巨頭星団クラブ
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20億年前の昔、はるか彼方の銀河でひとつの巨大な恒星がその寿命を終え、信じ難いほどの量のエネルギーを吐き出しながら縮潰しブラックホールへの道を辿り始めました。そしてその瞬きが3月29日の早朝(世界標準時)に地球に達したそうです。経度にして110°離れた地点の2つの望遠鏡、特にこのような過渡的な現象を観測するべくしつらえられた観測装置がこの光を感知しました。いわゆる超新星と呼ばれるたぐいのものですが、爆発直後の一分間に放たれたエネルギーはまさに超弩級の天文学的な量に達していると推測されます。なにしろ、天の川銀河の全恒星を合わせたエネルギーの100万倍あまりというのですから想像を絶しています。太陽一個でこれをまかなうとしたら、その生涯、90億年分の累積エネルギーを10分の1秒の間に放たなければなりません!!そういうわけで、超新星というよりは超々新星と呼ぶほうが相応しいようです。(原語では"Hyper Nova"と呼んでいますが) これほどのエネルギーになると私たちの概念では扱い難く、アフリカの原住民の方々が数を数えるときに、「1,2,3、・・たくさーん」と3以上の数値を数えることを放棄したりするように、「物凄い量の」としか言い表しようがありませんね。今、世界にはROTSE ( Robotic Optical Transient Search Experiment ) と呼ばれるこのような過渡現象ばかりを観測するための組織と装置が点在しています。なにしろ数分で終わってしまうような現象ですので、素早く発見し、その情報を世界中の観測機器に伝えなければなりませんので、地球規模での協力体制が必須なのです。今回の現象は地球軌道を回る高エネルギー過渡現象探査装置によりいち早く認められ、その後オーストラリアとアメリカ・テキサスの天文台の二つの望遠鏡により詳しく観測されました。この類の人間の好奇心の中でも、クリティカルともいえるような科学分野では、国籍や地域を越えて科学者たちは協力を厭いません。このような試みが直接一般の人々の幸福に関わっているかどうかは定かではありませんが、本来は人間に幸せをもたらすべく発展してきたであろう経済や、国家システムが国家の利権を追うことに終始して、全体的な調和を欠き不均衡が大きくなるばかりであるのは何故なのでしょう?勝者と敗者、優者と劣者、経済力学や軍事的力学だけで優劣を判断するのであれば単なる弱肉強食の世界になってしまいます。今、世界は物凄い力で攪拌されているように見えます。世界がゆるやかに連帯するためには、各々の精神世界をお互いに理解し、文化と言う名の資産をお互いに尊重し合わなければ、単なる均一化という文化エントロピーの死滅に至り、つまらない世界になっていくでしょう。文化には強者も弱者もないのです。
2003年04月11日
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