《櫻井ジャーナル》

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄

寄付/カンパのお願い

巣鴨信用金庫
店番号:002(大塚支店)
預金種目:普通
口座番号:0002105
口座名:櫻井春彦

2013.02.07
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 アメリカは無人機による暗殺を続け、少なからぬ非武装の市民も殺害している。 この暗殺用無人機の基地がサウジアラビアにあると報道されている

 この件では、もうひとつ大きな問題がある。一昨年から アメリカのメディアはサウジアラビアにアメリカ軍の基地があることを知りながら、報道しないことで政府と合意していた のである。アメリカのメディアはアウラキが殺された直後にはサウジアラビアにアメリカ軍の基地があることを知っていたようだ。無人機を使った暗殺でメディアは政府と共犯関係にあると批判する声もある。

 サウジアラビアから飛び立つ無人機の主な飛行空域は隣国のイエメン。2011年9月にはそこでアンワール・アル・アウラキを16歳の息子と一緒にミサイルで殺したのだが、この人物は米国ニューメキシコ州生まれで、アメリカ国籍を持っていた。アメリカ人を正式な裁判の手続きを経ずに殺したということになる。

 このアウラキ暗殺にかかわったひとりがジョン・ブレナン。言うまでもなく、このブレナンは、バラク・オバマ米大統領が次期CIA長官として指名した人物。CIAのサウジアラビア支局長を務めた経験があり、捕虜(ジョージ・W・ブッシュ政権は「敵戦闘員」と呼んだ)の拷問(日本のマスコミでは「過酷な尋問手法」と表現される)で中心的な役割を果たし、無人機によるアウラキ暗殺を正当化していた。

 メディアと支配層との協力関係は昔からのことではあるが、建前上、「西側」には「報道の自由」があり、政府からは独立していることになっている。その建前に基づき、特定の国を「報道の自由がない」と批判したりする。傍から見ていると滑稽なのだが、本人たちはどう考えているのだろうか?

 新聞、雑誌、放送・・・巨大多国籍企業から見るとマス・メディアは小さな会社だが、それでも個人から見れば大きな会社であり、簡単に設立することはできない。設立しても会社を運営するためには収入が必要で、販売価格を抑えようとすれば広告に頼らざるをえない。つまり、スポンサーには逆らえない。

 例えば、年金や保険の問題を批判的に取り上げるマスコミに対してトヨタ自動車の奥田碩相談役は2008年11月、「正直言ってマスコミに報復してやろうか。スポンサーでも降りてやろうか」と発言、マスコミの編集権に経営者が介入するやり方があるとも口にしている。正直と言えば正直だが、頭が良いとは言えない。この程度の人物が日本の経済界で大きな顔をしているとは驚きだ。



 政府、官僚機構、大企業などの権力犯罪を暴いて報復されるより、支配層に迎合し、政府、企業、あるいは「御用専門家」たちを情報源にして偏った情報を伝えた方が楽。支配層に受けの良いイデオロギーを撒き散らして「ご機嫌伺い」しているマスコミも少なくない。

 第2次世界大戦後、アメリカでは組織的に報道をコントロールする仕組みが作られた。いわゆる「モッキンバード」だ。このプロジェクトで中心的な役割を果たしたのは、大戦中から破壊工作を指揮していたアレン・ダレス、ダレスの側近で戦後は破壊工作(テロ)機関OPCの局長を務めたフランク・ウィズナー、やはりダレスの側近で後にCIA長官に就任するリチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポスト紙のオーナーだったフィリップ・グラハムの4人。いずれも金融界と結びついていた。

 勿論、日本のマスコミはアメリカよりも支配層に迎合している。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013.02.08 03:34:26


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: