《櫻井ジャーナル》

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2011.10.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 1969年以来、リビアに君臨していた ムアンマル・アル・カダフィが殺された ヒラリー・クリントン米国務長官がリビアを突然訪問、トリポリ大学でカダフィを「早く拘束するか殺害することを望む」と発言 した翌日の出来事だった。

 リビア内戦は昨年10月に始まった。リビアのノウリ・メスマリ元儀典局長が機密文書を携えてフランスのパリへ亡命、ニコラ・サルコジ仏大統領の側近やフランスの情報機関と接触したのである。

 イタリアのジャーナリスト、フランコ・ベキスによると、メスマリは機密文書を携え、家族とともにチュニジアを経由してパリへ降り立った。コンコルド・ラファイエット・ホテルに宿泊したのだが、そこでフランスの情報機関員やニコラ・サルコジ大統領の側近たちと会談した。その翌月にフランス政府は「通商代表団」をベンガジに派遣、その中に紛れ込んでいた情報機関や軍のスタッフがメスマリから紹介されたリビア軍の将校と接触している。その月に フランスとイギリスは相互防衛条約 を結んでいる。

 しかし、実際の戦闘ではイギリスが主導権を握った。3月には6名のSAS(イギリスの特殊部隊)メンバーとMI6(イギリスの対外情報機関)オフィサー2名がヘリコプターでベンガジの近くに潜入している。この8名は警備の兵士に拘束されたが、その後、ベンガジの港からフリゲート艦「カンバーランド」で帰路についている。ちなみに、サヌーシ教団(王党派)の影響が強い東部はイギリスと関係が深い。

 米英仏軍は激しい空爆でカダフィ軍を攻撃していたが、5月31日付のデイリー・メール紙によると、 イギリスの特殊部隊SASの隊員が潜入している疑い もある。反カダフィ軍の主力は アル・カイダと緊密な関係にあるLIFG(リビア・イスラム戦闘団)

リビアで発見された秘密ファイル によると、2002年から04年にかけてリビアがアメリカの「テロとの戦争」に協力したいたことを示す文書も含まれているのだが、この時期にLIFGのリーダーで反カダフィ軍を指揮している アブデル・ハキム・ベルハジはCIAから拷問を受けている

 そのほかに少なからぬ傭兵が参加しているようだ。傭兵の中には、コロンビアで「死の部隊」に参加していた人物、カタールやアラブ首長国連邦で雇われた人びと、チュニジアの失業者やカダフィ体制に不満を持っていたリビア人などが含まれているとされている。こうした反カダフィ軍を編成したのは事実上、イギリスだという。

トリポリを攻撃する数週間前から、イギリスの軍や情報機関は反カダフィ軍に対する支援を活発化させている 。例えば、TNC(暫定国民評議会)が作成した攻撃プランをMI6のオフィサーが添削して整え、イギリス軍は武器、通信機器、そして精鋭部隊をトリポリに送り込んでいる。攻撃開始の合図はTNCのムスタファ・アブド・アル・ジャリルがテレビで行ったスピーチだったという。

 首都攻撃は始まるとすぐ、イギリス軍は5発の精密誘導爆弾をリビア情報機関の基地に落とした。夜にはトルネード戦闘機がトリポリ南西部にある重要な通信施設を破壊している。(続く)





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最終更新日  2011.10.21 04:06:35


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