現代詩・個人詩誌「白黒目」豊原清明BLOG

2022.01.18
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火の揺れる古城に手を振る

古くから飛んでいた鳥よ
街から消えた鳥たちの
人の中の地図が過疎の街角

父母に「老」の冠の着くことに
意味があるのか
意味が無くても事実は言っているだけ
父の皺が溶けていくように
母が痴呆にならないように

話しかける
話すのがしんどいと言う
口を閉ざす
惑星は此処なのか
老母とは誰なのか

古からのシャツ引っ張って
よう、よく知っている場所に
誰一人とていない時代枯野の頭のような
小さな庭に雑草、めらり生えて

紫の華 母の手首に流れる血みたい
裸の姿が

ぽっかりと溶けていく
敗戦後の廊下の軋み
何者かによって三角に放出される
深い霧の中で
父母は背を丸め立っている

飼っていた鳥は
大空へ逃げて行った

影絵
スケルトン
親の手 親の足 その骨を
肉を抱く 一言もなく老い盛んに握る。





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最終更新日  2022.01.18 19:19:55
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