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2020.02.15
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第27話「新たな商売」

呉家東院の仲間を集め、老徳(トク)の妻を弔う周瑩(シュウエイ)。
するとアヘン館でつぶれていた老徳がふらふらと帰ってきた。
しかし妻の死を知った老徳は再び家を出たかと思うと、井戸に飛び込んで自害してしまう。
アヘンの恐ろしさを目の当たりにした周瑩は愕然となり、自分の過ちに気づいた。
そこですぐさま呉家が栽培していたケシに火を放って燃やしてしまう。
周瑩はアヘン撲滅に協力しようと決心、話を聞いた県令・趙白石(チョウハクセキ)は今回ばかりは周瑩を見直し、気骨があると認めた。

胡志存(コシソン)が屋敷に帰って来た。

すると呉家東院が没落したと知り、胡志存はひどく動揺していた。


別院に戻った周瑩は次の商いをどうするか頭を抱えた。
しかしすでに銀子は底をつき、農民への給金も滞っている始末、残っているのは北仲(ホクチュウ)山の田畑しかない。
そこで王世均(オウセイキン)は綿を栽培しようと提案したが、江福祺(コウフクキ)は種を買って農民を雇う金もなく、そもそも春までの半年余りをどう食いつなぐのかと訴えた。
すると周瑩が何やら考え込む。
趙鴻伍(チョウコウゴ)によれば関中にある棉畑の規模は1万畝(ホ)程度、呉家の田畑の価値はせいぜい2千両、去年の綿の値は例年より安い1斤60文…。
周瑩は何やら計算を始めたが、どうやら2千両足りないと気づいた。
しかしちょうど2千両を持っている人物が…。

周瑩は義母が三原(サンゲン)質店と引き換えに南院からもらった2千両に目をつけた。
そこで自分に預けてくれれば何倍にも増やせると持ちかけたが、鄭(テイ)氏はケシで大損した周瑩に商いは向いていないと突っぱねる。
そもそも女が外で顔をさらすことに抵抗がある鄭氏は、屋敷の中で一緒に細々と暮らそうと提案した。

「周瑩、あなたさえよければ一生、支え合って生きましょう
 でもそれが嫌なら別の道を探すといいわ、あなたはまだ若いから責めはしない…」
鄭氏はこれまではっきり周瑩の気持ちを聞いたことがなかった。
すると周瑩は東院にお金があろうとなかろうと出て行かないと断言して部屋をあとにする。
心のどこかで不安だった鄭氏、しかし周瑩の言葉を聞いてふと顔が緩んだ。


どちらにしても全て別院から盗んだもの、そこで周瑩は呉聘(ゴヘイ)の茶碗だけ残し、福来(フクライ)にすべて質屋にいれるよう命じる。
これで農民への給金は解決した。
残るは2千両をどう工面するかだが…。

胡咏梅は父の釈放に尽力してくれた杜明礼(トメイレイ)を食事に招こうと考えた。
しかし胡志存は杜明礼と聞くなり急に興奮する。
「あの男にうちの敷居をまたがせるな!この先、一切、関わってはならん!」
胡咏梅はわけが分からず、困惑するばかりだった。

趙白石から辛辣な言葉を浴びせられた沈星移(シンセイイ)は憂さ晴らしに周老四と酒を飲むことにした。
そこで実は周瑩が無意識に放った杜鵑花(トケンカ)の葉のおかげで沈家が助かったと話す。
周老四はならばその恩を銀子で返すべきだと言ったが、星移は周瑩の命を助けたのでこれで帳消しだと調子が良い。
すると星移が急にため息をついた。
周老四は父親に叱られたのかとからかったが、星移は父ではないと否定する。
「この話はやめだ!で最近、周瑩は何を?」
「数日前に何を思ったのか収入源である田畑を焼き、今は銀子集めに奔走してる」
「じゃあ〜沈家の侍女としていつでも歓迎すると伝えてくれ」
「沈星移?周瑩が柳氏を懲らしめた時、俺は気づいたんだ…お前じゃ敵わない」
「ふん、今に見てろよ!」

周瑩が2千両を持って現れた。
王世均たちは夫人が同意したのかと驚いたが、実は張(チョウ)媽を説得して盗んだという。
さすがは張媽、鄭氏が虎の子を隠しそうな場所をあっさり見つけてくれた。
「少奶奶、あなたが二爺と四爺を味方につけ、夫人を助けた時は見直しました
 私の期待を裏切らないでください」

