなさい」のアレンジは中国を意識したフレーズや音使いになっています。横浜中華街をイメージにしてるようです。それと当時、大流行してたテーブルゲームの音を斬新に入れ込んでいます。ライブでは1978年春のツアーで1コーラスのみを桜田淳子さんのモノマネも混じえて歌ったのが最初。歌う前のMCでは、ブレスの間をわざと入れずに曲を書いたと冗談で話してた。桜田淳子さんのバージョンのイントロをギター1本で弾いて、ストロークで演奏せずに最後までアルペジオで演奏しました。アルバム「おかえりなさい」のアレンジのままバンド演奏されたのは1984年「月光の宴」の時。インベーダーゲームの音はカットされていました。1978年春のツアーの時と同じように再びブレス入れなかった話してから弾き語りで少し歌ったのは1987年「Suppin Vol,1」の時。「♪旅の支度をした人ばかりどうしてこんなに通るのでしょうヨコハマヨコハマこの船は街ごと運んで旅ですか〜」とブレス入れずに一気に歌った。そのあと、続いてブレスネタで薬師丸ひろ子さんの「未完成」のサビをブレスなしで一気に歌った。会場によっては違う曲を弾き語りで歌ったりして、まだ自由な時間があったコンサートでした。「桜田淳子BOX」のDVDからB面「エンゲージリング」作詞 竜真知子さん 作曲・編曲 馬飼野康二さん メロディーはフォークを意識してるような印象。この曲、B面にしておくには勿体ないような気もする曲。「追いかけてヨコハマ」とアレンジャーは違うのですが、この曲でもケーナの音を使ってるのはアレンジャー同士で何か示し合わせたのかも・・と詮索してしまう。この曲を歌う桜田さんの声がすごく良くて当時よく聴いてたので覚えてしまってた。「桜田淳子BOX」のブックレットに中島みゆきさんがメッセージを書いています。メッセージのオチはやっぱりブレスネタです^^;
2022年06月11日
八代亜紀さんの2009年9月発売のシングル。1曲目「純情カプチーノ」作詞 岡田冨美子さん 作曲 徳久広司さん 編曲 竜崎孝路さんこの曲、発売当時は正直好きじゃなかった。竜崎さんの編曲だけは大好きだったのですが、サビの字余りなメロディーがどうしても気になった。「♪ 雨にぬれた 舗道歩きながら」1番「♪迷いながらいきてきたんだけど」2番それでCD買ってからあまり聴いてなかったのですがベスト盤を聴いてる時にこの曲が収録されてて10年ぶりぐらいに聴いたら、その字余りの部分が妙によく感じてきて好きな曲になってしまった^^;演歌ではあるけど、可愛いアレンジと八代さんの可愛い歌唱がばっちり合っていて心地よく聴き込めます。2曲目「女の予感」作詞 岡田冨美子さん 作曲 徳久広司さん 編曲 竜崎孝路さんイントロからラテンパーカッションが渋く使われています。特に2小節ごとに鳴らされる低音のウドゥの響きが凄くイイ!!ウドゥは壺のような形のパーカッションです。この曲はさまざまなパーカッションの効果もあってミステリアスな雰囲気のナンバーになってます。サビは英語でシャウト気味に八代さんが歌います。「♪Change my Life 涙を捨てて 私もっときれいになるね Change My Day 知らない道を 歩いている私が好き」やはり竜崎孝路さんのアレンジが光っています!CD買ってきて編曲者の名前が竜崎さんだと聴く前から少しワクワクしてしまう。
2022年06月09日
