2004年01月17日
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カテゴリ: 映画生活
楽天仲間である郡山ハルジさんの薦めで、映画「フィアレス(1993米)」というビデオを観た。

彼は墜落事故を「至高の体験だった」と語り、元の生活に戻るものの、やがて普通の日常生活を送ることに破綻をきたし始める…といったストーリー展開。

この映画は間違いなく、かつてニューエイジ思想の中で世界的に話題になった「臨死体験(Near Death Experience)」をテーマにしている。これは、主人公が墜落事故の最中に見る「光」の存在や、彼が事故後に描く「トンネル現象」のスケッチなどのモチーフなどからも明らかである。
面白かったかどうかで言えば、なかなか面白かったのだが、ストーリーに「感動」する作品ではなかった。ただ、圧倒的に共感した点があり、その意味ではとても印象に残る作品になった。

で、何に共感したかと言うと、「航空機墜落に至る機内の状況と、死を目前にした主人公マックスの態度」に、である。理由はこう。
ワタシは今、自分の身の回りの人の死を受け入れる心構えというのはまったくできておらず、家族や親しい知人の突然の死に直面したりすればきっとうろたえるに違いないのだが、一方、「自分自身の死」を受け入れる心構えは、昔から不思議とできている気がする。わかりやすく言えば「死ぬことが、さほど怖いと思わない」のである。死にたいと言っているワケではない。むしろ、死の瞬間が迫って来れば、当然生きるための抵抗はするだろうとは思う。ただ、どこかの時点で「これは助からないな」と悟った瞬間に、あとは極めて冷静に状況に身を委ねる覚悟が出来ている気がするのだ。

この映画では、その辺りの「惨事の中で静かに死を受け入れる瞬間」の情景描写がビックリするほど自分の想像するイメージに近い形で描かれていて、こんなことを映像化して観せてもらえるとは思いもしなかったので、非常に貴重な経験をさせてもらった、というのが一番の収穫だった。まぁ、いずれにしても不思議な映画ですなぁ。






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最終更新日  2007年04月17日 11時39分55秒
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