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昨日でTS-1の内服が終わり、化学療法の第五クールが事実上終了しました。今日はそのことについて書くつもりだったのですが、タイトルのような文言が新聞に載っていたので、そのことについても書き込みます。このブログのタイトルは「医療報道を斬る」ですから、久しぶりのタイトル通りのエントリです。2014年にこんな医療事故(2014年の項参照)がありました。2歳の小児の頸部リンパ管腫の術後に人工呼吸による呼吸管理が行われ、その際に鎮静のために使用したプロポフォールが過量かつ長期間投与だったために死亡したとされた事故です。この事故の民事訴訟の報道で、今朝の朝日新聞に、遺族の言葉として「麻酔薬を使うと聞いていたら手術を受けさせなかった」と言う文言が載っていました。これは非常に誤解を招く文章です。手術を受けるのに麻酔薬を使わない事例はほとんどありません。もっと詳しい記事によれば、術後に(麻酔薬を必要とする)人工呼吸による呼吸管理が見込まれるのであれば手術を受けさせなかったという意味だと分かります。朝日新聞は麻酔科医をどきっとさせるような文章を書かないでほしい。当初はこの事故はプロポフォールの過量投与による循環抑制で死亡したと思っていましたが、m3の記事によると尿が褐色になっていたようですから、横紋筋融解症が起きていたのでしょう。話は変わって、現在の体調の話。シスプラチン投与後の体調不良は治まり、現在は軽い腹部の不快感があるだけです。これもTS-1が抜けてくれば治まりそうです。疲れやすさも快方に向かっています。貧血があるので少しの運動で息が切れますが。今回は皮疹が全く出なかったので嬉しいです。
2016.12.29
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先のことは分かりませんが、おそらく今回がラストクリスマスになるだろうと思っています。でも、そんな「しみじみ感」は全く感じません。残念なのは、予定していた孫たちの来訪がなくなったこと。インフルエンザではないものの、風邪で高熱を発したとのこと。孫に会えないのも残念ですが、孫の来訪を前提にしたケーキ類の扱いにも困ります。昨日からデザートとして食べたり、朝食にしたりして、何とか消費しています。とりあえずプリンは片付けたので、あとはケーキとどら焼きです。明日の朝もがんばるぞ。体調の方は、吐き気などは治まりました。心配していた皮疹は今のところ出ていません。疲れやすさは同じようで、夜しっかり寝ているのに、昼寝もしています。今後遊びに行けるのかなあ。
2016.12.24
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あと一週間で休薬期間です。何となく体調が悪いので、待ち遠しいです。吐き気や胃のあたりの不快感は良くなってきました。でも、以前は美味しく感じていたご飯(白米)が不味く感じるようになりました。また、しばらく立っていると疲れて、すぐに横になりたくなります。このまま急速に体力が無くなったりしないか、少し心配です。正月過ぎに電車で旅行するつもりだったのですが、車の方が良さそうです。今のところ、運転では疲労を感じることはありませんので。前回は休薬一週間前から皮疹が出ましたが、今のところそのようなことはありません。今までは休薬期間になると体調が改善し、元気になることが多かったので、今回も期待はしています。
2016.12.22
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昨日吐き気はないと書いたばかりですが、昨日の夜から遅発性の吐き気が出てきました。今までにも少し調子が悪いことはあったのですが、今回は食事が摂れません。退院時に処方されたナゼア(吐き気止め)を内服しましたが、あまり効果がありません。週末に長男一家が来ることになっているのに、困るなあ。
2016.12.19
