自衛隊は11月10日から19日にかけ、アメリカ軍と大規模な合同軍事演習「キーン・ソード2023」を行なっている。日本から2万6000名、アメリカから1万名が参加し、派遣されている両国の艦船はそれぞれ約20隻、約10隻、航空機はそれぞれ250機と120機だという。



アメリカ軍は陸上自衛隊の与那国駐屯地を使用している模様だが、この駐屯地は2016年に建設されている。自衛隊は2019年には奄美大島と宮古島にも駐屯地を建設、23年には石垣島でも完成させる予定だ。
アメリカ国防総省系シンクタンク 「RANDコーポレーション」が今年出したレポート によると、アメリカ軍はGBIRM(地上配備中距離弾道ミサイル)で中国を包囲しようと計画しているのだが、インド太平洋地域でそうしたミサイルの配備を容認する国は日本以外にないとされている。済州島や台湾にも配備される可能性はあるが、日本ほど確実ではないのだろう。
その日本には「専守防衛」の建前と憲法第9条の制約があるため、アメリカはASCM(地上配備の対艦巡航ミサイル)の開発や配備で日本に協力するという形にすることになり、そのASCMを南西諸島に建設しつつある自衛隊の施設に配備する計画が作成された。
日本政府は射程距離が1000キロメートル程度のミサイルを開発、艦艇、戦闘機、そして地上から発射できるようにし、地上発射の改良型は2024年度にも配備する方針 だというが、アメリカの想定通りに事態が進んでいないためなのか、 日本政府はアメリカから亜音速の巡航ミサイル「トマホーク」を購入する意向 だという。

キーン・ソード2023の直前、10月31日からから11月4日の予定でアメリカ軍は韓国軍と合同軍事演習「ビジラント・ストーム」を始めたが、途中で延長を決め、5日にアメリカ軍は2機の戦略爆撃機B1Bに韓国上空を飛行させた。朝鮮は17日に短距離弾道ミサイルを発射、18日には順安付近から日本海に向けて弾道ミサイルを発射した。日米韓はICBM(大陸間弾道ミサイル)と見ているようだ。