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本日ご紹介するのは「コマクサ」。漢字では「駒草」と書きます。今年に入ってはや1ヶ月が経とうとしていますが、何とかウマ関連で過ごせました。和名はその花の形が馬(駒)の顔に似ていることに由来しますが、本種はもう一つ「高山植物の女王」としても知られています。花が美しいことに加えて、生育環境が高山帯の砂礫地という過酷な場所であることも相まって、このような二つ名が付きました。正直、私も高山に登るのは、単なる登山が目的ではなく、そこに住む生き物を見たいということが主目的ではありますが、やはりその中でも本種に出会えた時の感動は、なかなかのものでした。他の植物がほとんど生育できない高山の砂礫地に生育することもあり、高さ5 cmほどしかありません。また、葉は根生葉で細かく裂け、白く粉を帯びるのも特徴です。なお、このような花の形ですが、これでもれっきとしたのケシ科の植物です。コマクサ Dicentra peregrina キンポウゲ目ケシ科 1990年8月4日 富山県 下新川郡朝日町 山崎 三国峠
Jan 31, 2026
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本日ご紹介するのは「キバナノコマノツメ」。漢字では「黄花の駒の爪」と書きます。名前の由来は、花が黄色くて、丸い葉を馬の蹄(駒の爪)に例えたことによります。本種は、亜高山帯から高山帯の湿った草地や沢沿いの林縁等に生育する多年生のスミレの一種です。高山に咲くスミレには、本種以外にもタカネスミレやクモマスミレといった黄色い花を咲かせるスミレがありますが、いずれも、名前に「〇〇スミレ」とついており、本種のように名前にスミレがつかないスミレの仲間は、ある意味珍しい部類に入ります。ちなみに英名は「arctic yellow violet」あるいは「Alpine yellow-violet」とされており、前者は北極圏を中心に環状分布している様子から、後者は生育環境が高山帯であることからそれぞれ名付けられています。それにしても、英語の「violet」はそもそもスミレを意味するラテン語のViolaに由来し、スミレの花の持つ紫色(菫色)を指すようになったといわれており、やや赤味が強い「purple」とは区別されていますが、黄菫のyellow violetという表現は、言いえて妙だなとつくづく思います。キバナノコマノツメ Viola biflora スミレ目スミレ科 1990年8月2日 長野県 北安曇郡白馬村 北城 白馬岳
Jan 30, 2026
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本日ご紹介するのは「ハタケノウマオイ」。漢字では「畑の馬追」と書きます。体長28~36mmのキリギリス科の直翅目で、体は淡緑色、頭部から前胸背面にかけて茶色の斑紋があります。また、脚には長くするどい棘が生えています。ウマオイの名は、鳴き声が、馬子が馬を追う声のように聞こえることから名づけられたといわれています。雄は、「ズイチョ、ズイチョ」と鳴き、畑や川沿いの草原に多いことから「畑の」と名付けられました。ちなみにキリギリスの仲間は、肉食性が強く、狭い中に複数の個体を入れると、気づけば脚しか残っていなかったなどということもままあります。なお、近縁種であるハヤシノウマオイは、その名の通り低木や森林に住む種類であり、外観上の区別はつきづらいのですが、ハヤシの方は鳴き声が「スウィーチョン」と聞こえるため鳴き声と生息環境を合わせて同定するのが間違えにくくてよいと思います。ハタケノウマオイ Hexacentrus unicolor 直翅目キリギリス科 2017年9月16日 東京都 調布市 深大寺南町2丁目 深大寺自然広場(通称カニ山)
Jan 29, 2026
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本日ご紹介するのは「クラズミウマ」。漢字では「倉住馬」と書きます。人家の周辺でよく見られるほか、屋内性でもあり、台所や倉庫などでも見られるためこの名が付きました。パッと見た感じは先日ご紹介したマダラカマドウマによく似ていますが、本種の方が全然小さく、体長15mm程度しかありません。ちなみに本種は、ヨーロッパやアメリカに日本やその他のアジアから侵入して帰化したものが温室内に住んでおり、英語では 「greenhouse camel cricket」あるいは「greenhouse stone cricket」と呼ばれています。クラズミウマ Diestrammena asynamora 直翅目カマドウマ科 2024年5月11日 東京都日野市程久保7丁目 多摩動物公園 飼育個体
Jan 28, 2026