2010年4月発売の八代亜紀さんの99枚目のシングル。1曲目「一枚のLP盤(レコード)」作詞 荒木とよひささん 作曲 杉本眞人さん 編曲 宮崎慎二さん昨年の12月に観に行った八代亜紀さん50周年プレミアムコンサートの中のセットリストに入ってました。この曲は八代亜紀さん本人と八代さんの父親との思い出をリアルに描いている楽曲です。レコーディング時も泣いてしまって歌の吹き込みが大変だったというエピソードもあります。昨年12月1日の50周年記念コンサートは大満足な感度的なステージでした。その中でこの曲も感動的なMCとともに熱唱されました。曲のタイトルの「一枚のLP盤」とは父親に初めて買ってもらったジュリー・ロンドンのアルバムの事です。八代亜紀さんがスモーキーボイスのジャズシンガー「ジュリー・ロンドン」に憧れて歌手になった。クラブ歌手をした時もジャズナンバーを中心に歌っていました。この曲はジャズではないけど、演歌でもなくフォークに近いようなアレンジとメロディーラインです。12月のライブで聴いた時はスタジオ録音よりも数倍の感動があった。2曲目「昭和の歌など聴きながら」2010New Vocal Version作詞 荒木とよひささん 作曲 徳久広司さん 編曲 石倉重信さんこの曲は2008年9月発売の97枚目のシングルでしたが、新たに歌のみ歌い直したバージョン。オリジナルよりも力を抜いてさらりと歌ってる印象です。オリジナルの歌唱も素晴らしいので、何か本人にしかわからない歌い直したい理由がきっとあったのだと思う。この曲も父親への想いを込めてる曲です。「♪他人を妬まず 羨まず 心を豊かに朗らかに そんな人生 送れよと 父さんあなたは云っていた 熊蝉しぐれが 終われば秋が 今年の悲願は帰ります・・・」12月のライブではセットリストに入らなかった。「一枚のLP盤」を歌った後は同じ「昭和」でも新曲の「居酒屋「昭和」」を歌った。3曲目「Cry Me A River」ボーナストラックこの曲と言えば「ジュリー・ロンドン」です。幼い頃の八代亜紀さんは父親に初めて買ってもらったジュリー・ロンドンのLPでこの曲を何度も聴いていたようです。八代さん自身、幼い頃から歌っていたこの曲は歌いこなれていて自分の歌にしていて気持ち良く聞けます。このレコーディングミュージシャンは超一流のジャズプレイヤー達です!北村英治(Clarinet)、世良譲(Piano)、ジョージ川口(Drums)、水橋孝(Bass)八代亜紀さんのボーカルと4人の演奏に酔いしれます。このメンバーでレコーディングされた「You'd Be So Nice To Come Home To」も最高です!「Bei Mir Bist Du Schoen」も歌も演奏も凄い!各プレイヤーのソロがたっぷりと聴けます!
2022年06月03日
桜田淳子さんの1976年5月25日発売の15枚目のシングル。さっきまで久しぶりに「桜田淳子BOX」のDISC6のDVDを通して観てた^^;なかなか懐かしくて子供の頃の事とか思い出しながら観てた。この「夏にご用心」はA面よりもB面「白い少女のバラード」が印象に残っている。A面「夏にご用心」作詞 阿久悠さん 作曲 森田公一さん 編曲 高田弘さん1975年夏「十七の夏」、1976年夏「夏にご用心」、1977年夏「気まぐれヴィーナス」と3年連続、夏ソングを大ヒットさせた。この3曲の中だと「十七の夏」が一番アイドルらしくて好きですが、曲のカッコ良さでは「夏にご用心」「気まぐれヴィーナス」は突き抜けてる。「♪夏は心の鍵を甘くするわ ご用心」の「ご用心」の所のアクションは印象的だった。小学校のクラスの女子がよく真似て踊ってたのを見て笑ってたのを思い出す。1976年12月発売の「青春讃歌・桜田淳子リサイタル3 ライブ 」でのライブバージョンは当時大人気のベイシティローラーズの「S-A-T-U-R-D-A-Y NIGHT」のイントロ部分を「 S-A-K-U-R-A-D-A JUNKO」と変えて女子コーラスが叫んでから歌が始まるアレンジ。