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まずは体調報告。退院後吐き気などの症状はないのですが、やけに眠いです。この二日間は夜は9時間寝ているのに、昼間も眠くて仕方がありません。シスプラチンのダメージなのかなあ。以下は単なる四方山話。癌にかかわる情報をお求めの方は見る必要はありません。タイトルにもあるように、洗濯機を買いました。今までのものはさらに前のものがリコールを繰り返して、最終的に無料交換になったものです。最近細かい不具合がでるようになって、買い換えることになりました。まずはネットで価格を調べてから量販店巡りです。対象はドラム式で予算は20万円以下。最初にYに行くと、調査済みの機種はあまり変わらない値段で売っていました。ポイントや使用後の洗濯機の処分などのサービスを考えると、むしろ安上がりでした。そんな中、今年発売の未調査の機種が同じ価格帯で並んでいました。しっかりとメモをとって、Kへと向かいました。Kで見てみると、調査済みの機種は同じような条件ですが、Yで見た未調査の機種は3万円ほどYの方が安価でした。3万円の差があるのであればきっとお買い得に違いないと思い、さらにBに行く予定を変更し、Yへと戻りました。結局もう少し値引きをしてもらい、ポイントもつき、さらにローストビーフも貰えることになり、今までの洗濯機は千円ほどで買い取ってくれる(廃棄料が不要)ことになりました。これならカカクコムの最安値よりずっと得です。白物家電はネットより量販店の方が得なのですかね。買ったのはBD-SG100ALです。追記結局乾燥機能に問題があるとのことで買い取りはして貰えませんでした。リサイクル料もしっかり取られました。あまり乾燥機能は使わないので、エラー表示になっていても、妻は気にしていなかったようです。
2016.12.18
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昨日シスプラチンの点滴を受けたのですが、本日退院してきました。今回も特に副作用も無く、無事終了となりました。一週間くらいは遅発性の嘔気などがでる可能性がありますが、どうなるでしょう。今までの経験だと、あまり心配しないで良さそうだと感じています。
2016.12.16
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今日で第5クールの七日目です。今日からシスプラチン投与に備えて入院することになります。現時点で特別つらい症状はありません。とはいえ、全く不具合がないわけでもないので、参考のために列記しておきます。抗がん剤によると思われるもの皮膚がいかにも不健康に黒ずんでいる。皮疹の痕はさらに黒いので、まだらになっている。手・足の乾燥。手・足の感覚鈍磨と筋力低下。(ペットボトルが開けられない)現時点ではないが過去に悩まされたのが、皮疹。貧血(体力低下の一番の原因)爪の劣化。特に足。味覚障害。(濃いめの味付けが好みになった)胃がんと抗がん剤の両方によると思われるもの腹部症状 腹痛、便秘、腹部膨満、嘔気など。老化やストレスによると思われるもの流涙症(鼻涙管閉塞)白髪。(診断前は年齢の割に白髪はなかった)漏れはあるかも知れませんが、こんなところです。同じような境遇の方、参考にしてください。追記そういえば悪いことばかりじゃなかった。抗がん剤治療を始めてから、ケロイドが小さくなり、痛みや痒みもなくなった。実は昔からのケロイド体質で、虫刺されや毛嚢炎からケロイドが出来てしまうのです。体幹部にはケロイドがいくつもありました。ケロイドは結構痒みや痛みが強く、悩みの種でありました。それが今では痒みも痛みもありません。良いことも書かないとフェアではありませんので、追加しておきます。
2016.12.14
