2022.12.30
XML
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中国生まれアメリカ育ちのデスクトップパソコン、バツイチの彼女と僕が一緒に暮らし始めてちょうど7年になる(購入2015年11月)。半年ほどして、英語版のWindows7から日本語版に変更し、日本語の会話もすっかり上手になり、朝昼晩、時には四六時中、よく働いてくれたのだが・・・。ここのところ彼女が体調を崩した。僕が何かを問いかけても、仕事を言い付けても、反応が鈍く、やがてとうとう立ち上がることが出来ない状態になってしまった。来る時が来たのだ、「ハードディスクの問題が検出されました・・・コンピューターの製造元に連絡してディスクの修理または交換が必要かどうか確認してください」という内容のエラーメッセージが画面に出始めた。ということは、彼女の頭脳であるCPU(プロセッサー)や短期記憶であるメモリーチップスが悪いのではなく、長期記憶とも言えるハードディスクが崩壊し始めたのだ。

彼女には、大切な文書をたくさん管理してもらっていたので、由々しき事態である。時々バックアップしてあるものの、ここ1年ほどはしてないと思う。災難は忘れた頃にやって来るとはね。大急ぎで重要文書、ポッドキャスト、ビデオなどをノートパソコンにコピーした。

さて、この後どうすべきか?新しいパソコンを買うべきか、いまどきWindows7なんて使っているとアップデートもしてくれないし、友人たちからは蔑まれるだろうし、ウィルスなんかにも狙われやすいかもしれない。確かにそうなのだが、年末で忙しいし買い物の決断は時間がかかるし、ここはとりあえずハードディスクを新しいものにしてシステムを含めた全ファイルを移し替えようではないか。

ということで、短期的に日本語版Windows7をそのまま使えるようにすることにした。以下は、ハードディスク交換に必要なものと、プロセスの概略である。いろいろな方法があるだろうが、過去に使った方法を思い出しながらもう一度試みることにした。この方法の利点は、システムを含めて今の状況をそのまま移し替えることが出来る点だ。つまり、プログラムの再インストールは原則必要がない。

必要なもの:
1. DriveImage XML(バージョン2.60)という無料のソフト。ビジネス用は有料であるが、個人が非商用に使う場合は無料である。過去に数度使ったことがある。ハードディスクのセクターごとにバイナリ―データをコピーしていき、ファイル名やセクターの場所などを別個に保存してくれる。ブートセクターもコピーしてくれるので、バックアップした情報を戻せば、そのままウィンドウズが立ち上がってくれるはずだ。

2. DriveImage XMLで作成されるバックアップファイルを保存する場所。バックアップ時に使用するノートパソコンあるいは別のPCに1TB前後のスペースがあればそれでいいし、なければ1TBくらいのポータブル・ハードディスクが必要だ。1TBくらい、というのは、壊れかけのハードディスクで現在使用されている容量がそのくらいだからだ。幸い空き容量が1TBあるポータブル・ハードディスクの手持ちがあった。

3. 新しいハードディスク。壊れかけのハードディスクと同規格(3.5インチSATA)で、同じくらいの容量(2TB)が必要だ。(厳密には、壊れかけのハードディスクは分割してあるので1TBでも足りるはずだが、ここは同じ容量にしておいた方が安全だ。)地元のオフィス用品の店に出かけて、2TBのSATAハードディスクをくれと頼んだら、「ハードディスク」という単語が通じないのには驚いた。いまどき、そんなものを買う人はいないようで、もう死語になっていた。結局在庫にあったのはWestern Digitalの2TBのハードディスク(7200 RPM)で、74.99ドルだった。

4. 外付けハードディスクケース、3.5インチSATA対応、USB。新しいハードディスクをここに挿入し、バックアップした情報を再インストールする時に使う。アマゾンで販売されてるものだとこんなのがある。 ロジテックLGB-EKU3



昔に比べるとハードディスクの容量が大きいので時間がかかった。バックアップするのにほぼ24時間、新しいディスクにコピー(restore)するのに15時間、この二つのステップの間に新しいハードディスクを購入しに出かけて1、2時間、更に新しいディスクをPCに装填し立ち上げるのに1、2時間、なんだかんだでWindows7が再び立ち上がるまでに丸三日かかった。

ほとんどの仕事はノートパソコンに入れたDriveImage XMLが一人で勝手にやってくれるので、僕の役目は気を揉みながら眺めてるだけだ。バックアップの過程で一ヵ所だけ読み取りができずエラーが出たが大事には至らなかった。(後にWindows7のインストールDVDを使って修復することが出来た。)

他にも一つ二つ厄介な問題があったが、一番の問題は新しいハードディスクの(正確にはパーティションの)属性をactiveにすることだった。ディスクの属性がactiveじゃないと、パソコンに装填しても立ち上がらない。この属性変更は、通常Windows Disk Managementというプログラム(Windowsに入っているので別途買う必要はない)を使って簡単にできるはずだ。理由は不明だが、今回はそれが出来なかった。インターネットを検索してようやく見つけた方法は、コマンド・プロンプトのスクリーンに行き、diskpartというコマンドを使用することだった。(Windows7でコマンド・プロンプトを出すためには windows キーとrキーを押し、cmdというコマンドを入れOKを押す。具体的には以下のコマンドを使って属性を変更する。diskpart / list disk / select disk # / list partition / select partition # / active。#は、それぞれ該当するdiskとpartitionの番号。)