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本日ご紹介するのは「マダラカマドウマ」。以前紹介したカマドウマの仲間で、漢字では「斑竈馬」と書きます。シルエット的には、このカマドウマの仲間はいずれもよく似ていて、見慣れてくると、この背中が丸いシルエットだけでカマドウマの仲間ということまではわかってきます。本種も、前に紹介したカマドウマと体形はそっくりですが、「マダラ」とついているように、体や脚に複雑な黒斑がある点で区別できます。また、大きさも体長24~33mmとカマドウマより一回り程大きいのも特徴です。実は、日本で最もよく見られるカマドウマとしても知られており、普段は雑木林の中の木の根元やうろなどに隠れていて、夜になると樹液などを舐めに出てきます。洞窟等でも見られ、割と集団で隠れていることも多く、見つけたときは圧巻というか、虫の苦手な人だと気絶するんじゃないかというくらい密にいたこともあります。ちなみに学名の種小名は「japanica」でここでも日本が強調されており、日本を代表するカマドウマと言えなくもありません。マダラカマドウマ Diestrammena japanica 直翅目カマドウマ科 2016年7月23日 東京都 調布市 深大寺南町2丁目 深大寺自然広場(通称カニ山)
Jan 27, 2026
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本日ご紹介するのは「ウマノオバチ」。漢字では「馬尾蜂」と書きます。本種は、体長約15~25mm程度で、寄生バチの仲間であるコマユバチ類としては大型の種類になりますが、それにもまして、特に目を引くのが、腹部の先端から伸びた細い糸のようなもの。よく見ると、その先端が2つに分かれているのがわかります。実は、この細長い糸状のものは、このウマノオバチの「産卵管」です。産卵管なので、当然雌にしかありませんが、実に体長の4~8倍にも達するとても長いものになり、飛んでいる姿はかなりきれいなものですが、この産卵管を馬の尾の毛1本に見立て、 馬の尾の毛を付けた蜂と言う意味で名付けられました。雌は、クリやコナラ等の木の内部に潜むカミキリムシの幼虫等が作った坑道を通って樹木内部に潜りこみ、寄主の近くに長い産卵管の先を残して外に脱出したのち、産卵管を動かして寄主に卵を産み付けることが知られています。しかし、場合によっては、穴に潜らず産卵管だけ差し込んでいる個体もいるようで、実に器用だなと感心してしまいます。なお、日本国内には、本種に近縁なヒメウマノオバチというウマノオバチが生息していますが、こちらは産卵管が短いため、雌であれば容易に区別できます。ちなみに蛇足ですが、本種の学名の種小名は yokahamae ですが、これは、原記載論文で横浜のつづり(yokohama)を誤って記したものがそのまま名前に使用されてしまったものと考えられています。実は、このような事例はとても多く、身近な生き物だと以前も紹介しましたが、モグラ属の学名であるMogeraは、Moguraの聞き間違いによる誤記載であるという説があります。また、イチョウの属名であるGinkgoもイチョウの漢字表記である銀杏を「Ginkyo」と表記しようとした際に、「y」と「g」を取り違えてしまった説が有効です。というわけで教訓:字を書くときは、誤解が無いよう、はっきり丁寧に書きましょう。ウマノオバチ Euurobracon yokahamae 膜翅目コマユバチ科 2018年4月28日 東京都 調布市 野水1丁目 都立野川公園
Jan 26, 2026
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本日ご紹介するのは「ウマヅラハギ」。漢字では「馬面剥」と書きます。カワハギの仲間ですが、その顔面が長く、馬の顔を連想させることから馬面のカワハギ、略してウマヅラハギと呼ばれるようになりました。北海道以南の日本近海から東シナ海、南シナ海にかけての海域に生息し、体長25~30cmくらいになります。甲殻類やゴカイ類、貝類を食べるほか、結構クラゲを好んで食べる魚です。食用のため漁獲もされますが、旬は秋から冬にかけてであり、透明感のある白身と脂がのった肝が食材としての特徴となっています。刺身や煮付け、ちり鍋、みりん干し等、様々な料理で楽しまれ、特に肝はフォアグラのように美味しいといわれています。また、皮膚はざらついており、天日干しをすれば、ヤスリとしても利用できます。ウマヅラハギ Thamnaconus modestus フグ目カワハギ科 2022年8月27日 神奈川県 藤沢市 片瀬海岸2丁目 新江ノ島水族館 飼育個体
Jan 25, 2026
