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お父さんの会社では、今まで何度か本を配られたことがある。会長や社長が社員に呼んでもらいたいと思った本を会社で購入し、全社員に配るのだ。全員ではなく職制にだけ配ることもあるが、どちらにしろ経営者が「これを社員に読ませたい」という本を配ることに変わりはない。
ちなみに通常は配るだけなのだが、場合によっては感想を提出することを求められる場合がある。もう20年近く前ではあるが、「チーズはどこへ行った」という世界中でベストセラーになったビジネス本を配られた時には、感想を提出させられた記憶がある。
さて本というのは配ったから読むかというと、なかなかそういう事にはならない。世の中には本を読むことをほとんどしない人が結構いることもあるが、読書をする人でも自分が面白そうだと思わない限り読むことはしないからだ。
感想の提出を求められたとしても、全部読まない人も多くいる。慣れている人なら、目次を見て、主要な場所を数ページ読んで感想を書くことは可能であるからだ。ビジネス書は物語ではないので、「この部分が最も印象に残った」というように感想を書けばそれで終了できる。
お父さんの経験では、社員に本を配ったとき、すべて読破するのは全体の3割ぐらいだと思う。3割ぐらいの人は一度も開くことがない。残りはちらっと見て読まないか、ちょっと読んでやめる人たちである。
こうなるとお金を出してまで社員に配った社長の意思は、ほとんど無視されているというか、意味のないものになる。社長がそれを理解してやっているのか、それとも全員呼んでくれると思って配っているのかはわからない。一部の人が読んでくれるだけでも構わないと思っているのではないかとは思うが、怖くて聞くことはできない。
ちなみにお父さんは必ずすべて読み切る。社長に近い位置にいる人は本来必ず読んでおかなければならない。社長が今何を考えているかを知るためである。全員に配るぐらい気に入ったのだから、場合によっては社長の価値観や方針が軌道修正されている可能性がある。
ちなみにこういう場合に本を読まない選択をする人は、基本的に出世できない。他の会社でも本を配られることがあったとしたら、必ずきちんと読むべきである。そして社長や上司に感想を聞かれた時には、「感銘を受けた」とか「モノの見方が変わった」とか前向きな感想を述べておく必要がある。
総合的にみて、本を配るという行為は社長が考えているより効果は薄いと思う。ただでもらった本はありがたみがないので読まないし、読み始めても詰まらなければやめてしまう。やる気のある社員ならば、社長が本のタイトルを教えておススメだと発言するだけで、自分で購入して読むからだ。
若いころ、好きな人が読んでいる本や今日意味があることを共有して話題作りにいそしむのと近い感覚かもしれない。
お父さんは本を配る人というのは、宗教の勧誘や今でいう推しの布教でない限りは、相当自分自身の評価が高い人がやる行為だと思っている。本来どんな本を読んでいるかというのはプライベートな情報で隠す方が当たり前である。友人が家に来た時に、本棚を見られてしまうのは、プライベートというか趣味や好みを知られてしまうことにつながると感じるからだ。
よほど自分に自信がないと、この本を読んで感動したから読むようにとか、この本は私の考えを代弁しているから読むようにということにはならないと思う。
お父さんは誰かに本を配るという行為は、今までもしたことがないし、これからもすることはないだろう。まあ単純にそんなお金も暇もないという理由もある。
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