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2011.12.15
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カテゴリ: 環境問題
<福島第1原発>廃炉まで最長40年…経産省・東電
東京電力福島第1原発1~4号機の廃炉処理について、経済産業省と東電が作成した廃炉工程表の全容が15日分かった。使用済み核燃料プールの燃料や、原子炉内の溶融燃料の回収などを3段階に分けて実施し、廃炉終了まで30~40年間を要するとの計画を盛り込んだ。政府と東電は16日に原子炉の「冷温停止状態」を宣言後、今月下旬に廃炉工程表を発表する。
廃炉工程表は、プール内の燃料を回収する第1期(来年~2014年)▽格納容器修復などを実施する第2期(15~21年)▽原子炉内の溶融燃料を取り出す第3期(22年~)--と設定した。
第1期では、各号機の燃料を保管する共用プールから燃料を順次取り出し、2年後の14年に4号機のプールから燃料の回収を始める。内閣府原子力委員会の専門部会は、プール燃料の回収時期について「15年以降」と提言していたが、細野豪志・原発事故担当相の指示を受けて、これより1年前倒しした。
第2期では、損傷した格納容器を修復したうえで、燃料から出る放射線を遮蔽(しゃへい)するため、格納容器全体を水で満たす冠水(水棺)を実施する。第3期では、遠隔操作クレーンで溶融燃料の取り出しを始め、終了は最短でも30年後(42年)。燃料の回収が難航すれば最長で40年後(52年)になるとした。1~4号機のプール内には3108本、1~3号機の原子炉内には1496本の燃料が残っており、廃炉にはこれらをすべて回収する必要がある。
廃炉工程表は1~4号機が対象。5、6号機や第2原発1~4号機も廃炉になればさらに時間を要する恐れもある。

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廃炉までの所要時間については以前にも記事を書いたことがあります。

そもそも、廃炉の前例自体がない
廃炉までの所要期間

はっきり言って、30年以上というのも数十年というのも大甘の見通しだと私は思いました。でも、少なくともウソではないのです。だって、50年とか80年だって確かに30年以上だし、数十年とも呼べますから。
だけど、今回経産省はた40年「以内」と言ってしまいました。はあ、はっきり言って不可能だろうと思います。
以前の記事でも書きましたが、事故ではなく運転終了した通常の原発の廃炉作業でも、二十数年の期間が必要とされています。スリーマイル島原発は、今回の事故より規模の小さな事故でしたが、発生以来32年経過した現在でもまだ廃炉は終わっていません。スリーマイルの場合は、炉心溶融は起こしましたが、原子炉の圧力容器そのものは壊れていませんでした。しかし原子炉内から燃料棒を取り出すのに10年以上かかっています。圧力容器も格納容器もぐちゃぐちゃに壊れて、その下のコンクリートにまで食い込んでいる核燃料をどうやって取り出すのかが大問題です。全部無人で作業できるなら良いのですが、残念ながらそうはいきそうにありません。極めて高い放射線レベルの中での作業ですから、人間にとっては大変な危険が伴うわけで、所要時間も見当が付かないというところではないでしょうか。

まあ、一つはっきり言えることは、「40年以内」とブチ上げて、40年後にそれがウソだと分かったときには、その決定に携わった人間はもう現役ではないだろうということです。責任を追及される頃にはその地位にいないんだから、どんな楽観的な見通しでも作れるでしょう。

で、別の記事によると

野田首相、16日に冷温停止宣言=福島第1原発、「ステップ2」達成
野田佳彦首相は16日、首相官邸で記者会見し、東京電力福島第1原発の事故をめぐり、原子炉の冷温停止状態の達成を宣言する。これに先立ち、政府は同日、首相が本部長を務める原子力災害対策本部を開き、原子炉の冷温停止状態が達成できたとして、事故収束に向けた工程表「ステップ2」完了を決定する。
政府は冷温停止状態の目標時期について当初は来年1月としていたが、その後、年内に前倒しした。
冷温停止状態は、原子炉圧力容器底部の温度が100度以下であることと、放射性物質の放射抑制・管理ができていることが条件。東電は既に「目標を達成している」との見解を示していた。

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何だか「宣言先にありき」みたいな印象を受けます。そう思っていたら、これに対する痛烈な批判が、東電OBからなされてたそうです。



北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の元副代表で、東京電力に30年余り勤めた蓮池透さん(56)が15日午後、佐賀市内で講演した。東電福島第1原発事故で野田佳彦首相が16日にも示すとされる冷温停止宣言について、蓮池さんは「冷温停止は、正常な原発に使う言葉。事故を起こした原発に冷温停止という概念はない」と断じた。
蓮池さんは約400人の聴衆を前に、同宣言は「前のめりのやり方」と批判。「早く原子炉格納容器の中を把握する方法を実施すべきだ。それからでも遅くない」などと訴えた。
冒頭では、同原発で保守管理者や原子力燃料サイクル部長を務めた立場から、「ご迷惑を掛けて申し訳ない」と謝罪。大津波が事故の主因とされる点については、「想定していなかった。防波堤を高くするなど防ぎようがあった」と述べた。 



まったくそのとおりだと私は思います。だいたい、毎時何トンという注水を続けて、やっと100度を切る温度に漕ぎ着けた、という状態を「冷温」とも「停止」とも私には思えないのです。結局、原発事故が収まったかのように、言葉の上だけで取り繕っている、というだけのことでしょう。





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最終更新日  2011.12.15 22:57:02
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