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本日ご紹介するのは「ビッグベリーシーホース」。英語ではBig-belly seahorseとつづります。訳すと「大きなお腹のタツノオトシゴ」という意味ですが、別名Pot-belly seahorseとも呼ばれ、こちらは「太鼓腹」という意味です。本種は、オーストラリアのサウスオーストラリア州からヴィクトリア州、タスマニア州やニューサウスウェールズ州、ニュージーランドにかけて分布する大型のタツノオトシゴの仲間で、大きい個体では35cm程にまで達します。主に沿岸の岩礁域や藻場などに生息していますが、深いところだと水深100mで採集された記録もあります。タツノオトシゴの仲間は、雄が育児嚢を持っており、本種の雄もお腹がつるつるとした見た目をしていて柔らかく、中に子がいる間は育児嚢が大きく膨らむことが、名前の由来にもなっています。また、多くの個体に頭部に突出した突起が存在しているのも特徴の一つとなっています。ビッグベリーシーホース Hippocampus abdominalis トゲウオ目 ヨウジウオ科 2007年10月21日 東京都 品川区 勝島3丁目 しながわ水族館 飼育個体
Jan 24, 2026
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本日ご紹介するのは「クロウミウマ」。漢字では「黒海馬」と書きます。写真を一目見てわかる人にはわかるようにタツノオトシゴの仲間の魚類です。竜なのに馬なのかというややこしい疑問はさておき、この仲間、和名に○○タツ(ダツ)あるいは○○ウマとついているのが結構多いです。ちなみに英語でも○○seadoragonあるいは○○seahorseと呼ばれるものが多く、お国柄等関係なく、みんな考えることは同じのようです。ちなみにタツノオトシゴの属名であるHippocampusですが、元はというとギリシア神話に登場する半馬半魚の海獣の名前がそのまま引き継がれています。本種は、日本国内では琉球列島、海外ではインド-太平洋域に広く分布しており、主に河川汽水域から内湾に生息する全長15cm以上になる中型のタツノオトシゴです。本来は、和名の由来にもなっているように体が黒い種ですが、その程度は結構個体や成長段階によって異なり、結構薄い茶色の個体も見られます。クロウミウマ Hippocampus kuda トゲウオ目 ヨウジウオ科 2022年12月31日 神奈川県 横浜市 金沢区 八景島 横浜・八景島シーパラダイス アクア・ミュージアム 飼育個体
Jan 23, 2026
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本日ご紹介するのは「タンザワウマノスズクサ」。漢字では「丹沢馬の鈴草」と書きます。名前は、神奈川県の丹沢で採集された標本をもとに記載されたことによりますが、以前はオオバウマノスズクサという近縁種の変種とされていましたが、研究が進んだ結果、独立種として新記載されました。実際には丹沢だけではなく、関東から東海地方の山地に広く分布していますが、単に分布域が広いというだけで、生育個所となるとかなり局地的でどちらかというと珍しい種に該当します。なお、ウマノスズクサの名前は、花後に結実した実が馬の首から下げた鈴に似ているということからつけられました。実もかなり独特ですが、花はさらに特徴的で、花被が癒合して筒状となり、チューバ的なラッパのような形です。下の写真では逆光の上、少し離れているのでわかりにくいですが、中央やや下寄りのツルの途中に見えているのが花です。前述したようにオオバウマノスズクサに似ていますが、本種の方が花が大きく、花筒内部は淡い黄緑色で赤褐色の模様が見られることや、葉の下面の脈上の毛が開出毛であることなどで区別できます。ちなみに、このウマノスズクサの仲間は、ジャコウアゲハの幼虫の食草としても知られており、春から初夏にかけて植物をじっくり見てみると、独特の形状をした幼虫が見つかることがあります。タンザワウマノスズクサ Aristolochia tanzawana コショウ目ウマノスズクサ科 2023年5月3日 東京都 文京区 白山3丁目 東京大学大学院理学系研究科附属植物園(小石川植物園) 植栽個体
Jan 22, 2026
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本日ご紹介するのは「カマドウマ」。漢字では「竈馬」と書きます。姿や体色、飛び跳ねる姿が「馬」を連想させ、古い日本家屋では竈の周辺等でよく見られたことからこの名が付きました。古くから存在を知られた昆虫の一つで、別名「便所コオロギ」などとも呼ばれたりします。体長は雄で18.5~21.5mm、雌で12.0~23.0mmほどで、成虫になっても翅をもたないキリギリスなどに近い直翅目の一種です。ちなみに、種名のカマドウマ以外に、この仲間を全部ひっくるめたカマドウマ類の総称としての「カマドウマ」という表記があり、気を付けないと、どちらの意味でつかわれているかで結構話が変わることもあります。種としてのカマドウマは、体は淡い茶褐色で,目立った斑紋がないのが特徴で、カマドウマ Atachycines apicalis apicalis 直翅目カマドウマ科 2016年10月29日 東京都 調布市 入間町2丁目
Jan 21, 2026
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本日ご紹介するのは「ウマノアシガタという」。漢字では「馬の足形」と書きます。日当たりの良い山野、土手に生える多年生草本で、初夏に花弁に光沢のある黄色い花をたくさん咲かせます。群生することも多く、開花したものが一面に広がると、とても素晴らしい風景となります。和名の由来は根生葉を「馬の蹄」に見立てたものと言われていますが、実際の葉を見てみると、外観的には一応腎円形ではあるものの、掌状に3〜5中〜深裂し、裂片はさらに2〜3浅〜中裂して、鋸歯もあり、正直、自分的にはあまり馬の蹄には見えません。ちなみに、本種はキンポウゲ科を代表する種の一つですが、キンポウゲ自体は、本種の八重咲の個体を指すものです。なお、本種が属するキンポウゲ科には有毒植物が多く含まれていますが、本種も例外ではなく、全草にプロトアネモニン(Protoanemonin)という有毒物質を含んでいます。この物質は、皮膚につくと水ぶくれを起こしたり、誤って食べると下痢や嘔吐、胃腸炎や不整脈を引き起こしたりすることが知られていますので、きれいだからと言って素手で摘んだりすると危険なので注意してください。ウマノアシガタ Ranunculus japonicus キンポウゲ目キンポウゲ科 2006年5月31日 石川県 珠洲市 上戸町南方
Jan 20, 2026
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本日ご紹介するのは「コマツナギ」。漢字では「駒繋」と書きます。日当たりの良い原野、道端等に生える草本状の小型の低木で、高さ40〜80cmになります。本種はマメ科の植物で、夏から秋にかけて、長さ3cm程度の総状花序をつけ、紅紫色の美しい蝶形花をつけます。本種が何故「駒繋」と呼ばれるようになったかというと、茎が丈夫で馬をつなぎとめることができるという説や、葉が馬の好物であり、食べ始めると馬がこの木から離れなくなるためとする説があります。近年は、のり面緑化植物として中国産の個体が導入されているのを見かけますが、中国産のコマツナギは高さ2.5m近くまで生育するため、ほぼ在来の個体と比べてもほぼ別物みたいな感じです。実際、6m近くまで成長した事例もあり、外来種ハンドブックでは種のカテゴリーを超えるほど,遺伝的同一性が低いことが指摘されています。コマツナギ Indigofera pseudotinctoria マメ目マメ科 2003年7月16日 岐阜県 土岐市 駄知町
Jan 19, 2026
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本日ご紹介するのは「アセビ」。漢字では「馬酔木」と書きます。山地の乾燥した明るい場所や岩の多い風衝地に生育する常緑の低~中木で、高さ1.5~4m位になります。何故、漢字に馬が入っているかというと、本種は葉や茎にアセボトキシン(asebotoxin)という呼吸中枢を麻痺させる有毒成分が含まれており、馬等が食べるとあたかも酔ったようにふらつき、最後は倒れてしまうことに由来するといわれています。もちろん当て字ですが、「アセビ」の名自体も、ウマが中毒してふらつく様子を、馬等がアシヒク(足痛)様、つまり足の不自由な状態に例え、これが転じてアシビになり、さらにアセビへと変化したものと言われています。4~5月頃に白い小さな花が垂れ下がってつく姿が美しいので、庭木としても植えられています。ちなみに、本種の毒は、哺乳類には効きますが、昆虫類は神経系が異なっていることもあり、ヒョウモンエダシャクやコツバメ、オオミズアオ等の鱗翅目の幼虫は、本種の葉を食草として利用しています。4~5月頃に白い小さな花が垂れ下がってつくアセビ Pieris japonica ツツジ目ツツジ科 2005年4月21日 奈良県 奈良市 春日野町 奈良公園
Jan 18, 2026
