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監督 トム・フーパー キャストコリン・ファース (King George VI) ジェフリー・ラッシュ (Lionel Logue) ヘレナ・ボナム=カーター (Queen Elizabeth) ガイ・ピアース (King Edward VIII) ティモシー・スポール (Winston Churchill) デレク・ジャコビ (Archbishop Cosmo Lang) ジェニファー・エール (Myrtle Logue) マイケル・ガンボン (King George V)落ち込んでばかりいてはいけないと久しぶりに映画館に行ってきました本作の『英国王のスピーチ』はゴールデン・グローブ賞 主演男優賞アカデミー賞 作品賞 監督賞 主演男優賞 オリジナル脚本賞を受賞しています 1936年ジョージ5世が亡くなり長男のエドワード8世が即位します新王エドワードは離婚歴が有り、夫のある女性ウォリス・シンプソンとの結婚を望んでいますが英国教会の首長でもある国王が離婚歴のある女性と結婚することは認められず国を挙げての大騒ぎになり王位か恋かの選択を迫られたエドワードは王位を捨てましたそして王になるべく育てられたわけではなく望んだわけでもない次男のジョージがヒトラーがドイツの首相になりファシズムが台頭し第二次世界大戦勃発が目前のこの難局に国王にならざるをえませんでした他にもジョージには国王として不都合なことがありました幼い頃の乳母の影響と厳しい父の躾のため真面目で繊細なジョージは吃音という言語障害をもってしまったのです民衆を前にすると言葉が出なくなるのは演説が不可避の国王としては非常に困ったことです吃音を克服するべく忍耐強く努力がなされますが効果はなくジョージと妻のエリザベスは苦しみます念のため、このエリザベスは現エリザベス2世の母です言語療法士のライオネルの献身寄り添い励ますエリザベスの愛ついに、イギリスはドイツに宣戦を布告します国王はラジオを通じて国民にスピーチをしなければなりませんナチスと戦うためには国民の心が一つになることが大切ですから国王は国民の心を打つ演説をしなければなりませんジョージ6世は、この大切なスピーチを吃音を見せないようにゆっくりと間をとりながら威厳をもって、全身全霊を込め誠意と勇気で語りました戦争にならないために、あらゆる努力をしたが努力の甲斐がなく戦争になったことを説明しこれからは、暗い日々が続くかもしれないが力をあわせて頑張っていこうと話しました戦争が拡大してロンドンに敵機が襲来しても国王一家は疎開せず睦まじい家族の姿を見せて国民と共に首都に在ることで国民の士気を鼓舞したと言われています困難に際しての真のリーダーシップと思いますコリン・ファースは『ブリジット・ジョーンズの日記』で固物の英国紳士をユーモラスに演じてワクワクさせましたけどこの作品のジョージ6世は王者らしく威厳がありながらコンプレックスに悩むひとりの人間としてまた、家庭の人としての姿を演じて最高です夫婦とはこんなにステキなものなんだと思わせてくれ、反省させてくれたヘレナ・ボナム=カーターは曾祖父がイギリスの首相を務めた名家の生まれと言われていますけど自信のある気品と素直な愛らしさがとっても素晴らしい王妃です久しぶりに心打たれ満足した映画でしたお勧めです
2011.03.30
"""いつかは死ぬのだから"""死ぬのは決まっているのだから朗らかにやっていこういつかは終わるのだから全力で向かっていこう時間は限られているのだからチャンスはいつも今だ嘆きわめくことなんかオペラの役者にませておけ
2011.03.28