それは置いといて、この曲のライブの演奏がバカカッコいい!!スタジオレコーディングの倍以上の音数を叩くドラムとベースが強烈です。特に「♪誰かとふいに くちづけするかも」の部分は鳥肌ものです。やりすぎ感も少しあるけど、ドラムの人がノリノリで楽しくて仕方ないって感じです。2番の「♪すてきな人に誘惑されそう」も同様に凄いリズム隊の演奏です。スタジオレコーディング版はごくシンプルな8ビートを叩いています。このバージョンは「TWIN BEST」のボーナストラックで収録されています。イントロの「 S-A-K-U-R-A-D-A JUNKO」部分が全カットされていますが・・・。B面「白い少女のバラード」作詞 阿久悠さん 作曲 森田公一さん 編曲 竜崎孝路さん1976年5月封切りの主演映画「遺書 白い少女」の主題歌。この映画は一昨年前の主演映画「スプーン一杯の幸せ」と真逆な重いテーマの作品。桜田さん演じる亜砂子の恋人、絵画家の峯雄が白血病だと診断される。短い命だと知らされ峯雄は最後に一枚の絵画を仕上げる。その完成した絵画がコンクールの特選を受賞。その祝賀会の後、二人は挙式をあげる。その夜、峯雄は亡くなってしまう。簡単に書くとこんな感じのストーリー。その映画にこの曲が効果的に使われる。「♪あなたが死んだ朝もまぶしく白い光 私は忘れないわ いのちのきらめきを」こんな歌詞で始まる重い曲です。それまでの桜田さんの歌で聴く事のなかった少しウイスパーボイスに近い歌唱法も使っている。
2022年06月02日
2002年2月21日発売の島倉千代子さんのシングル。正統派演歌曲「北どまり」から1年ぶりのシングル。 1曲目「君」作詞 星野哲郎さん 作曲 永井龍雲さん 編曲 矢野立美さん昭和歌謡の作詞家の代表の一人の星野哲郎さんと70年代後半デビューのフォーク/ニューミュージックのシンガーソングライター、永井龍雲さんの異色のタッグで作られた曲。星野さんと永井龍雲さんは2000年の島倉さんのシングル「三日月慕情」のカップリング曲の「感謝の旅路」でもコンビ組んで楽曲を書いています。この「君」って曲は前作の演歌ナンバー「北どまり」とは違うムード歌謡に近いポップナンバー。島倉千代子さんの柔らかく優しい声に凄く合った歌詞とメロディーです。2曲目「ほほえみの扉」作詞 安藤潤さん 作曲 和由希子さん 編曲 矢野立美さんカップリング曲はメイン曲よりもロック色が強いアレンジが印象的な曲。ほぼ打ち込みで作られたオケもいい感じです。この曲、聴けば聞くほどに妙にはまってしまう魅力がある。あまり知られないまま埋もれていくのは勿体ないと思ってしまう曲です。1年後にこのシングルの次のシングルが作詞、島倉千代子さん、作曲、山崎ハコさんの名曲「海かがみ」を発表します。
2022年05月31日
1964年10月発売の島倉千代子さんのシングル。この一つ前のシングルが北原謙二さんとのデュエット曲「心ブラブラリはエヽヤナイカ」です。このタイトルだけ読むと何の事かと思う人の方が多いと思うけど、「心ブラ」は心斎橋をぶらりと歩く事のようです。歌詞の中に「マーブル通り」と出て来ますが、昭和30年代は心斎橋筋商店街を「マーブル通り」と呼んでいたそうです。地面が大理石風な石が敷き詰められてたのが理由だからとか・・・。調べたら曲のタイトルに「マーブル通り」とつく曲がかなり多い。大阪ご当地ソングにマーブル通りは外せなかったのかも知れない。A面「雪国」作詞 西沢爽さん 作曲 船村徹さん豊寿さん弾くドラマチックな三味線の演奏がイントロで悲しい歌なのがすぐに伝わってくる。島倉千代子さんの個性的なビブラートが堪能できる曲です。この曲はあまりヒットしなかったのか、この中古レコードを手に入れるまでまったく聴いた事がなかった曲です。雪国の小さな駅で戻って来ると約束した人を毎日待ってる寂しい曲です。B面「愛のくもり空」作詞 小島胡秋さん 作曲 遠藤実さん島倉さん25歳の時の曲です。少しだけお色気路線も入ってる可愛い曲です。このB面の島倉さんの歌唱が自分はお気に入りです。A面にしても良かったと思える曲。今日は夕方から外での仕事があって、終わってから友人と飲みに行ってました。10時ぐらいから飲み始めて4時半に家に帰ってきた。一軒目は最近よく行く神戸駅近くの居酒屋。居酒屋と言うより小料理屋とかちょっとした料亭のような料理を出してくれる店。今日は珍しく写真を忘れずに撮ってみた。蓮根とチーズでトマトを挟んであんかけ料理けっこう立派なサイズのウマヅラハギの煮付け新ジャガの煮込み生うに掛け新生姜とインゲン豆のかき揚げ新ジャガフライのサルサソースお酒は1杯目から日本酒にした。 奈良の地酒「みむろ杉」があったので久しぶりに飲んだ。やっぱりおいしかった。和歌山の地酒「紀土」(キッド)もかなり久しぶりに飲んだ感じ。あとは定番のような日本酒をほどよく飲んでから、神戸駅〜新開地周辺をぶらぶらして飲み屋を新規開拓しようと探したけど月曜日の午前2時前なのでほとんど閉まってた。そして開いてる店があったのでぶらっと入ったBARと居酒屋の間のような店。バーボンソーダと春鹿の超辛口ってのを薄あげ炙りをあてに飲んだ。量的には今日はかなり飲んだけど体調がいいのかまったく酔わなかった。もう朝だ・・・。今日も1日楽しかった^^
2022年05月24日
1966年4月20日発売の斬新なアレンジのシングル。畠山みどりさんは演歌の枠には収まり切らない斬新な楽曲が多いので大ヒット曲以外の楽曲を聴くとおもしろい発見も多いと思うし、楽曲の幅の広さに驚くと思う。それに良い曲が多い!A面「出世子守唄」作詞 関沢新一さん 作曲・編曲 市川昭介さんイントロが流れ出すと『どこが子守唄やねん!」って総突っ込みが入りそうな、ド演歌です。それもドス効かせこぶしを回しまくりです。自分も初めて聴いた時は子守唄????ってなった。「♪這えば立て立て 立ったら歩け それでお前も この世の仲間」強烈に斬新な事にザビが本当に子供に聞かせるような子守唄になります。「♪いいもの掴んだ あててみてござれ お星さまみたい キラキラ光る 幸せでござる」それもここの畠山さんの歌唱は細い裏声で可愛く歌います。前半の強烈に男臭い歌唱とのコントラストの凄さは鳥肌ものの感動です。子守唄パートが終わるとすぐまた男臭い歌唱に戻る。この曲のライブバージョンは持ってないのですが、ライブ歌唱も聴きたいと思う曲。B面「人生峠」作詞 関沢新一さん 作曲・編曲 市川昭介さんカップリング曲はご陽気手拍子ものです。A面も人生の応援歌ですが、この曲もタイトル通りに人生の応援歌です。やっぱりこの時代の応援歌は説得力があって簡単な言葉でストレートに胸に響くので感動が大きい。畠山みどりさんと水前寺清子さんの人生の応援歌は別格で、この二人以上に心に響かせる応援歌を歌える歌手はいまだに出てきてないように感じる。混沌とした戦後を生き抜いた人の歌は説得力が違うように思う。この二人が別格すぎるだけですが・・・。畠山みどりさんの新曲が早く出るの期待。日本コロムビアのHPや畠山さんのオフィシャルサイトを毎日のようにのぞいてますが、そんな気配はまだなさそうです。60周年に何もないのはやはりおかしい。これまでのライブ音源を集めたライブBOXとか出して欲しい。A面はややスクラッチノイズが気になったけど、B面は完璧に良い音だった!
