元Techniquesのリードで後にソロとして活躍したパット・ケリーの1969年のシングル曲。オリジナルは1957年のJohnny Mathis with Ray Conniff and His Orchestraで、バックはストリングス中心でリズム隊の無い質素な内容。他にSonny James、Sam Cooke、Bobby Vinton、Billy J. Kramer with The Dakotas、Glen Campbell、Chi-Lites、Tammy Wynette、Chairmen of the Board、Bee Gees、アグネスチャン、Olivia Newton-Johnなど200以上のカバーが存在する人気曲です。感傷的なメロディに甘い歌声が映える曲ですが、オリジナル同様ほとんどリズムを感じさせない内容が多い。
それらに反しパット・ケリー版は実にリズミカルで個人的にはこの曲のベストカバー。プロデュースはBunny Leeで初期レゲエ、ロックステディな内容。溌剌とした躍動感のあるリズムをバックに、しかし歌声は甘く切ない。この組み合わせの妙味もまたロックステディの醍醐味の一つですね。なお、パット・ケリー版のオリジナルは1968年版ですが、1969年にアレンジを変えて再発されています。瑞々しいオルガンなど加えてかなりポップな内容で後者がお勧め。(誤ってMAX ROMEO名義で印字されているので注意が必要)因みに曲名の「TWELFTH OF NEVER」というのは、「決して来ない12=この世の終わり」(まで君を愛す)という意味の模様。