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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) フリーソウルコンピ未収録推薦曲(4) 【もうすぐランクイン】HERBIE MANN / RIVERS OF BABYLON '74 「REGGAE」 1950年代中期から活躍しているジャズのフルート奏者、ハービーマンが1974年にジャマイカのTOMMY MCCOOK BANDなどをバックに製作したアルバム「REGGAE」収録曲。曲は1970年にジャマイカのMELODIANSがヒットさせた有名曲のカバー。オリジナルはかなりキャッチーな牧歌的メロディを持つ曲で、悲壮感のある歌詞とは裏腹に、レゲエの和めるリズムをバックに明るい陽光が降り注ぐ平和でのんびりとした雰囲気を醸す内容。後の1978年にドイツのディスコバンドBONEY M.が能天気なディスコアレンジでカバーし世界的ヒットとなったのも納得です。それらに対しハービーマン版はインスト・アレンジなので、あまりにもキャッチー過ぎたメロディの影響がほどよくデトックスされ、ハービーの爽やかでクールで洗練されたフルートの音色により、お洒落ミュージックに変貌した感じ。明るく平和な世界観と和めるリズムをそのまま活かしたうえで通なジャズファンや大人も楽しめる内容になったといったところ。TOMMY MCCOOK BANDによるレゲエサウンドも高品質で、空間的拡がりなどオリジナル以上に心地よく鳴り響きます。途中で聴けるピアノソロはGLADSTONE ANDERSONによるもので、やはりオリジナルの持つキャッチーさからの脱却を意識した演奏って感じですね。ジャズとレゲエの絶妙な組み合わせによるキャッチーながらも洗練されたお洒落な出来栄えということでフリーソウルファンにも受けるんじゃないかなと思いますがいかがでしょう。「YOU TUBE」で聴けます。Melodians / Rivers Of BabylonBoney M. / Rivers of Babylon
2024.05.05
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ZOUK その華麗なる世界 【 カリプソ/ソカのコーナー 】【 ポップ偏差値 62 】Mighty Sparrow / 60 MILLION FRENCHMEN '69 「More Sparrow More」1950年代後半から2000年初頭まで長く活躍した中南米トリニダード・トバゴのカリプソの王様、マイティ・スパロウの1969年のアルバム「More Sparrow More」収録のカリプソ。当ブログでは、最高のカーニバルダンサー MIGHTY SPARROW / LIVE IN JAPAN '88として彼のライブパフォーマンスの楽しさ、素晴らしさを紹介済みです。私は彼の真骨頂は晩年のソカ的なノリノリの踊れるダンサー群と思っていますが、順にアルバムを聴いていたら1969年のアルバムにひっそりと、古き良き時代のカリプソという趣の良曲が収録されていました。(シングルカットはされていないようです。)「6000万人のフランス人(が間違えるはずがない)」というタイトルの本曲は、フランス人があいさつ代わりにする、いわゆるフレンチキスを恋人たちに奨励するような歌詞で、カリプソには珍しくメロディアスな曲。甘く優しくなだらかでどこか懐かしく郷愁を誘うような雰囲気が素晴らしい。軽やかながらリズミカルでグルーヴィなリズムにのり、ホーンの華やかな響きが平和な南国を感じさせます。スパロウの自由度の高い歌もいいけど、特に間奏で胸がキュンとするようなメインフレーズを奏でるホーンの甘く優しい響きがなんとも幸せな気持ちにさせてくれるのです。全体として如何にも60年代、70年代のカリブの小国の純朴で平和な音楽という感じで味がありますね。後にソカ仕様で再録されていますが、現代的で聴きやすさ、踊りやすさはあるものの純朴な味わいが影を潜めてしまい個人的にはあまりお勧めできません。「YOU TUBE」で聴けます。Sixty Million Frenchmen(ソカ仕様)Lord Creator / Sixty Million Frenchmen明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(カリプソ)ポップ偏差値合計76867887562
2024.03.24
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) MEDITATORS / WHEN YOU GO TO A PARTY '70 「RUPIE EDWARDS / HIT PICKS VOLUME 1」収録 レゲエ歌手でプロデューサーでもあるルピィ・エドワーズのサクセルレーベルのコンピ「RUPIE EDWARDS / HIT PICKS VOLUME 1」収録曲。日本盤CDも出ていて個人的にこの日本盤で知った曲です。初期レゲエやロックステディ中心のコンピでその中に入っていたのがこのロックステディなんですが、ほぼ同時期の有名なメディテイションズではなくメディテイターズというグループ名なのが誤認しやすいかも。曲は1970年産ということで、時代的にはロックステディ晩年の作品という趣き。ほとんど余計な装飾音のない素朴で簡素な内容ですが、逆に言えば誤魔化しなしでメロディと歌の魅力だけで成し得た良曲といえますね。ゆったりとしたリズムに物悲しくも甘みのあるメロディに如何にもロックステディ定番的なベースラインが特徴的。(後の1971年にGregory IsaacsがLonely Manとして同トラックを使いまわしてます。)全体的に受ける謙虚な姿勢に好感が持てるのです。ロックステディ晩年のジャマイカの良心という感じでしょうか。「YOU TUBE」で聴けます。Gregory Isaacs / Lonely ManFROGGY RAY / WHEN YOU GO TO A PARTY 1971ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2023.12.18
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 60 】PAT KELLY / TWELFTH OF NEVER '69 元Techniquesのリードで後にソロとして活躍したパット・ケリーの1969年のシングル曲。オリジナルは1957年のJohnny Mathis with Ray Conniff and His Orchestraで、バックはストリングス中心でリズム隊の無い質素な内容。他にSonny James、Sam Cooke、Bobby Vinton、Billy J. Kramer with The Dakotas、Glen Campbell、Chi-Lites、Tammy Wynette、Chairmen of the Board、Bee Gees、アグネスチャン、Olivia Newton-Johnなど200以上のカバーが存在する人気曲です。感傷的なメロディに甘い歌声が映える曲ですが、オリジナル同様ほとんどリズムを感じさせない内容が多い。それらに反しパット・ケリー版は実にリズミカルで個人的にはこの曲のベストカバー。プロデュースはBunny Leeで初期レゲエ、ロックステディな内容。溌剌とした躍動感のあるリズムをバックに、しかし歌声は甘く切ない。この組み合わせの妙味もまたロックステディの醍醐味の一つですね。なお、パット・ケリー版のオリジナルは1968年版ですが、1969年にアレンジを変えて再発されています。瑞々しいオルガンなど加えてかなりポップな内容で後者がお勧め。(誤ってMAX ROMEO名義で印字されているので注意が必要)因みに曲名の「TWELFTH OF NEVER」というのは、「決して来ない12=この世の終わり」(まで君を愛す)という意味の模様。「YOU TUBE」で聴けます。PAT KELLY / TWELFTH OF NEVER(1968年版)Glen Campbell / TWELFTH OF NEVERツイッター始めました(@zoukyeee)。
2023.10.02
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 61 】DOBBY DOBSON / TROUBLE JIM '67ロックステディの名曲「I'm A Loving Pauper」で有名なドビィ・ドブソンの1967年の甘いロックステディ。本曲はそのB面になります。Loving Pauperほどキャッチーではないけれど、甘いメロディと優しい唱法はスウィートソウル・ファンにも受けそうですね。恋人との甘い日々を反芻するかのような、甘さとほろ苦さが混在するメロディが美味。レゲエ前夜、トレジャーアイル産のロックステディの質素で軽いリズム・トラックとの親和性も高い。全体として感じられる古き良き時代の純朴な南国の甘いラブソング感は暑い季節の避暑的音楽に適してると思います。「YOU TUBE」で聴けます。
2023.07.24