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癌に限らず、重大な疾患を宣告されれば、誰でも心が揺らぎます。そんな時、安易な道を示されれば、そちらの方に行きたくなるでしょう麻酔がいくら発達したとは言え、手術となればいろいろとつらいことはあります。手術と比べればわずかですが、抗がん剤にも好ましくない副作用があります。どちらもやらないで済むならやりたくないですよね。実は、癌放置療法を推奨している医師が居ます。療法というのはおこがましくて、要するに、何も治療しなくて良いという主張です。手術や抗がん剤に不安を感じている患者の中には、心を動かされる人も居るでしょう。標準的な手術や抗がん剤といった治療を受ければ治癒が見込める患者が、そんな戯言に惑わされ、みすみす悲惨な死を迎えるのを見るのはつらいものがあります。こんなことを書こうと思ったのは、幻冬舎が近藤氏のこんな記事を配信したからです。一部を引用します。 では膀胱がんを放置した場合、その後はどうなるのでしょうか? 他のがんと同じく、(1)増大 (2)不変 (3)縮小 に分かれます。縮小するのは少数でしょうが、増大と縮小を繰り返した浸潤がんを診たこともあります。 実際には増大することがほとんどで、不変や縮小は、そんなこともたまにはあるよね、というレベルです。 増大する場合にも、がんから毒がでるわけではないので、死ぬことはありません。尿がだせなくなることも、まれにありますが、手術以外の対処法で、腎不全になるのを防ぐことができます。 膀胱癌を放置した場合、とりあえず問題となるのは血尿です。膀胱癌で亡くなった松田優作氏も、治療を受けずにハリウッドでの撮影を優先したときに悩まされたのが血尿でした。記事のあとの方で血尿は我慢して膀胱癌を放置することを勧めていますが、血尿はわずかなら我慢でも良いかも知れませんが、ある程度多くなれば貧血になって放置してはおけませんし、膀胱内で血液が凝固すれば尿の排泄が出来なくなり、これも放置できません。近藤氏は、実際には患者を診たことはほとんど無いのではないかと疑いたくなる発言です。膀胱癌が進行すれば壁外浸潤や転移によって癌は全身に広がります。近藤氏は「がんから毒がでるわけではない」と言いますが、ある意味「毒」を出しています。癌が全身に広がった終末期には、多くは見る影もなく痩せています。いわゆる悪液質です。がん細胞は異化作用を促進する物質を出しています。そのため、筋肉や脂肪組織の細胞が分解され、がん細胞の栄養になっていきます。いわば、がん細胞は健常細胞を食い尽くすことによって患者を死に至らしめているわけです。私は残念ながら手術適応がないほど進行した胃がん患者ですが、手術の適応があれば受けたかった。仕方が無いので抗がん剤の投与を受けています。抗がん剤だけでは、残念ながら治癒は見込めません。それでも、日常生活が可能な状態を保ったままの延命効果があります。一昔前の延命治療と言えば、いわゆるスパゲッティ症候群といったものでした。ベッド上で多くの管につながれ、意識もほとんど無く、心臓だけが動いている。抗がん剤による延命効果はそれとは全く違います。無治療だったら、私は今頃旅行どころではなかったでしょう。治療に不安を感じたとしても、安易な道に落ち込むことなく、標準治療を受けることをお勧めします。現時点で、根拠を持って効果があると言えるのは標準治療だからです。
2016.12.11
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昨日は久しぶりの受診日でした。定期の血液検査と抗がん剤の処方、さらにインフルエンザワクチンの接種が目的です。ところがどうしたわけか、一昨日から腰痛と腹痛に見舞われました。ワクチン接種をやめようかとも思ったのですが、外来で待たされているうちに軽快したので、予定通り接種してきました。帰宅して夕方あたりからまた腹痛が始まり、夕食もあまり摂れませんでした。今までも腹痛は何度もあり、たいていはそのうちに治ってしまうのですが、やはり癌と診断されてからはこのまま症状が悪化して死に至るのではないかとの懸念が沸いてきます。現在も多少は鈍痛があるのですが、食欲は出てきていますので、このまま軽快してほしいものです。血液検査の結果は、貧血が少しずつ悪化しています。山歩きなどは今後は無理だと思います。腫瘍マーカーは、CEAは上昇傾向でCA19-9は減少傾向です。抗がん剤の効果が頭打ちになりつつあるのかも知れません。実際に判断するには画像診断の方が確実です。年明け早々にCTを撮ることになっているので、その結果で判断することになります。
2016.12.06
