ねーさんの独り言

ねーさんの独り言

2007年01月17日
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カテゴリ: 読書




内容:昭和二十年八月九日、ソ連参戦の夜、満州新京の観象台官舎―。夫と引き裂かれた妻と愛児三人の、言語に絶する脱出行がここから始まった。敗戦下の悲運に耐えて生き抜いた一人の女性の、苦難と愛情の厳粛な記録。

ある雑誌で紹介されていたので、図書館で見掛けて借りてきました。
読みやすくて、どんどん読めてしまいました。朝鮮半島での生活や日本への帰国までの道程が、悲壮感を感じさせず目に浮かぶように描かれています。

流れ星を見る度に夫は生きている、と自分に言い聞かせ、同じ団の人にお嬢さん育ちでお高くとまっていると言われていた作者は、生きていくために必要だと嘘をついて、自分達のことをまず考えるようになっていきます。

それでも、彼女が日本へ帰ってくる道中で、目にしたひどい日本人にはあきれてしまいます。今もかっぱおやじや法学士とか、今もいるよなあ、人間なんていつの時代も同じような人がたくさんいるのだなと思いました。

本書の出てくる正彦さんは、ていさんに怒られてばかりでした。ちょっと意外です。
長男の正広さんは、わずか7才なのにていさんが苦労していることを理解していて、いじらしいほどです。

日本にたどり着いて著者の家族と再会したところで、記録は終わっています。





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最終更新日  2007年01月17日 23時43分34秒
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