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 53.HORACE ANDY / SHOW AND TELL '74 1973年のAl Wilsonによるソウル・ヒットの翌74年のレゲエカバー。オリジナルは憂いを帯びたよく出来たメロディに、ゆったりとしたリズム、洗練されたサウンドに勇ましい男性ヴォーカルが特徴的。本カバーは全盛期70年代のレゲエの軽やかなリズムにのせることで、フワフワとした浮遊感とエコー感が付加され更に和めるトラックになりましたね。オリジナルと比べると、かなり土埃にまみれて風化してしまったかのような古臭さを感じますが、そここそが味となっています。特に高音域の音が排除され、強調された中音域がいい塩梅に心地よく響いています。ファルセットを交えながら歌うホレイス・アンディの女性的声質やか弱い唱法も、この曲の感傷的な憂いを帯びたメロディと上手くマッチした感じ。ホレイス・アンディは当ブログで妙味あるラバーズロック COME ON & ROCK MEと絶望的な状況だからこそ PURE RANKING (GETTO STYLE)の2曲を取り上げていますが、本曲は上記2曲より更に彼の持ち味である声質・唱法がうまく生きていますね。なお、絶望感と虚無感 OTIS GAYLE / I'LL BE AROUNDで紹介済みですが、この曲も収録されているスタジオワンのコンピ「Pirates Choice」は良曲も多くオススメです。「YOU TUBE」で聴けます。
2023.05.22
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 52.HEPTONES / SEA OF LOVE '68 「ON TOP」レゲエを代表する偉大なコーラスグループ、ヘプトーンズの初期レゲエのオールディーズ・カバー。1968年のアナログアルバム「ON TOP」収録。(CD収録版はコーラス入りでいまいちなので注意)オリジナルは1959年のPhil Phillips with The Twilightsの小ヒット。secondhandsongsによると66ものカバーが存在。一番有名なのが1984年にヒットしたHoneydrippers版でしょうか。他にもB.J. ThomasやHorace Andy、Dennis Brownといったレゲエ勢もカバーしています。タイトルに海とつくイメージ通り、浜辺で海を見ながら恋人との想い出を懐かしむような曲でしょうか、のんびりとした曲調で実に和めるムード。ノスタルジックで少し物悲しい雰囲気のAメロのラインも良いけれど、懐かしい想いがこみあげて来るかのようなサビの盛り上がりが素晴らしい。ヘプトーンズ版は初期レゲエの純朴なムードに簡素ながら歯切れのよいトラックがオリジナルの雰囲気にピタリとマッチしていて将に嵌り曲という感じ。この曲の最良バージョンだと思います。個人的には若い頃日光浴をするのに愛聴していましたが、やはり南国リゾートの浜辺やプールサイドなどでまったり和むのに適した曲かと思います。「YOU TUBE」で聴けます。Honeydrippers / Sea of Love
2023.03.27
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 60 】Sister Audrey / DAYLIGHT & DARKNESS '88 「Breaking The Barriers With Sound Vol.1」 ブラックミュージック界の大御所Smokey Robinsonの自作曲で1978年のアルバム「Love Breeze」収録のスウィートソウルのレゲエ・カバー。オリジナルは「光と闇」という謎めいたタイトル通り、すこし神秘的な雰囲気の物静かな内容。派手さはないが気怠く甘い歌唱とメロディの良さでこれもまたスモーキーの代表曲の一つと言えるでしょう。ARIWA版カバーは歌姫シスター・オードリーによるもので、もちろんプロデュースは我らがマッド・プロフェッサー教授。アリワ産ラヴァーズロックはソウルのカバーが多いけど、これもまたそれら名曲の一つ。ラヴァーズ仕立てということでリズムが活き活きとし、夢心地感、浮遊感が増し心地よさが増幅されている。アリワのコンピ「Breaking The Barriers With Sound Vol.1」収録版はアルバム収録版と異なり後半にダブが接続されていて、より幻想的な雰囲気となっていて良い。12インチシングルのAA面はDaylight MIXとなっていて個人的には未聴だけど、こちらも面白そうですね。「YOU TUBE」で聴けます。Smokey Robinson / Daylight and Darkness(オリジナル)
2023.02.06
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 62 】RUDDY THOMAS / MERCY MERCY ME '83 「Reggae By Ruddy Thomas」収録Marvin Gayeの1971年の名曲「MERCY MERCY ME」のレゲエカバー。歌うは甘めの歌ものを得意とするルディ・トーマスで当ブログでは既にREFLECTIONSとSTRANGER IN LOVEを取り上げ済みです。こうしてみるとカバーばかりだけど、彼の真骨頂は甘めの名曲をより甘く仕上げることにある感じで、ご本人も敢えてオリジナルで勝負しようと思わず割り切っているのかも。その心意気良しですね。曲はオリジナルより少しゆったりとした和めるラヴァーズロック。プロデュースはTAPPER ZUKIE、アレンジはWILLY LINDOということでポップで聴きやすく、かつオリジナルのもつ爽やかさを損なわない品のある内容に仕上がってます。secondhandsongs.comによるとこの曲のカバーは74曲も存在しますが、レゲエのリズムに乗ったことでオリジナルより更に浮遊感を増したアレンジが素晴らしく、個人的にはこの曲がベストアレンジ。「YOU TUBE」で聴けます。
2022.11.28
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ZOUK その華麗なる世界 【 ズーク偏差値 68 】 Freem ek Simon Jurad / Assé Bat Douss '03 ダンサブルなズークの最高峰として「Freem / Metro-coco」は紹介済みだけど、Freemには他にも良質なダンサーが複数あります。今回ご紹介するのは、同じマルチニークのズーク・ギタリストSimon Juradとの共演曲。基本は明るく能天気なズーク・ダンサー。厚めのコーラスやスピード感のあるリズムなどはなかなかのものでカリブ海の熱いグルーヴが堪能できる。そして何といっても特筆すべきなのが後半2分以降から入るサイモン・ジュラッドによる狂乱のギタープレイ。単純明快なギター・フレーズを延々2分間繰り返すだけなんだけど、これがズークのリズムと合わさることで日本人にとっては異世界的な熱いグルーヴが創出されている。この単調だけど魔法のようなギターの魅力に気づいて欲しいですね。「YOU TUBE」で聴けます。Freem / Metro-coco(お勧め)Freem / Soukous Gras Double(お勧め)FREEM / Le Mal-Euro(お勧め)明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディサウンド瑞々しさボーナス(ギター)ズーク偏差値合計887810697568
2022.09.26
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 51.Augustus Pablo / Pablo Meets "P" Smart In L.I. 「ROCKERS COMES EAST」'87 メロディカ奏者オーガスタスパブロによる「Junior Delgado / CALL ME」のダブで1987年のアルバム「ROCKERS COMES EAST」収録曲。清涼感のあるポップなダブといえば、「MAD PROFESSOR / BERBICE MADHOUSE」やパブロの「FAT GIRL JEAN」を紹介済みだけど、このダブも暑い夏に聴きたい爽やかで清涼感のある曲です。ジュニア・デルゲイドの歌メインなオリジナルも明るめで悪くないけど、レゲエが好きではない人には少しクドい内容。ダブでは歌を断片的に入れるに止めたことで、オリジナルでは目立たなかったヴィブラフォンやシンセが前面に出てきて、かなりポップで心地よい響きが堪能できる。打ち込み時代到来時の作品なのでドラムの機械臭が強めだがシンセなどの奏でる浮遊感などと絡み、これはこれで面白いかも。タイトルとなっている"P" Smartは曲のエンジニアだけどL.I.ってのはどこのことですかね?「YOU TUBE」で聴けます。
2022.07.18
