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意識が遠のいていく・・・なんでこうなったんだろう・・・ああ・・・もうダメかな・・・・・20時間前うまく東京を離れ、ユリたちの元へと急いでいた。途中で弾の入った銃を拾い、ハルにはナイフを持たせておいた。2人は互いに心を惹かれあい、敵に会う恐怖より2人でいる時間を幸せに過ごした。草野「もう少ししたら離れ離れになるけど戦争が終わったら迎えに行くから。」草野はハルの手を握り締めそう答えた。ハル「生きて帰ってきてね・・・死んじゃだめだよ・・・」悲しい顔をしながら草野に寄り添った。日も暮れだして寝床を確保し2人は肌を重ねあい行為に溺れていった・・・10時間前起きた草野は隣で寝ていたはずのハルの姿がないことに気づいた。草野「あれ・・・どこいったんだ?」脱いでた服を着込み、辺りを探した。しかし、彼女の姿はどこにもなかった。草野「銃もなくなってる・・・なんでだ・・・」隠しておいた手銃を持ち、ハルを探した・・・2時間前ユリたちと合流した草野は3人でハルを探した。ユリ「どこにいったんですかね・・・」幸「だね・・・心配だよ・・・」草野「大切な人だから生きていて欲しい・・・」辺りに人気はなく静寂しきっていた。20分前日が傾こうとした時、3人に悲劇が襲い掛かった。ハルを探して3人で歩いてる途中銃声が鳴り響いた。ダダダダダダッッッッ放たれた銃弾は幸の頭部・腹部に命中し幸は倒れた。ユリ「幸・・・幸ーーーーーーーーーー」ユリは幸に駆け寄ったがすでに幸は息絶えていた。ユリ「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁ」ユリは幸を抱きかかえ絶叫した。その時どこからか銃声がまた鳴り響いた。今度はユリに弾が命中しユリも倒れた。草野「ユリ大丈夫かっっっ」草野がユリに近づくユリ「う・・・ぁぁ・・・」全身から血が流れ出していた。ユリ「死にたくなぃ・・・・死にたくないよ・・・・」ユリはそう呟きながら息を引き取った草野「ちくしょうっっっだれだっっっっ」銃を向けたそこに立っていた人物それは・・・草野「ハル・・・」探していたハルだった。彼女は草野の銃を構えて現れた。草野「まさか・・・ハルが2人を・・・」ハルは少し沈黙して喋りだした。ハル「私がやったのよ。」そう言われた草野はショックを隠しきれなかった。草野「どうして・・・どうして2人を殺したっっっ答えろっっっ」銃をハルに向け、叫んだハルは嘲笑いながらハル「敵を殺して何が悪いの?おかしなことを言うわね」敵・・・?草野「日本人だろっ味方じゃないのかっっっ」ハル「確かに私は日本人だけど味方じゃないわ。私にとって全ての人間が敵よ」草野「・・・」草野は言葉が出なかった。ハル「私の家族・友達は全て日本人に殺されたわ。戦争になったのをいいことに邪魔にものを殺していったわ」草野「なん・・・だと・・・」ハル「親を目の前で殺され、友達と私はその場で犯された。泣いて懇願しても嘲笑いながら見つめられ反抗した友達は殺されたわ。」ハル「たらい回しに犯された後、私は全てに絶望した。死にたいと思った。でも、このままじゃ死ねない。全ての人間巻き込んで死んでやる」草野「君を愛してたのに・・・俺への愛も嘘だったのかっっ」ハル「死ぬ前に幸せになれてよかったでしょ?夢を見させてあげたの。あまりに可哀想だったから」草野「そうか・・・」草野は覚悟を決めた。草野「愛している以上このままにはできないっっっ。君にはここで死んでもらう。」ハル「そんな銃で私と張り合うわけ?潔く死になさい」そう告げたハルは銃を撃ちだした。素早く避け、反撃をする草野。ハル「へーやるじゃない。さすが兵士なだけあるわね。でも、私には勝てないわよっっっ」再び銃撃戦が始まった。隠れては撃ち、隠れては撃ちを繰り返す2人。そして草野の放った1発はハルの肩へと当たった。銃を落とし、傷口を押さえたハルに近づいた。草野「終わりだ。」そうハルに告げ引き金を引こうとしたその時っっっドスッ草野の腹にナイフが刺さった。草野「グ・・・」刺さった場所から血が滲み出てきた。ハル「私には勝てないって言ったはずよ・・・」草野はよろめいたが、何とか踏ん張った。そしてゆっくりとハルを撃ち抜いた・・・頭を撃ち抜かれたハルは目を見開いたまま死んだ・・・腹に刺さったナイフを抜き、傷口を手で押さえて死んでいる2人の元に戻った。意識が朦朧としながらも2人の元に辿り着き、ポケットに入れていた勲のペンダントをユリの上にそっと置いた。意識が遠のいていく・・・なんでこうなったんだろう・・・ああ・・・もうダメだな・・・2人の手を握った草野はゆっくりと目を閉じた・・・弱弱しい呼吸も無くなり草野の物語はここで終わった・・・そして生き残っているのはタカッペのみとなった・・・
2007.05.17
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草野「いいから早く走ってっっっ」僕は1人の女性を連れ、戦場を逃げていた。2人と別れて4日が経ち、連絡などは一切来なかった。草野「ハンパねぇな・・・流石大都市」半壊したビルに身を潜め、敵がいなくなるのを静かに待った。女性「あの・・・助けてくれてありがとう・・・」女性は酷く怯えていた。草野「いや、女性が殺されるのを見たくなかったからね。で、えーと」女性「あ、私はハルって言います。」草野「ハルちゃんね」女性「友達がみんな殺されてしまって、私1人でどうしたらいいか・・・」草野は少し考えて、とある場所に電話をした。草野「うんうん。だからそっちに1人保護して欲しいの。」草野は少し会話をして電話を切った。草野「名古屋に置いてきた女友達が静岡にいるらしいからそこまでいこう。」ハルをユリたちの元まで案内をするため東京を離れることを決意した。2人は辺りを警戒しながら東京を出ようとした。草野「あっちょっと待って」ハルを止め、草野は違う方向へ歩いた。草野「あそこに銃があるから取ってくるね。あいにく玉切れなんでw」そう言い残し20m離れた場所に落ちている銃を取りに行った。草野「うわっこの銃血まみれだ・・・」落ちていた銃は赤い血に塗れていた。草野「げっこれも玉切れかよ・・・ってあれ?」草野は近くに落ちていたある物を発見した。血に塗れたネックレスを拭き取ってすぐに気づいた。草野「これ・・・勲がしてた奴だ・・・」よく考えてみたら落ちていた銃も勲が使っていた銃と同じだった。草野「あぁ・・・もう終わったんだな・・・」草野は勲がもう死んでいると確信した。その場で少し黙祷を捧げ、ハルの元へ戻った。草野「ゴメン。遅くなっちゃった。あの銃にも弾がなかったから敵に見つからないように行こう」そう言い、先を歩き出した。ハル「草野君・・・なぜ泣いてるの?」草野の目から涙が零れていた・・・・草野「あれ?おっかしいな・・・何で泣いてるんだろ・・・」拭いても拭いても涙は止まらなかったハル「あの場所に何かあったの?」ハルはおずおずと聞いてきた。草野はハルの顔を見ないで行こうと言った。ハルはそれ以降涙の理由を聞かなかった。そして2人は敵に見つからずに東京を後にした・・・
2007.05.03
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