《櫻井ジャーナル》

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2013.07.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 イタリアがINTERPOLを通じて指名手配していたロバート・セルドン・レディ元CIAミラノ支局長をパナマ当局は7月17日に逮捕したものの、 19日には釈放、本人はアメリカへ向かった

 レディは誘拐ですでに有罪の判決が出ている。アメリカの政府機関による世界規模の監視プロジェクトに関する情報を明るみに出したエドワード・スノーデンを拘束するために超法規的な圧力を各国にかけているバラク・オバマ政権だが、今回は逃亡犯を守るために超法規的な手段を使った可能性が高い。アメリカの支配層にとって法律など何の意味もない。

 スノーデンを受け入れると表明しているベネズエラに対し、アメリカのジョン・ケリー国務長官は報復すると言っているようだが、かつて、そのベネズエラの刑務所で服役していた人物をアメリカ支配層は亡命させたこともあった。

 1976年10月6日にキューバの旅客機、CU-455便が爆破されて73名が殺されたのだが、爆破から数時間後にはトリニダード当局がふたりのベネズエラ人を逮捕、その取り調べでポサダ・カリレスとオルランド・ボッシュという人物が浮かび上がった。爆破工作はポサダらの命令だとふたりのベネズエラ人は証言したのだ。ポサダらは10月14日にベネズエラのカラカスで逮捕された。この爆破計画をポサダはCIAに知らせていたとされている。

 ポサダとボッシュはベネズエラで起訴されたものの、1985年に脱獄する。その直後に会ったフェリックス・ロドリゲスはCIAのエージェントで、ジョージ・H・W・ブッシュと親しいことで有名な人物。そして、ポサダはニカラグアの反革命ゲリラ「コントラ」を支援する秘密工作に参加する。

 キューバ機爆破の直前、1976年9月にチリの元外相、オルランド・レテリエルがワシントンDCで暗殺されているのだが、この事件にもポサダは参加していた疑いがもたれている。ちなみに、当時のCIA長官はジョージ・H・W・ブッシュ。

 そのほか、ポサダは1994年にはキューバのフィデル・カストロの暗殺を企て、94年と95年にはホンジュラスで軍の右翼将校に協力して十数回の爆弾事件を起こし、97年にはキューバのホテルやレストラン、11カ所を爆破している。

 1994年とは別のカストロ暗殺計画をパナマ当局が暴き、2000年11月にポサダは逮捕され、2004年4月に8年から9年の懲役が言い渡された。が、特赦になった。その翌年の3月にはメキシコ経由でアメリカへ不法入国し、アメリカへ「亡命」を求め、最終的には「自由の身」になっている。



 ヨーロッパのファシズムを育て、反ファシズムの看板を掲げたフランクリン・ルーズベルト政権をクーデターで倒そうとしたのがウォール街だということを忘れてはならない。(詳しくは拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』を)ルーズベルトが急死した後、途中、障害になる人物を排除しながら、アメリカの支配層はファシズムへの道を着実に進んできた。2001年以降、その総仕上げに入っている。TPPもその一環だ。





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最終更新日  2013.07.20 16:27:48


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