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 61 】TYRONE TAYLOR / COTTAGE IN NEGRIL (NEW VERSION) '01?「REGGAE LASTING LOVE SONGS VOL.2」1983年のTYRONE TAYLORの自作曲をCLIVE HUNTプロデュースにより再演したジャマイカ製ラバーズロック。2001年にVPから発売のオムニバスCD「REGGAE LASTING LOVE SONGS VOL.2」に収録されている。音の感じからするとやはり2001年頃に製作されたものと思わます。何故オリジナル発売から18年後にもなって再演されたのかは不明だけど、かなりポップに仕上がっています。オリジナルは少し憂いを帯びた甘いメロディの心地よいラヴァーズで如何にもリゾートの町ネグリルのコテージが似合いそうな雰囲気。解放的なサビも悪くないけどAメロの込み上げ系で濃密なメロディが素晴らしい。再演版はリズムがテンポアップしアレンジも大部洗練され聴きやすく。そして何よりタイロン・テイラーによる表現力の幅が広がり、歌が数段魅力的になっているのが驚きです。てっきりフレディ・マクレガー辺りのカバーかと思ってしまいました。タイロン・テイラーは他にも既出のMEMBERS ONLYもお勧めです。「YOU TUBE」で聴けます。
2022.04.25
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) OTIS GAYLE / I'LL BE AROUND '72 フィラデルフィアの重鎮Thom BellとPhil Hurttによる作品で1972年のSpinnersのヒット曲を同じ72年にジャマイカのマイナーレゲエ歌手がカバーしたのが本曲。憂いを帯びた雰囲気が魅力的な本曲だけれど、オリジナルはフィリーの華麗なアレンジでどちらかというと活力も感じさせる内容。一方本カバーはオルガンの初期レゲエサウンドで、憂いを帯びながらも更に寂れて打ちひしがれた絶望感、虚無感を感じさせるのが特徴的。イントロのチープなオルガンの響きを聴いてビビッと来れば適性バッチリですね。間奏のフレーズがまた素晴らしい。コクソンドットのプロデュースでスタジオワン作品ということで、JACKIE MITTOO辺りが演奏してるんですかねえ。なお、この曲が収録されているスタジオワンのコンピ「Pirates Choice」は良曲も多くオススメです。「YOU TUBE」で聴けます。B面はインストっぽいアレンジになっているので続けてどうぞ。
2022.02.14
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 49.TOOTS & THE MAYTALS / JUST TELL ME '69 「SWEET & DANDY」メンフィス・ソウルのアルバムも残しているトゥーツ・ヒバートのグループの69年のアルバム収録曲。「PRESSURE DROP」,「MONKY MAN」といったキャッチーなヒット曲も多いけど、本曲のようなドス黒くファンキーな曲も魅力的。初期レゲエのシンプルなサウンドをバックにトゥーツがソウルフルに歌いまくります。明るいメロディの出来も良いけれど、輪をかけて明るく快活に歌い込み元気いっぱい。更に『ラーラララー』というスキャットを多めに入れて楽しく分かりやすい。他のヒット曲の影に隠れてしまっている感じだけど、ソウルファンにも是非聴いて頂きたい曲です。「YOU TUBE」で聴けます。
2021.09.20
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 62 】J.C. LODGE / I BELIEVE IN YOU '87 「I BELIEVE IN YOU」収録ここまで、1STアルバム「SOMEONE LOVES YOU HONEY」のタイトル曲、2NDアルバムからは、「TO LOVE SOMEBODY」と「STICK BY ME」を紹介してきたジャマイカン・ラヴァーズロックの女王、JCロッジの3RDアルバムのタイトル曲。上記3曲は全てカバーだったけど、この曲はオリジナルみたいですね。かなり良く出来た上質のメロディだけど、他の誰かがカバーしてる訳でもないのが不思議なくらい。曲はゆったりと落ち着いた雰囲気の大人のラヴァーズロック。どこか物哀し気なメロディだけど、悲観することも気負うこともなく、どこか達観し無我の境地に立ったかのような雰囲気が素晴らしいですね。JCロッジの甘くやさしい唱法も流石のもの。時代的にドラムの機械臭のする音が曲にそぐわないのがチト残念。「YOU TUBE」で聴けます。
2021.07.25
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 63 】DERRICK HARRIOTT / WALK THE STREETS '6760年代初頭から活躍するジャマイカのプロデューサー&歌手のデリック・ハリオットの1967年のロックステディ。スウィートソウルにも通じる濃厚な甘さが特徴的な曲です。後に甘茶ソウル名曲のContinental 4 / Day By Day、FRIENDS / Birthday Song、ESCORTS / Look Over Your Shoulders、あのChosen fewとの共演でのCHI-LITES / Have you seen her、DELFONICS / DIDN'T Iなどなど、実に数多くのカバーをしていることからも、彼が如何に甘茶ソウルに精通したミュージシャンであったかが分かります。これらカバーはオリジナルには及ばないヌルめの出来であることは否めないですが、自作曲である本曲は彼ならではの流石の甘茶センスが発揮された優れもの。しっとりと落ち着いた甘いメロディは品があり、上手くロックステディのリズムに溶け込んでいる感じ。派手さは無いけれど純朴な感じに好感が持てるのと味わい深さもありますね。本場アメリカのスウィートソウル創成期とほぼ同時期にジャマイカでもこうした甘茶曲が作られていた事実には驚かされます。「YOU TUBE」で聴けます。まさかのPVもあり。
2021.05.31
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ZOUK その華麗なる世界 (Jean) Paul Albin / Vagabond '89 「Retrouvé」収録80年代後半から90年代にかけて活躍したマルチニークの歌手、ジャン=ポール・アルビンの1STアルバム「Retrouvé」収録曲。ジャンルとしては当ブログが猛プッシュしているズーク・ミュージックになります。「Le Grand Méchant Zouk」(ズーク・ミュージシャンが一同に会したライブ)でのライブ盤は当ブログ既出ですが、ようやくスタジオ録音盤が聴けたので改めてご紹介。なにせ「Le Grand Méchant Zouk」には歌手名を特定したクレジットがなかったから誰の曲か不明でした。「放浪者」というタイトルのこの曲は、ポール・アルビン本人のペンによるミディアム・テンポの甘いバラード。肩の力の抜けた優雅な曲調でメロディはAメロ、Bメロ、サビとどこをとってもなだらかで出来が良い。花の楽園マルチニークの鮮やかな色彩が目に浮かんできそう。最大の聴き所は胸キュンな旋律を甘く抑制を効かせて歌うサビのコーラスかな。どこか郷愁を誘うメロディが泣けちゃう。最後の方の明るいホーンの響きもいいネ。こんなのを聴いてると温かい南国のリゾートに行きたくなってしょうがない。ライブでは大人数なのでスタジオ録音版以上にグルーヴを感じさせ、実際に観衆にも大好評って感じですね。華麗な「Le Grand Méchant Zouk」を是非日本で体験してみたい!と思うけどWEBを検索しても相変わらず国内で誰一人触れてないから絶対無理っぽいのが寂しい限り。この曲のようなズークの優雅な感覚を受け入れる感受性は日本人には足りてないのだろうと思ったり。「YOU TUBE」で聴けます。「Le Grand Méchant Zouk」(91年のライブ映像)「Le Grand Méchant Zouk」(90年のライブ音源)
2021.04.26
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 48.BLACK UHURU / GUESS WHO'S COMING TO DINNER / WHO'S IN THE TOMB (DUB) '79 STRICTLY ROCKERS P.62掲載 80年代初頭に大人気となった硬派なルーツレゲエバンド、ブラックユフルの代表的名曲。79年のアルバム「BLACK UHURU」収録でプロデュースは重鎮スライ&ロビィ。67年のアメリカの映画に同タイトルの「邦題:招かれざる客」という黒人と白人の結婚問題に関する映画があるので、歌詞の内容などこの作品にインスパイアされたのかも。曲は暗めだけど、キャッチーなメロディを持つヘビィなルーツもの。元はリードのMICHAEL ROSEがソロ作品で発表していた作品で、本作はリメイクということになりますね。オリジナルと聴き比べると明確ですが、SLY & ROBBIEの織り成すリズムは超強烈で、個人的にはユフルというよりもスライ&ロビィの作品という気さえする。彼らにとっても代表的な名演と言えそう。菅野さんはSTRICTLY ROCKERSでこの曲について「シンドラのすさまじいポリリズムは特筆すべきで、機械的かつ人間的な強烈なリズムは革命的」と評価。当時私の周囲のロックファンにも大部受けてましたね。なお、81年のスライ&ロビィのダブアルバム「RAIDERS OF THE LOST DUB」には同曲のダブバージョン「WHO'S IN THE TOMB」が収録されています。オリジナルに接続されているダブよりもより派手な内容でこちらの方が個人的にはお勧め。鐘の音がいいんですよねー。因みに同アルバムはインディジョーンズの映画をパロったジャケでかなりB級感が漂っていますが、他にもユフルのダブ「CONVOY HIJACK」やバーニングスペアのダブ「PIT OF SNAKES」などレゲエ名曲の名ダブが収録されていてあまり評価されていない隠れたダブ名作アルバムという感じ。結構知らない人が多いんじゃないかな。幾つかのバージョンがありますが、79年のアルバム「BLACK UHURU」収録版がお勧め。「YOU TUBE」で聴けます。
