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隠居人はせじぃさん
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昨夜の宴会の疲れもなにするものか、この日も5時に起床しサランコットの丘に日の出を
見るために暗い内にホテルの玄関に集合。空にはこの日も見事な星がまだ輝いていた。
全員の集合を待つ間、この旅の最年少のIさんが星座講座を。子供の時、星空に興味を持ち
星座について学んだと。我々の海外旅行には今回初めての参加であるが、Iさんの新たな一面を
垣間見たのであった。
懐中電灯片手にサランコットの丘に向かう。眼下にはポカラの街並みがこちらも星座の如く
煌めいていた。

サランコットの丘はフェワ湖の北側丘陵のなかの一番高いピーク。丘と言えども標高は
1592mもあり、日本なら立派な「山」。しかし幾つもの6000~8000m峰を有するネパールでは、
標高2000~3000mの山は「丘」。「○○コット」のコット(kot)は丘という意味。
サランコットは北側真正面にマチャプチャレがそびえ、遮る物ひとつないアンナプルナの
展望が得られる絶景ポイントであった。
丘に登ると既に多くの観光客が集まって来ていた。その頂きに朝の光を浴びるのを待っている
マチャプチャレ(6993m)とその左にはアンアプルナ1(8091m)とアンアプルナ・サウス
(7219m)の見事な勇姿が。
そして6:12頃にフェワ湖東の空がバラ色に染まって来た。アンナプルナはまだ薄暗闇の空に、
雪の白さをぼんやりと浮かび上がらせていた。そして10分後朝日の光が届いたマチャプチャレ
の頂上が輝きはじめたのであった。

そして直後にはアンアプルナ1とサウスも東側からほんのりとピンクに色づき始めたのであった。

そして約8分後にご来光が。目の前の山の山頂が輝きだしてから、日に出まで8分強。
この時間差に目の前の山が8000m級の山であることを実感した瞬間であった。
そしてサランコットの丘からの眺めは、昨日のポカラから見るよりは遙かに迫力満点で
あったのだ。
青く澄んだ空に白い雲。谷間に流れる白き川・セティ川と集落も見えるようになってきた。


約1時間の早朝の興奮のドラマが終わったのであった。あっという間だったような、長かった
ような、そのどちらでもあるような至福の時間であった。これから朝のヒマラヤの姿を見に
登って来る観光客とすれ違いながら、朝の白きヒマラヤ連峰の姿を、これでもかと
シャッターを押しまくりながらロッジまで戻ったのであった。

途中上空にはエンジン付きグライダーに乗る観光客の姿も見えた。

朝食後に車で山を下る予定であったが、この日は時間に余裕があるので、サランコットの丘から
ガイド無しの我々4人だけでの、フェワ湖岸までの800mの下りの山道をトレッキングを
することに決定。
10時前にトレッキングスタート。途中パラグライダーのスタート地点の横を歩く。

ひとつのパラグライダーでパイロットと乗客それぞれ1名が一緒に飛ぶフライト。
パイロットと乗客は別々のシートに座り、ジョイントさせているようだ。パイロットは後ろに座り、
全てコントールするので、乗客はのんびりと景色を楽しむことが出来るのであろう。
風を確認しスタートするパラグライダー。パイロットが『RUN RUN・・・・』と叫んでいるが
女性の乗客が怖いのか足が前になかなか進まない。しかし何とか空中に浮揚したのであった。
短時間ではあるが800mの高度差を、眼前に広がる自然景観との一体感を感じながらの
フライト。まるで自分自身も鳥になったかのように、ポカラ盆地上空を滑空。
目の前には雄大なヒマラヤ山脈が広がり、視線を下方に転じれば、村々や僧院、寺院、
フェワ湖、ジャングルなどを、まさに鳥の目線で満喫できそうであった。
これも予約しておけば良かったと内心・・・・・・・・・。

下りの途中から見上げるとサランコットの丘に立つ電波塔が見えた。
眼下のフェワ湖が段々と大きくなってきた。

湖畔に近づくに連れて民家がポツポツと。民家の庭には撓わに実ったバナナの木が。
さすがここは亜熱帯地域であるのだ。

最後の石畳みを下ると湖畔周回道路に到着。

殆ど下りの標高差800mのトレッキング。
それにしても坂が急峻のためか約3時間のトレッキングであったが、すれ違った観光登山者は
1名のみであった。我々もこのコースを逆に登るという計画を立てなかったことに安堵。
タフなコースであったが、山道を下りながら変わっていく風景を十二分に楽しんだのであった。
タフなトレッキング無事終了で4人には皆笑顔が。