■.10.北国のビーバー BEAVERS OF THE NORTH COUNTRY(1975)
北米にアメリカ・ビーバーの生態を追うクストー・チーム。彼らは、秋から冬、春にかけてビーバーを観察するため、湖の岸辺にキャビンを建てる。 ……というお話し。 クストー・チームは、保護区に連れて来られた2匹のビーバーを譲り受け、飼い始める。キャビンの中に棲み処を作り、エサを与える。まるでバラエティ番組『どうぶつ○○○○』みたいだ。(笑) 一方、湖で見つけた2匹のビーバーに対しては、それほど手厚く遇しない。まぁ、仕方ないことだが、明らかにこちらの方が状態が悪い。オスは前脚をケガしていた。どうせ関与するなら、こちらの方を手厚くすべきではなかったか、と思った。 クストーのドキュメンタリは、観察対象と接触する、或いは生活に介入する、というのが特色だろう。“野生動物の生態を調査する”という目的からすると間違っているような気もするが、70年代はそれが一般的だったのかも知れない。