2021.02.22
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ラバーズロック(2) STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 【 ラヴァーズ偏差値 60 】47.HORACE ANDY & ERROL SCORCHER / COME ON & ROCK ME '80 「UNITY SHOWCASE」 歌手HORACE ANDYとERROL SCORCHERのDJによる1980年のショウケーススタイルのミニアルバム収録曲。HeptonesのWe Are In The Moodの変名カバーで、オリジナル歌手のLEROY SIBBLESによるセルフカバーRock Me Babyも非常に良い出来(昔ジャパンスプラッシュで来日した時歌ってくれました)。「STRICTLY ROCKERS」P.89掲載曲で菅野さんは「ラバーズロック」として紹介しています。前半が歌で後半がDJとなっていますが、特に前半のホレイス・アンディの女性っぽいハイトーン・ヴォイスによる歌に味わいがありますね。元歌の良さと歴史的名トラックの出来栄えもありますが、のんびりした和み系レゲエとして実にいいムード。後半からDJに変わるのも一興で楽しい雰囲気ですね。「YOU TUBE」で聴けます。
2020.12.21
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 64 】BORIS GARDINER / GUILTY '8286年のI WANT TO WAKE UP WITH YOUの大ヒットで有名なボリス・ガーディナーの82年の甘いラヴァーズ。前者の先駆けとなったような本作もプロデュース、アレンジはWILLIE LINDOで安定のポップ感覚。メロディも前者同様で安っぽいラブソングって感じだけどキャッチーさと出来はなかなかのもの。いかにも大衆向けな内容だけどレゲエのリズムとポップなアレンジに載せてかなり心地よい。(逆にレゲエじゃなかったらちょっと甘ったる過ぎて聴けなかったかも)リゾート向け和みレゲエとしてかなりの戦力となること請け合いですね。「YOU TUBE」で聴けます。シンバルがやたらエコーがかかったミックスもあるのでご注意を。
2020.09.28
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 46.CULTURE / BEHOLD I COME '78 「BALDHEAD BRIDGE」収録 P.51掲載多くの名曲を持つルーツ・レゲエ・コーラス・グループのカルチャーの78年のアルバム「BALDHEAD BRIDGE」収録曲。やはり78年のアルバム「HARDER THAN THE REST」では「BEHOLD」というタイトルで発表されていて、このバージョンは別録音という位置づけになります。(STRICTLY ROCKERSによると後者が再録音とのこと。)アルバム「BALDHEAD BRIDGE」はJOE GIBBSのアレンジ&プロデュースなのでかなりポップな仕上がり。この曲もテンポアップさせ、ピアノを効果的に配置、コーラスも積極的に導入している。メロディはカルチャーものとしては落ち着いた雰囲気なのでジョゼフ・ヒルのヴォーカルの魅力が際立つ内容ではないが、軽快なリズムに陽性な曲調、明るいピアノと小気味よいホーン入りのトラックが秀逸です。このトラックも名トラックとして使い回されてしかるべきかと思いますが良曲は存在するんですかねえ。カルチャーには他にも「BEHOLD THE LAND」という名曲があり「BEHOLD」という単語のつく曲が3曲もありややこしい。「YOU TUBE」で聴けます。
2020.06.01
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 45.TWINKLE BROTHERS / PATOO 「COUNTRYMEN」収録 P.58掲載STRICTLY ROCKERSの著者、菅野和彦さんだけでなくNRCの創始者である中村さんも絶賛していて私もその魅力に取りつかれたトゥインクルブラザーズの1980年のアルバム「カントリーメン」収録曲。良曲が豊富なアルバムで、やはり既に紹介済みのBITE MEが抜けて良いけれども、この「PATOO」もなかなかのもの。「パトゥー、パトゥー」というサビの繰り返しが印象的な曲。その温かみのある情感深いメロディが素晴らしい。今聴くと装飾音が蛇足という感じですが。最近の若い人にはこうしたマイナーなルーツレゲエはどう聴こえるんですかねえ。「YOU TUBE」で聴けます。88000回って結構再生数いってますね。
2020.03.23
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 44.JACOB "KILLER" MILLER / COME SEEK JAH '80 LP「MIXED UP MOODS(TOP RANKING)」 P.97掲載 ジェイコブミラーの遺作。このアルバムは他にも「ONCE UPON A TIME」,「CHAPTER A DAY」,「MR.OFFICER」といった偏差値65クラスの素晴らしいルーツレゲエが収録されています。現在ではオリジナルLP盤とは違い、画像のジャケでダブなどを加えた構成で発売されています。80年発売のこのアルバムを聴くとレゲエも円熟期に入り、様々な音楽の影響を受けながら表現に幅が出て来た印象があります。この曲はちょっと白人ロック的に洗練されてきた感じ。基本は歯切れの良い瑞々しいレゲエサウンドだけど、清涼感のあるシンセに泣きのギターを大幅に導入したサウンドが特徴的。サビのメロディはいまいち垢抜けないけど、Aメロの颯爽とした感じはいい雰囲気。だからか余計にサビからAメロへと戻る瞬間が心地よく、そこが一番の聴き所でしょう。様々な表情を見せるジェイコブのスキャットも素晴らしい。「YOU TUBE」で聴けます。
2019.12.23
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ZOUK その華麗なる世界 RAFT / YAKA DANSE (VERSION LONGUE)'87 私がズーク音楽を初めて知った1990年代初頭はもちろん、当ブログを始めた頃さえズークに関する情報は少なく各アーチストの事もよく分からなかった。最近「ネオアコースティックディスクガイド」を順番に「YOU TUBE」で聴き進めているんだけど、先日いきなり場違いで耳馴染みの音楽が飛び込んできた。それがブログ開設当初に紹介したことのあるズークの有名曲「RAFT / YAKA DANSE」だったんですよね。曲は明るく乾いた空気と開放感が素晴らしいレゲエタッチのズーク・ミュージック。キャッチーなメロディに軽やかに転がるヴァイブ風の音色が心地よい。「YOU TUBE」にも、PV、VERSION LONGUE(お勧め)、VERSION REMIXEE、スタジオライブ版など様々な音源があげられています。便利な時代になったもんです。因みにRAFTはネオアコ本によると「ラテン・フレイヴァーが持ち味の二人組ユニット」だとか。確かに彼らのヒット曲である「MADAGASCAR」では如何にもズークなギターの音色も聴けるけど、ネオアコに通じる瑞々しさを感じることが出来ますね。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(解放感)ズーク偏差値合計88867898567
2019.09.23