周瑩は義母に見つかった時は全て自分の責任にするよう指示していた。
ともかく義母に気づかれる前に手を打ち、一刻も早くこの銀子を使いきるしかない。

沈家の膏薬(コウヤク)偽造に憤り、沈星移は苦しんでいた。
父から薬材店の副番頭を任されるが、膏薬に血竭(ケッケツ)を加えるなら同意すると迫る。
しかし沈四海(シンシカイ)は良心だけでは結果が得られず、こうして沈家が名声を手に入れられたのも貝勒(ベイレ)の後ろ盾があればこそだと言った。
星移は沈家のため杜明礼と手を切るべきだと反発、結局、父は憤慨して出て行ってしまう。
すると沈四海は星移を薬材店ではなく綿花店の副番頭にした。

馬車で移動中の杜明礼(トメイレイ)と査坤(サコン)。
査坤の師兄は当時、年長の韓三春(カンサンシュン)に頭領の座を譲ったが、これ以上は従えないと言っているという。
「韓三春を抱き込めるか?」
「我らが指示を出せば師兄がうまくやります」
「分かった…最近、知府の英賢(エイケン)が活躍している、貝勒爺が褒美を出すそうだ」
「英賢を使うので?」
「…お前の師兄が討伐に手を貸し功績をあげれば、望む椅子を貝勒爺が用意してくれる」
「だったら韓三春の首1つで十分でしょう?」
その時、馬車が古月(コゲツ)薬材店の前を通りかかった。

古月薬材店は看板を下ろしていた。
杜明礼は馬車を降りて様子を見に行くと、店には胡咏梅の姿がある。
胡咏梅は杜明礼のおかげで父が戻ったと感謝し、身体は元気だが魂が抜けてしまったようだと話した。
そこで商いをやめて店を畳むことにしたと報告する。
杜明礼は胡志存が何も言っていないと分かって安堵し、店を閉めるならいっそ別の地へ越してはどうかと勧めた。
「住む場所を変えれば心機一転、父上は早く回復するやも」
「いい考えですね」

鄭氏がついに2千両の紛失に気づいた。
そこで張媽は夫人の指示だと聞いて若奥様に銀票を渡したと嘘をつく。
周瑩は素直に盗んだことを認め、実はすでに使い切ったと教えた。
激高した鄭氏は訴えるしかないと決意、役所に訴状を出してしまう。
趙白石はまた周瑩が騒ぎを起こしたと知り、分をわきまえない女だと呆れた。

役所で周瑩は義母の訴状の通りだと認め、自ら罰して欲しいと懇願した。
実はお金はもう返せないのだという。
「盗んだ2千両と土地を質に入れた銀子で2千畝(ホ)の綿花を確保しました(テヘ
 ここに明細書があります」
鄭氏は北仲山の土地まで質入れしたと知り、生きるすべを失ったとうろたえた。
そこで周瑩は″3ヶ月後に利息を含め2,400両を返済し、土地も取り戻す″と一筆書き、できなければ牢に入って処罰を受けると約束、趙白石に証人を頼む。
「ふぁんす!私に証人になれとは無礼千万!」
「ちょっと!趙大人に諭されてケシ畑を焼いたんじゃありませんか!証人になるのは当然です!」
趙白石は言いたい放題の周瑩に憤慨し、法を軽んじる不届きものと断罪した。
「捕らえろ!周瑩を棒打ち3回の刑に処す!」
驚いた鄭氏は訴状を取り下げると訴えたが、勝手は許さないと却下されてしまう。

趙白石は罰を終えた周瑩の様子を見に行った。
これで周瑩もさぞ懲りたと思ったが、周瑩はニヤリと笑って棒打ちにしてくれて感謝していると言う。
「(ォゥ…イタタタタ…)にゃんの銀子を盗んだことで罪悪感があったので、
 尻を打たれて気持ちが楽になりました
 それにこの棒打ちで私を恨むにゃんの気持ちも哀れみに変わったはずです
 これで思う存分、商いに没頭できます
 (ゥゥゥ~)棒打ち3回で東院を再建できるなら、小さな代償です…
 あ~はいはい、趙大人が言いたいのは″礼節が何とか″ですね?
 でも私は一生、自分を変えられません…(ォォォ~痛っ!)」
どうやら趙白石でもこの女は手に負えないようだ。

春杏(シュンキョウ)は主人の腰に薬を塗りながら、夫人の仕打ちに憤った。
「呉家東院を再建させるためにやったことなのに…
 私だったら出て行きます、ひとりで食べていけるのに、なぜここに残る必要が?」
「…だってあの人は呉聘(ゴヘイ)の娘(ニャン)、それにここは呉聘の家だもの
 それにもし私が去ったら、ここはもう終わりだわ…」


つづく


( ๑≧ꇴ≦)周瑩www
椅子がぶつかった時のキレっぷりが…(つ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)つ<殺す気か!ってwww





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最終更新日  2020.02.16 00:20:31
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