ミステリの部屋

ミステリの部屋

2007年09月14日
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そんな森だったが、引越し先の社宅の子どもたち―ココちゃん、あや、竹本兄弟、パックとは不思議に気があった。
彼らは森をまるごと受け入れてくれた。しかし森は次第に感じていた。この社宅には何か秘密がある。もしくは謎が…。



楽しみにしていた、加納さんのミステリーランド作品です。

のっけから起こるミステリアスなできごとに、思わず引き込まれます。森(シン)が小さな頃に起きたそのことが最初の謎。

5年生になった森が引っ越し先の北九州で出会ったのは、美人で気が強い女の子、あや、東京出身で気の優しい男の子、ココちゃん、長男が登校班の班長であるジャガイモのような竹本5兄弟、そしてちょっと不思議なパック。

彼らの九州弁にびっくりしながらも、何だかうまが合いそうだと思い始める森。
けれども、どうもみんなには秘密があるようです。

彼らが住んでいるのは工場に近い社宅。
これは社宅だからこその物語なのです。

森をはじめとして子どもたちがとっても生き生きとしているので、読んでいるだけで元気が貰えます。


加納さんと同じ福岡出身の私には、子供たちが喋る九州弁が懐かしかったです。もちろん意味もわかるし、聞き覚えのある言葉が幾つもあって、小学生のころを思い出しました。

安心して読める、ブラックではない「かつて子どもだった大人と少年少女のための」ミステリーランドです。
読後感も爽やかでした。


ぐるぐる猿と歌う鳥 : 加納朋子






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最終更新日  2008年02月24日 23時30分06秒
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