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 42.HEPTONES / HEPTONES GONNA FIGHT '68 「ON TOP」収録 P.43掲載既に「SOUL & POWER」を紹介済みのヘプトーンズだけど、68年のスタジオワンのアルバム「ON TOP」には初期レゲエの重要曲が沢山収録されてるし、聴きやすさからもレゲエ入門としてお勧めです。というか、これは間違いなくレゲエ史上の重要アルバムのベスト10に入る名盤ですね。「HEPTONES GONNA FIGHT」は、その後多くの使い回しが出回るなどリズムトラック名ともなっている偉大なトラック。STRICTLY ROCKERSに訳詞がないのでよく分からないのだけど、タイトルにファイトと入っているので歌詞自体は不穏なムード。然しながら音楽自体は和やかなムードです。ソフトな声質にソフトな歌い回しにソフトなコーラスが特徴的。キャッチーなメロディは全体を通して魅力的で、先述の通りトラックはシンプルで分かりやすい歴史的なもの。全体的に爽やかで清涼感漂う内容になっていて、暑い季節にもピッタリ。リードのLEROY SIBBLESは84年に「Leroy's Gonna Fight」として再演しています。85年頃彼がジャパンスプラッシュに来日した時にもスライ&ロビーをバックにこの曲をコンサートでやったんだけど、オリジナルとは違って大部激しく歌ってましたね。なかなかの好演で、その時の模様は後にFM東京でオンエアされました。一応2009年のライブの様子が「YOU TUBE」で見れますね。「YOU TUBE」で聴けます。
2019.08.12
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 62 】RUDDY THOMAS / STRANGER IN LOVE '83 JOHN HOLTのアーリーレゲエのラヴァーズ・カバー。83年のアルバム「The Very Best Of Ruddy Thomas」収録曲。このアルバムは既出の「REFLECTIONS OF MY LIFE」など大甘なラヴァーズが多数収録されているのでラバーズロックのファンだけでなくスウィートソウルが好きな人にも是非押さえておいて欲しいですね。今にして思えばこの頃のルディ・トーマスは神がかっていたので、もっとこうしたラヴァーズ・カバーを残して欲しかった。曲は83年産ということで適度に洗練されたヒューマン・トラック。後のFRANKIE PAULやFREDDIE MCGREGORなどのコンピュータライズドと比べると格段に聴きやすい。ちょっと憂いを帯びた甘いメロディに、浮遊感を感じる淡いトラック。ルディ・トーマスの甘くソフトな唱法でオリジナルを更に甘く、より上品な味わいに仕上げています。「YOU TUBE」で聴けます。
2019.03.18
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 60 】GREGORY ISAACS / MY TIME '77大御所シンガーのグレゴリー・アイザックスというと名曲NIGHT NURSEのような暗めの曲が多い印象だけど、この曲は珍しく明るい曲調。牧歌的なメロディが70年代のレゲエのリズムにもよく馴染んでる感じ。オリジナルはコクソン・ドット・プロデュースの1970年のBOB ANDYの初期レゲエでこちらも悪くないけど、聴き比べてみるとグレゴリーの歌手としての力量を感じさせますね。彼にはもっとこうした明るめの曲を歌って欲しかった。ダブの接続されたロングバージョンよりも、サクッと終わる短いバージョンの方がお勧め。「YOU TUBE」で聴けます。
2019.02.04
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 62 】ERROL DUNKLEY / HOW COULD I LET YOU GET AWAY 60年代から活躍していたジャマイカの中堅シンガー、エロール・ダンクリーの恐らく80年代のシングル曲。曲はSPINNERSの72年のスウィートソウル・カバー。オリジナルはちょっと緩めの甘茶ソウルだけどレゲエのリズムに載せることで牧歌的でより良い味が出ましたね。特にオリジナルには無かった平和でのんびり感のあるホーンの響きがいい感じ。レゲエのリズムとホーンによってオリジナルの持ち味を最大限に引き出した好カバーです。後半のインスト展開がいまいちなのが惜しい。因みにオリジナルは結構レゲエアーチストに好評なようでSugar MinottやBarry Biggsといった、やはり甘茶系歌手によってもカバーされています。「YOU TUBE」で聴けます。
2018.11.05
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 41.MARCIA GRIFFITHS / DON'T LET ME DOWN '69 「Put a Little Love in Your Heart」 ジャマイカの女性シンガー、マーシャ・グリフィスのアルバム「Put a Little Love in Your Heart」収録曲。曲はビートルズの有名曲のロックステディ・カバー。オリジナルはゆったりとしたバラードといった感じだけど、このマーシャ版はスピード感のあるリズミカルなものとなっている。特筆すべきはHARRY J. ALL STARSによる非常に歯切れの良いリズム・トラック。オリジナルの温い曲調から一変し瑞々しくダンサブルなロックステディへと劇的に変貌している。特に随所で弾けまくるドラムが良いアクセントになっていて一番の聴き所。スピード感のあるロックステディものリズムとして、またレゲエによるビートルズのカバーの中でも最上級の出来と言えるんじゃないかな。ただマーシャの歌声の方はオリジナルのジョンレノンの歌唱には遠く及ばないのが残念。JACOB MILLER辺りに歌ってもらいたかった。「YOU TUBE」で聴けます。HARRY J. ALL STARS (JAY BOYS)によるオルガン・インスト版もいい味出していて、むしろこちらの方が良いかも。
2018.09.03
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 41.音楽格言:名トラック名曲を生む HAWKEYE / OH I(OH MY)'05 「The Girl I Left Behind」トラック 当ブログで既に「切ないピアノの名トラック Ken Boothe / The Girl I Left Behind '67」、「ETHIOPIAN / WHEN WILL BE THE END '80」として紹介済みの67年スタジオワン産の名トラック「The Girl I Left Behind」。ピアノはきれいで悲しげな響きを奏でるのに適した楽器だけど、このトラックの冒頭ではそれが見事に実現されている。ロックステディ/初期レゲエの持つ素朴な味わいのリズムにもよく馴染んでいますね。その後2003年に「BERES HAMMOND / THERE FOR YOU」でSLY & ROBBIEによって「THERE FOR YOU」リズムとして蘇ります。21世紀に入ってからのものということで大部機械臭のするものとなったけれどトラック本来の持つ魅力はきっちりと伝承されていますね。このヒットを契機に作られた2005年の「HAWKEYE / OH I (OH MY)」もシングJという特異なスタイルを取っているもののトラックの伝統的魅力を踏襲した名曲に仕上がっています。甘く情緒的という点では前記3曲に劣らぬ素晴らしい出来。こうして太古の名トラックが時代を超えて名曲を生み続ける姿を見るにつけ「名トラックは名曲を生む」という格言を思いつく私でありました。「YOU TUBE」で聴けます。
2018.04.09
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 62 】AISHA / THAT'S HOW HEART ACHES ARE MADE '86 (ARIWA ARI-52) 当ブログではお馴染みのイギリスのアリワ・サウンド・スタジオ産のマッド・プロフェッサー製ラヴァーズ・ロック。86年の12インチシングルの他に名ラヴァーズ・コンピ「BREAKING THE BARRIERS WITH SOUND」シリーズのVOLUME 2 「RUBBING THE WALLPAPER」などに収録されています。オリジナルは1963年のBaby Washingtonのヒット曲で、Marvelettes、Loleatta Holloway、Dusty Springfield、といった女性歌手や男性ソウルグループのDELLSやPaul Young、Jerry Butlerなど幅広くカバーされています。オリジナルは少し物悲しい雰囲気のある曲ですが、このAISHA版はポップなレゲエ・アレンジで明るめに変貌しています。可愛らしいシンセ音が鳴り響くアレンジは81年のRandy Crawford版を踏襲していて、むしろランディ版のレゲエ・カバーといった方が正確かも。そのランディ版を更に冷やかに爽やかに、そして洗練された内容に仕立て上げたマッド・プロフェッサーの手腕はお見事という他ないですねえ。(そんな彼のセンスと技術にほれ込んだ幾つもの日本のアーチストが彼にプロデュースしてもらっているはず。)コンピ収録版では後半にダブが接続されていて6分23秒と長く彼の音世界を堪能できる。特にダブ部分の空間(無音部分)を自在に使う手法は日本庭園や日本画といった古来からある日本文化に似通った雰囲気があり、それがアリワ・サウンドが日本で人気だった理由の一つでもあったのではないかな。歌手のAISHAは他にもアリワにDANCING TIMEというラヴァーズ良曲を残していてお勧めです。「YOU TUBE」で聴けるのは4分38秒とダブ部分がほとんど端折られているものなので、あくまでご参考まで。
