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火の海と化した大阪で沢山の敵を殺し、食料を調達して1週間後、俺たちは愛知にいた。まだ生きている幸に連絡を取り、コーラを飲んで待っていた。勲「ちょっとコンビニ探してくるわ」俺はみんなにそう伝えて1人でコンビニを探した。30分ほど歩いたところに壊れていないコンビニを発見した。弁当やら置いてあったがすでに腐っており、とても食べられるものではなかったが、とりあえずお菓子と飲み物、あと目的のものをゲットした。みんなの元に戻るとすでに幸は着ていた。勲「ちょうどよかったわ。今から写真でも撮ろうぜ」全員唖然としていたがそこはノリでカバーをし、みんなで集合写真を撮った。とりあえず今夜はここに泊まることになり、みんなで寝床を探した。草野「勲、ちょっといい?」勲「どーしたん?」草野は何やら考えて話し始めた。草野「今まで敵に会ってきたけどどーもおかしいと思わない?」勲「やっぱりそう思う?世界相手なのに敵の数が少なすぎる・・・」大都市を通過したのにもかかわらず、敵の少なさは異常だった。草野「なんかあるかもしれんね・・・」草野はまた思い込んだ顔をした。勲「多分ね。ここにいる敵は全て捨て駒ってことも考えられるしね」草野「だね。あと、2人のことなんだけど・・・」草野はユリと幸のほうを見た。勲「やっぱここに置いていったがいいと思うな。そろそろ守ることができないだろうし」草野「そうだね。安全そうな場所に今日は泊まって夜中のうちに先に行こうか」勲「だな。別れを言うのはつらいし、付いてきそうだしね。」草野「タカッペにもあとで言っとくから2人には気づかれないようにしとこう」そういうと草野はいつものようにユリたちと話し始めた。太陽が沈みかけた頃、山の中で防空壕を発見し、そこに泊まることにした。みんな疲れていたせいか、すぐに眠った。日も変わり、夜が深くなった頃、草野とタカッペを起こした。勲「そろそろ行こうか」2人は音を立てないように支度をした。」草野「食料や飲み物は全部置いていこうか。」タカッペ「これくらいあるなら結構持つだろうしね。」3人は持っていた食料などを全て置き、忍び足で防空壕を出た。勲「じゃっ元気でな・・・」防空壕に向かってそう囁き、戦場へと歩き始めた・・・
2007.03.26
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お母さんの死から今日で1週間がたった・・・先を歩く3人の後ろをゆっくりと歩いていた。大坂にたどり着いたとき3人が立ち止まった。ユリ「燃えてる・・・」3人に追いつき町を見回した。町全体が炎に包まれていた。草野「あれは・・・」草野の指差すほうをみんなで見ると敵が町人を楽しそうに追い回していた。1人の子供が石に躓き、それに気づいた親が子の側に寄った。親子はその場で震えて追いついた敵に捕まった。敵は笑顔で銃を親子に向けようとしていた。草野「殺す気か」俺は無言で走り出した。背負っていた銃を手に取り、後ろから殴りつけた。敵は痛みに耐え切れずその場に倒れた。倒れた敵の頭に銃を突きつけた。勲「逃げろっっっ」親はその言葉に反応して子供を抱え、走っていった。敵「This monkey ... 」(この猿が・・・)敵は下から俺を睨み付けていた。俺は無言で引き金を引いた。ダンッッッ放たれた弾丸は敵の頭を貫き、地面に打ち込まれた。勲「黙ってろやカスが」即死した敵に向かって何度も撃った。3人が追いついたとき弾は切れた。タカッペ「勲・・・」その無惨な光景を見た3人はその場で固まった。返り血を浴び、その場に立つ俺を見ていた。勲「行こうか。まだここに敵はいるかもしれん。皆殺しにしてやる」歩き出した俺にユリが口を開いた。ユリ「梅さん・・人は殺さないんじゃ・・・」歩みを止め、振り返った俺は勲「んなもん守りきれねぇ。これは戦争だぜ?生きるか死ぬかだ。」そう言い、また歩き出した。草野「ユリちゃん、勲の言うことは間違ってないよ。これは戦争なんだ。」ユリ「でも・・・」タカッペ「戦争が無かったら勲のおばちゃんも死ななかったやろ?だから戦わなきゃいけんのよ」ユリ「・・・」ユリは俯いた。大阪の町で初めて人を殺した・・・
2007.03.14
