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この展覧会が始まったばかりの8月9日に88歳で亡くなられた田名網敬一の60年以上にわたる活動の回顧展。私はこの作家については、ケバケバ!ハデハデ!な画家という印象くらいしかなく、実際に出かけてみてその凄まじいパワーに圧倒されました。入口を入ると「俗と聖の境界にある橋」とうプロローグのコーナー。暗闇の中に異様な怪物が投影される橋のオブジェと原色ギラギラの屏風があります。カラフルに色が変わる橋。まさに異界への入口というイメージで、ドキドキ感が高まりました。おどろおどろしい作品ばかりではなく、初期のシルクスクリーンのポスターなど懐かしく感じました。特に今回あの日本版プレイボーイ創刊号のデザインを手掛けていたということを知って感激しました。この雑誌の発売を心待ちにして、実際に手に取った時の感動を思い出しました。アニメーションは見たことがありませんでしたが、平山みきの「真夏の出来事」の歌の映像はあの時代の雰囲気感満載で懐かしさで心が弾みました。こちらのオブジェは立体曼荼羅のように並んでいます。アルチンポルド、キリコ、ルソー、ダリ、ピカソ、若冲などの絵があちこちに取り入れられているので、それを見つけたりするのも楽しかったです。つい先ごろまで精力的に製作していた田名網敬一の冥福を祈りつつ、自分も最期の時まで生き生きと過ごせればいいなと思い会場を後にしました。(8/22)
2024年08月26日
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「ひとり民主主義にようこそ」というサブタイトルの展覧会。この作者の手法は一人で行うゲリラ的な観客とののコミュニケーションによる作品作りであるらしいです。実は、もう十年以上も昔、越後妻有の大地の芸術祭でこの作家と出会ったことがあります。山の中の会場を歩いていたら突然地面の中から顔を出してきて、びっくりしました。穴の中にずっと潜っているなんて何とまぁ忍耐強い方だなぁと思いました。それ以来、あちこちの芸術祭で何度か作品を見かけています。お客さんが参加できるワークショップ的な展示があったり、社会問題を提議する作品もあります。いろいろな現代作家からインスピレーションを受けた作品やオマージュの作品がたくさんありました。ビュラン、モンドリアン、ポロックへの巨大オマージュシリーズシリーズはなるほど大きく分かりやすい。男子用便器を横に倒して、桃のジュースが流れ出る蛇口をくっつけた作品はマルセル・デュシャンの泉へのオマージュとのこと。このジュースだけは飲みたくないって感じました。イヴ・クライン・スペシャルにはびっくり。そして大笑い。おいおい、そこまでやるのかと呆れたのですが、実は自分もこういうことをやってみたいと思ったことはあります。この方、真面目なのかふざけているのかちょっと分からないところも多いのですが、参加型イベントもあり、楽しめました。(8/17)
2024年08月21日
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精神科医の高橋龍太郎さんのコレクション展。草間彌生。村上隆、奈良美智、会田誠、山口晃…から今活躍している作家(ほとんど知らない作家)まで戦後の歴史を追うように展示しています。もう何度も見たことのある作品も多かったのですが、好きな作家さんの展示に出会えると嬉しくなってしまいます。塩田千春の黒い糸に絡め取られた純白のウェディングドレスには「恐怖」を感じました。特に地下の「崩壊と再生」の展示会場は何とも言えない空間でした。青木美歌のガラス工芸や鴻池朋子の巨大な皮革の緞帳、小谷元彦の彫刻。311への鎮魂の展示空間ですが、その美しいこと。心に響きました。<津波にのまれた車から生まれる新しい命のようでした>その展示数と迫力に最後の方は疲れましたが、ハッとするような作品に出会え、楽しく充実した体験をしました。(8/17)
2024年08月19日
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たまに本郷の弥生美術館に行った折、併設の竹久夢二美術館も覗くので、夢二の絵に出合う機会は割と多く、この展覧会はパスしてもいいかなと思ったのですが、目黒に来る用事もあったので見ることにしました。ところが、何と!夢二の絵にこの庭園美術館の佇まいが驚くくらいぴったりと合うのです。ちょうど朝香宮邸が建てられた当時は夢二の絶頂期だったので、実際に夢二の絵も掛けられていたのかもしれません。個人的には夢二の絵はなよなよっとした女性ばかりが目についてあまり好きではないのですが、この大食堂の展示にはぞくぞくっとしました。ちょうど浴衣姿の二人連れの女性も絵を眺めていて、思わずタイムスリップしたような気分になりました。夢二はデザインにも力を入れていたので、この時代の建物の装飾にはドンピシャなんでしょう。夢二再発見の展覧会でした。(7/4)
2024年08月06日
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戦前から戦後活躍したこのおもしろい名前の画家は全く知りませんでした。ただ幼いころキンダーブックなどを愛読していたので、どこかで見たことがある絵だなぁと思いました。サブタイトルに「幻想の世界へようこそ」とあるとおり、ファンタジックな絵が多く、子どもも大人も楽しめる作品ばかりでした。かわいいイラストも素敵でした。刊本という、いろいろな技法を駆使して手作りで作った数量限定の本も見事でした。最後、黒柳徹子の童話に挿絵を描くことを約束した直後に亡くなられ、残った作品で絵本を作り上げたという「木にとまりたかった木のはなし」もじっくりと味わい大満足でした。(7/27)
2024年08月06日
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過去に奥の部屋で何回か見てきましたが、その都度、中世の手仕事の見事さ、そしてその美しさに感動を覚えました。今回はその内藤コレクション150点を一気に地下の企画展示室で公開しています。印刷技術がまだなかったヨーロッパ。中国から木版印刷が伝わったのが15世紀初頭。そのあとグーデンベルグの活版印刷が発明されたのが、15世紀中頃と印刷技術が発明されるのはけっこう遅いのにはちょっと驚きました。だから中世の時代はこんなに美しい写本がひとつひとつ作られて大切にされてきたのでしょう。とにかくそれぞれの本の装飾が美しすぎます。美しいフォントの文字の間に巧みに様々な動植物や人物が配置されていたり、縁を飾っています。職人たちの努力は並大抵のものではありません。西洋美術館に寄付していただいた内藤裕史さんには、ひたすら感謝です。こういう個人コレクションの寄付によって、美術館は成り立っているんだということをひしひしと感じました。(そもそも西洋美術館は松方コレクションから始まったものですし。)中世は暗黒時代というイメージが強いのですが、いつの時代も人々は「美」を求めているのだなと実感しました。
2024年08月05日
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7月の読書メーター読んだ本の数:8読んだページ数:2829ナイス数:224サクラ秘密基地の感想たまに朱川湊人の昭和テイストの作品を読みたくなります。こちらでの読友さんの記事をみて写真がテーマの作品集だったと気づきました。そういえば最近はアルバムなんて作らなくなりました。紙の写真をもらうこともほとんどありません。遺影も用意しなくてはならないかなとふと思いました。読了日:07月03日 著者:朱川 湊人オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)の感想いじめ事件のニュースを聞くたびに学校は厄介だなぁと思う。女子中学生のヒリヒリしすぎる人間関係、とんちんかんな教師たち。読んでいて苦しくなるが、結末は明るくてよかった。読了日:07月06日 著者:辻村 深月水車小屋のネネの感想新聞連載時に途中で投げ出してしまったのでリベンジ。ヨウムってこんなに賢いのかとびっくり。後半はドラマの勢いが失速した感じがしました。ネネの長生きには乾杯。読了日:07月11日 著者:津村 記久子詐欺師と詐欺師 (単行本)の感想大どんでん返しのあるコンゲーム小説を期待して読みましたが、まったくの期待外れ。出だしは好調だっただけに残念でした。主人公は魅力的なんですが。読了日:07月20日 著者:川瀬 七緒ある行旅死亡人の物語の感想彼女はなぜ大金を持ちながら貧しい生活をしていたのか?共にいた男性は誰だったのか?など謎は残ったまま解決しないのはすっきりしなかったが、誰だか分かっただけでも良かったと言うべきか。読了日:07月21日 著者:武田 惇志,伊藤 亜衣水の柩 (講談社文庫 み 63-2)の感想大どんでん返しのあるスカッとしたミステリを期待して読みましたが、そういう感じではなくて、男子中学生が主人公の青春小説でした。物語の核心となる同級生に対しての主人公の恋愛感情はどうだったのかなというところが疑問に残りました。読了日:07月24日 著者:道尾 秀介木挽町のあだ討ちの感想昨年のこのミス第6位。直木賞、山本周五郎賞受賞も伊達ではない。なぜ仇討の顛末より、市井の人々の生きざまが語られるのかという疑問にもすっきりと答えるラスト。その結末はなんとなく予想もついたが、読後感は心地よい。読了日:07月25日 著者:永井 紗耶子冬期限定ボンボンショコラ事件 (創元推理文庫)の感想中学生の時の事件と高3の現在の事件が巧みにリンク。意外な真犯人。高校シリーズは終わり、次作は京都の大学シリーズになりそうな予感。怒涛の後半は一気読み。読了日:07月29日 著者:米澤 穂信読書メーター
2024年08月05日
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