2018.02.12
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 40.Ken Boothe / The Girl I Left Behind '67 「Mr Rock Steady」収録 ケンブースが67年にコクソン・ドットのプロデュースでスタジオワンに残したアルバム「Mr Rock Steady」に収録されたロックステディ。後にエチオピアンが同一トラックを用いてルーツな歌詞で「WHEN WILL BE THE END」として焼き直していますが、この曲は既に当ブログでSTRICTLY ROCKERS 「ETHIOPIAN / WHEN WILL BE THE END 」 として紹介済みの永遠の名曲です。実はつい先日までケンブース版という元ネタが存在することを知らなかったんだけど、あの歌詞で何故ここまで甘いメロディの名曲に仕上がったのか、その謎が解けたようで嬉しい限り。元歌となったこのケンブース版は「置いてきてしまった少女」と恋愛について歌ったものなので酷く情緒的な甘いメロディ。切ない歌詞によく合ったピアノの響きがまた切なく美しい。個人的にはエチオピアン版に軍配が上がるんだけど、何れにしても素朴な香りのするこのトラック自体が実に素晴らしい。にも拘らず当時は同トラック使用曲はこの2曲しか存在しなかったようなのが残念。その後2003年の「BERES HAMMOND / THERE FOR YOU」でSLY & ROBBIEによって「THERE FOR YOU」リズムとして蘇り2005年にかけて下記のような曲が作られたようです。オリジナルの素朴な風合いは失われてしまっているけれども各曲ともこの年代にしては十分いい感じのラヴァーズに仕上がっている感じ。Ken Boothe / The Girl I Left Behind ETHIOPIAN / WHEN WILL BE THE ENDBERES HAMMOND / THERE FOR YOUBeres Hammond & Annette Brissett / There For YouChaka Chaks / Close To You Chandra / Can't Let Go HAWKEYE / OH MYKibaki / So Many Years Mitch / Come Back BabyRas Petah / Don't Leave
2017.12.11
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 39.EEK-A-MOUSE / GANJA SMUGGLING '81 「WA-DO-DEM」収録 P.100掲載 ラップの元祖であるジャマイカで生まれたDJと歌うスタイルが半々ぐらいに混ざったスタイルが所謂シングジェイ(SING-JAY)スタイル。その先駆者的位置づけとなるのがこのイークアマウス。ただでさえ独特な歌唱スタイルなんだけど更に「バンバン・ビリ・バンバン・ビリ・バンバン」ってな調子の全く意味を為さない喃語のような言葉を連発するので異次元的唱法と言える程。そしてそれらがきっちりと物になっていて更に情緒的でキャッチーなメロディに乗って魅力的な曲に仕上がっているのだから恐れ入る。曲は「ガンジャ・スマッグリン」ということで大麻密売についての歌のようで、そのメロディからも例えば、「YOUNG "D" BOYZ / SELLIN' COCAINE AS USUAL」辺りのGラップの持つ絶望的な哀しみを感じさせます。あまりにも独特で個性的な唱法なのでとっつきにくいかも知れないけれど、嵌るとクセになる素晴らしい世界を作り上げています。レゲエの世界は奥深いですねえ。なんと公式ヴィデオクリップあり。「YOU TUBE」で見れます。大麻密売の緊迫感を味わってください(笑)。
2017.10.16
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 38.Augustus Pablo / King Tubbys Meets The Rockers Uptown '75「King Tubbys Meets The Rockers Uptown」 P.132掲載 単なるメロディカ奏者というよりもレゲエのプロデューサーであるオーガスタス・パブロが主体となって作った楽曲をダブの王様、キング・タビーがダブ化した曲で、ダブの歴史的名盤「King Tubbys Meets The Rockers Uptown (王様タビーが音楽集団ロッカーズとアップタウンで出会う)」収録のタイトル曲。レゲエ好きなら誰もが認めるダブの傑作中の傑作で名実共に代表曲と言える存在。(レゲエ・ガイドブック STRICTLY ROCKERS P.132掲載)元歌は「JACOB MILLER / Baby I Love You So」で、ダブ版ではヴォーカルを大部抜いてしまい、ベース、ドラムなどを大幅に強調している。またエコーをふんだんに使い奥行きのある非常に立体的な音空間を構築している。(特にシャキシャキとした切れ味鋭いハイハットの高音部と重量感のあるベースの低音部が聴きどころ。)そして立体的というだけでなく、それが元曲から大部戦闘的で緊迫感に満ちたものへと変換されている。加えてここで聴けるカールトン・バレットのドラムのおかずが非常に独創的で魅力的。(藤原ヒロシが昔自身のラジオのジングルに効果的に使用していた)短いながらも実に聴きどころの多い素晴らしいダブです。是非超大型スピーカーで大音量で体感して欲しいですね。「YOU TUBE」で聴けます。
2017.06.19
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ラヴァーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 61 】JOHN HOLT & JOYA LANDIS / I'LL BE LONELY '68 当ブログで既に「DO YOU WANT ME」を取り上げているJOHN HOLTと「MOONLIGHT LOVER」を取り上げている女性歌手JOYA LANDISとのデュエット曲。当初は「Jay & Joya」名義で出てたみたいです。1968年のロックステディでDuke ReidのTreasure Isleから。トレジャー・アイルにはこうした可愛らしいロックステディが沢山有るからコンピなどで一通り聞いて欲しいですね。「宝島」というネーミングと宝箱をあしらったレーベルデザインもいい。どこか物悲しげで甘酸っぱいメロディが印象的な曲。ポップで可愛らしいホーンの音色と終盤の「ララララ」スキャットの素朴な雰囲気が味わい深い。肩の力の抜けた大らかで平和な空気感はこの時代ならではですかねえ。デュエット名義だけど聞こえるのはほとんどジョンホルトの声だけで曲が2分弱と短いのが惜しい。「YOU TUBE」で聴けます。
2017.05.01
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ZOUK その華麗なる世界 【 ズーク偏差値 73 】TCHICO TCHICAYA / COCKTAIL TOROPICAL '89 「ZOUKOLLECTION VOL.3」ズークものコンピではお馴染みのHIBISCUS RECORDSからのズーク・コンピ「ZOUKOLLECTION VOL.3」の収録曲。ズーク・コンピ収録なのだから、当然ズークの一種なのだろうと思っていたけどちょっと異質な内容なので調べてみると、このチコ・チカヤという人は1970年から活躍しているアフリカのコンゴ共和国出身のミュージシャン。サウンドにズーク的エッセンスを感じさせるものの基本的にはアフリカン・ミュージックという位置づけの方が近いのかも知れないです。曲は非常にスピード感とグルーヴ感のある洗練されたダンス・ミュージック。小刻みに、然しながら濃密に弾かれる弦の音色や威勢のいいホーンの使い方にズークっぽさを感じさせます。ただリードの唱法やコーラスの感じは全く異質でこれがアフリカのコンゴ・サウンドって感じなんでしょうかねえ。ちょっと日本人には馴染みのないラインで展開されるサビ・メロディはトロピカルというよりはエキゾチックで実に魅力的です。黒人の持つドス黒いグルーヴは何もアメリカだけのものではなく、むしろここまでダンサブルなものはアメリカ国内では望めないのではないか?とさえ思わせる素晴らしいサウンドです。本気でレアグルーヴを始めるのなら、この辺りも外せないぞ!「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(高速グルーヴ)ズーク偏差値合計9971010788573
2017.02.19
