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阪急「芦屋川」駅を降りて、芦屋の高級住宅街の中を、山の方に向かってしばらく歩いていく。駅前には、登山スタイルの老人やおばちゃんなどが何組かたむろしていたのだが、そういう人たちが結構早いペースで次々とワシら親子を追い抜いていく。市街地なので最初は緩やかな勾配ではあるが、30分ほど歩くとかなり登りがきつくなり、リュックサックを背負った背中が汗でベトベトになってきた。

しばらく歩いているうちに徐々に住宅は少なくなり、ようやく周囲が緑に覆われた山道に入ってきた。後ろからは、新たなグループがどんどん我々に追いつき追い越していく。ムスメはまだ文句も言わずに、元気に歩いている。

さらにしばらく行くと、ようやくロックガーデンの出発点でもある「滝の茶屋」に到着。茶屋の外にはテーブルとイスが出されていて、朝からおでんにビールで一杯やってるおやじさんなどが多数。おそらく、早朝から登っての帰り道であろう。

「滝の茶屋」の店の前を通り抜けて先に進むと、すぐ目の前に最初のチェックポイントである「高座の滝」が現れる。水量は少ないが、真下から見上げると水はかなり切り立った崖の上から落ちてきており、ここから急勾配の岩登りの道になっていくことを予想させる。実際、この高座の滝を過ぎると、いきなり直登に近い急斜面が現れ、ここから先は「道」ではなく、ほぼ全面的に岩場である。

それでも最初はまだ両足だけでホイホイと歩いていけたのだが、そのうち両手も使って文字通り「よじ登る」斜面ばかりになる。ただし岩場には結構大きな凹凸があるので、しっかり踏ん張れば意外と安心して登っていけるが、さすがにうちのムスメぐらいの幼稚園児で登っているような子供は皆無である。

ムスメは日頃のトレーニングのせいか、まったく怖がりもせずにどんどん登っていくのだが、斜面を横から見るとそれでもかなりの急勾配で、ムスメが頭から落ちたらかなりの大怪我だろうと思うと、親の方が少しヒヤリとする。デジカメなんか撮ってる場合ではないのである。

途中で、突然目の前をデカいイノシシが横切るので足を踏み外しそうになったりしつつ、登りだして1時間ほど経ったところで、これまでで一番細くて急な斜面を登りきると、突然見晴らしの良い岩場の上に出た。
さて、その先の行く手にまだまだ続く岩場の先を眺めながら、ふと我に返ったのだが、よく考えると帰りはこの崖を逆戻りで降りていかなければいけないかと思うと、岩場の上に立ったまま一気に全身の汗が引いてサーっと寒くなってきた。ムスメも、ここまでは調子よく登ってきたものの、この斜面をムスメを連れて降りるのは正直言って至難の業である。滑落でもさせたらエライことである。急に冷静になったワシは、本日のロッククライミングはここまでと判断し、ムスメと一緒にそろりそろりと来た道を後戻りするのであった。
無事ふもとの茶屋まで戻り、ムスメにとってもさぞかし良い経験になっただろうと思い「楽しかったな、また登ろうか」と聞いてみたころ、ムスメはあっさり「しんどいし、もういかない」とのことであった。ガク。
◎芦屋ロックガーデン:参考サイト
ドクター・パッチを知ってるかい 2009年02月04日 コメント(2)
芦屋ロックガーデン再び 2007年08月12日 コメント(8)
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