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世界卓球ジュニア部門で日本が男女ともに優勝しました。 男子結果https://www.nittaku.com/tournament/detail.php?id=1159&category=14 女子結果https://www.nittaku.com/tournament/detail.php?id=1157&category=14 まあ、男女ともにチームランキングは世界一なのですから、順当と言えば順当なのですが、中国の若手選手は国際試合にあまり出られないので、ランキングが低くても実力は世界一と見なされてきました。でも、ジュニア世代では実際に日本が世界一であることが証明されました。このあとも順調に育って、中国を凌駕するよう願っています。せっかく実力が世界のトップクラスになってきた卓球ですが、卓球だけでは食べていけません。人気選手はCMなどでそれなりの収入を確保できますが、実力はあっても地味な選手は卓球だけでは赤字でしょう。中国はもちろんですが、ヨーロッパでも強豪国には卓球のプロリーグがあります。若手が育ち、あと一息で世界の頂点に立ちそうな日本でプロリーグがないのは不思議です。いろいろと課題はあるのでしょうが、是非とも日本にもプロリーグを作ってほしいと思います。
2016.12.04
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この「事件」は医師の常識からは考えられない事例であり、おそらくは無実だろうと考えていますが、大量のDNAが検出されているとのことですから、最終的判断は保留としております。それでも以下の記事を読むと、検察の不手際が目立ち、長期の勾留などの正当性などにも疑問を生じます。また、母親が生臭いツバのにおいを確認したことが有罪の根拠の一つとされていますが、術後の患部からは消毒薬や血液や浸出液のにおいが強く、とても唾液のにおいなど分かりません。おそらくは母親のかいだにおいはそれらの術後特有のにおいだったと思われます。有罪か無罪かの判断は裁判の結果に任せるとしても、被告人が無罪を主張し、検察側は物証があるのだとすれば、さらに勾留を続ける理由はありません。勾留の継続によって被告人が大きな負担を強いられていることは明白なので、さらなる勾留は拷問です。民主国家として許される行為では無いと思われます。一刻も早く勾留が解除されることを祈っています。(以下記事の引用)検察官の証拠開示のあり方が問われる~準強制わいせつ罪に問われた医師の初公判 江川紹子 | ジャーナリスト2016年11月30日 21時25分配信 ヤフーニュース30余年様々な裁判を見てきたが、法廷で検察官が弁護人に開示していない証拠を請求し、裁判官にたしなめられる、という光景は初めて見た。手術後の女性患者にわいせつな行為をしたとして起訴され、無実を訴えている関根進医師(41)の初公判でのことである。「乳腺外科医のプライドにかけて無罪を主張します」この公判は、11月30日に東京地裁(大川隆男裁判官)で行われた。関根医師は乳腺外科医。起訴状によれば、今年5月10日に非常勤で勤務していた東京都足立区の病院で30代の女性患者の右乳腺腫瘍手術を行ったが、患者を病室(4人部屋)に移した後の午後2時55分から3時12分までの間に、病室で左乳首をなめるなどしたとされている。罪名は準強制わいせつ。関根医師は黒っぽいブレザーに白いシャツ、ベージュのズボン姿。起訴事実に対しては、はっきりした口調で述べた。「私はやっておりません。否認します。医師として、手術を適切に行い、術後の診察をしっかり行い、私には何の落ち度もありません。乳腺外科医のプライドにかけて、無罪を主張します。わいせつ行為などありません」さらに、8月25日に逮捕されて以来、保釈が認められないまま身柄拘束が続いている窮状を、時折声を詰まらせながら、次のように訴えた。「私には妻と3人の幼い子どもがいます。私にはその家族を護る責任があります。しかし、長期の勾留により、その責任が果たせていません。貯金が底をつき、借金、失業、報道による被害もあり、生活は危機に陥っています。1日も早く、元の生活に戻ることを、強く願っています」続いて弁護人が、起訴事実が捜査段階の被疑事実と大幅に変わったことを指摘。