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 37.ISRAEL VIBRATION / TOP CONTROL '80「UNCONQUERED PEOPLE」P.59掲載「THE SAME SONG」、「BALL OF FIRE」、「FRIDAY EVENING」などの名曲を持つイスラエル・バイブレーションの2NDアルバム収録曲。STRICTLY ROCKERSではアルバムは大きく取り上げられているけど本曲は未掲載。タイトルの訳は「支配者による管理・統制」って感じですかねえ。バレット兄弟やパブロなんかがバックを務めタフゴングで録音されているだけに生楽器の響きや、その音の抜け具合とか素晴らしいですね。こういう生音を使った良質なレゲエが大部廃れてしまっていることが残念でならない。曲に緊迫感や派手さは無いけれど、淡々とした曲調ながら良く出来たメロディが味わい深い。特にサビのフレーズがイイ。かなり力の抜けた感のあるコーラスにリードも輪をかけてトボけた感じで、これは将にヘタウマって感じですね。「YOU TUBE」で聴けます。(ダブ付きでどうぞ)
2016.11.27
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ラヴァーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 64 】MAXI PRIEST / LET ME KNOW (EXTENDED VERSION) '87マキシ・プリーストの87年の2NDアルバム収録曲。それまでにない洗練されたポップ感覚溢れる85年の1STアルバム「YOU'RE SAFE」でいきなりレゲエファンを驚かせた彼は、究極のポップ・レゲエにして彼の代表曲「SOME GUYS HAVE ALL THE LUCK 」収録の3RDアルバム「MAXI」までは素晴らしくポップでしなやかな歌物レゲエを聴かせてくれどれもオススメです。この「LET ME KNOW」も伸びやかでしなやかな歌物レゲエ。軽やかで洗練された高揚感のあるメロディは70年代ソウルのJOHNNY BRISTOL辺りからの流れを汲んでいるのかも。ASWADのDrummie Zebがプロデュースしていますが、ポップなアレンジは彼の手腕なのかな。後半にダブが接続されている12インチ版のEXTENDED VERSIONがオススメです。「YOU TUBE」で聴けます。
2016.08.28
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 36.CARLTON AND THE SHOES / Sincerely Yours '76「LOVE ME FOREVER」(STUDIO ONE PSOL 003)P.40掲載ロックステディ/初期レゲエを代表する名作アルバムから。アルバムは76年リリースですが録音自体は68年頃に行われていた模様。このアルバムには他にもLOVE IS ALL,Love Me Forever, Never Give Your Heart Away, Me And Youといった名曲がゴロゴロしています。この「Sincerely Yours」は中でも特にハーモニーが美しい曲。淡く柔らかでか細いリードにこれまた控えめなバックコーラスが微妙に音程をずらしてフォローする構図。優しく甘いメロディも相まって非常に魅力的なヴォーカルワークですね。ちょっとヘタウマっぽい感じで泥臭さや田舎臭さ、古臭ささえもいい塩梅に感じられます。バックの歯切れ良いロックステディのリズムも素晴らしいのですが、中でも特にオルガンのチープで哀愁に満ちた響きとフレーズがなんとも魅力的です。(なお、82年のアルバム「This Heart Of Mine」収録のバージョンはいまいちな内容になっていますのでお間違えのないように。)「YOU TUBE」で聴けます。
2016.07.17
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 35.JACOB "KILLER" MILLER / CHAPTER A DAY '80 LP「MIXED UP MOODS(TOP RANKING)」 P.97掲載ルーツ歌手、ジェイコブミラーの80年のアルバム「MIXED UP MOODS」収録曲。若くして亡くなった彼のこの最後のアルバムは既に取り上げ済みの「ONCE UPON A TIME」をはじめ粒揃いの大傑作なので、実にその死が惜しまれます。せめてもう1作ぐらい残してくれていたら、、、。そのアルバムの最後を飾るのが、この「CHAPTER A DAY」なんだけれども、偶然にか如何にも最後を飾るに相応しい約7分長もの大作となっています。ボブ・マーリーに通じるようなキャッチーで感傷的なメロディを持つ曲で、ゆったりとしたリズムに乗りジェイコブが豪快に、ソウルフルに歌い上げます。よく抜けるパーカッションも開放的なムードを出しているし、シンセも入ってサウンドが明るくポップなところもいいね。そして一番の聴きどころは終盤の語り部分。JAHを讃える内容のようだけどエコーの増したサウンドをバックに渋く語感よくグルーヴィーに語ります。そのシメはお馴染みの「JAH RASTA FAR I」なんだけれどもこれが豪快で最高にカッコイイ!「YOU TUBE」で聴けます。
2016.01.29
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ラヴァーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 63 】CYNTHIA SCHLOSS / AM I LOSING YOU '88当ブログでは、既に「SEND ME THE PILLOW YOU DREAM ON」を紹介済みのイギリスのラヴァーズ・ロック・シンガーCYNTHIA SCHLOSSによるオールディーズ・カントリーのラヴァーズ・カバー。SEND ME THE PILLOWは1949年がオリジナルだったけど、この「AM I LOSING YOU」も、同じくオリジナル(Jim Reeves)は1957年と古いカントリー。前者は兎も角、後者はさほど有名じゃない謂わばマニアックな曲だと思うんだけど、この選曲は彼女の趣味なんですかねえ。何れにしてもどちらも良い曲なうえに、更にそのカバーの出来が素晴らしいんですよねえ。WILLIE LINDOプロデュースによるポップなアレンジは、テンポも速くなりオリジナルよりもずっと聴き易い内容。レゲエの軽快なリズムに乗ってこの曲の牧歌的で甘く多幸感に満ちたメロディが、より活かされている感じ。シンシアは日本では全く人気が無い感じだけど、楽曲にも恵まれているのでもっと聴かれていいんじゃないかな。「YOU TUBE」で聴けます。
2015.12.29
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ラヴァーズロック(2) J.C.LODGE / STICK BY ME 「REVEALED」'85 収録既にこのアルバム収録の「TO LOVE SOMEBODY」も紹介済みだけど、JCロッジの和めるラヴァーズ・シリーズ第三弾ということで。売れ線になってからの彼女の作品に魅力を感じない人もいるかと思うけど、初期の彼女は素朴な味わいがありラヴァーズ歌手として一時代を築いたのではないかと思います。曲はレゲエではお馴染みのヒット曲のカバー・バージョン。JOHN HOLT,DENNIS BROWNといったところのものが有名でしょうか。シングJスタイルの「Johnny P & Thriller U」のバージョンは明るくポップな内容で、毛色は違うけどこちらも私の大好きなバージョンでオススメ。オリジナルは62年の「Shep And The Limelites」みたいですね。JCロッジのバージョンはちょっとバックの機械臭が気になるけど、女性らしい甘く柔らかなヴォーカルが曲調に合っていると思います。「YOU TUBE」で聴けます。
2015.11.21
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 34.PRINCE LINCOLN THOMPSON & THE ROYAL RASSES / SMILING FACES 「NATURAL WILD」'80 P.61掲載80年にロックのJOE JACKSON BANDとの競演ということで話題になったアルバム「NATURAL WILD」収録曲。当ブログでは「PEOPLE'S MIND」を既に取り上げています。そちらでも絶賛しましたが、このアルバムはレゲエという枠を超えた異ジャンル融合的な魅力が溢れる素晴らしい出来なので、音楽好き、特に黒人音楽好きを自称される方なら是非ともおさえておいて欲しいアルバムですね。それにしても一体何故このアルバムが作られることになったのか興味深いところですが、双方ともこのような素晴らしい成果を予想していたんでしょうかねえ。暗く悲しげなムードのA,Bメロディに続き、突如スピード感を増し高揚感のある歌が展開されるCメロ部分が一番の聴きどころ。グルーヴィなハイハットやピアノなどが畳みかける情報量の多い展開はレゲエと呼ぶにはどうかというところですが、リンカーン・トンプソンのハイトーン・ヴォイスと渾然一体となって実に魅力的。その後のサビなど随所で聴かれる透明感のあるエレピのフレーズも印象的で素敵です。「YOU TUBE」で聴けます。