アメリカの女性としてははじめてノーベル文学を受賞したパールパックは、この作品の一章『大地』でピューりッツア賞も受けました主人公は中国の農民の王龍ですが阿蘭も大きな存在です私にとっては彼女こそヒロインです飢饉のときまだ幼かった阿蘭は親が彼女以外の家族を養うために金持ちに奴隷として売られました叩かれ、鞭打たれ虐げられた働きずめの毎日でした若い娘になっても彼女はきれいでなかったので金持ちの家の馬鹿息子たちのおもちゃにはされずに済みました金持ちの女主人は自分があの世に行った時せめて少しでも罪が軽いようにと嫁を貰えない貧しい百姓が居て奴隷の女を貰いたがれば妻にするようにくれてやりましたそんなわけで阿蘭は食べ物もろくにない貧しい百姓の王龍の妻になりました彼女は休みなく働いて働いて老いた親の世話をし家を片づけ食事の世話をしそのうえ王龍といっしょに畑に出て働きました次々と子供を産んで育てながら畑仕事に精を出したので生活は少しずつ楽になってきましたその頃の中国の農村では天候の異変によって何年かに一度、必ず飢饉がやってきましたある年は、待っても待っても雨が降らずそして降りだすと降り続いて田畑に水が溢れ洪水になりましたある飢饉の年は特にひどく村中から食べるものがなくなりましたが政府など、あるのかないのかなんの助けの手も来ず餓死寸前の王龍一家は都会に出て乞食をして命を繋ぎましたその時、民衆の怒りが爆発して反乱が起こり貧民の怒りを恐れた金持は急いで逃げその家は略奪されました金持ちの家の壁に隠されていた宝石をみつけたのは阿蘭でした王龍は、この宝石で土地を買い人も雇い、自分も懸命に働いたので大地主になっていきましたお金が出来た王龍は美しい遊び女に入れあげついには、家の敷地内に別棟を建て召使いをつけて贅沢をさせ女を愛して住まわせました懸命に王龍に尽くした妻の阿蘭は醜いため顧みられませんでしたそして王龍と阿蘭の時代が過ぎ地主の息子と商家の息子と軍人の息子の時代になりまた、その子供たちの時代になります「大地」「息子たち」「分裂せる家」この三部からなる、この長大な作品には人生のすべての事柄が描き出されれているように思います何度読んでも涙がこぼれますこの書を読む前と読んだ後ではひとは何か考えが変わります大切な一冊ですぜひお勧めです
2011.03.20
誰もなんにも悪くないのにあまりにも大きな災害が起こってしまいテレビの報道を見るのも辛く胸が痛んでなりませんお役にもたてない自分が情けないですひとりでも多く、1分でもはやく救助されますようにと一心に祈っています被災された方々の苦しみとご不自由を思い無駄使いを止め慎しんで暮らしたいと思います窓口が開きましたら食べ物のひとくちにでもなりますようにと心づもりをしていますほんとうにお辛いでしょうけどがんばってほしいです
2011.03.13
妊娠初期に大量のビタミンAを服用すると無脳症のこどもが生まれることがあるのは実証されているそうですが脳死をひとの死と考えるなら脳のない新生児は死んでいるとの考えのもとで無脳症のこどもの臓器を移植に使うことが有るそうですこの考えがエスカレートしていくとどうなっていくのか積極的に脳のない奇形児を誕生させることは可能ですからそれを病気のこどもに臓器移植をして助ける医師や看護師がこれを正しいことと信じても脳のない赤ちゃんは考えないし痛みも感じないながら心臓も肺も肝臓も腎臓も動いて生きているのです命があるのです科学や医学の進歩にそら怖ろしいものを感じます
2011.03.10
安楽病棟とは、なんだろうと思いながら読んでいきましたがそれは痴呆の方たちの病棟のことでした看護大学を出たばかりの主人公が痴呆の患者さんたちを看護する様子が事細かに書かれていて母を看取った頃が想い出され読むのが辛い個所も多かったですが想像を絶することがらも多くビックリもしました看護の看という字は手と目から成り立っていますねそのふたつで患者さんを護るのが看護ですこの言葉が強く印象に残りました食事、入浴、着替え、そして糞尿の世話が当たり前の病棟のさまざまな事例を読みながら老人が増える我が国の行く末を思い終末期医療のこと安楽死のこと過剰医療のことが重く心に残りました重篤な痴呆患者や植物状態にある患者障害を持って生れたこどもを消極的あるいは積極的に安楽死させるのは良いのかどうか誰もが恐れて真っ直ぐに話したがらないことをテーマにして読者に問いかけているように思います老いは誰もが、いずれ行く道ですから考えなければと思います
2011.03.04
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