2022年05月15日
1977年9月5日発売の桜田淳子さん20枚目のシングル盤。20枚目という事でレコード会社もきっと力を入れて楽曲を依頼したのだと思う。9枚目のシングル「ひとり歩き」以来の阿久悠さん、筒美京平さんコンビでの楽曲でした。A面「もう戻れない」作詞 阿久悠さん 作曲 筒美京平さん 編曲 船山基紀さん全シングル曲の中でアレンジ、演奏が一番激しいと思う曲。スタジオ版のオケはドラムもEギターもかなり激しく演奏してるのですが、テレビなどで歌う時の演奏はオーソドックスなビッグバンド歌謡曲の演奏になっていました。このスタジオ版と同じ演奏で再現するには厳しかったのかも。20枚目のシングルで力入れてたけど、思うようなヒットにならなかった。前作シングル「気まぐれヴィーナス」の方が売れてた。自分は全シングルの中でベスト10に入る好きな曲です。B面「ロンリー・ガール」作詞 阿久悠さん 作曲 筒美京平さん 編曲 船山基紀さん歌詞も曲も大人っぽさを前に出した楽曲です。当時ブーム真っ只中のディスコサウンドを少し意識した部分もあったりします。いっそのこと、もっとファンクに仕上げた方がカッコ良かったのかも。イントロとサビ後はちょっとだけドナ・サマーっぽい感じがしないでもない。それでもこの「ロンリー・ガール」のアレンジ含めカッコいい曲です。2003年に発売された「桜田淳子BOX ~そよ風の天使~」のジャケットはシングル「もう戻れない」の別カット写真でした。このBOXの中の一枚のDVDに「もう戻れない」の映像が収録されています。
2022年05月15日
いしだあゆみさんの33枚目のシングル。ヒット曲「何があなたをそうさせた」と大ヒット曲「砂漠のような東京で」の間に出したシングルでベスト盤にも入ることも少ないやや地味な印象のシングル盤です。A面「止めないで」作詞 なかにし礼さん 作曲 井上忠夫さん 編曲 森岡賢一郎さんタイトルだけ見ると激しい系の曲のように思えますが、アレンジも歌唱もほんわかのんびり系。演歌系の「何があなたをそうさせた」ほどのインパクトはないけど、森岡賢一郎さんのアレンジが自分は凄く好きで昔よく聴いてました。B面「待っている女」作詞 なかにし礼さん 作曲・編曲 田辺信一さんこのタイトル見たら誰もが五木ひろしさんの大ヒット曲のカバーなのかと思うと思いますが、まったく別の曲です。いしだあゆみさんのこの曲の方が1年以上早く発売しています。五木ひろしさんの方は洋楽っぽいアレンジで演歌の世界とは一味違う楽曲になっていて大ヒットしました。いしだあゆみさんの方もEギターが絶えず16刻んでいてロック色の強い歌謡曲になっています。田辺信一さんの編曲とメロディーは印象に残ります。こっちをA面にしてたらヒットしたかも知れない。そして翌年の五木ひろしさんの楽曲のタイトルが変わっていたのかも知れない^^;
2022年05月13日
2007年5月29日、美空ひばりさん生誕70年記念で発売されたシングル。5月29日はひばりさんの誕生日です。1曲目「歌は我が命」作詞 吉田旺さん 作曲 井上かつおさん 編曲 青木望さんこの曲は1976年5月29日に発売されました。そして芸能生活30周年記念して制作されたアルバム『私と影 歌は我が命」のタイトルナンバー。生誕70年記念で初めてシングルカットされた曲です。ひばりさんのファンならライブでもお馴染みなので知らない人はいないと思う。曲のタイトルだけ見ると力強い演歌調の楽曲をイメージしますが、この曲はジャジーでおしゃれなアレンジです。やはり青木望さんのアレンジはいつも素晴らしい!1976年と言えば青木望さんはアリスの「ALICE V」に収録されてる名曲「雪の音」のアレンジを担当しています。あの繊細で美しいアレンジはあの時は青木望さんにしか出来なかったと思う。青木望さんといえばアリスもそうですが、谷村新司さんのソロアルバムの楽曲も多く編曲しています。「サテンの薔薇」のゴージャスなアレンジも青木望さんならでは。物語になっているドラマチック楽曲「花束-最後の汽笛-」も青木さんのアレンジです。美しく悲しいピアノのフレーズとストリングス柔らかさでより楽曲を感動的に仕上げた「残照」名曲「この世が終わるとき(When The World Ends)」ではハープを効果的に使い、ちんぺいさんの歌を一切邪魔する事のない全ての楽器のアレンジ、ほんとに素晴らしい編曲です。