現代詩・個人詩誌「白黒目」豊原清明BLOG

2021.03.30
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ダイヤモンドを削る人

くらい亀がのそのそっとして
告白の言葉を
百枚ノートに書き留めても
相手がいない
この告白を亀にあげても
這うだけ
ゴジラは声を出して
火焔を吐く


びしっ、と背中に痒みが走り
一日中、自分の体を掻く僕も
亀と等しい存在だ
傷だらけ
血のにじむ体を湯舟に浸けて
爪の傷の沁みる
怠さ
拭っても 拭っても
拭い切れない体の湯水に
「不可能」
眠れるまで

頭が思う
布団中、ばらばらに分離した体
名無しの犬が駆けて往く
頭が痛くて 氷を噛んで
月が欠けているのを

何も変わることなく
自然は存在するが
人は移動し、変化して往く
揺れていて
遠のく
怪力は弱くなり
飯も腐り
子がいなければ家は寂しく
いても虚しく
人は欠けている月だ
首を掻いていると
無言であることを意識して
「聖書」を朗読する
夢のようだ
ことごとすべてが。





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最終更新日  2021.03.30 18:11:05
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