真実一路

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2025.02.15
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テーマ: キリスト教(17)
カテゴリ: 映画

エクソシスト 信じる者 4K Ultra HD+ブルーレイ【4K ULTRA HD】 [ レスリー・オドム・Jr. ]

『エクソシスト』(1973、初作)の直接の続編ということなのだが、あまりにも残念な出来でB級の評価。初作で母娘を演じたエレン・バースティン(母役)とリンダ・ブレア(娘役)の二人が出演していることを除けば内容につながりはなく、とり憑いた悪魔が同じパズズというだけ。今作ではパズズは二人の少女に憑依する。森のなかで降霊術を試みた二人が悪魔パズズに憑依され、二人の両親と関係者が協力して悪魔と戦う話になっている。

なぜB級評価かというと、まずキャストがダメ。二人の少女のうち一人が黒人で、その父親役の黒人俳優が話の進行役になっているのだがパッとしない。演技力がもう一つだし、なによりオカルトホラー向きじゃない。他の出演俳優を見ても、それなりのレベルの人たちばかりだ。よかったのは悪魔祓いに加わった看護師役の女優さん(アン・ダウド)くらい。この看護師は元修道女見習いの過去をもつ設定になっており、その「過去」のストーリーでの役割、それに因る悪魔とのやり取りがよかった。むしろ、この看護師を話の進行役(事実上の主人公)にした脚本のほうがよかったのではないか。憑依された少女ふたりの演技は不気味なほどうまかった。

つくりの粗さも目立つんだよな。黒人少女の母親は話の初めに地震災害で亡くなるのだが、お腹にいた胎児(黒人少女)が生き残って後の憑依物語へと続く。お腹の大きさの感じからすると臨月のようで、しかも双子のように映る。もしかしたら当初の脚本ではこの母親から生まれた双子が悪魔に憑依されるという筋書きだったのかも。しかし身重の妻とハイチへ新婚旅行に行くというのが不自然だし、その妻は現地で妖しげな祈祷(ブードゥー教?)を受けてしまうのだ。これが少女が悪魔に憑依される原因か?と思って見進めたのだが、そうではなかった。これは撮影の途中で、あるいはその後半で脚本の大幅な改変があったのかもしれない。

まあとにかく、あの『エクソシスト』の直接の続編というのは、ややおこがましいのではないか。“続編”と宣伝するためにエレン・バースティンとリンダ・ブレアを出演させたのではないか-などと勘繰ってしまう。少し前にラッセル・クロウ主演の『ヴァチカンのエクソシスト』(2023)を観たが、こちらのほうが数段出来がいい。内容的には初作のリメイクだが、正統「エクソシスト」もの感がバツグンだった。





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Last updated  2025.02.15 04:24:49
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