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本日ご紹介するのは「野間馬(ノマウマ)」。日本国内にいる所謂「在来馬」と呼ばれるうちの一種です。年頭にご紹介した与那国馬もその一つですが、今回紹介する野間馬は愛媛県を産地としています。その名の通り、愛媛県今治市の野間で飼育されている種類で、その原点は、江戸時代に伊予松山藩藩主であった松平定行が来島海峡にある小島に馬を放牧したところから始まるとされています。体高は約110~120cmと小型で、いわゆる「ポニー」に分類されています。見てわかるように、四肢は短節で細いですが、関節は骨太で蹄は緻密です。体格に対し頭部が大きいため、小型さも相まって全体としてずんぐりした印象があります。また、前髪や鬣が長く蜜毛であることも本種類の特徴とされています。毛色は、現在では写真のように栗毛や鹿毛が中心ですが、江戸時代には白毛(芦毛)が流行したという記録もあります。性格も非常に温厚でおとなしく、また賢さも備えているため、観光用としてマ利用されているほか、学校などで環境学習の素材としても活用されているようです。1985年に8番目の日本在来馬に認定され、1988年には、今治市の天然記念物に指定されています。ちなみに本写真は12年前に愛媛県松山市にある「とべ動物園」で飼育されている個体を撮影したものですが、その存在をすっかり忘れており、さっき急に思い出してご紹介に至ったというわけです。ウマ(野間馬) Equus ferus 奇蹄目ウマ科 2014年2月12日 愛媛県 伊予郡砥部町 上原町 愛媛県立とべ動物園 飼育個体
Jan 17, 2026
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本日ご紹介するのは「ウマノミツバ」。山地の林下の木陰等に生育する多年生草本で、別名をヤマミツバといいます。「三葉」の名の通り、葉は3全裂し、表面にしわがあり、裏面では葉脈が隆起するという特徴があります。お吸い物等で材料にされるミツバは、本種と同じセリ科の植物ですが、セリはセリ属(Oenanthe)、本種はウマノミツバ属(Sanicula)と属が異なります。ここで、なぜ本種が「ウマノミツバ(馬之三葉)」と名付けられたかというと、セリは前述のように人様の食用になりますが、本種は人の食用にはならず、せいぜい馬の餌として食べさせる程度という意味で「馬之」がつけられたといわれています。ちなみに、ミツバに似てはいますが、ミツバと異なり本種は葉に切れ込みがあることや、匂いもミツバと異なることから、このあたりに注意すると同定しやすいと思います。それにしても、人が利用できない生き物に対して、「イヌ~」とか「ウマ~」とか名付けられることが多いですが、元の生き物に対して、とても失礼なような気がします。根生葉花ウマノミツバ Sanicula chinensis セリ目セリ科 2006年6月20日 東京都 八王子市 南浅川町 梅の木沢林道
Jan 16, 2026
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本日ご紹介するのは「ウマスゲ」。悲しいことに、ウマ本体で紹介できる写真がなくなってしまったため、恒例の「干支にちなんだ生き物」紹介に移行します。ひとえに私の努力不足によるところ、悪しからず。漢字では「馬菅」と書きます。本種は、平野部の河川敷、湿地等に生育するカヤツリグサ科の多年性草本です。有花茎が高さ40~60cmになり、大きくなることから、「大型の生き物=馬」というつながりでウマスゲと名付けられました。ちなみに、名付け親はあの牧野富太郎という何とも正統派的な植物です。雌小穂は長楕円形で、やや離れてつき、下方のものには短い柄があるのが特徴で、やや大きめの果胞が5~6月に熟します。なお、平地性の湿生植物あるあるですが、日本各地で減少しており、あちこちの地方版レッドデータブックに掲載されている希少種でもあり、保全が必要な種でもあります。ウマスゲ Carex idzuroei イネ目カヤツリグサ科 2020年5月1日 東京都 葛飾区 水元公園7
Jan 15, 2026
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本日ご紹介するのは「Hipparion moldavicum」。新第三紀鮮新世にヒッパリオン (Hipparion)属の一種です。そもそも、すでに絶滅してしまった種の化石で完全な状態で見つかるものの方が少なく、ほとんどが、骨格の一部のパーツのみといった感じです。古生物学者の皆々様が、そうした不完全の化石パーツをあたかも3Dパズルのようにつなぎ合わせて組み立ててようやく骨格標本が出来上がるというのが現実です。今回ご紹介した写真は、いわゆる「歯」の化石で、エナメル質が折り重なった後歯の状況などから採餌生態なども推察できるようです。本属に含まれる種は、概ねポニーやロバ程度の大きさといわれており、肩高約1.4m程度であったようです。また、各脚に3本の指を持っていますが、中指以外の指は非常に退化して小さくなっており、走った際には、両側の2本は接地しなかったのではないかと考えられています。Hipparion moldavicum 奇蹄目ウマ科 2022年8月20日 東京都台東区上野公園7 国立科学博物館 特別展「化石ハンター展 ~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~」展示化石標本(歯)
Jan 14, 2026
