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http://www.saitama-np.co.jp/news01/24/21x.html より川口市戸塚東二丁目の市道で昨年九月、散歩中の保育園児の列に車が突っ込み、園児四人が死亡、保育士を含め十七人が重軽傷を負った事故で、「四人の園児が亡くなっているのに刑が軽すぎる」として、園児の遺族が二十二日から同市役所一階ロビーで、運転手に対する危険運転致死傷罪の適用と業務上過失致死傷罪の量刑厳罰化を求める署名活動を始めた。二十六日まで行う。被害者の立場に立てば、どうしても許せないという気持ちはよく分かる。それでも、刑は法に則って執行されるべきなのだ。加害者は不注意ではあっただろうが、決して故意ではない。また、危険運転致死傷罪の要件も満たしているとは思わない。署名を求めるサイトでは次のような記述も見られる。4人の幼い命を奪ったにもかかわらず、窃盗罪(10年以下の懲役)よりも軽い刑でhttp://www.matsuridaiko-kanto.com/onegai.html窃盗は故意犯だ。過失犯とは悪質度が違う。ならぬ堪忍するが堪忍という。許した方が、自分自身も楽になれると思うのだが。最近ちっとも医療情報を斬っていない。看板に偽りありと言われそうだ。
2007.01.31
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気合いで傍聴券を手に入れた医師が傍聴記を公開している。ここ↓。http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_ace1.html詳しい報道をするメディアもない状況で、このようなブログは非常に意義がある。身銭を切って傍聴してくれたこの医師に、心からの賞賛を惜しまない。 bambooもそうだが、多くの医師が逮捕・起訴は暴挙だと思っている。実際にこの事件が有罪になることがあれば、日本の医療は極めてまずい状況で崩壊するだろう。ちなみに言っておくと、事件というのは、逮捕・起訴自体が事件なのであり、大野病院での医療が事件だと思っているのではない。それから、医療の崩壊は避けられないと思っている。でも、多くの医師は、出来れば再建可能な形での崩壊を望んでいると思う。この裁判の行方次第で、再建の気力すら奪われるかも知れない。実はメディアに対してはもっと言いたいこともあるのだが、公開することで返ってまずいことになるので、時が来るまで自重することにする。
2007.01.29
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以前から理不尽な民事訴訟の判決はあったが、多くの医師が浮き足立ったのは、やはり大野病院の加藤医師の逮捕からだろう。その初公判が昨日有り、多くの医療関係のブログで取り上げられた。当然、今日の朝刊やテレビのニュースでも大々的に取り上げられると思っていた。でも、そうじゃなさそうだ。この件に関して、未だに bambooはネットでしか報道を見ていない。多くの医療関係ブログをハシゴしてみると、福島県立医大の佐藤教授が日経メディカルに寄せたコメントについて述べているところが多い。メンバーでないと見られないコメントなので、 bambooも触れようと思ったのだが、やめておいた。でも、今なら全文引用しているサイトも多く、誰でも見られる。例えば↓の2007/01/26の日記。http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/色々なサイトで重要だと思われるところにコメントが見られるのだが、 bambooが重要だと思ったところは以下の部分。 また公判前整理手続き(編集部注:裁判の迅速化のために、初公判前に検察側と弁護側、裁判官が集まり、論点などを整理する手続き)も計6回実施したが、医学的な見地から議論を尽くしたとはいえない。そもそも癒着胎盤とは何か、その定義から議論する必要があったが、検察側はこうした話には乗ってこなかったと聞く。弁護側が、癒着胎盤の対応の難しさに関する海外の文献など様々な証拠を提出したが、そのほとんどが採用されなかった。自らの無実を証明するための資料が証拠採用されないのでは、無実の証明が出来ないじゃないかと思うのだが、この件についてはモトケンさんのブログで質問中。ブックマークからたどれるので、興味のある方はどうぞ。
2007.01.27
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注目の福島県立大野病院の「癒着胎盤事件」の公判が始まった。詳しいことは↓で報告される模様。http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/ 報道を見る限り、検察の論拠は今までと同じ。この先は判らないとは言え、どうも隠し球はなさそう。本当にそんなので起訴したのか?しかしなあ、最近はどんな馬鹿な判決でもあり得るからなあ。自然分娩の癒着胎盤→大量出血→緊急子宮摘出という症例がうちでもあったばかりだから、他人事じゃない。結構きわどい症例で、動脈圧測定のために動脈穿刺をしたときに逆流した血液は、血の色をしていなかったそうだ。
2007.01.26