2015.09.30
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ラヴァーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 63 】JANET KAY / LOVING YOU (ALL TONE 006)'77 Minnie Ripertonの74年のソウル・ヒットのラヴァーズ・カバーで77年の作品。プロデュースはALTON ELLIS。何故か日本では91年に再録音したものが大ヒットしたので、レゲエファン以外にも知られた超有名曲という位置づけになりますね。他のアーチストによるカバーも多いけれど、オリジナル含めてラヴィング・ユーと言えばジャネット・ケイで決まりって感じでしょう。しかしなぜ日本で大ヒットしたのか?今にして思えば不思議ですね。テレビドラマに使われたんでしたっけ?91年ということである程度レゲエに馴染める土壌ができていたことも大きかったかと思います。原曲以上のヒット/有名曲になった要因は、悲しげなしっとりとしたメロディがレゲエの軽やかなリズムにより良い方向に中和されたからでしょうか。ヴォーカルもソウルフルなミニーの唱法よりずっとあっさりして聴き易いし、ジャネットの声質も魅力的だったからかな。それにしても91年版はレゲエ、特にラヴァーズ・ロック者の私からすると聴くに耐えない魅力薄な内容。当ブログをご訪問いただくような濃い音楽ファンには是非77年版を聴いて頂きたいですね。特に後半にインスト・ダブが接続されたALL TONE版はそのダブ部分がエコーが深めで聴き応え十分の素晴らしい内容。この有名曲に食傷ぎみの方も是非お試しください。「YOU TUBE」で聴けるのとは違っていますのでご注意を。
2015.07.30
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 33.CULTURE / BEHOLD THE LAND '78 LP「AFRICA STAND ALONE」収録 P.51掲載 もう30年以上前の私が高校1年生の頃に夢中になったレゲエグループのカルチャーだけど、まさか30年以上後にもなってもまだ聴き続けてるとは思ってもみなかった。明るく乾いて溌剌としていながらメロディアス!こんなポップなレゲエグループに今後の人生で沢山沢山出会えるのかと期待していたけれども、残念ながらこのカルチャーが最初にして最後のグループだったって感じですねえ。アルバム「AFRICA STAND ALONE」収録のこの曲は、軽快なミリタント・ビートに情緒的なメロディが特徴的。速めのリズムながらメリハリの効いたリズムも素晴らしいですね。ジョゼフ・ヒルの陽性でヘタウマなヴォーカルもイイ。後半にダブが接続されているディスコ・ミックスなんだけど、そのダブに移行する瞬間が実にスリリング&ダイナミック。超カッコイイー!こういうのを聴くとレゲエが分かる人間で良かったーって思えるね。「YOU TUBE」で聴けます。是非フル・ヴォリュームで。
2014.12.11
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LOVERS ROCK (1) 【 ラヴァーズ偏差値 72 】DENNIS BROWN / LOVE HAS FOUND ITS WAY '82 (P.84掲載) ジャマイカのベテラン・レゲエ歌手の同名アルバム収録曲。この曲はラヴァーズロックの代名詞的存在と言えますね。然しながら、この当時の日本ではBOB MARLEYをはじめとしたルーツレゲエが人気の中心でこうした甘いレゲエが話題に上ることはあまり無かった気がします。曲は甘く情感たっぷりに揺れるギターの音色が特徴的な大人向けのラヴァーズ。南国リゾートムード満点の曲ですが、特に甘く素敵なリゾートの夜を予感させてくれます。大甘なメロディにデニスの甘い歌声。熱い夜を涼しげにクールダウンしつつも、ムーディーに盛り上げるギターのカッティングが心地よいですね。全体として非常にキャッチーで聞きやすい作りになっているので、スウィートソウル・ファンにもお勧めしたい1曲です。「YOU TUBE」で聴けます。
2014.08.03
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 32.ALTON ELLIS / WHY BIRDS FOLLOW SPRING '67 「MR.SOUL OF JAMAICA」収録 P.103掲載「STRICTLY ROCKERS」でも、ミスター・ロックステディと紹介されているけれども、将にアルトン・エリスはロックステディの代名詞的存在ですね。このアルバムは「WILLOW TREE」はじめ、そんな彼の代表曲が沢山入っているので、ロックステディの入門的アルバムとしてもお勧めです。オルガンを中心とした純朴で質素な味わいに風情のあるロックステディのリズムに、これまた純朴でちょっと悲しげな雰囲気の女性コーラス。それらをバックに甘くほろ苦く情緒的なメロディは出来が良く、実に魅力的です。いかにもレトロな60年代という感じでジャマイカの土ぼこりをも感じさせる趣きが有りますが、こういうのを今の時代に再現しようとしてもかなり難しそうですねえ。ジャマイカの誇る貴重な文化遺産という気がします。「YOU TUBE」で聴けます。なお個人的にはあまり好みではありませんが、テンポの遅いバージョンもあります。
2014.06.05
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 31.RICO RODRIGUEZ / AFRICA '76「MAN FROM WAREIKA」収録 P.129掲載トロンボーン奏者リコ・ロドリゲスのソロアルバム収録曲。このアルバムを聴いたのは中学三年生の頃だったんだけど、収録曲の「AFRICA」が好きで頻繁に聴いてました。情感たっぷりな泣き節が中学生にも分かりやすかったんでしょうね。「この曲を学校のブラスバンドで演奏したらみんな感動するだろうなあ」なんて思ったりしてましたが、今にして思えば中二病全開でしたね。大人になってから、特に最近は全然聴かなくなってしまったのは、キャッチー過ぎて飽き易いのと、真剣に向き合うには気恥ずかしい、言うなれば「臭い」って感覚に襲われるからかも知れません。他の人の感想も是非聞いてみたいですねー。「YOU TUBE」で聴けます。
2014.03.14
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LOVERS ROCK (1) 【 ラヴァーズ偏差値 70 】ELAINE FALCON / I'M GONNA MARRY YOU (LOVE NOTES 001)全く正体不明なおそらくイギリスの女性ラヴァーズ・ロック。(正式タイトルは「I'M GONA MARRY YOU」)ちょっと物悲しげで胸キュンなイントロのメロディが曲全体のムードをリード。甘く、切なく、そしてどこか懐かしい気持ちにさせてくれます。続いて聴こえてくる女性ヴォーカルはまるで男の娘ファルセットのように甘くまろやか、かつ可愛らしい。甘茶ソウルで言うとデルフォニクスのウイリアム・ハートの女性版って感じですかねえ。唱法も出しゃばらず、ひたすら控えめで奥ゆかしい所は好印象。そして肝心のメロディも甘く綺麗で可愛らしく、ティーンエイジャーの恋愛における淡い想いがヒシヒシと伝わってきます。メロディ展開がひたすらAメロとBメロの繰り返しだけってのが単調で玉に瑕だけど、甘茶ソウルにおける「TOMORROW'S PROMISE / HE DON'T LOVE YOU LIKE I DO 」や「GASLIGHT / I'M GONNA GET YOU」クラスの胸キュン度って感じで、甘茶ファンにも絶対的お勧めのラヴァーズ・ロックです。
2013.11.25
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ラヴァーズロック(2) 【もうすぐランクイン】NATURAL MYSTICS / TROPICAL FEELINGS 12"NATURAL MYSTICSという良く知られていないグループの12インチシングル「MY SWEET GIRL」のB面収録のギターを中心としたインスト曲。ウォーキング・テンポの心地良いリズムに乗って、まさにトロピカルなギターの音色が響き渡ります。適度にエコーに包まれたギターがオーバーダビングされちょっと幻想的な雰囲気も。穏やかで温かみのある明るい曲調にメロディも甘みを帯びて、南国のリゾートのプールサイドで和むには絶好の曲という感じ。全体的に音の響きが心地良く、特に低音域や中音域が良いので大音量でのプレイにももってこい。後半にはダブも接続されていて楽しさ倍増ですよ。こちらのページで試聴出来ます。
2013.09.17
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