「被害者供述が、実際に捜査で確認されたことと合致しなかった」「本件は、本来、起訴に耐えないものだった」などとして、検察側の対応を批判した。さらに、被害を訴える女性の供述は、麻酔から覚める途上の半覚醒状態の時期のリアルに感じる妄想、幻覚によるものだとして、「被告人の犯行は存在しません」と主張した。検察側は被告人のDNAが大量に検出された、と主張その後、検察官が冒頭陳述を行った。それによると、被告人は2度にわたって病室を訪れ、1度目に女性患者の左乳首をなめて吸う行為をし、2度目に自分の手をズボンの中に入れるなど不審な行動を行ったため、女性はカーテンの外にいた母親を呼んだ。女性は母親に被告人が自慰行為をしていたと訴え、「左乳首の臭いを確認して」と頼んだところ、母親は生臭いツバの臭いを確認した。女性は知人にLINEで状況を伝え、その知人の110番通報で警察官が急行して、女性の身体の付着物を採取した。そこから唾液と被告人のDNA型が検出され、しかもそのDNAは会話による飛沫とは考えられないほどの量だった、という。開廷前の法廷で封筒を渡したのが事前の開示?それに引き続いて、検察側が証拠請求をする段階で、弁護人が検察側の証拠開示についての問題を指摘した。「(初公判の)直前に出された証拠や、まだ開示されていない証拠が含まれている。(そうした証拠は弁護人が内容を)確認していない」検察側は59点の証拠を請求しようとしたが、そのうち5点については、事前の開示がされていなかった。裁判官が「事前に開示していない証拠は請求できないはずですが」といぶかしむと、検察官は「先週木曜日の打ち合わせの時に、弁護側が証拠を全部不同意になる見込みと聞いて、追加で立証が必要かと思い、追加しました」などと弁明。裁判官が「あらかじめ弁護人が閲覧する機会がなかったものを請求するのはどうか」とたしなめると、検察官はこう言った。「さっき渡しました」弁護人は大きな茶封筒を手に取り、「これ?」と聞く。開廷直前に法廷で検察官から、この封筒を渡されたため、弁護人は中を改めるヒマもなかったらしい。「法廷で渡したものを、(事前の)開示とは言わないでしょ」と弁護人は呆れたように抗議した。結局、事前の開示がなかったものは、欠番扱いに。それを除いて弁護人は証拠意見を述べたが、ほとんどが不同意で、一部は留保。そのため、この日に採用された証拠はなかった。「迅速で充実した審理を」と裁判官弁護人は、次回公判を年内に開くように求めたのに対し、裁判官は次のように述べた。「迅速で充実した審理を望んでいる。準備には(検察側弁護側双方が)ご尽力いただきたい。ただ、なかなか込み入った事案で、主張は激しく対立し、検察側の証拠点数もあり、整理も容易ではない。これらを解きほぐして争点、証拠の整理をしていく必要がある」次回公判期日は決定せず、今後三者が協議して決めていくことになった。なお、検察官席には3人の検事のほか、被害を訴えている女性の代理人弁護士が座り、さらにその横には衝立で仕切って傍聴席から見えないようにして、その女性がいた。女性は被害者参加制度を利用して、裁判に参加している。証拠開示を充実させる改正訴訟法が施行されるのにそれにしても、証拠開示を巡る検察の対応は、お粗末に過ぎるのではないか。関根医師は当初から否認しており、弁護団は捜査に対しても極めて原則的な対応で、警察検察に対峙してきた。検察側が有罪立証のために請求する証拠のほとんどを、弁護側が不同意とすることは、とうに予測がついたはずだ。それを、先週になって知ったと言い、慌てて別の証拠を追加したというのは、まるで弁解になっていない。主任弁護人の上野格弁護士は、「事前に開示された証拠でも、初公判の1週間前の開示で、弁護団が十分検討できていないものもある。検察側の証拠開示が遅すぎる」と憤る。起訴は9月14日で、それから2ヶ月半。初公判の直前まで、証拠を準備できていない検察側のドタバタぶりは、いったい何を意味しているのだろうか。被害を訴える女性患者の警察段階の調書などの重要証拠も、開示が遅れ、しかも未だにすべてが開示されていない可能性がある、という。検察官の手持ち証拠の開示は、取り調べの可視化などと並んで、刑事司法改革の中でも注目されている点の一つ。