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本日後は紹介するのは「ノウマ」。漢字では「野馬」と書きますが、意味するところは野生の馬ということで、野猫(ノネコ)や野犬(ノイヌ)、野兎(ノウサギ)のように家畜ではないことが特徴です。かつて後期更新世から初期完新世にかけて、旧世界全域に広く生息していましたが、現在では本来の野生のものは見られなくなり、飼育条件下か家畜として分化したものしかいなくなってしまいました。他の現生ウマ科の種と同様、蹄の数は1つのみです。ノウマ Equus ferus 奇蹄目ウマ科 2025年8月23日 東京都台東区上野公園7 国立科学博物館 特別展「氷河期展 〜人類が見た4万年前の世界〜」展示剥製標本
Jan 13, 2026
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今日は緊急告知。来週土曜日、1月17日に、調布水辺の楽校主催の「多摩川バードウォッチング」を開催予定です。が、本日時点で、申し込みが0という状況。もし、ご興味がおありでしたら、ぜひご参加をお願いします。写真のチラシでは、「京王線鉄橋下」となっていますが、河川工事中のため、変更になります。「二ヶ領堰」に集合予定です。※「市民プール」バス停から多摩川へ向かうとすぐです。(京王バス調布駅南口 調11、調12、調41)京王相模原線京王多摩川駅から徒歩16分受付開始は9時です。集合場所の前は堰があり、湖のようになっている水面には、多くのカモ類が、越冬のため飛来しているほか、この時期定番のオオバンやユリカモメなども見ることができます。皆様ご参加のほど、よろしくお願い申し上げます。
Jan 12, 2026
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本日ご紹介するのは「ロバ」。以前ご紹介したソマリノロバと同じく、アフリカノロバの亜種です。体高90~150㎝、体重は品種によりますが平均260㎏と現生のウマ科の中では小型の部類です。古来より家畜として使役されていますが、その起源は紀元前5000年頃に野生種のアフリカノロバを飼育したものだといわれています。ちなみに、日本国内における飼育個体数はウマと異なり格段に少ないものとなっていますが、来日したのは結構古く、日本書紀に「ウサギウマ」という名前で百済から持ち込まれたという記載があります。なお、ウサギウマという名称は、ロバの耳がウマと比較して長く大きいことに由来しているようです。ロバ Equus africanus asinus 奇蹄目ウマ科 2026年1月3日 神奈川県 横浜市 青葉区 奈良町 こどもの国 飼育個体
Jan 11, 2026
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Mesohippus bairdi 奇蹄目ウマ科 2025年11月8日 東京都 台東区 上野公園7 国立科学博物館 特別展「大絶滅展」展示骨格標本(レプリカ)
Jan 10, 2026
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本日ご紹介するのは「Sifrhippus sandrae」。さすがに、現生するウマ科をコンプリート出来るはずもなく、化石種に移行するという姑息な手口に出ています。すみません。本種は、先日まで国立科学博物館で開催され大好評だった「大絶滅展」において、骨格標本のレプリカが展示されていましたが、本当にこれで馬なのかというくらい小っちゃかったです。現代の馬とはかなり異なる外見をしており、より細身ではるかに小型で、比較的小さな頭部と長い後肢を持っています。また、現生の馬のような一本指の蹄ではなく、前肢に4本、後肢に3本の指があり、進化が進んでいないことを示しています。体重も現生のウマが200kgとか言っているのに比べて、本種は3.9~5.4kgくらいではないかと推察されています。化石は、アメリカ、ワイオミング州の古第三紀始新世前期の地層で見つかりましたが、最近の研究で、どうやら本種が由緒正しいウマの先祖ではないかという説が出ているようです。Sifrhippus sandrae 奇蹄目ウマ科 2025年11月8日 東京都 台東区 上野公園7 国立科学博物館 特別展「大絶滅展」展示骨格標本(レプリカ)
Jan 9, 2026