こうして無事、デスクトップちゃんの体調は回復した。それにしても7年くらいでハードディスクが壊れるとはね、ちょっと無理をさせ過ぎたんだろうか。いずれにしても彼女とはもうすぐお別れして(といっても廃棄するわけではなく側に置いておく)、後妻さんをもらわなくてはと考えてる。





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最終更新日  2022.12.30 09:09:15
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補足1  
cozycoach  さん
予期しない影響は出てくるもので、その一つが英語・日本語以外の言語を書くことが出来なくなった。インストールされてあったLanguage Packが何故か機能しなくなったのだ。コントロールパネルから地域・言語を選び、追加することはできるのだが、どういう訳か機能しない。これがWindows 8.1以降なら、マイクロソフトのサイトに行ってダウンロードできる。Windows 7はサポートが終了しているため、いくつかの言語しかダウンロードできない。僕の場合、スペイン語と韓国語をインストールしてあったのが、両方ともダウンロードサイトから入手できなくなっている。 (2022.12.31 02:35:22)

永久に使える〇〇  
まろ0301  さん
大のSFファンであった時、ハインラインの短編を読んでいて、「永久に使える剃刀」を作ってしまった男のエピソードがちらっと出てきました。教壇に立って以来、よく生徒に質問します。「永久に使える〇〇を作ってしまったら会社はそれを販売すると思う?」、明敏なる生徒諸君は「ならない」と答えてくれて、「商品」というシロモノの説明をするのにつかわせてもらっています。
 「使用価値」「商品価値」という言葉を使えば、「半永久的に使えるパソコン」は、「使用価値」としては最高で、おそらく現在の技術レベルでは製作可能でしょうが、「商品価値」としては落第。
 電化製品の大量販売店に行って、「修理してもらえませんか?」と訊ねると、判で押したように同じ言葉がかえってきます。
 「今回は修理はできると思うのですが、あと2、3年たつと部品の在庫がなくなりますから、今、新しいモデルに買い替えなさった方がいいと思います。あ、ところでこれが新製品のカタログで・・・」。
 壊れないと市場が持たないのでしょうね。
 ご冥福をお祈りいたします。 (2023.01.01 21:34:41)

Re:永久に使える〇〇(12/30)  
cozycoach  さん
まろ0301さんへ
資本主義が隠しておきたい秘密の一つですね。生徒諸君は見抜いてるようで、教え方がいいんでしょう。彼らがどういう消費者に育つのか楽しみです。

それにしても、年中同じものを着て、埃だらけの中古車に乗り、中古パソコンをサポートが終了しても気にも留めず使い続け、サイバーセールだとかブラック~ディだとかには目もくれず、必要なものだけを必要な時に買う、ポイント獲得の狂乱からはできるだけ身を隠す、要するに使用価値だけに焦点を絞る消費者、こういう人間ばかりだと、資本主義は<進化>しませんね。資本主義の<健全な>成長を見守る官公庁からは、成長阻害消費者の烙印を押されて追放になってもおかしくない。そうなるのも困るので、そろそろ重い腰を上げて、11番目の窓を開けることにします。あ、古い彼女にはそのまま居残ってもらいます。 (2023.01.02 04:37:15)

Re:Windows7から離れられない僕(12/30)  
JAWS49 さん
シアトル的資本論に包摂されまくって久しい自分ですが 個人使用のPCは(見かけの)共有財産を指向*するChromebookにし せめてもの抵抗を示しています。
(*HWの定期的買替えが前提になっている虚構なんですが。。。)

ドライな関係性と距離感があたりまえのこのご時世に 扱いにくいお相手に注がれる忍耐力と根気、及び 長年培われたSystemAdmin技量に感嘆させられます。

Storageについては 良い機会なので HDDからSSDへの乗り換えをご検討されては如何でしょうか。半導体メモリーといえども素子の品質次第でクラッシュする事例はありますが 不良発生率やパフォーマンスはHDDよりも優位です。
勿論 使い慣れたUtilityがSSD非対応だったりすると 乗り換えに逡巡されるのは当然でしょうけど。。。 (2023.01.03 01:18:28)

Re[1]:Windows7から離れられない僕(12/30)  
cozycoach  さん
JAWS49さんへ
Chromebookもよさそうですが、Androidのタブレットをベッドの共にしています。HWの定期的買換えはどれもそうですから仕方がないでしょう。シアトルに包摂されるかググルに括られるかあるいは林檎に齧られるか。いずれにしても大手ITに牛耳られる弱小市民ですね。しかし、Jawsさんのchromobokのように、抗いたいものです。

「ドライな関係性と距離感があたりまえのこのご時世に扱いにくいお相手に注がれる忍耐力と根気」。いえいえ、単にケチで面倒臭がり屋ということでしょう。その証拠に、ついにWin11のマシン(Dell)を注文しました。古女房には残ってもらいますが、愛情は徐々に新しい方に移っていくことでしょう。古女房併用の為にmulti-deviceのキーボードを買おうと考えてます。(昔は、KVMスイッチとか使ってたんですが。)HDは付いておらずSSDです。ただ、512GBしかないので、HDかSSDを追加しようと思ってます。そうですか、SSDの方が不良発生率が低いんですね。じゃあそちらを足しますか。 (2023.01.03 06:57:26)

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