今年5月の刑事訴訟法改正で、開示の範囲が拡大され、被告人や弁護人から請求があった時は、検察官の手持ち証拠の一覧表を交付も義務付けられた。これに関しては、12月1日から施行される。証拠開示を充実させるという法改正の趣旨が、未だ検察の中に浸透していないのではないかと、心許ない。事件の余波を防ぐためにもこの事件は、全国の医師たちに少なからぬ衝撃を与えた。支援者が身柄の早期釈放を求める署名を始めたところ、医療関係者ら3万人の署名が集まった。初公判を傍聴に来た、関根医師とは医大時代に同級生だったという男性開業医は、こう語る。「彼はまじめで努力家で、大学1年の時はそれほどでもなかったのに、6年生の時は学年で成績がトップだった。友人と、まさか彼がこういう事件をやるとはありえないよね、と言い合っている。この事件があって、女性の患者さんを診るのが怖くなった。若い女性の場合、看護師さんに代わって触診してもらったこともある。女性の患者さんは、できれば女性の医師のところに行ってもらいたい、と思うくらい怖い。まさか診察室にビデオカメラを設置するわけにもいかないし……」かつて、福島県の病院の産科で患者が死亡したことについて、医師の刑事責任が問われた事件では、逮捕から無罪確定まで2年半余りを要したが、この事件が産科医不足に拍車をかけた、と指摘されている。関根医師の件も、全国の医師たちに無用な萎縮を招きかねない。そうなれば、ひいては患者にとっても不利益となる。それを考えると、本件はできる限り迅速で中身の濃い審理を行い、早期の事案の真相解明に努めて欲しい。そのためにも、裁判官が「準備にご尽力を」と要望したように、検察官の積極的な証拠開示が求められる。
2016.12.02
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休薬期間は体調が良いので、出来るだけ旅行に出かけようと思っています。ネットで調べると、熱海ではまだもみじ祭をしているとのことで、昨日行ってきました。本当はもう少し早く行きたかったのですが、目的のホテルに空室があるのが昨日だけでした。昨日は午前中まで晴れとの予報だったので、雪の富士山を見るために、まずは河口湖へ。昼食は地元で人気という「たけ川うどん」で吉田うどんを食べました。吉田うどんは他の有名どころのうどんと違い、のどごしが良いわけでもなく、太くて堅いうどんです。他のうどんのようにすすることも出来ません。でも、かめばかむほど小麦粉の味が滲み出て、これはこれで味わい深い物があります。もし行かれることがあれば、是非、まずは一本のうどんを食べてみてください。長さは50センチを超えると思いますので、楽しめると思います。価格は手前の肉玉うどん中が500円、向こうの月見うどん小が350円でした。会計はうどんと引き替えです。食事のあとは本栖湖に映る逆さ富士を見ようと思っていたのですが、雲が出始めたので、急遽山中湖に変更。何とか雲の切れ目から雪の富士山を見ることが出来ました。その後は紅葉狩りのために熱海の梅園へ。緑の残る山を背景にたくさんの紅葉が映えて、とても綺麗で満足でした。でも、ご紹介するのはあまり紅くなっていない「石乗もみじ」です。盛岡の石割り桜と同じように、石から生えている紅葉です。紅葉狩りを楽しんだあとは、一路ホテルへ。チェックイン時刻より前に着いてしまったのですが、そのままチェックインできました。食事も温泉も満足のいく物で、すっかり疲れがとれました。温泉に泊まって起きたら8時というのは初めてです。いつもなら6時前には起きて風呂に入るのですが、8時過ぎの風呂は貸し切り状態でした。タイトルに書かれているとおり、今年最後の紅葉狩りと言うことは、人生最後の可能性が高いと思っています。こんな考えは旅行中には全くなかったのですが、こうやって日記に書いてみると、少し感傷的になります。まあ、ほんの少しですが。本日の体調はきわめて良好で、手足の乾燥には悩まされていますが、他に目立った症状はありません。第5クールが始まってもこの状態が続けば良いのですが。
2016.12.01
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