やっぱり読書おいのこぶみ

< 新しい記事

新着記事一覧(全1825件)

過去の記事 >

2004年01月21日

「これからはじまるのは、ＬＯＶＥ　ＳＴＯＲＹ」　篠崎悦子

(2)

テーマ：在宅介護(1614)

カテゴリ：読書感想

恋の話ではない。副題「家族で読む介護エッセイ」が示すように、家族愛の物語である。

正直言うと、私は親の介護で苦労したとか、病気療養とか、ドキュメンタリータッチが苦手だ。
だいたい自分がどろどろと親の問題で悩んでいるのだ、長い間。
人様の話なんか聞きたくないって。（まあ、楽天日記に書いてる日もあるので勝手なんですが）

ところがある事情からこの本を、著者ご自身より頂いた。（事情は後で説明）
頂いたからには開かずばなるまい。

そしてひきこまれ、いっきに読みすすんだ。なんどか涙ぐんだ。それが前半。
後半はなみだ目でも、しかり読んだ。

前半は、90歳のお母様が一人暮らしをだんだんしづらくなり、著者と住むその様子。

『親の面倒は、みられる子がみればいい。さらに、自分がみると腹を括った方が、幸せにことは進む。なんとかなるものだ、悩んでいても始まらない。』

とこの決心。むむむ、これがすごい。

ここで明かそう、事情を。
作者は12年来の知人である。
国民生活センターの研修旅行でいっしょにヨーロッパへ行ったのだ。
彼女はホームエコノミストというちゃんとした肩書き、私は一般消費者。
だから私は近寄りがたく、冷静で、颯爽としてらして、もうキャリアウーマンそのもので。

だから、この著書で違う一面を見てしまい、母上に深い愛情をそそいで、包むように介護している様子は泣ける。
あたりまえなんだけど、大変だったろうなー、自宅介護は。

そして後半、彼女のめんぼく躍如たる文章。
介護に関するあらゆる知識が網羅してあるのだ。

介護ということが気になったら、この本お薦めである。

『キムタクと常盤貴子が演じたドラマ「ビューティフル･ライフ」はキムタクの台詞「ぼくが君のバリアフリーになってやる」でおおいに視聴率を上げた。我が家の場合は、91歳になる母であったが、さしづめ、わたしが母のバリアフリーだった。こちらも立派なラブストーリーだ。』（帯より）

なお、おさだまりだけど、篠崎悦子さんのＨＰをお気に入りにリンクしましたので。
興味のある方はどうぞ。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう