現代詩・個人詩誌「白黒目」豊原清明BLOG

2022.01.17
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色褪せた十円玉を

すべての群青に背中を向けて
原始に帰って 寡黙になって
灰の泥に過ぎない 街に埋もれて
一隅に
人間の仮面が幾つも棄てられ
指に黴生えて突っ立つ壁際の蜘蛛が笑う

体の右半身が連体修飾語
左半身が連用修飾語

独立語が急所であって素晴らしい
独立語を僕は重んじて
体が全地の源で急所が肝要であるとして

太陽の熱さが歪んで見える
眼のくるしい 幼女の表情は
見失った墓標を掴んでいる
再び、親子には墓がない金がない
桜色のチョコレートが
口に溶けて行くなら
墓代を貯めなければ父母の骨は
何処で眠るのか

眼を掻きむしって
見たくないものを見えなくするまでよ
塵の芯だけが残って
トイレットペーパーの袋に入れる
本は塵になる


焼魚食して
フフフ 満ちてくる生舌

一刻 一刻が
玉蜀黍の暮しの中の叫び声
木魂する 座布団に坐って
トマト噛むと二月の生が輝きだす
焼魚食べると魚が勿体ないヨと抵抗する





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最終更新日  2022.01.17 19:37:38
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