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高校生の頃、お父さんは土曜日の昼を部活仲間と外食していた。今は土曜日も学校はお休みだが、お父さんの頃は土曜日は半ドンと言って午前中は授業があった。昼で授業が終わるので、学校を出て食事をしても特に問題はなく、食後に戻ってきて部活動をしていた。
何軒かなじみの食堂があったのだが、その中に餃子専門店というのがあった。メニューは大・中・小の餃子だけ。餃子の数がそれぞれに異なっていた。またライスも大・中・小と 3 種類あった。その為注文は「餃子の中とライス大」という注文の仕方だった。
味は濃い目でおいしかった。かなり味の素も使用されていると当時仲間とよく話していた。大学に進学して以来、その店を思い出すことはあったかもしれないが、一度も訪問することがなかった。ほとんど忘れていたと言ってもいいだろう。
ところが昨年だったか、テレビでその店が取り上げられたという情報が母親からもたらされた。そんな話をお母さんにしたら、一度食べてみたいと言われた。そしてそのままその会話すら忘れていた。
今年のお盆に実家に家族で帰省した時に、なぜか突然その餃子屋を思い出した。お盆期間中だからやっていないかもしれないと思いつつも、行ってみようと思った。ネットで場所を確認すると、お父さんが学生の頃と場所が異なっていた。街中の入り組んだところに紛れるようにあったはずなのに、駅に近いところに移動していた。
とりあえず家族を連れて車で出かけ、店の前を通ると暖簾が出ていた。やっていることに嬉しさを覚えたが、汚い小さな店だったのに 3 階建てのビルの 1 階に店があった。あのビルが全部餃子屋の所有物だとしたら、餃子だけでよく儲けたのだと感心するほど立派になっていた。
車を駐車場に止めて店に入ろうとして、入り口に貼ってある紙が目に入った。そこには「お盆期間中は持ち帰りのみ営業」と書いてあった。店で食べられないのは残念であるが、持ち帰って家で食べようと思っていると、さらにその下に貼ってある紙が目に入った。そこには「お盆期間中の持ち帰り予約の受付は終了しました」と書いてあった。結局 30 年以上ぶりの懐かしの餃子は食べることができないまま終わった。
テレビのせいなのかわからないが、お昼時に並ぶことはあってもそこまで人気のある店だとは思っていなかったが、とにかく今はとても人気があるようだ。お父さんの地元にある喫茶店もテレビで紹介されてから、地元の人がいけなくなるぐらい遠くから客がきて朝から行列を作っている。おそらくこの餃子屋も週末は遠隔地からの客が多くなっているのだと思う。
テレビなどで紹介されるたびに、地元の人でにぎわっていた店に行けなくなってしまうのは悲しいことである。まあそれでも客が来なくて閉店してしまうよりは良いことだと思うことにしている。
お父さんの住む町の駅前商店街はほぼシャッター通りとなって店が次々と閉店もしくは撤退していく。とても寂しいことである。
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