2024.10.13
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プロのつぶやき1283「カフェ経営が難しい、本当の原因」

ネットショップを一本化しました。 ​ http://sakamotocoffee.shop/ ​ お支払いは・・・【クレジット決済】【PayPay決済】【amazonPay決済】【代金引換】【コンビニ支払い・銀行振込】になります。(卸のお客様は「卸のご案内」ページから登録をお願いします。)お手数おかけしますが、よろしくお願いします。

今週から急に肌寒くなって、いよいよ秋らしくなってきました。寒暖差に身体がついていけなくて、無理しないで体調整えるようにしています。だるかったり、頭が重かったりですが・・・スタッフさんも同じだと聞いて、自分だけじゃ無いんだとひと安心です。

先日飲み会でのお店に焼酎の「六代目百合」があってお代わりしてしまいました・・・以前は買いやすかったので、毎晩晩酌で呑んでtんですが・・・なかなか手に入らなくなり、晩酌もしなくなったので、随分と久しぶりでした。

それでもひと口二口呑むと、あーこれこれ!、って香りと味わいで、繊細でバランスいいんですが、きれいでもしっかりと上質ないも焼酎の魅力いっぱいでご機嫌でした。

日本酒も知らない蔵でとっても魅力的なものが増えているので、いい時代です。

そうそう、神田伯山対談集「訊く!」が届いて読んでます。まずは、高田文夫・矢野誠一との鼎談、中村勘九郎、寺島しのぶ、真島昌利と一気に読みました。

伯山が聞きづらいことを、無礼になる手前で聞いて、ゲストも構わず答えて、とっても面白いです。本が届いてSNSに表紙をアップしたら、息子から読み終わったら貸してと・・・さらに講談を一緒に行く友人からも貸してと・・・楽しいです。

矢野先生からは戦後の講談や落語界の話し・・・勘九郎からは坂本と同い年で早く亡くなった勘三郎、寺島しのぶは演技のディープな話し、マーシーの落語講談好きは知っていたけど、嬉しそうな会話がグルーブしまくり、ブルーハーツのライブのようです。やっぱりマーシーのギターがブルーハーツからクロマニヨンズのグルーブになってますね。

そして、中井貴一ではなかなかに味わい深い内容で・・・時代劇は大きな嘘をついてもいいけど、小さなところでは嘘をつかないのが鉄則と・・・黒澤監督が神は細部に宿るで、リアルを重ねていって、事実ではないストーリーにリアリティを持たせると言ったようなことを書いていたのを思い出しました。

そんなこんなで・・・Yahoo!ニュースで「飲食店の倒産、過去最多ペース、居酒屋、ラーメン店の競争がさらに激化」とか「カフェ経営が難しいと話す友人」のニュースが上がっていると友人からメールが届きました。

軽い気持ちで商売舐めているような店は昔も今も続きませんが・・・こだわりを持って、懸命にしていても、それが仇になってお客が増えない店も多いです。(毎日カフェ開業のネット広告が出てきます・・・小資金、気楽に、楽しく・・・そういう動機が多いのでしょう。まぁ、自分もお金が無くて、自分の思うように、と独立しましたので似たようなものです)

坂本が最初に独立した紅茶の店テ・カーマリーは42年前に千葉市で紅茶の専門店でポットサービスの紅茶、手作りのケーキ、12時に焼き上げたスコーン、手作りのジャムやマーマレード、ハムマリネのサラダ、それにサンドイッチと頑張りましたが・・・なかなか難しく、10年で閉めました、

昨年秋からのこの1年、飲食店の倒産・閉店が目立っています・・・坂本の周りでも同じように閉めた店が月に1店、ふた月に1店とあります。元々、自営業の飲食店は資金が少ないので、それだけで不利で、昔から長く続く店は限られていました。

それでも、この1年は閉店が目立っています。成長期でお客さんがいた時代は業界の成功例に倣って、気合い根性で働いたら結構続いた店がありましたが、今はそれも通じません。

ニュースに出ている原因は様々とあって、どれもその通りなんですが、その根本にある原因が見当たりません。

カフェを経営する上での表からは見えない厳しい現実と書いてみます。50年業界にいますが・・・業界誌でも、仲間、セミナーと聞いたことが無いことです。40年前に知っていたら、今違ったことをしているかもしれません。

まず、カフェは一人当たりの粗利高が様々な業種の中でも最低なんです。(TKCのデータを20年以上見ています)黒字の会社の一人当たりの年間粗利高が400万円前後・・・ここから人件費や家賃他経費を支払いますから、人件費なかなか厳しいです。