「終着駅」の心の芯が寒くなってくるような悲しく激しいアレンジも青木望さんです。命の儚さや誰もが直面する人生最大の悲しみを柔らかく編曲した「玄冬記 -花散る日-」も重くなりすぎない優しさを感じられる編曲が最高です。ピアノイントロが流れ出すだけで鳥肌が立ってしまうような名アレンジの「陽はまた昇る」はひょっとして青木望さんの編曲した全ての曲の中で最高作品かも知れないと思ってしまう。バンドネオンの音とシンプルなシャンソンアレンジの「ムーランルージュ物語-哀しみのライト-」も青木望さんのアレンジです。オリジナルアレンジをほぼ崩さずに再現した八代亜紀さんのカバーバージョンも素晴らしい。同じシャンソンアレンジの名曲「冬の嵐」も素晴らしいアレンジです。上にあげた名曲はどれもよく知られてる曲ですが、ちんぺいさんの楽曲を編曲した青木望さんの作品で自分がいつも引き込まれて鳥肌が立つのは「琥珀の夢」の編曲です。シンプルなアレンジなのですが、ちんぺいさんが書いたメロディ、歌詞、そして歌唱の良さが最大限に引き出せてるように感じる曲。アリスにも「緑をかすめて」「何処へ」「かもめ」「想春賦」「青春の影」「走馬燈」「甘い夢」「シベリア悲話」など好きなアレンジが山ほどあります。編曲者の青木望さんの話ばかりになってしまいましたが「歌は我が命」はひばりさんが歌うから説得力のある歌詞に共感し、この曲がひばりさんの曲の中でも一番好きだと言うファンもいると思う。「歌は我が命」が発売された1976年10月1日〜の梅田コマ公演。きっと最後に「歌は我が命」が歌われたんじゃないかと思う。2曲目「一本の鉛筆」作詞 松山善三さん 作曲・編曲 佐藤勝さん この曲も「歌は我が命」同様にファンの中では根強い人気のある曲。1974年10月1日に発売されたシングルです。ひばりさんらしい押し付けがましくない柔らかいメッセージの反戦歌です。その方が聴く人が素直な気持ちで戦争の悲惨さを感じる事ができる。反戦歌は正しさを説いてしまうとどうしても胡散臭く感じてしまって耳に入ってこない。この曲を歌う時のひばりさんの表情が物凄く好きです。「一本の鉛筆」が発売された1974年10月1日〜の梅田コマ公演「一本の鉛筆」のシングル盤発売日が初日だったので、メイン楽曲として最後に歌われたのかも。
2022年05月11日
1959年12月発売の島倉千代子さんの10インチアルバム。曲間のセリフはこのアルバムには入っていません。10インチアルバムシリーズは曲間の本人のナレーションが売りの一つでした。21歳の島倉千代子さんの可愛い歌声で歌う哀しい楽曲の数々がたっぷり聴ける選曲になっています。A面1曲目「おもいで日記」作詞 西沢爽さん 作曲 遠藤実さん 編曲 牧野昭一さん1959年6月1日発売のシングル。60万枚を超える大ヒット曲。冒頭のセリフが可愛らしい。「指がつめたい人は 心が燃えてるんだって… ほんとかしら でも あれほど誓った指切りも 今は遠い思い出になってしまったの……」2曲目「風ッ子さんどこの子サ」作詞 春生香織さん 補作詞 石本美由起さん 作曲 遠藤実さん 編曲 藤原秀行さんシングル「おもいで日記」のB面曲。何やら悲しい歌詞のようだけど前から状況がよくわからない曲…。母親から離されて暮らしてる3人兄弟(姉妹?)なのか、母親は実は亡くなってしまってるのか…戦争での疎開で子供たちだけ村に住んでいるのか・・・。歌詞もそうですが、島倉さんの歌唱も哀しげです。3曲目「愛を誓いし君なれば」作詞 西條八十さん 作曲 万城目正さん 編曲 藤木創さんこの曲は1959年7月公開の映画「愛を誓いし君なれば」の主題歌として発売されたシングル曲。伊勢志摩半島にある真珠工場で働く姉妹の話。島倉千代子さんのキャバレー歌手、礼子役で出演しています。戦後の良質な流行歌の王道のような楽曲です。左下に島倉さんが載っています。4曲目「夕焼けさん」作詞 石本 美由起さん 作曲 竹岡 信幸さん 編曲 松尾健司さんこの曲のデータはほとんど出てこない。発売日もわからない。1959年なのは確かですが…。Wikiにもこの曲の事は一切出ていません。