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ブログのタイトル通りに格好良く斬れれば良いのですが、まあ無理でしょう。追々文章もこなれてくることを期待して、まず始めてみます。同じ事項の記事を2つ提示します。 記事:毎日新聞社提供:毎日新聞社【2007年1月24日】 北海道・旭川医大病院の医療過誤:薬剤過剰投与の医師を書類送検 旭川医大付属病院(石川睦男院長)で05年4月、薬剤を過剰投与された上川管内の男性患者(当時80歳)が死亡した医療過誤で、旭川東署は22日付で男性医師(40)を業務上過失致死の疑いで旭川地検に書類送検した。 調べでは、医師は同22日、血液の凝固を止める薬剤を本来の量の4・2倍、誤って投与し、細菌が血中に入る中毒症を起こさせ、敗血症で死亡させた疑い。【渡部宏人】毎日の記事の方があっさりしています。あっさりしすぎの上に、何がなんだか判りません。判るのは、80歳の男性が、血液の凝固を止める薬剤を本来の量の4・2倍投与されたこと。その後敗血症を起こしたらしいこと、です。何をどれだけ投与したのか判りませんし、その後どのような経過をたどったのかも判りません。誤投与だけでは「細菌が血中に入る中毒症」(そもそも意味不明)が起きることもありません。報道としての価値はゼロと考えざるを得ないかな。「悪い医者が書類送検された」と言う印象だけが残る記事ですね。記事:共同通信社提供:共同通信社【2007年1月24日】 北海道警旭川東署は23日までに、手術後の入院患者に血液凝固抑制剤を誤って過剰に投与し死亡させたとして業務上過失致死容疑で、旭川医大病院(石川睦男(いしかわ・むつお)病院長)の男性医師(40)を書類送検した。 2005年5月に発覚した当時、病院側は「過剰投与と死亡との因果関係ははっきりしない」としていたが、同署はカルテなどから因果関係があると判断した。 調べでは、医師は05年4月22日、旭川市内の男性入院患者=当時(80)=に血液凝固抑制剤を誤って過剰に投与し、23日朝、肺の大量出血による急性呼吸不全などで死亡させた疑い。 旭川医大病院の報告書などによると、患者は腎臓結石などで入院して手術を受け、血液が凝固する危険な状態だった。医師は、薬剤の投与を監視する院内システムで警告が出ていたのに無視し、適正量の5.4倍を投与した。思い込みで単純な計算ミスをしたのが原因としていた。また医師は過剰投与したことを遺族に説明しなかったため、遺族から解剖を断られたという。こちらはもう少し詳しく、腎臓結石の手術の後だったこと、血液凝固抑制剤を誤って過剰に投与した翌日に肺から大量に出血したことが示されています。ただし、なぜ血液凝固抑制剤が必要だったのか判りません。また、両記事の数字には不一致があります。ミスの根幹に関わる数字が、どうして異なってしまうのか不思議です。両記事から類推すると、80歳の男性が腎臓結石の手術を受け、術後に何らかの理由により血液凝固抑制剤を投与された。その際、投与量を間違われ、5倍前後の量を投与された後、肺から大量に出血し、その後敗血症を併発して亡くなった、ということでしょうか。その予想が正しいとすれば、医師のミスは否定できませんが、だからといって刑事罰を与えることにはbambooは反対です。「ミスは許されない」と言っても、ミスは起こります。そのため、「ミスは許されない」ような仕事にはミスをしても重大事にならないフェイルセイフ機構を採用することが、医療以外では一般的です。けれども、医療費を限界以下にまで削る政策により、医療ではそのような体制をとれません。そのような状況で、現場の医師にだけ責任を押しつけるのは納得できません。せめて、行政処分で済ませるべきだと考えます。実際にどのような状況だったのかを、もう少し詳しく考えてみましょう。周術期(手術の前後)には、下肢で出来た血栓が飛んで肺血栓を起こしやすくなるため、微量の血液凝固抑制剤を投与することがあります。この場合、本当に微量ですから、5倍程度の量を投与しても、死に至ることは考えにくいでしょう。それでも肺に大量に出血したのであれば、何らかの基礎疾患が肺にあったのでしょう。あるいは、高齢でもあるので元々心房細動があり、手術前から抗凝固療法を受けていたのかも知れません。その場合には肺血栓予防よりも大量の血液凝固抑制剤を投与しますから、5倍投与すれば問題が起きる可能性は高くなります。いずれにしても、報道内容の情報が少ないので、想像するしかありません。記者達は、自分の記事の内容を理解出来るのでしょうか。特に毎日新聞の渡部宏人記者、何を書いているのか、判ってる?
2007.01.25
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遅ればせながら、医療崩壊について危機感を持つようになり、私も何か発信しようと思い立ってブログを立ち上げました。おそらく医療の崩壊は避けられないと思いますが、国民全体が単なるクレーマーに陥らず、建設的な行動を取っていただければ、それだけ再建が容易です。そのお手伝いが出来ればいいなと思っています。具体的には、報道内容を医師の目から見て、実際の所どのような事例と考えられるのかを検証したいと思っています。多くの場合、医療関係の報道は重要な情報が書かれていないことが多く、想像で書かなければならないことがままあると思われます。判断は自己責任と言うことで。
2007.01.24
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