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草野と合流をし、九州を出た俺たちは広島を通過中だった辺りには人の影がなく、殺された人の死体が転がっているばかりだった。ユリ「改めて見ると・・・悲しくなりますね・・・」幼い子供の死体を見ながら少し涙をこぼしていた。草野「これが線戦争だから仕方ないと思うけど、将来のある子供まで・・・」タカッペ「来世で幸せになって欲しいね・・・」3人が話していると携帯に電話が来た。妹からだった。真奈美「兄ちゃんいまどこにおると?」泣きながら電話してきた。勲「今広島。東京に死にに行ってる。」真奈美は泣きながら喋っていてよく聞き取れなかった。すると電話を変わった旦那・恵一が静かに喋りだした。恵一「兄ちゃん・・・お母さんが死んだよ・・・」俺は歩いていた足を止めた・・・勲「は?恵君何言ってんの・・・」信じたくなかったからそう言った。恵一「家の下敷きになって・・・助けたけどその時にはもう・・・」電話を落とした・・・死んだ?お母さんが死んだ?整理できなかった。草野「あれ?どーしたの?」草野は近寄り落とした携帯を拾った。草野「もしもし?草野ですよ。何か携帯落として立ち尽くしてるけど何か遭ったの?」・・・草野「え・・・おばちゃんが死んだ?またまた~嘘はいかんよwww」・・・草野「・・・」草野も沈黙した。携帯を草野から取り、電話を変わった。勲「姉ちゃんとかは無事なの?」恵一「一応電話に出たから無事みたい。兄ちゃん帰ってきなよ」恵一はそう言った。勲「今広島だから。それに俺も多分死ぬから。お母さんの分まで生き延びてね・・・」そう言い残し、電話を切った。草野「お前家に戻ったら?おばちゃんの顔くらい見てこいよ」草野は気持ちを察して優しく言った。勲「いや・・・いいよ、後戻りはしたくないから・・・」草野「後悔すんなよ・・・」そう言い残し草野は先にいる2人にそのことを伝えに行った。勲「お母さんが死んだのか・・・俺の分まで生きていて欲しかった・・・」その時目から涙がこぼれた・・・勲「う・・・」目を押さえ静かに泣いた・・・もう会えないお母さんとも思い出を思い出しながら俺は泣き続けた・・・
2007.03.06
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霧が深い・・・ここはどこだ?あたりは霧に包まれていた。歩かなきゃ・・・みんなを探しに・・・当てもなく歩き出す。歩けど歩けど景色が変わることはない・・・なんだよこれ・・・怖くなり走り出す。無我夢中で走り、気づけば森の中にいた。上空をカラスが飛びまわっている。ふと、木の上に人影を見つけた。近くに行こうと歩き出す。木の上?何故そんなとこに・・・?嫌な汗を拭いながら側に行った。え・・・確かに木の上には人がいた。木の上というか木に刺さっていた・・・なんだよこれ・・・ナンナンダヨ・・・・他の木にも人は刺さっている。あれは・・・1つの木に歩み寄った・・・そこに刺さっていた人・・・タカッペ・・・・隣にはゆり・・・少し離れたところに草野・・・なんで・・・なんで死んでるんだよっっっっナンダヨコレ何があったんだよっっっっ他の木を見ると見慣れた顔がいくつもあった。ママ・・あさちゃん・・・幸・・・ぴー・・・あすか・・・たかゆき・・・うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ何も考えず必死で走った持っていたもの全て投げ出し、ひたすら走った地面に転がっていた石に躓き、転倒した。なんで死んでんだよ・・・顔を上げたとき目の前に1本の木が立っていたそこに刺さっていた人・・・・・・俺俺が死んでる・・・・オレガシンデル・・・・・それを見た瞬間・・・足元から身体が消えて行った・・・ナンデキエテルンダヨッッッイヤダッッッキエタクナイッッッッ勲「消えたくないっっっっっっっ」ゆり「梅さん、どーしたんですかっっっ?」一瞬我を疑った。勲「あれ・・・いきてる・・・」ゆりは少し戸惑っていた。ゆり「さっきから酷くうなされてましたけど悪い夢でも見たのですか?」勲「夢・・・・?」周りを見れば布団コーナーにいた。勲「あれ・・・なにこれ?」把握できず混乱していた。ゆり「疲れが溜まってたんですね。まだ寝てるといいですよ」ゆりは心配しながらもう一度寝るようにすすめた。勲「あぁ・・・すまんね」勲(しかし、さっきのは本当に夢だったのかな・・・)もう考えながらまた深い眠りへと落ちていった・・・
2007.03.01
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