この曲は可愛い島倉さん満載の楽曲です。「♪あの人にいつ逢えるやら 鎌を持つ手を休めてさ (ウッフフンッ)」「♪さよならと別れた峠 胸に刻んだ約束を (ウッフフンッ)」・・・曲がブレイクして(ウッフフンッ)と島倉さんが恥ずかしそうに笑います。これはなかなか斬新です。思い出したのがアリスの「ALICE II」に収録されてる「おまえ」って曲でもブレイクして女性の笑い声が入ります。「夕焼けさん」を参考にしたのかも… な、わけないか。B面1曲目「哀愁のからまつ林」作詞 西沢爽さん 作曲 船村徹さん この曲はA面が島倉千代子さんの「哀愁のからまつ林」、B面が神戸一郎さんの「青い落葉の街」でした。このシングルも60万枚以上売り上げた大ヒット曲。哀しい楽曲です。島倉さんの感情がこもった歌唱に心が震えます。2曲目「そよ風さんがいったのね」作詞 関沢新一さん 作曲 古賀政男さん 編曲 船村徹さんタイトルだけ見ると可愛い曲のように感じますが、この曲は凄く哀しい曲です。「♪姉サの形見のかんざしを さしてお背戸に出てみれば さようならって誰かが言った 誰って ホラね かんざしがゆれている ああ きっと そよ風さんが言ったのね」この曲もまったくデータがないので、シングルで発売されたのかさえわからない。この10インチアルバム用に作られらたのかも知れないし。3曲目「恋慕稗つき唄」作詞 黒木博さん 作曲 細田義男さん1959年9月発売のシングル。78回転のSP盤での発売でB面はコロムビアローズさんの「むすめ草刈り歌」でした。那須宗久と鶴富姫の悲恋を歌っているようです。この曲に関してもWikiにも掲載されてないし情報はほとんどありません。 4曲目「海鳴りの聞こえる町」作詞 木賊大次郎さん 作曲 船村徹さん1959年9月発売のシングル曲。70万枚異常売り上げた大ヒット曲。霧笛が重く響くSEから始まるドラマチックな哀しい曲です。
2022年05月08日
昭和演歌の流れを継承する若手歌手の二見颯一さんの新曲。5枚目のシングルです。民謡出身なのでいつ聴いても安定していて安心して聴いていられる歌声。きっちりと個性もあってきれいに歌うだけではないのが良い。これまでのシングルやミニアルバムで全て買って聴いています。1曲目「0時の終列車」作詞 かず翼さん 作曲 水森英夫さん 編曲 伊戸のりおさん昭和40年代半ば〜50年代半ば頃の流行歌を思い出させるようなアレンジとメロディ。「プラットホーム」「終列車」「雪のベンチ」など昭和演歌に代表されるようなアイテムがいっぱい出てくる懐かしさと新しさも感じる楽曲。二見さんの歌唱はこの曲でも心地よく伸びやかです。2曲目「木曽の峠」作詞 かず翼さん 作曲 水森英夫さん 編曲 伊戸のりおさん演歌で「木曽」と聞くと1985年の名曲「木曽路の女」を思い出す。原田悠里さんが歌ってヒットした曲です。当時、原田さんはかなり細かくキャンペーンしてたのを思い出す。有線やラジオ、レコード店の店頭などの地道な活動で少しずつ浸透していった印象。自分のメタルの友人はジーンズの太ももに「木曽路の女 原田悠里」とサインしてもらってたのを思い出してしまう^^;やはり木曽と言えば御岳山。「木曽路の女」でも「♪雨にかすんだ御岳さんを じっと見上げる女がひとり」で始まる。この「木曽の峠」では「♪ 御岳さんが 御岳さんが見てござる」「♪ 御岳さんが 御岳さんも 雪帽子」「♪ 御岳さんが 御岳さんに手を合わす」と出て来ます。カップリング曲のこの曲は昭和30年代後半の演歌のようなイントロがいい感じ。若者が木曽から夢を追いかける旅立ちを歌っています。「木曽路の女」は木曽路で帰ってくる好きな人を待ちわびる歌でした。歌詞カードの裏に久しぶりに振付写真とともに解説が掲載されてる。けっこうアップテンポなので踊るの大変そう^^そう言えば原田悠里さんのことってまだ一度も書いていないような気がする。全シングルは持ってないけど、気に入ってる曲のシングルは数枚持っています。最新シングルは作詞、作曲が北島三郎(原譲二)さんです。歌謡舞踊は今でも根強く愛好家が多い。
2022年04月29日
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