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本日ご紹介するのは「モウコノロバ」。昨日ご紹介したソマリノロバはアフリカノロバの亜種でしたが、モウコノロバはアジアノロバの亜種になります。本亜種は「蒙古」の名の通り、もともとモンゴル南部から中国北部の砂漠周辺や半砂漠地帯、荒れ地などに生息していましたが、現在野生個体は狩猟等により絶滅してしまっており、現存する個体は飼育個体のみとなってしまいました。日本国内では、よこはま動物園 ズーラシアのみで飼育されており、ここでしか見ることができませんでしたが、この国内最後の個体もすでに死んでしまったため、寂しいことに加え、今後、本種の生きた姿を見るためには中国を中心とした海外の飼育施設まで出向かないといけないことになってしまいました。体長200~250cm、肩高100~140cm、体重230~280kgと、同じく「蒙古」の名がつくモウコノウマと似た感じの体形です。1頭の雄と複数の雌、その子どもたちからなる6~12頭ほどの小さな群れで暮らしています。また、原産地ではトラやオオカミといった外敵も多かったようで、ロバといっても走るのも速く、短い距離であれば時速60~70km程で駆けることができたようで、これで敵から逃げていたといわれています。モウコノロバ Equus hemionus hemionus 奇蹄目ウマ科 2010年9月20日 神奈川県 横浜市 旭区 上白根町 よこはま動物園 ズーラシア 飼育個体
Jan 8, 2026
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本日ご紹介するのは「ソマリノロバ」。エチオピア北東部やエリトリアに生息するアフリカノロバの亜種の一つです。ちなみに世界哺乳類標準和名目録(川田他, 2018)において、アフリカノロバ(ロバ)の種小名はafricanusではなくasinusを再世えしていますが、今回は、あえてafricanusのままとさせていただきます。体長200cm、肩高110~135cm、体重200~250kgと、以前紹介したモウコノウマと似た感じです。そもそも、ロバとウマの違いが何かといわれてAIに質問すると、「馬に比べて身体は小柄で耳が長くて大きく、尾毛(びもう)が少ない、蹄が小さくて固い、お尻が尖っている、チョコチョコ歩く、スピードは遅いが持久力がある」などという回答が返ってきますが、分類学的には両者ともウマ科、ウマ亜科、ウマ属とここまでは共通であり、そこまで大きな違いは無さそうです。なお、亜属まで行くと、ここでようやくウマはウマ亜属、ロバはロバ亜属、シマウマはシマウマ亜属となんとなく違うんだなという感じですが、種によっては見た感じ同じように思えるものも結構あります。ソマリノロバはサバンナや半砂漠地帯に生息している点は、別亜種のヌビアノロバと同じですが、一番の区別点は、足に黒い縞模様があることです。また、ワシントン条約附属書Iに掲載されている希少種でもあり、昔から日本国内でも飼育している施設は限られていましたが、現時点で国内でソマリノロバが見られるところは無くなってしまったようで、とても残念です。ソマリノロバ Equus africanus somaliensis 奇蹄目ウマ科 2004年10月31日 神奈川県 横浜市 金沢区 釜利谷東 横浜市立金沢動物園 飼育個体
Jan 7, 2026
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本日ご紹介するのは「ハートマンヤマシマウマ」。シマウマの仲間としてはやや大型で、体長260cm、肩高120~150cm、体重約240〜340kgになるヤマシマウマの亜種の一つであり、アンゴラ南西部とナミビア西部に分布しています。ハートマンヤマシマウマの特徴として、背中に黒と白の細い縞模様があり、蹄までこの縞模様が入る一方で、腹部は白色であること、グレビーシマウマと比べてお尻の部分の縞の幅が広いこと、チャップマンシマウマみたいな影縞が見られないこと、顎の下には小さな垂れ下がった皮膚があることなどが挙げられます。また、山登りに適した幅が狭く硬い蹄を持っていることも特徴の一つです。野生では、ヤマシマウマの名の通り、山岳地帯のごく限られた地域に生息し、10頭前後の群れでくらしています。ハートマンヤマシマウマ Equus zebra hartmannae 奇蹄目ウマ科 2010年10月11日 神奈川県川崎市幸区南加瀬1丁目 夢見ヶ崎動物公園 飼育個体
Jan 6, 2026
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本日ご紹介するのは「チャップマンシマウマ」。一昨日ご紹介したグラントシマウマと同じ、サバンナシマウマの亜種で、南アフリカ東北部からボツワナ、アンゴラ南部などの乾燥した草原に生息しています。体高は約140cm、頭胴長は200~250cm、体重は350~400kgになります。全体の雰囲気はグラントシマウマに似ていますが、一番の違いは、本亜種は、胴とお尻近くの白と黒の縞模様に加えて、「影縞(カゲシマ)」と呼ばれる少し茶色から灰色がかった縞があることです。このように、シマウマもよく見ると模様の違いがあるのが面白いところです。チャップマンシマウマ Equus quagga chapmani 奇蹄目ウマ科 2005年8月11日 愛知県 名古屋市 千種区 東山元町 東山動植物園 飼育個体
