Fastest Lap

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August 1, 2006
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カテゴリ: Engineering
67年のデイトナ24時間レースでフェラーリ330P4が3台の隊列を組んで1-2-3フィニッシュを飾った記録は今なお語り継がれ、受け継がれています。
この年は330P4はコンストラクターズ・タイトルを獲得し、更に自動車エンジニアリング史上最も美しく合理性の高いデザインと謳われ、いまなお根強いファンがいることでも知られています。
そんなレーシング・スポーツが蘇ったのです。ま、これは昨夜の記事でも書いたのですが思ったよりも反響がよく、アクセスもいつもよりは多かったのでいい気になって第2弾を実施する運びとなりました。

まず、ここで明らかにしておきたいことがあります。フェラーリF40やF50はスーパー・スポーツですが330P4は断じてスーパー・スポーツではありません。
強いて言うなら「レーシング・スポーツ」です。しかしながら、現代においてこのジャンルに相当するコンセプトのクルマを探し出そうとしても、どれもこれも少しばかり符合しない点があるようにも思えます。
もちろん何台か似たような生い立ちを持つ同一カテゴリーの生産車がありますが、そういった少量生産車の中にしかこのジャンルのクルマがないのは少しばかり残念です。

そんな時にENZOが登場し、ENZOをベースにマセラティがMC12を送り出し、更にフェラーリはFXXに昇華させ、同じようにマセラティはMC12コルサを送り出し、スーパー・スポーツ再興に向けてイタリアは必死だな~という感じでした。

MC12なんかは良い線行ってますが、でも、どこか違うんですよね・・単なるノスタルジーかな?とも思うのですがなんとなく違うんですよ。
何故だかしっくりこない。

ブガッティEB110Sは結構インパクトがありましたが、あれ以来魅力を感じるクルマが少なかったことは事実でした。

そこに起死回生の、会心の一撃ですよ。
僕はしばし圧倒され、絶句しました。
「こんなのP4じゃない」なんていう人がいたら僕は言いたい。
「キミたちはこのイコノグラフィにメッセージを感じないのですか?」と。
単なるレプリカや似てるだけのクルマにしなかったピニンファリナ恐るべし、ですよ。
しかも単なるお遊びグルマにしないために風洞まで使って仕上げていった心意気はイタリア最高峰のカロッツェリアならではでしょう。
パフォーマンスでもENZOの上を行くようですが、これも担当したピニンファリナのスタッフたちはフェラーリ330P4は「レーシング・スポーツ」だから、という考え方が根底にあったからこそだと思います。

現代に蘇った、たった一台のP4/5はあらたな時代のレーシング・スポーツの在り方を直接的にでも間接的にでも教えてくれるのではないか?
僕はそんな気がしています。


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Last updated  August 1, 2006 11:20:58 PM
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