飲食店になると550-600万円、多少上がります。この数字を知った時、最初の独立が紅茶の店と喫茶店でもさらにお客さん少ない店をして自分の経営センスの無さに愕然としました。勿論、今になればそんなカフェでも長く続けられる方法を知っていますが、なかなか難しい。(居酒屋等は600万円以上に繁盛すると支店を考えることが多いですね)

ちなみに街から減っているお茶の小売店は650-750万円くらいで、なかなかの生産性です・・・お茶の問屋さんはもっとありますね。(まぁ、街中の大型店や小さなお店は徐々に減ってきています・・・地元の繁盛老舗は残っていますね、お茶のクオリティ高く、お値打ちで、常連さんや卸が多いからのようです。)

そしてもう一つの壁が、客待ち時間です。来店型の店でお客さんを待っている時間です・・・まぁ、暇な時間ですね。お客さん来ないと・・・家賃、光熱費、人件費、利息、返済等々支払う売上がありません。(テ・カーマリーをしているとき、暇だとバイトの人件費が気になったものです。)

客単価が1万円くらいで、夫婦でやっていて、店主の名人芸で常連さんが来るようなお店は・・・大きくは儲からなくても、いい仕事して、家族が食べていけるでしょう。(そういう店何件も知っています)

しかし、カフェは客単価が低いですから(500円1000円1500円)どうしても客数が必要です。立地や客席数にもよりますが・・・できれば300人/日以上、せめて100人/日は欲しいです。それを少ないスタッフで無理なく回せと良いです。

店内でも、テイクアウトでもいいですが・・・そしてクイックサービス、素材や仕込みはこだわっても、提供時にはクイックサービス・・・勿論、コーヒーも。丁寧にハンドドリップなんて自己満足に思っています。

丁寧なハンドドリップは、淹れる時間が楽しい人に家庭でしてもらえば良いのです。エスプレッソが広まった時、これはカフェのチャンスだと思いましたが・・・ラテアートにフォーカスしてしまいました、そしていつの間にかハンドドリップばかり。

コーヒーメーカーでも美味しい豆を選べばいいだけなのに・・・業界は50年上手な淹れ方シンドロームになっています。

あとは、カフェ併設自家焙煎店や豆売り専門の自家焙煎店(さかもとこーひーもそうです)の話しもありますが・・・今日はこの辺で。

今ではSNSが広まりましたので・・・今日の売上に熱心なお店がとっても増えました。(上品な言葉使いでも、お客さんを操作しようとしたり、駆引きしようとするのが透けて見えて、気になります。)

商売では「今日の売上、将来の売上」が大切だと言われますが・・・将来の売上の準備をしている店がとっても少ないです。

それも、長続きしない原因の一つだと思っています・・・飲食業界には「ハウスリスト」の概念がないですしねー。

若い人はこんな話し聞きたくないでしょうが・・・一人でもこの話しがきっかけで長く商売するようになったらいいなぁーと・・・40年前にまだ若くて、勢いだけだった自分に向けて書きました。

年間一人当たりの粗利高を上げること、客待ち時間を減らすこと・・・キーワードです。(勿論、お客さんにとっては心地よいお店であることが大前提です。)

どうしたら一人当たりの粗利高を上げられるのか?客待ち時間を減らせるのかの答えはありますが・・・また次の機会ということで・・・。

ヒントとしては、さかもとこーひーはカフェを併設していません、そして通販の割合が多いです。

みなさん、差別化、ブランディング大好きで、原価計算も大好きです。でも、差別化繰り返すとお客さん少なくなります・・・原価計算大切ですが、お客さんに価値を感じてもらうことのほうが大切です。(みなさん、コスパ大好きなのに、店を持つと急に原価計算に熱心になりますねー。)

内容が素人なのにかっこいいブランディングしてもブランドにはなりません。そうそう、ロスにも敏感ですね・・・お客さんが多ければ。ロス対策になります。お客が少なくてロス対策で売り切れが多いとお客さんは不便です、縮小均衡に進むでしょう。それはチャンスロスをしているということです。

なかなか書ききれませんでした・・・商売は何をしないかが大切です。よその店に行くと、そのお店は何をしていないかをみるようにしています。長く繁盛している老舗はその辺が見事です。

さかもとこーひーは「まろやかな美味しさと、ゆたかな香り」を大切にしています。








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Last updated  2024.10.13 08:17:40
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