Jan 5, 2026
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今日ご紹介するのは「グレビーシマウマ」。現存する野生のウマ科動物の中では最大の種で、体高は約145~160cm、頭胴長は250~275cm、体重は350~450kgになります。エチオピア南部からケニア北部のサバンナや半砂漠地帯に生息しており、1頭の雄と雌や幼獣からなる10頭前後の小規模な群れを形成して生活しています。本種の特徴として、全身は白い体毛で覆われて、背面には黒く細かい縞模様が入る一方で、腹面には縞模様は入らないことが挙げられます。昨日紹介したグラントシマウマと比べると、縞の多さが目立ちます。グレビーシマウマ Equus grevyi 奇蹄目ウマ科 2007年2月12日 東京都 日野市 程久保 多摩動物公園 飼育個体
Jan 4, 2026
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今日ご紹介するのは「グラントシマウマ」。アフリカのモザンビーク北部からザンビア、タンザニア、コンゴ、ケニアの草原に生息するシマウマの一種です。体長は200~240cm、体重は200~300㎏と大きめですが、体形はウマというよりロバに近い感じです。サバンナシマウマの1亜種で、普通雄と複数の雌、その子たちで家族単位の群れを作って暮らしており、さらに、この群れが複数集まることで、大集団となることもあります。また、シマウマ全体に言えますが、この白黒の縞模様は、これまで天敵から身を守るためのカモフラージュという説が有効でした。しかし、最近では「イグ・ノーベル賞」の受賞論文で、牛等の家畜にこの模様を施すとアブ等の虫に刺されにくくなるという報告があり、自然界の適応の奥深さを実感してしまいます。なお、本種の特徴として、他のシマウマと比べて縞の数が少なく、縞の間隔が離れていることが挙げられます。グラントシマウマ Equus quagga boehmi 奇蹄眼ウマ科 2020年3月1日 東京都 羽村市 羽 羽村市動物公園 飼育個体
Jan 3, 2026
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今日ご紹介するのは「モウコノウマ」。漢字では「蒙古野馬」と書きます。学名からプルジェワルスキーウマとも呼ばれることがありますが、かつてはヨーロッパや中央アジアや中国、特にモンゴル周辺などに広く分布していた野生馬です。かつては、と書きましたが、実は1968年頃に野生下で絶滅したと考えられており、現在は飼育個体や、飼育個体由来の放獣個体がわずかながら生き延びて、種を存続している状態です。体高1.2~1.4mと、昨日紹介した与那国馬よりはやや大きいものの、大型の家畜馬と比べると小型であることに変わりはありません。毛色はいわゆる薄墨毛で全体的に淡い褐色であり、四肢とたてがみ、尾は濃い褐色になり、口先が白くなるのが特徴です。特に短いながらも直立している黒いたてがみは、とても立派です。本来の生息環境は草原や砂漠であり、今もモンゴルに広がる大草原にはとても似合っていると思います。モウコノウマ Equus przewalskii 奇蹄目ウマ科 2024年5月26日 神奈川県 横浜市 旭区 上白根町 横浜市立よこはま動物園 ズーラシア 飼育個体
Jan 2, 2026
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明けましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願い申し上げます。今年の干支は「午」。ということで、心機一転、再開いたします。今年最初はまさしく「ウマ」。日本各地で様々な品種が飼育されていますが、今日ご紹介するのは「与那国馬」。八重山列島の与那国島で飼育されてきたウマの一品種で、島内では道路の一部に侵入防止の柵とゲートが設けられており、その外側に群れて歩いていたり、草を食んだりする様子が見られます。本品種の特徴は、まず小型であることで、体高は約110~120cmしかありません。毛色は茶褐色で、いわゆる「鹿毛(かげ)」と呼ばれる色をしています。島内では古くから、農耕、農作物や薪の運搬、乗用等に用いられてきましたが、現在は主に観光の目玉の一つとして、人気があるようです。また、日本在来馬8馬種の一つでもあり、古くから他品種との交雑もなく、1969年3月25日に与那国町の天然記念物に指定されています。ウマ(与那国馬) Equus ferus 奇蹄目ウマ科 2012年9月4日 沖縄県 八重山郡与那国町 与那国島
Jan 1, 2026
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