東京・春祭｢カルミナ・ブラーナ」Part2

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2010年04月10日

カテゴリ： Classical Music

東京・春祭｢カルミナ・ブラーナ」Part2

第２部：酒場で 2.IN TABERNA

１１、胸のうちは、抑えようもない （バリトン独唱）
　　　　Estuans Interius (Baritone Solo)
　　　　バーニング・インサイド

　きた～　ここは激しいテンポでワイルドに男っぽく荒々しく歌う部分。
　早口のラテン語にてこずりながらも、きっちりディクション明瞭に歌うテジエ。
　かっこいい～
　1か所だけ声がかすれる部分があった。

１２、昔は湖に住まっていた （テノール独唱と男声合唱）
　　　　Olim lacus colueram(Tenor Solo & Male Chorus)
　　　　ローストスワン

１３、わしは僧院長さまだぞ （バリトン独唱と男声合唱）
　　　　Ego sum abbas (Baritone Solo & Male Chorus)

　エ、エ、エ、エ～ゴ～、スム・アッバス

　どうして男って賭けごとがこんなに好きなんでしょう？
　うってかわってテジエがおもしろく歌う。
　下品で世俗的な僧院長になりきっている。のりのりだ。
　それでもノーブルな声～このミスマッチがいいわ。

１４、酒場に私がいるときにゃ （男声合唱）
　　　　In taberna quando sumus (Male Chorus)

　男ってどうしてこんなに酒が好きなんだろう。すっからかんになるまで飲む歌。
　字幕は1/5ぐらいしかフォローできない早い歌詞。

第３部：愛の誘い 3.COUR D'AMOUR
　「求愛」

　荘厳に厳かに敬虔に美しく…

１５、愛神はどこもかしこも飛び回る （ソプラノ独唱と少年合唱）
　　　　Amor volat undique (Soprano Solo & Boy's Chorus)

　子供たちが愛の神、アムールなのか。
　初めてソプラノが声を発する。

１６、昼間も夜も、何もかもが （バリトン独唱）
　　　　Dies, nox et omnia (Baritone Solo)

　　あなたのキスがほしい…
　　いよいよ求愛モードになってくる
　　バリトンの裏声。
　　さすがに慎重に歌っている。
　　声量はおさえている。
　　しかししっかり音程を出していた。
　　ふぅ～
　　「僕が歌ったら簡単なのに…」と隣のチェンチッチさんは思っていたことでしょう。

１７、少女が立っていた （ソプラノ独唱）
　　　　Stetit puella (Soprano Solo)

　　美しく官能的なソプラノ。

１８、私の胸をめぐっては （バリトン独唱と合唱）
　　　　Circa mea pectora (Baritone Solo & Chorus)

　シルカ・メア・ペクトラ…
　乙女の純潔のくさびを、私に外させてください。まさに求愛。

１９、もし若者が乙女と一緒に （３人のテノール、バリトン、２人のバス）
　　　　Si puer cum puellula (3 Tenors, Baritone, 2 Basses)　

　シー・プエル・クム・プエルラ…
　歌詞は卑猥な様相を呈してくる。あんなことやこんなことをやっちゃったりして…

２０、おいで、おいで、さあきておくれ （二重合唱）
　　　　Veni, veni, venias (Double Chorus)

２１、天秤棒に心をかけて （ソプラノ独唱）
　　　　In trutina (Soprano Solo)

　もっとも美しいソプラノ独唱部分。
　日本語訳がいろいろあるのではっきりとはしないが
　私は愛を選ぶという宣言のようだ。
　不思議なことにこの作品ではソプラノは愛に対して天使のように敬虔。しかしバリトンは即物的で野卑な男。これが男と女の本質なのか。

２２、今こそ愉悦の季節 （ソプラノ独唱、バリトン独唱、合唱と少年合唱）
　　　　Tempus est iocundum (Soprano, Baritone, Chorus & Boy's Chorus)

　Oh, oh, oh,
　totus floreo,
　iam amore virginali
　totus ardeo, novus, novus amor est,

　リズム感が爆発し、ムーティも指揮台の上で踊っている（本当に）
　ここが最高だ。

２３、とても、いとしいお方 （ソプラノ独唱）
　　　　Dilcissime (Soprano Solo)　

　ソプラノが声を張り上げる。ムーティとのアイコンタクト。

白い花とヘレナ BLANZIFLOR ET HELENA

２４、アヴェ、この上なく姿美しい女 （合唱）
　　　　Ave formosissima (Chorus)

　感動的な「白い花とヘレナ」に突入。
　音の洪水
　すばらしい！

全世界の支配者なる運命の女神 FORTUNA IMPERATRIX MUNDI

２５、おお、運命の女神よ （合唱）
　　　　O Fortuna (Chorus)

　O Fortuna, O Fortune,
　velut luna like the moon

　間をおかずアタッカで「おお運命の女神よ」に戻る。
　かっこいい！
　大音量の声から小声に移るところ(statu variabilis　から　semper crescis…に移るところ）、ムーティは間をおかずにどんどん指揮する。

　終了

　大喝采。

　カーテンコール

　ムーティはやっと笑顔。

　歌手たちは畏敬の念を込めてそれぞれムーティと握手。

　帝王ムーティ、すばらしかった。

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